俺は思うんだよ、そもそも「失敗」ってなんだろうって。
たしかに、後になって、
「もっとこうすればよかったなぁ」なんて思うことはある。むしろ、俺はかなりの頻度でそう思ってる。
でも、それは方法と結果を、確認したり反省したりするだけのことで、何かを失ったり、何かに敗れたりしているわけじゃないから、「失敗」とはいえないんじゃないかな。それに、うまくいかなかったことも、何年も何十年もたった後に思い出してみると、「意外にあれがよかったんだ」「あの経験がなかったら成功しなかったな」と思い直すこともあって、そういう意味で、
「失敗と思わなければ人生に失敗なんてない!」ともいえるんじゃないかな。
どうよ、なかなかの名言でしょ。
(「プロローグ」21-22p)
2024年1月 小学館発行