宮部みゆきさんの作品の中でも大好きなシリーズの最新作が

オール讀物2017年11月号に掲載されていました。タイトルは「絶対零度」。

そもそも杉村三郎シリーズとは…?こんなふうに説明されています。

児童書編集者だった杉村三郎は、結婚を機に妻の実家の大企業の広報室へ。だが、事件に巻き込まれ、妻とも離婚し退職。その「事件を呼び込む」体質に気づいた調査会社の社長のすすめで、探偵事務所を開設する。平凡で心優しき探偵が、人々の心の闇を見つめ、真相を明らかにしてゆく物語。


今回の依頼は、結婚し専業主婦をしている娘(27)の母から。自殺未遂をし、入院している娘と面会もできない。それは娘の夫が拒むから。いわく自殺未遂の原因はお義母さんとの関係性に問題があるからで、こちらとしては絶縁も考えている。、今は騒がずにそっとしておいてくれ、と言うのだという。

話を聞き、娘の優美さんが今どんな状態で、どんな治療を受けているのか、お母様と話し合う余地はないのか、せめて連絡はとれないのか、それをはっきりさせることを目的として、依頼と受ける杉村さん。

 

調査していくうちにわかるのは、夫の知貴の俺様ぶりと、大学のホッケー部時代からの先輩・後輩の付き合いが今も続いていることで…。

表紙に「杉村三郎シリーズ史上、最もいたましい事件」と書かれています。ハイ、その通り。じつにエグい事件です。でも優美は被害者ではありません。

 

もっともっとわたしを戦慄させたのは、まったく同じではないけれど、似たような事件が過去にあったではないか、ということ…叫び

そして確信したのは、子どもをお姫様、俺様に育ててはいけない、ということ。それはかわいがるのとはちがいます。かわいいからこそ、棚に上げ、そこで自由気ままにのさばらせてはいけない、、人を見下す人にしてはいけないのです。

優美の弟・毅は公平で冷静な人なので、優美の親だけに問題があるというわけではなさそうですが。

 


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