2022/11/8放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'3500食以上うなぎを食べた親子'
高城久(タカシロヒサシ)さん(以下、高城)
高城光寿(タカシロミツトシ)さん(以下、光寿)



高城「お久しぶりです。マツコさん覚えてらっしゃいます?」
マツコ「覚えていますよ。衝撃的なYouTube動画」
高城「ありがとうございます」
ナレーション「うなぎを3500食以上食べた高城親子。父・久さんが作るうなぎの名店を紹介する動画がこちら」
マツコ「『大好きドットコム』」
光寿「はい。まんまです」
ナレーション「ひたすらうな重のふたをパッカーンするだけの動画で、チャンネルの登録者数はたったの52人」
高城「覚えてらっしゃいますか?前回、冬のうなぎがおいしいってきたんですけれども、今回も11月。10・11月、12月はおいしいど真ん中で」
マツコ「あのときもけっこううなぎ食べていたけど、今でもひと月に一回は食べている」
高城「本当ですか?マツコさん完全にうなぎ大好きクラブの会員ですね」
マツコ「え?うなぎ大好きクラブ?」
高城「はい、今作りました」
マツコ「今作ったんですか?」
高城「マツコさん、会員番号00です」
マツコ「あ、ごめんなさい、えっと、入会しません」

高城「じゃあそういうことでうなぎ業界とっておきの裏話。マツコさんに持ってきましたので」
マツコ「裏話をこんなところで話しちゃっていいの?」
高城「2022年はうなぎイヤー」
マツコ「聞いてます?お父さん」
光寿「ごめんなさい、マツコさん。今回も温かい目で見守っていただけると」
マツコ「いやいいんですよ、もうあたしは常にお父さんのことは温かい目で見ています」
高城「ありがとうございます」
マツコ「いいえ本当に。どうですか?あれから」
高城「実はですね、50登録だったじゃないですか。ナレーションつけたりとか、スタッフさんが使っているような動画編集ソフトを買って、テロップをつけて」
マツコ「そんなお金かけちゃいました?」
高城「はい。がんばって今年の6月に1万人突破しました」
マツコ「え、じゃあ再生回数1動画どれくらい回ってるんですか?」
高城「一番いっているのは18万回再生」
光寿「そんなにいってるの?」
マツコ「18万再生?あれが?『あれが』って言っちゃった」
高城「パッカーンじゃないですよ。マツコさんが前回、ライトの当て方がひどいって言ったので」
マツコ「おいしそうに見えなかったのよね」
高城「それをちょっと解消するために、うな重ピッカーンを開発してまいりました」
ナレーション「ナレーションも入れ、進化を遂げたというピッカーン動画がこちら」
高城「こうやってナレーションを入れて、こういうアニメーションも作って」
マツコ「こういうの入れた。あらすごい」
高城「光ってないですか?」
光寿「ツヤツヤでおいしそうじゃないですか」
マツコ「光っている。うわ、ほらあれ前のやつね。全然違うね」
高城「きれいになっていません?マツコさん」
マツコ「いやだからあれ、女優ライトみたいの当ててる?」
高城「LEDを。リンクライトとLEDライト」
光寿「これちょっと待ってください。これ僕が正直、僕の今勤めている店でやっていて」
マツコ「ああすごい、がんばっている」
高城「おいしそうですか?」
マツコ「おいしそう」
高城「今のピッカーンで、江戸時代からやっている東京の店っていうのを企画中」
マツコ「ピッカーンっていうのはどういうことなの?」
高城「パッカーンからピッカーンに進化した」
マツコ「ピッカーンは最近なのね」
高城「そうです」
マツコ「そうなんだ。あれはパッカーンのままでよかったと思う」


《三大うなぎニュース①、地焼きが関東進出》


ナレーション「関東で一般的なのが、蒸して作る江戸前うなぎ。しかし今、関東のうなぎ屋さんに、ある変化が起こっているという」
高城「地焼きがついに関東に進出」
マツコ「すごい増えた。この2、3年で本当に」
高城「さすがだな。よくご存じで」
マツコ「食ってんだっつーの、あたしは」
高城「マツコさんご存じのように、地焼きっていうのは蒸さないで焼きだけで勝負する」
マツコ「皮がせんべいみたいにパリパリになってるとおいしいのよね。やっぱり名古屋よね」
高城「前回はマツコさんベストに近いって言った『しば福や』さん」
マツコ「おいしかったわよ」
高城「マツコさんがおっしゃっていたように、前回名古屋のうなぎをご紹介しましたけど、元祖は大阪。地焼きの別名を関西風」
マツコ「そっか、大阪が元祖なんだ。あたし大阪行くと食うものが多いから、うなぎにたどり着いてないのよね、まだ」
高城「例えば創業350年の『阿み彦』さん」
マツコ「350年?」
光寿「すごい長いですね」
高城「それか、徳川吉宗が店を開け、うなぎおいしいからって開いたのが『本家紫藤』さん。マツコさんおっしゃったように、東京で地焼きのお見せも増えてて」
光寿「今実際名古屋の『菊川』さんだったり『うな富士』さん。新しく出てきたお店っていうのと、『うなぎ魚政』さんとか『わたべ』さんのように、もともと東京で蒸したうなぎをやっていたにも関わらず、さらに踏み込んで地焼きを出すという新しいスタイルもどんどん出てきまして」
マツコ「あたし重ねて食べてみたの、この間。地焼きと蒸したやつを」
高城「それめっちゃ通の食べ方です」
マツコ「そうなの?」
光寿「東西重って言い方とか、西と東のうなぎ」
マツコ「そういう食べ方があるんだ」
光寿「あるんです。ただもう腕がないと地焼きも蒸しもできないので、出しているお店少ないんですよ、東西とか」
マツコ「それ別々のお店のやつ頼んで重ねたんだけどね、勝手に」
光寿「ああそういうこと」
マツコ「どうなるのかなと思って」
高城「それもありです」
ナレーション「蒸してからタレをつけて焼くふっくらとしたうなぎが一般的だった関東に、関西発のパリッと香ばしい地焼きのウマさが浸透してきているという」
高城「というわけで、東西対決。関西風地焼き『炭火焼 寝床』さん」
マツコ「‘うなぎの寝床’から取ってるのね。おしゃれね」
高城「心斎橋駅から近いところにあるお店なんですけど。若いんですけど、すごい職人さんの腕が良いので」
マツコ「大阪は腹開きだっけ?」
光寿「大阪、腹です」
マツコ「背中が真ん中に残るわけじゃない?けっこう難しいわよね、焼くの」
光寿「難しいです」
高城「水本さんは京都の有名料亭で修業を積んでいたんですよ」
マツコ「‘魔王’置いてあるわね」
高城「置いてありますね」
マツコ「置いてあるね。飲んじゃうね、あったらね」
高城「では続いて関東代表として、高火力で一気に焼き上げ、江戸前地焼き『わたべ』さん」
光寿「もともとはすごい深い蒸しをする、もうとろけるようなうなぎを出す江戸前のお店だったんですけど。ちょっとですね、コロナ禍もあって提供しにいくっていう、キッチンカーっていうスタイルを始めまして。それのために江戸前地焼きっていう新しい調理法を考えて提供を始めているお店なんですね。ご兄弟でやられてはいるんですが」
マツコ「お兄ちゃんかな。でも弟もかわいいのよ。お兄ちゃんのほうがいじめたくなる」
高城「今日はTBSの8階の中庭をお借りして中継をつないでおりますので。マツコさんちょっとご覧ください。中継です。水本さん、おつかれさまです」
水本さん「はい、おつかれさまです」
高城「渡部さんおつかれさまです」
渡部さん「おつかれさまです」
高城「聞こえますか?聞こえますね」
マツコ「『聞こえますか?聞こえますね』って。なんですか、その自問自答は」
光寿「大阪から今日わざわざ来ていただいて」
マツコ「わあ、うれしいけどあたしちょっとやだ。けっこういけるかも」
高城「炭が遠いんですね。だから低温でじっくり」
マツコ「ああ、もうウマそう。うわ、すごいウマそう」
光寿「遠火の弱火。ザ・関西のやり方。セオリー通りのやり方というか。ここで『寝床』さんなんですけど、うなぎを重ねて一回置きます。こうやって。この状態で置くことによって、うなぎを休ませることによって、逆に中をふっくらとさせ、もう一度焼きなおして、タレつけて焼きます」
マツコ「だからあれか。二度揚げするみたいな感じだ」
高城「そうなんですよ」
光寿「じゃあ渡部さんお願いします」
高城「東京の『わたべ』さんになります」
マツコ「もうちょっと大将映して」
光寿「大将がほしい?水本さん」
マツコ「かわいいね。こっちもかわいい」
光寿「ありがとうございます。今日は弟さんのほうです」
マツコ「うなぎ屋はかわいいな」
光寿「よろしくお願いします」
渡部さん「よろしくお願いします」
マツコ「お願いします。かわいいね」
光寿「『わたべ』さんのほうは今度は真逆ですね。高火力で炭を高めに積んで、高火力で一気に焼き上げます。この高火力であげることによって、表面をパリッパリに仕上げる技術を持ってまして。『わたべ』さん特徴的なのがここから骨抜きをおこなっていきます。骨抜きするんですね。関西風だと骨を揚げるくらい焼きます。ただ『わたべ』さんのところはもう本当に丁寧に。お店だと蒸し焼きするので、そのときに小骨を抜くんですね。その習慣なのかわからないですけど。こうやった形で骨を抜くことによってうなぎも中がやわらかくなるし、タレも染み込みやすくなる。こういった技術で本当に丁寧な作業されます」
高城「『寝床』さん、『わたべ』さん、よろしくお願いします」
マツコ「うわ、うれしい。どっちから食べたほうがいい?」
光寿「『寝床』さんから。まず大阪」
高城「さっき気になってらっしゃったので」
マツコ「シャレオツな盛り方するねあんた」
水本さん「ありがとうございます」
高城「前よりおしゃれになってない?『寝床』さん」
マツコ「なんかおしゃれだよね。いただきます。なんかもうちょっと蒸し入っているんじゃないかってくらい柔らかいね」
高城「低温でじっくりだから」
マツコ「やわらかい」
高城「パリふわじゃないですか?」
マツコ「うん、上品。地焼きのイメージからすると上品」
高城「おいしそうだな」
光寿「あいかわらずウマそうに食べる」
マツコ「ウマい」
高城「だって。良かったね」
水本さん「良かったです。ありがとうございます」
マツコ「こっちも温かいうちに食べないといけないからさ。ちょっと待ってね、これたぶん6匹くらいはいけると思うね、あたし」
光寿「今日は大丈夫かな」
マツコ「ああ、全然違うね」
高城「違いますよね」
マツコ「おいしい。イメージしてたのと違って、柔らかいんだね、地焼きだけど」
光寿「やっぱりそこの火力の差っていうのと、焼き方、焼き手によって雰囲気変わってくるので」
高城「だからね、食べ歩きしても飽きないですよね」
マツコ「どこでやってるの?キッチンカーは」
渡部さん「新橋のイタリア街で今定期的にやってるんですけども」
マツコ「あんなところでうなぎ屋があるの?」
渡部さん「煙出しています、あそこで」
高城「なんでこんなにウマそうに食うんだろう」


《三大うなぎニュース②、70年に一度の当たり年⁉》


高城「続いてのうなぎ三大ニュースがこちらです。70年に一度の当たり年。今年は天然うなぎが最高」
マツコ「今年本当においしい。天然うなぎってハズレが多いけど、今年良い個体多いよね」
高城「さすがマツコさん」
マツコ「うなぎはもうあたし本当に好きなの」
光寿「なんで天然うなぎが良かったかっていいますと、水温が18度以上になると、エサの食いつきが良くなる。今年梅雨が極端に短かったんですよ。それによって河口域だったりとか、川の水温が上がり、どんどんエサも入ってくるようになったみたいで。僕が釣りしようが、漁師さんが釣ろうがすごい良い個体釣れるんですよ」
マツコ「今年あるお店で食べた玄界灘のやつは、ちょっとあたしたぶん今まで食べたうなぎで一番おいしかった。びっくりした」
ナレーション「育ちの良い天然うなぎをおいしく食べるための調理方法が」
高城「注目してほしいポイントがこちら。蒸しの技術です」
マツコ「蒸しの技術もまたなにかいろいろ変わってきているの?」
光寿「そうなんです」
高城「蒸し方ですね。どのようにうなぎを柔らかくするために蒸しの技術が進化したか。うなぎの歴史をたどる紙芝居を作ってまいりました。マツコさんぜひご覧ください」
マツコ「お父さんが作ったの?」
高城「はい。じゃあうなぎ紙芝居、ご覧ください」
マツコ「え、これ本当にお父さんが作ったの?」
高城「はい」
マツコ「なにやってるのお父さん」
高城「マツコさんに見てもらいたいなって。じゃあまず説明させていただきますと、まず徳川家康の時代。日比谷入江っていう入り江がありまして、ここを干拓し始めます」
マツコ「今の丸の内あたりとかは全部海だったのよ、あれ」
高城「そうですね。そこが湿地帯になりまして、うなぎが住み着くようになった。天然うなぎがたくさんとれるようになりました。ただその頃は今の蒲焼っていう方法はありませんでした。ですからこうやって串刺しにして、そのままぶっ刺して。ぶつ切りにしてぶっ刺す。東京でもそういう復刻して、お店のコース料理出すお店があって。そこで食べたのを参考に描かせてもらいました。じゃあ2枚目いきたいと思います」
マツコ「ちょっとなんかうまくない?すごいわ」
光寿「ありがとうございます」
高城「マツコさんにほめられると最高だよな。自慢できるよな。時を経て、徳川家重の時代に、濃口醬油とみりんが生まれたことによって、うなぎの蒲焼が現在のような形になって、多くのみなさんが食べられるようになりました」
マツコ「もう醤油とみりんができればほぼ今の味に近いよね。その頃にはだからあの感じの蒲焼を食べていたんだ」
高城「3枚目。この人はのちに水戸藩の勘定奉行。大久保今助は江戸で商人をやっていたころ、茨城の牛久沼っていうところがありまして、牛久沼の渡しに乗る前に、ここの茶店で蒲焼とご飯を頼みました。うな丼発祥」
マツコ「うな丼か。でもすごいね」
光寿「でも諸説あります」
マツコ「諸説あるけど、その中のひとつは」
光寿「牛久沼ですね」
高城「お皿を借りて、フタをして、向こう岸について開けたら蒸されておいしくなりました」
マツコ「それで蒸しが始まったの?うな丼が始まったことよりも、だから蒸しの始まりなのね」
高城「そうなんです。ということで、紙芝居終わり。ありがとうございました」
マツコ「突然終わりが訪れる」
ナレーション「高城親子オススメ、伝統の蒸し製法で作る、絶品うなぎをご紹介」

光寿「全国を歩いて見つけた、絶品蒸しマップ。もともとは天然のうなぎに対して、どんどん蒸していく技術っていうのは向上されていったんですが。今では養殖のうなぎをもっとさらに向上させるために、どんどん進化していった技術でもあるんですね」
マツコ「生蒸しっていうのはだから生の状態から蒸すの?焼く前に」
高城「はい、さようでございます」
マツコ「初めて聞いたそんなの」
光寿「本当ですか?読んで字のごとくの生蒸しなんですけど、柏駅から徒歩1分、『芳野屋』さんとうお店。生蒸し、本当にこうです。生の状態で蒸し缶に入れます。ポイントなのは崩れちゃうので身を下にするんです」
マツコ「そうすると崩れないの?」
高城「あんまり逆にしちゃうと、上に持った段階で身が柔らかすぎるので。身が上にあると串落ちるんですよ」
マツコ「だから、皮でひっかけて上げるみたいな感じだ」
光寿「本当極論そのレベルの技術で」
マツコ「これは柔らかいでしょ」
光寿「はい。ただその柔らかさの中に最初から水分を含ませるので、プリふわの食感になるんですね。芳野屋さんだと甘めのタレで焼き上げますね」
マツコ「いやー、すごい食べたい。それけっこうポピュラーな方法なの?」
高城「ちょうど千葉県と埼玉県とか、東京の東側の一部の地域とか。次は九州から2つのお店ですね。まず九州、柳川のせいろ蒸し」
マツコ「大好き」
ナレーション「西鉄柳川駅から徒歩10分。創業341年『本吉屋』」
マツコ「すごい有名なお店よね」
高城「もう江戸時代からやっているうなぎ屋さんで。まずタレにつけて、それから焼くんですね」
マツコ「へえ、聞いてみないとわからないものね」
高城「ご飯をせいろに蒸して。まずご飯を蒸すんですよ」
マツコ「知らなかった」
光寿「ご飯にもうタレをまぶしてある」
高城「まぶして蒸すんです」
マツコ「おいしいのよ本当に」
高城「ご飯の上に蒲焼、錦糸卵を入れてさらに蒸す。うなぎは柔らかく」
マツコ「すごい時間かかってるのね」
光寿「そうなんですよ。だからもうせいろでご飯とうなぎ、2回蒸す」
高城「楽焼ですね。ここ『北御門』さん。もう明治のはじめからやっている老舗ですね。少し甘めのタレで蒲焼にします」
光寿「タレをかけるタイプですね。いっぺんに4匹焼くって相当な技術なので」
高城「こうやって楽焼に入れて、こうやって蒸します。二重底になっているので、下に水が入っていて、その蒸気が」
光寿「蒸し上げる」
高城「ふわふわにするんですね。マツコさん二重底のタンブラーってあるじゃないですか。あれって保温効果、保冷効果ありますよね。保温効果になる」
マツコ「全然知らなかった。いろいろあるのね、うなぎって」
高城「4番目が東京亀戸の『八べえ』さんの五右衛門」
光寿「『八べえ』さん、亀戸天神の真横ですね。近いんですけど。まず先ほどご覧になっていただいた白焼きをしっかり入れたあとに、これです。ぶちこみます、お湯の中に。『八べえ』さんだとだいたい約20分くらい蒸します」
マツコ「ダシ汁自体もうなぎでとってるんだ?」
光寿「そうです。どちらかというとどんどん染み出てくるので」
マツコ「ああ、なるほど」
光寿「それを本当に柔らかすぎるので、箸で持って焼くってちょっと独特な焼き方ではある」
マツコ「じゃあこちらのお店だけのやり方?」
高城「昔は千葉県の印旛沼の周りは、この製法が主流だったんです。じゃあ今日は『八べえ』さんの」
マツコ「たぶんこれは新鮮なリアクションができると思うわ。本当に食べたことないもん」
高城「職人さんも新鮮な体型な人が出てきますから」
マツコ「新鮮な体型?」
高城「『八べえ』の2代目、山崎裕八さんです」
マツコ「暑いところで仕事している割には全然やせないのね。わかるのよ。あたしもそうだから。関係ないのよ。デカいね、これ。見た目がちょっと違う。うわ、なんかね、なんだろう」
高城「天然の五右衛門ですから、レアですよ」
マツコ「あの製法を見て想像しているよりはしっかりしている。やっぱりちょっと身に味が染みてるというか」
光寿「天然って身質がどうしても本当に筋肉質でしっかりしたうえで脂が乗るので、そこにさらに五右衛門の柔らかくする技術、五右衛門の蒸しを入れるので、全然表情違うと思います」
マツコ「やっぱり煮てある感じがわかるわ。蒲焼かって言われると、蒲焼ではないね。でも蒲焼じゃないのか?って言われると、蒲焼よ。しっぽのほうに近づくと蒲焼っぽいな」
光寿「けっこうその天然大きいので、僕も前食べさせてもらったところだと、おなかの部分としっぽの部分で食感も味もけっこう変わるんですよ」
マツコ「あたしね、実はしっぽ派なんだよね」
光寿「僕もしっぽ派です」
高城「僕もしっぽ派です」
山崎さん「うなぎ好きはしっぽが好き」
マツコ「そうなんだ。しっぽのほうがなんて言うのかな、味が濃くて」
山崎さん「そうなんです。筋肉が発達してるんですよね、しっぽのほう」
マツコ「そう、プリプリしててね。これはでも特にこのやり方だと、しっぽがなおさらおいしいね」
光寿「山崎さん、ラーメンフリークで、お店でうなぎラーメンも出している」
マツコ「うなぎラーメン?」
ナレーション「さっき五右衛門で茹で汁あったじゃないですか。あれを使って今度煮詰めて」
マツコ「そんなことやってるから太るんだよ」
山崎さん「そうなんです」


《三大うなぎニュース③、うなぎ×卵の究極進化うな丼の誕生》


高城「じゃあ次は、うなぎ×ふわトロ玉子。埼玉の『川昌』さん、金のうな丼です」
マツコ「玉子っていうのはいろんなものと合いますけど、うなぎと玉子はおいしいよね」
高城「はい、おいしいです。マツコさんおっしゃったように、うなぎと玉子の相性が良くて、例えばオーソドックスなう巻きというものがありますね」
マツコ「大好き。ご飯でいってもいいんだろうけど、日本酒のレパートリーを見てると」
高城「お酒のつまみにう巻きという。次が滋賀県大津市の『逢坂山かねよ』さん」
マツコ「このスタイルね。これね」
高城「もともとは錦糸玉子を乗せていたそうなんですけど、お客さん混んできて『早く出せ』って言われてそのまま出汁巻き玉子を乗っけちゃったらすごいウケちゃったと」
マツコ「これくらい出汁巻き玉子の量が多いとありがたい」
光寿「ですよね」
高城「今までの玉子はふんわり。今日はとろける系」
マツコ「想像がつかないわよ」
高城「その様子をマツコさんに見ていただきたいので、『川昌』さんを今日お呼びしています」
マツコ「昔の俳優さんみたいな顔してるわね」
高城「『川昌』2代目の飯塚裕志さんです」
飯塚さん「よろしくお願いします」
マツコ「わあ、いいお店ね」
高城「はい、古材を使って先代が」
マツコ「古材で造ったからか」
高城「ご自分で造ったんです」
マツコ「え、自分で建てたの?」
高城「裕志さんのお父さんが」
飯塚さん「江戸時代に使っていた醤油蔵を解体した際の廃材を使って」
マツコ「へえ、だからこんな古民家みたいなんだ?あれっ。あそこにいる人たちは誰?」
飯塚さん「うちのスタッフです」
マツコ「いいね」
高城「『川昌』さん、金のうな丼、お願いします」
光寿「また新しいメニューの開発だったりとか、金のうな丼もまだ本当に数年しか経っていない、開発したてのメニューなんですけど。どんどん新しいものを生み出していくような、技術者としてすごいなっていう」
マツコ「確かにうなぎって、長い間変わらなすぎだよね、食べ方がね。だからまあいろんな食べ方が出てきても、古いのも残りながらね。うなぎが上品。え!あ、なるほど。とじてあるみたいなやつじゃなくて、スクランブルエッグみたいなってこと?」
光寿「またちょっと。ぜひご覧になっていただきたい」
高城「オムレツの名店に行って、通い詰めてその技を盗んできた」
マツコ「あらそう。おもしろい」
高城「バターですね」
マツコ「バター使うの?」
高城「うなぎね、けっこう乳製品って合うんですよ。バターウマいですよ」
光寿「またこの玉子とうなぎのタレも合うので」
マツコ「へえ、まあ玉子とうなぎのタレは合うわよ。そんなのおまえに言われなくても。なんか今乳製品の流れで。『ああそう』みたいに言っちゃったけど」
高城「見てください、この作り方。もうちょっとかな」
マツコ「強情な空気が入っているわね。でもね、大将見て。けっこう中にヤンチャなTシャツ着てる」
高城「ヘビメタのバンドやっていた」
マツコ「え、なに?」
高城「ヘビメタ」
マツコ「このやろう」
光寿「バンドマン」
マツコ「すぐ見抜くんだからな、俺は」
光寿「前回も見抜かれてますね」
マツコ「Tシャツ隠せないね」
高城「おお、見てください」
光寿「これです」
マツコ「ちょっと、なんかやらしいことするね、あのヘビメタは。キュイッてやったね。最後キュイッて。うわあ、おしゃれな」
高城「玉子の上からもうなぎのタレが」
マツコ「松伏からはイメージできないフォルムよね。うなぎはもちろんなんだけどね、この玉子の焼き方が上手」
光寿「本当にウマいですよ」
高城「やばくないですか?」
マツコ「ヘビメタTシャツを着ているとは思えない上品さ。もちろんこの玉子のもおいしいけど、うなぎおいしいです」
飯塚さん「ありがとうございます」
マツコ「ちょっとあと、こちらのうなぎは上品」
光寿「玉子とうなぎ、合いますか?」
マツコ「あたし地図好きなんでね、松伏の位置関係わかりますけど、あそこで店を繫盛させ続けるのっていうのは、はおいしくなきゃ無理ですよ。最寄駅無いですよ。ドライブがてら松伏町にでも行って。そしたらあのエメラルドグリーンのスウェットもいるの?マスク取ってみて。おお。たまんないね」


~完~