2023/01/24放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/
'1日8時間他撮りに費やす女子大生'
下口谷はる珂(シモグチヤハルカ)さん(以下、下口谷)

マツコ「座りな。うわー、女子大生」
下口谷「もうなんか、生ですね」マツコ「そうなのよ。実在したのよ。‘他撮り’って何?」
下口谷「自撮りなんですけど、他人が撮ってる風の写真」
マツコ「自分で撮ってるんだけど、人が撮ってるように見えるように撮るってこと?」
下口谷「そうです。手も空いてるし、距離もあるし。自分で撮ってるわけじゃない」
マツコ「本当だ。どうやって撮ってるの?これ」
下口谷「そうなんですよ。たとえば三脚立てたりとか、全部自分で決めてるけど、他人に撮ってもらってる風の写真ってことなんです」
ナレーション「‘他撮り’とは、他人から撮られている風に自撮りをする撮影方法。一見他人が撮影したように見える写真の数々だが、その裏側を見ると、ご覧のように一人で画角を決め撮影していることも多い。そんな他撮り写真が今SNSでは常識になりつつあるのだ」
下口谷「その他撮りが流行っている理由として、こんなものがあります。私が思う他撮りの魅力。承認欲求が強いマルチ画面はおしゃれじゃない。他撮りを使えば自然な自分を演出できる」
マツコ「はい、もう‘マルチ画面’がわからないんですけど。なに?‘マルチ画面’って」
下口谷「最近は写真を1枚見るんじゃなくて、これ私のインスタグラムなんですけど」
マツコ「こうやってひと画面にいっぱい出てるのをマルチ画面っていうんだ?」
下口谷「そうです。こうやって写真を見るのが今けっこう主流で」
マツコ「まあよっぽど気になったのだけポンってやるけど」下口谷「基本的にはたくさん写真が並んだ状態で見ます」
マツコ「はあ、もうなにも知らない」
下口谷「大体みんなマルチ画面を見るので、ここに自撮りばっかりが載っているとあまりおしゃれじゃなくて、こういう感じで」
マツコ「なるほど」
下口谷「承認欲求強そうだな、メンヘラっぽいなっていう雰囲気」
マツコ「メンヘラっぽいとは思わないけど」下口谷「こちらが他撮りのマルチ画面になるんですけど、こっちのほうがより自然というか、狙っていない」
マツコ「まああと特に右下とかなんて、あれどこ行ったんだろうとかさ、情報が他にもあるわよね」下口谷「そうですね」
マツコ「あと真ん中の一番下とかは、絶対男に撮ってもらってる感じだもんね、あれね」
下口谷「彼氏目線っていうのもポイントです」
マツコ「あれは本当に彼氏目線を意識して撮ったわけだ?」
下口谷「そうです。それどころか、この今出てる写真とかもそうなんですけど、自撮りをしている写真は載せずに、あえてその風景を他人に撮られたものをアップするっていう。『彼氏に隠し撮りされちゃった』みたいな写真です」
マツコ「でも聞いちゃったから、あれを自分で撮ってるんだもんね。『自撮りです』って写真よりも、もっと深い承認欲求じゃない?」
下口谷「でもそれをなるべく悟られないように他撮りをする」
マツコ「それをもう言わないほうがいいよ。だからもう言っちゃったから」
《女子必見!明日使える他撮りテクニック3選》
下口谷「他撮りの撮影テクニックを知っていただこうと思います」
マツコ「教えて教えて」
ナレーション「はる珂さんが紹介する他撮りテク1つ目は、今SNSで多く見かける脚がスラっと長く小顔効果のある他撮り写真。実はこれ、若者はほぼ全員が実践するあるテクニックを使って撮られたもの。それが」
下口谷「スマホは必ず逆さま」
マツコ「逆さまは知ってた。撮ったことないけど」
下口谷「逆さまに撮ると、すごい脚も長く見えるし、スタイルも良く見える。こちらの写真、脚が伸びて」
マツコ「脚も長く見えるし、顔も小さく見えるけど、あたしらの世代だと左の写真のほうが不自然じゃない感じがして安心しない?もうダメなんだね、その感覚がね」
ナレーション「他にも脚を少し前に出すことで、さらなる脚長効果が得られる撮り方もSNSで人気の構図」
下口谷「こういう撮り方テクを紹介するTikTokとかInstagramもたくさんあるんです」
マツコ「これみんなやりだしたら困るでしょ?」下口谷「なんで困るんですか?」
マツコ「だってみんなあれになっちゃうんでしょ?」
下口谷「たぶんまた新しいのが出てくると思います」
マツコ「恐ろしいわね」
ナレーション「はる珂さんが紹介する他撮りテク2つ目は、こちらの東京スカイツリーが地面に反射する幻想的な他撮り写真。いったいどうやって撮っているかというと」
下口谷「鏡はマストアイテム。テクニックとしてはこんな感じで、下に鏡を敷いて撮っているんですよね」
マツコ「こっち側に鏡があるってこと?手前に?」
下口谷「そうです。鏡に向こうの景色を写して、水に反射しているかのように撮っています」
ナレーション「このように目に留まる工夫をした写真がよりバズるのが今の時代。つまり他撮りにおいて、背景は超重要な要素のひとつ。しかし天気や場所によって映える背景に出会えないことも」
下口谷「どうしても映えるものが周りにない場合もあるので、そういうときは、困ったら壁とコーヒー」
マツコ「だからあんなみんなコーヒー持ってるのか。それでなのかあれ」
下口谷「とりあえずコーヒーは映えるんです。こんな写真みたく、自然を装えるのがコーヒーを持った姿勢というか」
マツコ「でも謎が解けた。なんでみんなあんなコーヒー飲んでいるのか。あれ映えなんだ」
下口谷「はい。この写真、これ私なんですけど。実際にアップする写真は左の写真です。だけど引きで見ると、実は撮っているのって右みたいな場所だったり」
マツコ「やべえな。やべえよあれ」
下口谷「こんなこと言うと私も今後やりづらい」
マツコ「気づくとフラペチーノ紹介している女いるもんな。困ってるんだな、みんな」
下口谷「そうなんです」
ナレーション「そして他撮りテク3つ目。こちらもSNSでよく見かける構図だが、その裏側にどんなテクニックが隠されているかというと」
下口谷「斜め45度を眠そうに見る。まあ要するに、カメラ目線はあんまりしないってことです」
マツコ「眠そうか?これ」
下口谷「隙がある感じというか、不意に撮られた感じを演出したいんですね。私も写真を撮るときに参考にさせていただいたいるCYBERJAPAN DANCERSのJUNONさんに来ていただいているので。お願いします」
JUNONさん「こんにちは」マツコ「ちょっと。CYBERJAPAN」
JUNONさん「マツコさん」
マツコ「もう隠すことなくなったのね。これを出しちゃうのね。けっこう好きな顔」
JUNONさん「うわー、うれしい」
マツコ「どうしよう、あたしすごい好き」
JUNONさん「ありがとうございます」
ナレーション「Instagramの他撮り投稿が大人気。フォロワー数およそ42万人。他撮りのカリスマJUNONさん」
JUNONさん「これ全部私自分で撮ってるので。これで撮っています。しかもこれすごいんですよ。すごい伸びるんですよ」
下口谷「めっちゃ伸びる」
JUNONさん「しかもこれ照明付きなんですよ」
マツコ「いいな。楽しい?」
JUNONさん「めっちゃ楽しいです」
マツコ「言ってみてえ~。『めっちゃ楽しい』って言ってみてえ~。言ったことねえ。50年言ったことねえ」
下口谷「さっきと違って斜め上から」
マツコ「カップをわざと2個置いとくのね」
JUNONさん「彼氏目線も大事なので。こんな感じで全部目線外してもらってるんですけど」
マツコ「良い顔だわ」下口谷「すごいなんか普通の生活の一部を切り取ったって言う感じになりませんか?」
マツコ「これ好き」
下口谷「すごい自然体ですよね」
ナレーション「そしてさらなる不意打ち感を出す他撮り写真がこちら。そのテクニックが」
下口谷「わざと手ブレをさせる写真の撮り方も流行ってて」
マツコ「本当に手ブレなのね。そこだけアナログな感じね」
下口谷「ブレすぎました」
マツコ「ブレすぎじゃね?」
JUNONさん「白目むいてません?私」
マツコ「あ、これぐらいな。これもだから若干エモさのほうようね」
下口谷「そうです。あえてブレてたほうがエモいよねっていう写真です」
JUNONさん「人に撮ってもらった感がありますね」
ナレーション「マツコも目線斜め45度他撮りテクに挑戦」
マツコ「高級店の面接って思えばいいのね。JUNONちゃんっていうの?ありがとうね、今日はね」
JUNONさん「よろしくお願いします」
マツコ「こんなニューヨークまで来てもらって。うちはねだからニューヨークに在住している、日本のエリートの方向けのお店だから」
JUNONさん「はい。得意です」
マツコ「本当?…どう?かなり自然にやったわよ」
JUNONさん「撮れました?めっちゃ良い写真じゃないですか」
マツコ「ちょっと見せて。あら良いわね」
JUNONさん「めちゃめちゃ良い」
下口谷「これ面接の始まり」
マツコ「本当に面接っぽいよね」
JUNONさん「すごい。うわ、めっちゃ良い」
マツコ「これ自然だよね。若者のインスタ的にはどう?」
下口谷「映えてない」
JUNONさん「映えてんじゃないですか?」
マツコ「嘘だろ?一番映えてるのはどうなの?若者的には」
下口谷「一番映えてるのはこれです」
マツコ「おまえこのやろう。わかってる。ヤダ、恐ろしいこの子」
《常に持ち運びたい!超進化他撮りアイテム》
ナレーション「他人に撮ってもらった風に自撮りをするとき、重要なのがさまざまなアイテム。ここからは明日から使いたくなるオススメアイテムをご紹介」
下口谷「他撮りアイテムがたくさんあって、ちょっと一部持ってきたので、ぜひ見てみてください。このへんは三脚なんですけど。こんな小さいのから、ちゃんとした大きいのまで。これくらいはけっこう大学生みんな持ってるますね」
マツコ「えっ。別にそういう特になにかやってる人じゃなくても?」下口谷「はい。だいたいみんなバッグに入れてます」
マツコ「ええ?よかったね、三脚屋さん」
下口谷「そう、実は今家電量販店の三脚コーナーに行くと、ひと昔前とは違い、若い女子向けの特設コーナーが設けられており、カバンに入るコンパクトサイズながらかなり伸び縮みする三脚など、女性にうれしい商品が人気。他撮りにおいて両手を自由に使える三脚はマストアイテムなのだ」
下口谷「あとこっちはスマホにつけるライトなんですけど」
マツコ「ええ?もうなにも知らない」
下口谷「カメラがこっち側についているんですけど、これを挟むように」
マツコ「カメラを避けられるようになってる?」
下口谷「そうです」
マツコ「こんなのでこんな感心してる時点で終わってるんだろうね、あたし」
下口谷「だいぶもう終わってきてる」マツコ「もうあんまり使っているひといない?」
下口谷「丸だと目に丸い光がはいるので、ちょっと焦点が合ってないような見方になっちゃうので。今はこういう四角いので」
マツコ「それも持ってるの見たことある。なんかさ、それの下にスマホくっつけられるようになってるやつない?」
下口谷「あります」
マツコ「あれ持ってるの見た」
ナレーション「さらに先月発売され、話題になっている他撮りアイテムがこちらの『Snap Grip』。その人気の秘密はリングライトとミラーがついており、カメラグリップや三脚と組み合わせて使用。この本体自体がモバイルバッテリーになる。他撮り女子にうれしい機能が全て詰まった優れもの。さらに」
下口谷「これは」
マツコ「それ知ってる」
下口谷「Galaxyの折りたたみスマホなんですけれども、立てたまま撮影ができるんですよね」
マツコ「かわいいよね」
下口谷「こんな感じで、これ置いて写真撮れるんですよ。こうやって手をかざすとシャッターを押してくれる」
マツコ「もちろんそれ映ってるのはその半分のサイズだけど、撮れてるのは大きい画角で撮れてるんでしょ?」
下口谷「そうです」
マツコ「はあ。そろそろ重い腰上げないとね」
下口谷「たぶんマツコさんの世代だとインスタントカメラとか好きだと思うんですけど」
マツコ「このやろうおまえ。やるのかこのやろう」
下口谷「今でも流行ってるんです」
マツコ「らしいよね」
下口谷「はい。ただ、インスタントカメラって撮るんじゃなくて、インスタントカメラと撮るっていう。こういう使い方が」
マツコ「エモアイテム?悲しいね、本当に」
下口谷「これといっしょに写ることでエモさを出せるみたいな」
マツコ「コンビニに現像出してたんだぞ」
ナレーション「さらに」
マツコ「ちょっと待ってよ。ガラケー。じゃあなに?ガラケー買うの?」
下口谷「そうですね。おもちゃみたいな感覚ですね」
マツコ「現役で使ってます。すみません」
《他撮りの究極系、グループショット他撮り》
下口谷「たくさん他撮りのテクニックをご紹介したんですけど、さらにハイレベルな他撮りがあって。それがこちらです。超ハイレベルな戦略的承認欲求。究極に自然なグループショット他撮り。こんなのがグループ自撮りです」
マツコ「これ自撮りなんだよね。だから他撮りだけど、なんか普通に仲良くしてる感じでみたいな感じ?」
下口谷「そうです」マツコ「うわ、恐ろしい。恐ろしい写真。確かにあれ言われてみればあんな自然なものねえな。何年もだまされてたよ。みんなで楽しい思い出作って、思い出写真撮ってるのかと思ったら、キメキメじゃないかあいつら」
ナレーション「グループショット他撮りは、大人数でいるぶん一人の写真より何倍も自然な一枚に。他撮り感も高く、おしゃれさも倍増。しかし」
下口谷「こういう写真の裏側には、悲しい現実もあって。三脚代わりにされる友人」
マツコ「やっぱりいるでしょ?絶対だって三脚じゃ無理な写真あるもん」下口谷「そうなんです。三脚代わりにされる友人が」
ナレーション「ちなみに友人に撮影をしてもらう際は内カメラで画面は自分に向け、友人はあくまで三脚代わり。たとえ他人に撮影してもらっても、画角は自分たちで決めるのが他撮り」
マツコ「それってさ、交代でやるの?それとも『なんか知らないけどK子ちゃんって写真撮ってることが多いよね』みたいな子ができちゃうの?」
下口谷「知りたいですか?」マツコ「…知りたくない」
下口谷「せっかくなので、グループショットに挑戦していみたいなと思います」
マツコ「もしかして、なに?」
下口谷「CYBER JAPANのみなさん、お願いします」
マツコ「CYBERJAPAN DANCERSが?うそでしょ?あたし入ります。ちょっと、全員好き」
ナレーション「新たにCYBERJAPAN DANCERSから、KANAEさん、KAZUEさんが参加。撮るのはSNSにも投稿数の多いスマイルグループショット他撮り。満点の笑顔かつかわいく映えるシーンはほんの一瞬。全員納得がいく一枚を目指しての撮影」
下口谷「じゃあ撮っていきます」
マツコ「ほら、いないでしょ、今テレビにこんな勢いでこんなに笑える人。いないよ今もう本当に」
下口谷「こんな感じで」
マツコ「うわー、昔のJJ見てるみたい。本当に良いわ。あたしはなんかちょっとね、この女たちに嫉妬する役をやるわ」
下口谷「じゃあタイマー10秒にします」
マツコ「どう?良いね。良い写真じゃない?映えてるか?」
下口谷「映えてはいないです」
マツコ「おまえ絶対映えさせないな、俺を。どうやったら映えるんだ?この番組から提案したい。これくらいのことをみんなやり始めよう。そうしたら日本はもうちょっと元気になるわよね」
下口谷「がんばります」
マツコ「がんばりなさいよ」
~完~