大好きな益田さんの本。図書館の返却日ギリギリまで手元に置いて読み返した。
70歳と69歳の両親と暮らす40歳のヒトミさん。もう少し前なら、ヒトミさんに自分を置き換えていただろうけど、今は、お母さん目線で読んでしまう。
我が家も十数年後にはこうなるかもしれない。沢村さんちは、とても思いやりがあってステキなご家族なんだけど、我が娘には、できれば結婚、出産を経験してほしいな〜なんて。
ヒトミの置きっ放しのピアスを片付けるお母さん、そのお母さんがレンジで温めて出し忘れてしまった牛乳カップをまた温めて飲むお父さん、そのお父さんが上げっぱなしの便座を文句言いながら下げるヒトミさん。
「しあわせって
こういうことなのかも
しれませんね」
他にも。。。
ヒトミさんは
優雅な同僚が入ったトイレの個室から聞こえたトイレポットを開ける音に、生理中で大変なのにカラダつらいだろうとか
キンモクセイの匂いに小学生の頃を思い出したり、
お父さんといつまで肩を並べて歩けるのかなと思ったり
典江さんは
ふと人生とは一体なんなのか考え「わたしにだっていろんなことがあった」と胸の内でささやいたり
ヨックモックのシガールを昔ストローにしてたよねと娘(ヒトミさん)に話したり
四朗さんは
ご近所からのお裾分けのおかずとは知らずに褒めちぎって、典江さんと喧嘩してしまったり
自分の通うジムに典江さんを誘って先輩気取りだったのに、典江さんの社交術に感心したり
共感すること、懐かしく思うこと、将来に思いを馳せること
日々の生活をゆるく、絵もいつも通りゆるく描かれてる、癒される本です