未明に出発し、お義姉さん宅を経由して、山形県へ

寄り道しながら、やってきたのは…
庄内イタリアン・アル・ケッチャーノ
11:00
山形県に来ることになったのは、姉弟共々の所用があったから。
夫は、せっかく山形県に行くならと、以前から気になっていたこちらのお店のランチを予約。
ランチメニューももちろんあるけど、せっかくだからとコースをお願いしました。
一番 "お高い" コースは品数が多くランチでは食べきれないかもしれないとのお店の助言を受け、その次のコースにしたそうです。
旅のプランはいつも全て夫にお任せで、私は
お支払い担当です。

早めに着いてしまったので、時間を待って入店です。
店員さんに、写真を撮ることと、個人のSNSに載せることの許可はとりました

11:30
ぼんじょ〜るの?
白いブーツ?も入れてのイタリアントリコロールカラー?🇮🇹
通されたテーブルから、キッチンの方を
私たちは並んで座りました。
お品書き
品数多い

テーブルの上には、
注意書きの下にはマスク入れと、消毒用のアトマイザー。
私は自分のアルコールスプレーを持参しているので、マスク入れだけ使いました。
ドリンクのメニュー

裏を返したら

お義姉さんがお酒は飲まないとのことなので、私たちもお酒は諦めましたやめました。
お酒は飲まないけど、雰囲気だけでもと、お任せでノンアルカクテルのペアリングを注文。
ドリンクメニューをよく見ると、ノンアルカクテル自体がないんですね。
そっか、当日、突然無茶振りしちゃってたんですね。
申し訳ない

桃とレモンのノンアルスパークリング
桃のいい匂い
ノンアルのスパークリングをベースに、桃ジュースとレモンジュースで作ったそうです。
酸味もあって食欲がそそられます。
こりゃ困ったなぁ〜
ノンアルなのに酔った気分になる。
以前、京都の貴船の川床で、ノンアルビールで酔っぱらっちゃった覚えありです
お水
地方に行くと美味しいお水を期待してしまいがち。
…美味しいかどうかわかりませんでした

お料理始まります。
器も素敵なので、見ていただけると嬉しいです

鮮魚の冷製カッペリーニ
ズーム
おっ!このお店は、大きなお皿にちょこんとタイプね。
じゃあ、あの品数でも大丈夫ね

お魚は石鯛、その上にはキャビア。
よく混ぜてとのこと。
石鯛は塩気が強く、プラスキャビアの塩気で味が濃いです。
オリーブオイルの風味と油気も強いですね。
初っ端は濃い味をぶつけてくるのかな?
本格的なイタリアンのコースは、なんと30年以上ぶりの二回目なのでわかりません

横を見たら、やっぱり夫はすぐに食べ終わっちゃってました

お魚とセロリのセヴィーチェ
ズーム

まず、このお皿に目が釘付け

手を添えたら、キンキンに冷えてる!
まるで星空のよう…深い海の底に見える。
お義姉さんが「気泡が入っているから琉球硝子かな」
ヒラメのエンガワのレモン〆と、食感が楽しいセロリ。
セヴィーチェとは、お魚のマリネという意味だそうです。
今度は塩梅はちょうどいいけど、セロリの味が勝っちゃってるな。
絶対にワインが合うだろう一品。
あ〜飲めたらなぁ

岩牡蠣とモロヘイヤのケッカソース
あらまあ、ものすごい器でやってきましたよ

店員さんは軽々と持ってきたし、見た目軽石みたいだから軽いと思ったらすごく重たいの。
鳥海山の栄養たっぷりの雪解け水が流れ込んだ海で育った大きな牡蠣が一粒、カットされて入ってます。
モロヘイヤとトマトのソースで夏らしく

ひと口食べたら。。。強烈な磯の香り(と言っておきましょう)

すごいっす!けっこう来る。。。私には無理だ

火を入れてお醤油垂らしたら、すごく美味しいと思うんだけどなぁ。
ふと正面の方のテーブルを見たら

常連さんらしき私たちと同年代くらいのカップルの男性が、牡蠣をお代わりしている

(軽石を二つ並べてる)
夫が、お酒と一緒だとマシなんじゃ(わたしの心の声)いけるんじゃないかと。←これも失礼か

たしかに、お酒飲んでるよ…でもさぁ〜これをさぁ〜お代わりって

このお料理で、私の "ダメかもしれないスイッチ" が入ってしまいました。
"ダメかもしれない" → "ダメだ" になると、喉に蓋ができて、飲み込めなくなります。
偏食の私、約10年前までは、旅先でそんな思いをたっくさんしてきました


『ニガミックスの法則』という
「苦味と苦味をぶつけると旨味になる」一品。
稚鮎の苦味と茄子の焦げ目の苦味がぶつかると旨味になるってことらしいです。
鮎は鮎、茄子は茄子。
田楽の味も、ニガミックスもわかりません

奥田さんのような繊細さは、パンピー(昭和!?)な私は持ち合わせてないです

やっぱり醤油が欲しいなぁ〜
鮎の匂いに夏を感じます。
茄子には切り目がなく、お箸では縦にしか切れないので、食べにくい。
隠し包丁くらいは入れといて欲しいです。
お任せでお料理とノンアルカクテルのペアリングをお願いしたのに、次のカクテルが出てこなかったのでお願いしました。
ノンアルのジントニック
からしのジェラートときゅうり
赤ちゃんのスプーンみたい! ズーム
『パパっとしたものしか作れなくて…」と申し訳なさそうに持ってこられました。
さっぱりして、本物のジントニックが飲みたくなる〜!

口の中に残った稚鮎の苦味をスッキリさせるため、鮎と香りが似ているきゅうりのジェラートを、このタイミングにしたそうです。
スプーンのまま一口で。
きゅうりの辛子漬けの感じって言われたけど、きゅうりの風味が強くて辛子がわかりません。
でも、変わってて嫌いじゃないです。
もう二つくらい欲しいな




お給仕の男の子は二人。
一人の子は通る声をしているけど、もう一人の子は滑舌が良くなく声も小さい。
何回も聞き返してしまいます。
インゲン豆をバジルのペーストで和えてるとかなんとか。
このインゲン豆を食べたら、昔銀座のソニービルにあった《あるでん亭》の豆のサラダを思い出しました

全体的にオリーブオイルの風味がドスンと来て、少量でもお腹に来ます。

二つとも食べられると思いませんか?
でも、奥の茶色い方は皮で、枯葉の中に筍が頭を覗かせるイメージで飾ってるだけだそうです。
危うく食べちゃうところだったよ

フリット?ふわふわ衣ではないのね。
筍の下の方にだけ生ハムが巻いてあります。
端に添えてある竹炭塩を付けていただきます。
この竹炭塩、なんと石川県能登産でした

(ご存知かと思いますが、私たちにとって能登は遠いけど身近な場所のひとつなのです)
でも私は、竹炭塩を付けないほうが好きだな。
所用の予定時間が迫ってきます

でも、なかなかお料理が出てこない!

キンカラ鯛って初めて!
キンカラキンカラキンカラ〜何度も言いたくなる響き

ボソボソっとした鯛なので、イカの旨味と合わせ、さらにイカに合うズッキーニを合わせ〜
ってな感じで、無いものを補い合って、最後にルッコラの葉でまとめるのだそうです。
ルッコラ二枚しかないから、二口で食べる?

夫の鯛は味がなかったそうなので、逆に塩っぱい私の鯛を半分進呈しました。
どんな塩の仕方してるのかな?
キンカラ鯛はほんとにボソボソしてました。
日本海側は美味しい魚が豊富なのになぜ、あえてボソボソの鯛を使うんだろう

一人前ではありません。三人分一緒盛りです。
フォカッチャなのか?なんだか乾いた感じ。
富山県のセイズファームでは、袋の中で温めて出してくれたね。

もう、約束の時間には絶対に間に合わないので、先方に遅れると謝罪の連絡。
ズーム
外壁みたいなお皿


アラ〜グラ〜を思い出した人!は〜い!!

フレーグラとは、魚卵を意味するらしいです。
食感を楽しむ粒状のパスタは自家製で、同じ食感の、庄内浜の蛸、海老、イカ、アサリが入ってます。
こんなちっちゃなパスタは初めて

なんか、極小のすいとんみたい(またまた昭和!?)
初老には、すいとんも蛸もイカもよく噛まないと飲み込めないです

ピリ辛の味付けが表に出て、魚介の旨味が抑えられちゃってる感じ。
もったないなぁ。
羽黒緬羊とアルケッチャーノ風だし
清楚なお皿。 ズーム
羽黒産のひつじのロースト。
だだちゃ豆を餌にしたとかなんとかで、臭みが少ないひつじだそうです。
確かに臭みは感じませんでしたが、ジューシーさもなく、すいとんの後にまた飲み込みにくく

苦手な脂身も含め、残りは夫に進呈

野菜は、山形の郷土料理「だし」的にイタリアンのアルケッチャーノ風にアレンジしたのだそう。
塩とオリーブオイルでマリネしたとも言ってたなぁ。
またまたオリーブオイルの強い香り。
牛の顔が付いてる

いたーーー!!蜂!
コレは高いのよね〜と、あの時、はしゃいだけど。
今、検索してみたら、フランス🇫🇷のラギオールとかライヨールとかいうカトラリーで、高価なのモノも手頃なモノもありました。
さて、これはどちらでしょうか?
それよか気になるのは、イタリアン🇮🇹で、フランス🇫🇷。
牛タンとごぼう

牛タンがこんにちわ!
上に乗ってる野菜は、しどけ。
苦味のある野菜で、お肉の油を吸収するのだそうです。
牛蒡=牛の尻尾・牛タン=牛の頭
ということで、この一皿で牛の頭から尻尾まで食べました〜的なことだそうです。
牛蒡のピュレがすごくゴボウゴボウしていました。
この牛タンで、私の喉には蓋ができてしまいました→夫に進呈。
夫は、全く臭みがないと言っていましたよ。


これは私のハーブティー(カモミール)
最後まで、器が素敵です

とてもさっぱりしています。
添えてある蜂蜜を入れたら、蜂蜜の味になっちゃいました

お義姉さんは紅茶

夫はコーヒー

とっても飲みやすいコーヒーでした。
ごちそうさまでした





ここのお店は一度経験してみたかったし、お義姉さんとゆっくり(してる場合じゃなかったけど)お食事ができて楽しかったです。


旅行記から脱線しますが…
この記事を書くにあたり、アル・ケッチャーノを検索したんです。
とある個人ブログが、私の感想と重なってて。
読み進めたら最後に書かれていたのが
『鳥が住んでいない島に住んでいる蝙蝠』
ことわざ?恥ずかしながら知らないです

だけど、雰囲気からなんとなく言ってる意味がわかる。
検索してみたら、
『鳥なき里に住む蝙蝠』
ということわざが出てきました。
意味は「本物がいない所で、にせ物がはばをきかせることのたとえ」(コトバンクより引用)
オーナーの奥田さんは、庄内地方の出身で、この土地の食材を広めたくこのお店を出したそうです。
山形の他にも、もちろん東京にもお店を出している、テレビに出たりもする有名人です。
私もこの旅の直後、偶然テレビに出ている姿をお見かけしました。(なんだったか忘れたけど)
"ニセモノ" は極端だけど、もし、本気で庄内地方の美味しいものを広めたいのなら、ご自身がメディアに出るより、素材の活かし方やお客様目線での接客を再確認することの方が先だと思います。
何様?的な書き方だけど、こんなアラカン主婦までが、そう感じてしまうんです。
店員さんたちはみんな頑張っていたし、器だってとても素敵だったし。
周りに同様のお店はないかもしれない(鳥なき里)けど、あの牡蠣の常連さんのように、周りの人たちには愛されているのかもしれないけど。
でも、遠い庄内地方まで足を運んだ人たちに、遠くてもまた食べに来たいなって思われれば。
それこそが奥田さんの願いなんじゃないのかな。
と、だいぶ辛口になってしまいましたが、これで《山形県日帰り旅》はおしまいにします
