毎日新聞朝刊で連載中の宮部みゆきさんの小説「黒武御神火御殿」。読んだ感想と簡単なあらすじを記録しています。
3月1日-206
月初め恒例あらすじ付。梅屋甚三郎の話のはじまり。懐が寒い根っからの博打。でも父親が怒声を張り上げてすぐにせき込み始め、奉公人たちに介抱されている姿はぐさりときた。親の老いはたしかにこたえる。
3月2日-207
大酒飲みも芸者遊びも「若いうちは」と許されるのに、博打ぐるいはいかん。「ここはいちばん、考えどころか」と迷いつつも、向かうは今まで当てにしたことがない無心相手の住まい。
3月3日-208
その無心の「当て」は梅屋三兄弟の乳母。借金しようという自分の心根と、暮らしぶりは恥ずかしい、という思いがある。だからこそ、これまでは当てにしなかった。甚三郎のこの切羽詰まった状況が綿々と語られていることに、ちゃんと意味はあるのだろう。
3月4日 新聞休刊日
3月5日-209
胴元たちや父親、長兄の考え。でも甚三郎にしかわからないこと。「賽の目が思った通りに揃った瞬間の、この世の全てを自分が操っているかのような猛々しい喜び」。う~ん、これは…震えがくるな。やめられないわけだ。
3月6日-210
やぐされた気分(なんて言い方はしていませんが。「向かっ腹が立つ」です)の甚三郎。ひどく冷えている道を行く。いつの間にか、まるっきり森のなかにいる。
3月7日-211
「バカ野郎が」と自分に舌打ち。優しい乳母・お吉からひどく叱られた思い出。
がさり。
背後の藪が鳴った。
おぉ、いよいよ来たか(なにが?)
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