2023/01/10放送

マツコの知らない世界

先週からの続き


https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/


'地球を22周したクルーズライター'

上田寿美子(ウエダスミコ)さん(以下、上田)



マツコ「ねえ、もう、ちょっと心配してたの」

上田「ああもう本当にありがとうございます。もう大変な時期でございました」

ナレーション「コロナ禍で下火となったクルーズ業界ですが、実は今驚きの進化が。というわけで今夜は、世界の超未来型豪華客船から、日本の客船のマル秘トピックスまで、クルーズを知り尽くしたマダム、上田寿美子がご紹介」



《瀬戸内海・屋久島・小笠原、海に親しむ国内クルーズ》



上田「おかげさまでやっとクルーズ業界にも明るい兆しが見えてまいりました。そこで今回のテーマはこちらでございます。海外では完全復活の兆し。豪華客船の現在と未来についてお話をさせてください」
マツコ「でもあたし本当にね、ちょこちょこいろいろどうなってるのか、気にかけていろいろ検索したりとかしてたんだけど」
上田「ありがとうございます」
マツコ「最近クルーズ系の動画とかよく上がるようになってきてる。だから動き始めましたよね」
上田「そうなんです」
マツコ「よく見てるでしょ?あたし」
上田「ありがとうございます」
マツコ「気にしてたのよ、寿美子のこと。本当に大丈夫かと思って」
上田「マツコさんはクルーズ業界の福の神ですから、本当にありがたいと思っております」
マツコ「もうちょっとビューティな感じにしてほしかったんだけど」
上田「あら、失礼いたしました。一方、今度日本の客船のほうなんですけれども、コロナ禍前とは楽しみ方も少し変わってきたところがあるんです」
マツコ「変わりました?客船も」
上田「はい、それがこちらなんです。まさに船旅の原点回帰。ゆったりと海に親しむ旅。コロナ前はですね、たとえばダンス教室とか、ゲーム大会とか、1日にたくさんのイベントを組んで、クルーズは退屈知らずというのも魅力のひとつだったんですけれども、やっぱり密になっちゃいけないとかいいますと、イベントの数や種類が減ってきました。しかしその代わりゆったりと移りゆく海景色を眺めたり、海に親しむ時間というのは取りやすくなったんです」
マツコ「いわゆる本当に自然というか、海と島と景色を楽しむという」
上田「そうですね。実はですね、私も『にっぽん丸』という日本の客船に乗って、世界遺産の屋久島とか、それからですね、瀬戸内海を航行するクルーズに行ってまいりました」
マツコ「瀬戸内海。良いですよね」
上田「良いですよね。もう東洋のエーゲ海と呼ばれるような美しさでございました」
マツコ「けっこう海外の方にも、瀬戸内海人気ありますよね」
上田「はい、おっしゃるとおりです」

(VTR)上田「私は今、神戸港のポートターミナルに来ています。そしてなんとこれから後ろに見えます客船『にっぽん丸』に乗って行く先は、自然美あふれる屋久島です」
ナレーション「地元の方たちの演奏に見送られ、午後3時神戸港を出港。乗客がより海に親しむために、船側もさまざまな工夫を施しているんだとか」
上田「今まで窓のそばに椅子が無かったところにもあえて椅子を置いたり、本当にゆったりのんびり海を感じ潮風を感じ、景色を見、お魚を探し、進んでいく。まさに船旅の原点回帰の時代がやってきたと思います」
番組スタッフ「お魚も探すんですか?」
上田「これからどんな魚と会えるかなと思って、まさにお魚出てこいや!と思っているところなんですけれども」
ナレーション「ちなみに、現在の『にっぽん丸』では、乗船当日に港でPCR検査をおこない、陰性の方が乗船できるシステム。レストランでは客室がいっしょの方のみ同じテーブルでお食事ができます。劇場も座席の間に空間があるのでゆったりと楽しむことができます。クルーズ3日目。洋上のアルプスと呼ばれる屋久島に到着。島の内部にある屋久杉を巡るツアーへ」
マツコ「『にっぽん丸』くらいの大きさだと着岸できるね」
上田「できるんです、屋久島は」
ナレーション「坂道を登ること1時間。やがて標高1200メートル地点へ到着。目の前に現れたのは、その名も紀元杉」
上田「なんと樹齢が3000年。直径3.2メートルもあるんだそうです。さらにですね、この紀元杉には19種類もの木が寄っかかっているんだそうです。その一つがたとえばこちら。ヤクシマシャクナゲといって、この島の固有種だそうです」
番組スタッフ「じゃあ寄生しているみたいなことですね、木に」
上田「そのようですね。やっぱり大きな木なので」
ナレーション「さらに山からの帰り道」
上田「ヤクザルがいますね。しかも集団で。毛づくろいをしていますね。それぞれ無防備なかっこうになっています。小さいのが今奥から出てきました。小さいのがまた来て一番前で。あら、良い気持ちですか。これがヤクシカです。ごめんね、じゃまして」
マツコ「こんなすぐそばにいるんだ」
ナレーション「なかなか会えないヤクシカにも遭遇。さらにその日の夕食には、屋久島名物地元でとれたトビウオのお刺身も。翌日は晴天の中、瀬戸内海へ」
マツコ「うわー、晴れててよかったですね」
上田「もう本当に瀬戸内海日和でした」
ナレーション「青くきらめく水面と島影はまさにエーゲ海。名曲『魅せられて』の世界」
番組スタッフ「上田さん、ジュディさんみたいですね」
上田「そんな恐れ多い」
ナレーション「さらに本州と四国を結ぶ数々の橋くぐりも見どころ。まさに島国日本ならではの醍醐味」
マツコ「瀬戸内海クルーズはいっぺん行ってみたいわね」
上田「内海ですので揺れも少ないので初めての方にもオススメのコースかなと思います」
マツコ「常に島だったり陸地が見えているから、飽きないですよね」
上田「そうです。そして橋もありまして、瀬戸大橋、鉄道が入っているんですけど、船長さんによっては鉄道の時刻表を見ながら、よく船の上から見えるようにっていうようなことをやってくださる方もいらっしゃるんですよ」
マツコ「電車で渡るときはずっと小柳ルミ子さんの『瀬戸の花嫁』を口ずさみながら、あたし渡るんですよ。…ノーコメントなんですね」
上田「それはすてき、すみません。すばらしい選曲だなと思って感心しておりました。そしてこれからの時期、島クルーズといいますと、小笠原がですね2月から4月にかけて」
マツコ「行きたいんだけど。ハードル高いわよね、小笠原はね。飛行機で行けないから守られている」
上田「船でしか行けない小笠原ですからね。2月から4月はザトウクジラのホエールウォッチングのシーズンなんです。小笠原クルーズに行ったときに撮った写真なんですけれども。目の前でジャンプしてくれたり」
マツコ「これ寿美子が撮ったの?」
上田「そうなんです」
マツコ「上手ね」
上田「ありがとうございます。そして小笠原ではですね、島民の人たちとのふれあいというのもまた楽しみなところで。大きい船は父島に直接岩壁につけられないんです。なので沖に停まるんですけれども。上陸するための通船に漁協の方の協力で漁船を出してくださったりとか」
マツコ「漁船で入るんだ」
上田「はい。それからこの出航のときはですね、漁船が大漁旗をあげてお見送りしてくれたりするんですよ。並走して」
マツコ「大きい船がもう行ったりもしてるの?」
上田「そうですね」
マツコ「『おがさわら丸』だっけ?」
上田「『おがさわら丸』は直接つけられます」
マツコ「それもいいんだけど、ああいうのが行ってくれるとありがたいわよね、私たちはね。さすがに雑魚寝してて隣に私がいたら怖いでしょ?ちょっと恐怖を感じるわよね。ちょっと申し訳ないなと思って乗れなかったのよ、あたし」

上田「じゃあこちらでございます。結婚記念日、誕生日、大切な人と人生の節目を船上で。アニバーサリーを祝う旅」
マツコ「あらやだ。大切な人がいない場合はどうしたらいいんですか?」
上田「おひとりでお祝いっていうのも、とても船は似合うと思います」
マツコ「それにします」
上田「このクルーズに乗ったら偶然お誕生日があったっていうこともあると思うんですけど、逆に海外なんかでは誕生日だから乗る」
マツコ「もうそれに合わせて」
上田「結婚記念日だから乗る、という乗り方がけっこうあるんですね」

(VTR)上田「私は今日本船籍最大の客船『飛鳥Ⅱ』の船上にいます。そして今回は久しぶりに夫といっしょの2人クルーズなんです」

英夫さん「ご無沙汰してます、マツコさん。英夫です。今日は天気も大変良くて、富士山も見えますしね。大変楽しみにしております」
ナレーション「今回は横浜港を出港し四国の高松へ向かう3泊4日の旅。ちなみに『飛鳥Ⅱ』は3年前に大改装をおこない、船内大きくリニューアル。中でも目を引くのが」
上田「日本工芸会とのコラボレーション。船内に人間国宝の作品や、気鋭の作家の作品など、約140点もの工芸品が飾られるようになったんです。そしてそれを買い求めていただくこともできる。ショッピング。小森邦衛さんですとか、山岸一男さん、今泉今右衛門さんなど、人間国宝の作品を船上でショッピングもできる時代がやってきたんです」
ナレーション「さらに客室は寝室部分が畳敷になった和洋スイートが誕生したり、大海原を眺めながら湯舟につかれる露天風呂も誕生」
上田「露天風呂もこれが気持ちいいんですよ」
ナレーション「『飛鳥Ⅱ』らしいぜいたくな時間が過ごせます」
上田「そして今は紙テープ投げから、出航のときはシャボン玉になってるんです」
ナレーション「実は今回、上田夫妻にはあるお祝い事が。クルーズ2日目、ディナーのあと。実はこの3日前がお二人の45回目の結婚記念日。『飛鳥Ⅱ』では事前にお願いしておくと、このように楽器の演奏やケーキなどでお祝いをしてくれるんです。さらに記念品のプレゼントも。そしてお祝いのケーキを食べていると」
英夫さん「今日はお祝いということで、手紙を書いてきました」
上田「手紙?まあ、ありがとうございます」
英夫さん「読ませていただきます。『僕が君に初めて会ったのは、高校1年生の入学式。15歳の春でした。僕の身勝手な行動、発言で時々君を怒らせていましたね。ごめんなさい。あれから54年、少しは僕も成長しましたか?45年目の結婚記念日を迎えられることはあなたのおかげであり、あなたの忍耐の賜物と感謝します。本当に本当に幸せに思います。本当にありがとう。これからも2人で元気に仲良くやっていきましょう。英夫』」
上田「ちょっとびっくりしちゃって。どうもありがとうございます」
マツコ「これはあたしたち何を見せられてるの?」
上田「プレゼントもありがとうございます。あら、これブローチ?どうもありがとう。こちらこそあなたのおかげでここまでやってこられました。本当ありがとうございます」
ナレーション「45周年を祝うにふさわしい、思い出のクルーズになりました」
マツコ「船ってああいうのが似合いますよね」
上田「ちょっと非日常なので、ご夫婦の間でも」
マツコ「海の上でね。レストランとかでやると、ちょっと恥ずかしいかもしれないけど、船の上だったらけっこう画になるわね。ああいうのは」
上田「そして他のお祝い事、たとえば成人式のお祝いとか、日本船でしたら美容室で振袖の着付けなんかもしていただけます」
マツコ「そんなのもしてくれるの?」
上田「それからよく見るのは、卒業祝いで集団で乗ってらっしゃる方もいらっしゃいます」
マツコ「なんか女の子たちがみんなグループで乗ったら楽しそうよね」
上田「そしてみなさんでドレスアップして記念写真撮ったりとかっていうのにも、とてもよろしいんじゃないかなと思います」
マツコ「橋田先生の遺志を継いで、あたしが毎年TBSもちで行くか。カッパドキアとか行っちゃうか」

上田「『にっぽん丸』、『飛鳥Ⅱ』2つ乗ってきたんですけれども。実はこの2つの船でびっくりしたことがあったんです。それはいずれの船にも『マツコの知らない世界』を見て、なんと豪華客船の世界にあこがれて船員さんになっちゃった方がいらしたんです」
マツコ「この番組で影響を受けてってこと?」
上田「そうなんです。だからマツコさんはもうクルーズ業界の福の神だと思っております。そしてすごくはつらつと楽しそうにお二人とも」
(飛鳥Ⅱ/山本快さん、にっぽん丸/松本七帆さん)
マツコ「なんか良い子そうね、二人とも」
上田「本当そうです。もう爽やかな若い方たちで」
マツコ「なんかうれしい」
上田「もう本当にマツコさんのおかげです」
マツコ「二人ね、がんばってね、本当」
上田「そしてここまでは日本の客船の現在をお話しましたけれども、これから日本の客船の未来についてですけれども。なんとびっくりするような明るい未来のビッグニュースがあるんです。それがこちらです。日本の新造客船ついにデビュー」
マツコ「めでたい」

上田「本当にめでたいです。外国へ行ける日本のクルーズ客船が誕生するのは、最後が1998年でした。27年ぶりということになります。まず『飛鳥Ⅱ』の後継船のほうはですね、造る造船所も決まっております。ドイツのパーペンブルクという町にあります、マイヤー造船所でさす


マツコ「屋内なんだね」
上田「そうなんです。風雨とか雪の影響を受けにくいので、比較的確かな工程で進むことができるという」
マツコ「珍しいよね、こんな大きな屋内のドックね。ちょっと大きくなるんですか?」
上田「これが今度、姿です」
マツコ「これ完成予想CG?」
上田「そうです。大きさは『飛鳥Ⅱ』とほぼ同じ」
マツコ「同じなの?」
上田「ということなんです」
マツコ「なんか立派に見えるね」
上田「そうですね。ちょっとこう今風なスタイルになっています。そしてですね、なんと『飛鳥』のクルーズとしては初のシングル客室ができるそうなんです。以前マツコさん船に乗るなら、シングル客室に乗りたいとおっしゃっていたと思うんですけど、いかがでしょうか?」
マツコ「いやもう、だからなんて言うんだろう。時代のニーズに合わせていただけているというか。結婚しない方も多いし。結婚されてても一人旅したいっていう方も多いだろうし。さすがでございます」
上田「そして『にっぽん丸』の後継船のほうなんですけれども、なんと2隻」
マツコ「え!いっぺんに2隻造るの?」
上田「いっぺんにというより、まず最初の客船は2027年にデビュー予定です。そしてこちらはですね、2隻ともに『にっぽん丸』より大きくなる予定なんです」
マツコ「今ちょっと小ぶりですもんね」
上田「2万トンクラスですけれども、3万5000トンくらいになるという発表でございます」
マツコ「へえ、すごいなんかちょっと活気づいてきましたね」
上田「活気づいてきました。いきなりですね3隻も新造客船がデビューするということが計画として発表されましたので、まさにですね、盆と正月とクリスマスがいっしょに来たような、もうめでたさいっぱい。ワクワクした気持ちでおります」
マツコ「でも寿美子とは会ったときから盆と正月とクリスマスがいっしょに来てましたよ」
上田「すみません、なんかここがめでたいようで。すみませんです。失礼いたします」


《シャンパン片手に大冒険!世界最高峰の南極クルーズ》


ナレーション「世界の中でクルーズで人気のデスティネーションといえば、地中海やカリブ海など。さらに最近人気急上昇している場所があるんだとか」
上田「こちらなんです。今や一般人でも行ける時代に。探検船で行く南極クルーズ」
マツコ「客室とかはちゃんと豪華にしてある」
上田「そうなんです。おっしゃるとおり。そこに今どんなクルーズ会社が乗り出していっているかというと、いわゆる高級路線のラグジュアリークルーズをおこなっている会社がこの分野に参入してきているというのが最近の流行なんです。南極クルーズってどうやって行くの?どこに行くの?という感じあると思うんですけれども」
マツコ「あの辺ですよね、南米の」
上田「これがまず中央が白いのが南極大陸ですね。そして周りにはオーストラリア大陸もあり、アフリカ大陸もあり、南米大陸もあるんですけれども、やはり一番距離として近いのは南米大陸なんです」
マツコ「こうやって見ると本当近いのね」
上田「そしてですね、今回のコースはですね、出発地点はアルゼンチンの先端にあります。こちらのウシュアイアというところでして」
マツコ「そこに行くのが大変じゃない?」
上田「はい、それはそうですね」
マツコ「どうやって行くの?」
上田「今回はですね、ニューヨーク経由で」
マツコ「ニューヨーク経由なの?」
上田「チリのサンディエゴというところに入りまして」
マツコ「何時間かかるの?そのウシュアイアまで」
上田「12時間で、それから10時間で、1泊してまた」
マツコ「まあでも南極に行くんだから、それくらいはかかるよね」
ナレーション「こちらがアルゼンチン最南端の街ウシュアイア」
マツコ「うわ、きれいな街ね」
上田「すごくきれいな街です」

(VTR)上田「これから乗る客船はこちらです。世界でたったひとつの客船『ル・コマンダン・シャルコー』です」
ナレーション「その最大の特徴が砕氷船であるということ。船内はフランス船らしい上品で落ち着いた雰囲気。ちなみにこちらが最も広い部屋、オーナーズスイート。料金はおよそ1193万円。夜8時、いよいよ出航。ここから南米大陸と南極半島の間にあるドレーク海峡を2日かけて航行します。クルーズ2日目の夜」
上田「今日は南極クルーズという野生的なクルーズなんですけれど、ドレスアップしてみました。いわゆる船長さんが歓迎してくださるパーティーがこれから始まるんです」
ナレーション「クルーズの恒例行事、船長主催の歓迎パーティー。ちなみにシャンパンは『Veuve Clicquot』。続いてディナー。実はこちら、ただのレストランではないんです」
上田「このレストランの料理のメニュー。一品一品があの有名なシェフ、アラン・デュカスさんが書いているメニューが出てくるんです。こちら前菜、いかがでしょうか?鯛にウニのクリームに、そしてオシェトラのキャビアが乗っているという。まあなんと豪華な、これから南極に行くのが信じられないような雰囲気ですけれども」
ナレーション「アラン・デュカス監修の味を楽しめるメインレストラン以外にも、カジュアルに楽しめるビュッフェレストランもあり、フランス船ならではの一品がずらり。パンも毎朝焼きたてが並びます。そしてうれしいのがお酒」
上田「この『ル・コマンダン・シャルコー』では、基本的なお飲み物の料金も含まれているんです。ですからそのときのお料理に合ったワインを注文できるというのも、ますますお料理がおいしくなる秘訣かなとも思います。そしてDJさんも乗っているんです。踊っております」
マツコ「さすがバブルを泳いだ女だわ」
ナレーション「クルーズ3日目」
上田「今日から早速上陸できそうです」
ナレーション「到着したのは南極半島の手前にあるロバート島。ちなみに船には探検専門のスタッフがおり、今回チーム16人のリーダーを務めるのはなんと日本人の伊地知亮さん」
上田「さあいよいよこれから上陸します。まさに南極への第一歩を記すわけなんです。そこで上陸用のかっこうをしてきました」
ナレーション「そして島へと渡る手段が、こちら外国の軍隊などでも使われているゾディアックボード」
上田「硬いゴムでできているボートなんです」
マツコ「けっこう小さいので上陸するのね」
上田「南極の海に乗り出しました」
ナレーション「果たして島には何が待っているんでしょうか。日本に出発してから丸4日と17時間。いよいよ記念すべき初上陸のとき」

上田「『ル・マンダン・シャルコー』を降りていよいよ初めての場所、ロバート島のロバートポイントに上陸しました。後ろは雪景色です。そしてその雪景色の向こうにはなんとペンギンがたくさんいます」
番組スタッフ「あの雪の点々みたいなのが」
上田「雪の上にもたくさんいますし、あの山の所にも。あれ岩かと思ったらペンギンが並んでいるんですね」
番組スタッフ「岩の上、ペンギンなんですね」
上田「そうなんです。デコボコしているように見えますけれど、これはヒゲペンギンとかアゴヒモペンギンと日本で呼ばれているペンギンです」
番組スタッフ「あごにヒモみたいなのが」
上田「そうなんです。ここのところにヒモみたいなのがあるという。とてもちょっと愛嬌のある顔つきのペンギンだと思います」
ナレーション「野生のペンギンならではの動きを目の前で見ることができます」
上田「がんばれがんばれ。なんとも言えないこのバランスのとり方がかわいいですよね。ぴょこぴょこしてて」
ナレーション「さらにペンギンがもう1種類。こちらはオレンジ色のくちばしが特徴のジェンツーペンギン。運が良ければ海からあがる瞬間に出会えることも」
上田「あれはゾウアザラシです。鳴き声も迫力ありますね。なんかうなり声というか、イビキというか」
ナレーション「そしてひとたび船に戻ると」
上田「グビグビいっちゃいそう。夕方から」
ナレーション「ちなみにカクテルも飲み放題」
番組スタッフ「こちらはなんですか?」
上田「シャンパンのあとの2杯目はピナコラーダです。とてもおしゃれにできてますね」
マツコ「南極でピナコラーダ。いなくなったあと『よく飲むわねあの女』」
ナレーション「4日目。南極半島の先端にある海峡へ到達」
上田「私が立っているのは操舵室へ入るドアの前なんです。実はオープンブリッジ方式といいまして、大概の時間お客様もブリッジの中に入って見ることができる」
ナレーション「世界最新鋭の設備が搭載された『ル・コマンダン・シャルコー』の操舵室」
上田「あちらに見えるのが卓上氷山です。まるでテーブルのように上が平らになっています。それが遠く前方にも並んでいます。まるで卓上氷山のデパートのようです」
マツコ「氷山が落ちてきているところに向かっていってるの?」
上田「そうなんです。氷河が落ちてきて氷山になってるっていう」
伊地知さん「上のほうご覧いただくとわかるんですけど、横に線が見える。線1個分が1年間の積雪量。いわゆる木の年輪。積み重なってどんどん押しつぶされて氷になって空気が抜けていって空気がほとんどなくなると、青く光り出します。なので古い氷になればなるほど青く光る」
ナレーション「さらに進むと」
マツコ「あら、ちょうど流れ落ちているところ」
上田「そうです。海に向かって。いよいよ南極感増し増しになってきましたね」
ナレーション「ここからいよいよ海水が凍り、砕氷船でないと行けないウェッデル海へ」
マツコ「わ、すごい所行くのね」
上田「すごいんですよ」
伊地知さん「スノーヒル島の南端が南極大陸最北のコウテイペンギンの営巣地。1時間以内に氷の中に入る。そこから氷をガリガリやりながら営巣地のできるだけ近くに行き、コウテイペンギンを探します」
上田「いよいよですねここからが砕氷船の腕の見せ所だと思います。この氷の海をどんどん進んでいくんですね。音もすごいんですね」
マツコ「うわ、あれに突っ込んでいくんだ?」
ナレーション「船首の映像がこちら」
マツコ「割れてる」
上田「切り開いていくみたいな感じ」
ナレーション「こちら、船の重みを使って厚さ6メートルの氷まで押しつぶすことができるんだとか」
上田「氷の上をいきますよ。割れてる」
マツコ「うわあ、すごい」
ナレーション「こうして氷の上を進むこと2時間後」
上田「そしてなんとこれから、我らがエクスペディションリーダーの伊地知亮さんがヘリコプターに乗ってコウテイペンギンを探しにいってくるんだそうです」
伊地知さん「それでは南極最北のコウテイペンギンの営巣地の近くにヘリで視察に行き、本船の最適なルートを探す」
ナレーション「そう、こちらの船には」
上田「ヘリコプターが格納されている。ヘリコプターチームも乗っているんです。パイロットさんと整備士さん」
ナレーション「スタッフが事前に安全なルートを下見するんです」
マツコ「先に行ってから船とやりとりして、このルートがいいよってちゃんとチェックしにいくんだ?」
上田「そうです。やっぱりその今氷を砕いて進むっていう映像をご覧になっていただいたと思うんですけど。このウェッデル海というのは氷の多い海なので、やっぱり砕氷船」
マツコ「普通の船はあんなところ絶対行けない」
上田「なかなか難しい。それからですね、あの船実はですね、前のほうに計測器がついてるんです。あれで実測しながら進んでいく」
マツコ「あれはなに?氷の厚さがわかるの?」
上田「そうですね」
マツコ「レーダーで。はあ、すごい。いや、なんかだから、1200万円の部屋」
上田「とてもよくお似合いだと思います、マツコさんが」
マツコ「やっぱり橋田先生の遺志を継いで。ヴーヴクリコ、あのジャグジーに入りながら、氷山見ながら」
上田「そうですね、見ながら。とてもお似合いになると思います」
マツコ「あら、もう寿美子が言ってるんだからしょうがなくない?これ行くしかもう」

ナレーション「到着したのはスノーヒル島の近く」
上田「これからコウテイペンギンを探しにいきます。見つけることはできるんでしょうか?これから2キロちょっと歩いて」
マツコ「2キロも歩くの?」
上田「2キロ以上歩きました、片道」
マツコ「コウテイペンギン見なくていいかな」
上田「いましたいました。あそこに。動き出す。海に入る。あれがコウテイペンギンです」
番組スタッフ「初めて見たコウテイペンギンは?」
上田「びっくりぽんやー、です。背比べできましたけど、私のほうが大きいですね。コウテイペンギンって130センチメートルくらいある一番大きいペンギンって聞いたので、5メートル先から背比べしたら、やっぱり私のほうが大きかった」
マツコ「そりゃそうですよ」
上田「向こうも珍しくて見てるんでしょうか?」
マツコ「シャレオツなサングラスに驚いている」
上田「でも本当にみんなが力を合わせたからこそ、この厳しい環境の中で生き延びているんだと思いますね」
ナレーション「コウテイペンギンといえば、60日間もの間、オスが足の上に卵を乗せ吹雪に耐えながら卵をかえす世界一過酷な子育てが有名」
上田「そしてなんと8羽だけではありません。後ろから大群が押し寄せてきます。腹ばいになってどんどん近寄ってきます。すごい迫力ですね」
マツコ「みんな寿美子を見にきた。『いるぞ』って。『来たぞ』って」
上田「歩きながらやってくるのもいますね。やっぱり昨日まで見ていたペンギンとは全く大きさが違いますね」
ナレーション「さらにこんなシーンにも遭遇」
上田「来た来た。すごいすごい。こんなに近くでこんなにたくさん見られるとは夢にも思いませんでした。ゴイゴイスーだなと思います」
ナレーション「そして船に戻ったあとは、海が一望できるサウナに入ったり、氷点下10度のアイスルームでリフレッシュ。さらに海を浮かぶ氷を眺めながら、髪の毛をセットしてもらい2度目のパーティーへ」
上田「美容室もあって、フランス人の美容師さんが乗ってたんです。髪の毛を結ってもらって」
番組スタッフ「イヤリングもすてきですね」
上田「ありがとうございます。2000円くらいのものです」
ナレーション「この日のパーティーのテーマカラーは‘白’。上田さんは白のコサージュでワンポイント。こちらは元ミスフランスだというマダム。今回最も上級のスイートに宿泊中」
上田「この方が今回オーナーズ」
マツコ「あの1200万円の部屋?」
ナレーション「さらにこちらがマダムのお嬢さん」
上田「そしてなんとですね、このクルーズには私たち以外にも日本のお客様が乗ってらっしゃるんです。こちらのお二人です。山中さんご夫妻です。今回はハネムーンという旅でよろしいでしょうか?」
山中さん「そうですね。2年越しのハネムーン」
上田「今日はずいぶんペンギンを熱心に撮影されていた」
山中さん「好きなので。コウテイペンギンのために来たって感じだったので、最高です」
ナレーション「翌日はゾディアックボートに乗って、氷山の間を駆け抜けるクルージングツアーへ。海水が凍った平らな氷、海氷の上にアザラシが」
上田「どうでしょう、みなさん。こんなに間近に寝ています。あ、起きました。起きてこっちを見ています」
伊地知さん「海の上に寝ているこのアザラシたちもみんな食べ物は海の中にある。なのでこういう海氷の上っていうのはアザラシにとっては最高の休憩場所。お食事処の真上に休憩所があるような感じですよね」
ナレーション「そして10日目の朝」
上田「まさにこの氷の世界で目覚めました。そしてなんと前を見たらばコウテイペンギンの列が出迎えてくれたんです。おはようございます」
マツコ「やっぱりもう噂になってるのよ。『やべえやつ来たぞ』って。『見にいけよ』って」
上田「今日はこのあと営巣地にも行く予定になってるんです。ですからもしかしたらばヒナも見られるかもしれません」
ナレーション「南極クルーズはクライマックス。コウテイペンギン営巣地を目指し歩くこと1時間」
上田「やっと来ました。すごいですね、数千羽いる。コウテイペンギンの営巣地だそうです。ヒナもたくさんいました。ここで今どのくらいいるんですか?」
伊地知さん「スノーヒル島周辺で2万つがい、4万羽」
マツコ「不思議なんだけど、海のすぐに飛び込めるところの近くにいればいいのに、すごい奥にいて。往復何時間かけてエサとりにいくのよ」
上田「親鳥の呼ぶような声、ヒナの甘えるような声。いろんな声がこの青空の下で響き渡っています」
ナレーション「ちなみにこちらの営巣地に乗客が徒歩で訪れるのはクルーズ船史上、今回が初めてのこと」
上田「生涯胸に残る光景だと思います。なんとタラバガニの脚。サンデーブランチという、たくさんのごちそうが出る」
ナレーション「その後も南極の大自然を探検しながら、船内ではラグジュアリーな日々を堪能した上田さん」
マツコ「どうせ久々に旅行行くのなら、南極ぐらい行ったほうがいいか?なんか一生に一回くらいはね」
上田「そうですね。そしてですね、ポナンの船の中には耐氷船で行っている南極クルーズもあるんです。こちらはですね、もう少し日数も短くて、お値段も半額くらいのクルーズもあるんです」
マツコ「あそこまで深部には行けないけれども、南極の雰囲気味わうには十分な」
上田「十分です。そしてまた違うものが見えたりしまして」
マツコ「ちょっと待って。そんな何回も南極行ってるの?」
上田「いえいえ、2回だけです」
マツコ「いや、2回行けば十分ですよ。タロとジロだって1回しか行ってない」


《6700人乗りの不夜城!未来型客船のドバイ旅》


上田「今日の最後は、いよいよ外国の船の未来についてもお話させていただきたいと」
マツコ「寿美子も知らないものがあるのね」
上田「はい、あります。ドバイに現れた未来の宇宙船、『MSCワールドエウローパ』で行くアラビアンナイト・クルーズ、というわけでございます」
マツコ「いつもやったあと恥ずかしがるんですけれども。やっちゃうから。寿美子は」
上田「やっちゃうからいけませんね。実はですね、来週デビュークルーズを始めるんです。そして私は来週今度はドバイに行きまして、このまだ見ぬ『MSCワールドエウローパ』に乗ってまいりたいと思います」
マツコ「来週行くの?」
上田「はい。こちらがそうなんです」
マツコ「これきれいよね」
上田「きれいです。本当に未来を感じさせる船」
マツコ「あの船首がね、すごいきれいなのよなんか」
上田「きれいです。おっしゃるとおりです。もうまっすぐ。見た目もすごいですけれども、この船は内部もすごいんです。さあ内部が出てきましたね。これプロムナードなんですけれども、いかがでしょうか?」
マツコ「いやもう、だからあれよね。ショッピングセンターよね、これね」
ナレーション「そんな『ワールドエウローパ』に上田さんが潜入。超未来型の施設をご紹介。まずは」
上田「この新しいチョコレートのオーダーマシーンで、自分好みのチョコレートを作ってもらうことができるんです」
ナレーション「船のおみやげにぴったり」
上田「『HAPPY NEW YEAR マツコ』と入れてもらいました」
ナレーション「こちらは20階から8階まで一気に滑り降りるスライダー」
上田「今からこのヘビの口の中に飲みこまれます。行ってきます」
ナレーション「乗客ならだれでも無料で楽しめます」
上田「これからですね、ちょっと怖い5Dゲームシアターに挑戦します」
ナレーション「ゾンビを倒す5Dゲームも。そしてレストランもさまざまなタイプがあり、その数なんと13種類」
番組スタッフ「昨日はギリシャで今日はメキシコ」
上田「それが『MSCワールドエウローパ』です。ヨーロッパから世界の味覚を一つの船の上で楽しめるんです」
ナレーション「そしてバーなどは19か所」
上田「今日もこれで3軒目のバー。しかしまだまだラストナイトは終わりません。このあとまた今度はプールパーティに行く予定です。盛り上がりましょう」
ナレーション「まさに全てがキラキラ、超未来型の客船なんです。そして寄港地ドバイでは、砂漠を巡るツアーへ。四駆の車に乗って砂漠を駆け抜けるデザートサファリや、夕日をながめながらラクダに乗ることも」
上田「夕日の砂漠ですね。夕日の砂漠でラクダに乗って、良い思い出になると思います」
ナレーション「インスタ映え写真も撮れます。さらにこんなツアーも」
(寄港地:シルバニヤス島)
上田「あのキリンと並走しています。子どももいます、親もいます。すごいですね。そしてマツコさん、実はこの同じ会社から2019年にデビューしました『MSCベリッシマ』という船が2023年のゴールデンウイーク以降、なんと日本発着クルーズをすることになっているんです。たとえば内部」
マツコ「すごいわねこれ。ヴィーナスフォートみたいになってるわね」
上田「そうです。スワロフスキーのクリスタルグラスを埋め込んだ、もう目もくらむような階段もある」
マツコ「階段、あれ踏板がスワロフスキーになってるの?」
上田「そうなんです。さらにですね、これビッグニュースが入ってきました。この日本発着クルーズでは、大人2名と同室の18歳未満のお子様2名までが子どもの乗船代金無料という」
マツコ「ええ?無料?」
上田「そうなんです。今度は18歳ですから」
マツコ「高校生以下のお子さんだったらタダ?2名まで。ちょっとこれだからもしね、日程調整つくんだったらご家族で」
上田「日本語の通じる国際社会ですので、多感なお子さまにもそういった社会を体験してもらうという意味でも有意義ではないかなと思います」
マツコ「寿美子みたいになっちゃうかも。帰ってきたら前髪が立ってるかも」


上田「今日ご紹介したように、今世界のクルーズ業界は一丸となって未来への道を歩み出したところでございます。ですのでぜひ日本の皆様にも近いうちにクルーズにお出かけいただきたいと思っています。そしてまたこの番組に出る機会をくださって、本当にありがとうございました」
マツコ「あら、いえ、いやいや」
上田「本当にありがとうございました。おつかれさまです」
マツコ「寿美子どうしたの?」
上田「もう本当にありがたい」
マツコ「大変だったのね、本当にね」
上田「本当に、もう一時はクルーズ業界の夜は明けないかと思ったときもありました」
マツコ「いやもう本当、最初のあれが大きかったよね」
上田「大きかったです」
マツコ「なんかすごい悪者みたいになっちゃったけど」
上田「そう、とてもイメージが悪かった」
マツコ「ちゃんとすればバルコニーでずっと外気なわけだし、きちんとその接触をするところだけ考えれば、むしろ安全な部分も多いですもんね」
上田「多いと思います」
マツコ「ちょっと南極のね。1200万でしょ?でもどうせ行くんだったら、氷山見ながらジャグジー入りたいよね」
上田「そうですね。もう景色独り占め、良いですよね」
マツコ「ね。脚本書いてみようかな」

~完~