2023年01月17日放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/
'妖怪に癒されている3人衆'
早瀬康広(ハヤセヤスヒロ)さん(以下、早瀬)
関本創(セキモトアラタ)さん(以下、関本)
木下昌美(キノシタマサミ)さん(以下、木下)

マツコ「いつになく変則的なトリオよ。水木しげるさんが描きそうね」
早瀬「誉め言葉です、それはすごく」
マツコ「こういう人出てこない?水木しげるさんの襲われるサラリーマンの群衆の中とかにいない?」
早瀬「僕らにとって、妖怪とはどんな存在なのかっていうのを伝えたいんですけれども。妖怪とは人間の心に入り込み癒してくれる存在でなはいかなと」
マツコ「癒やされるかどうかはちょっと」
早瀬「それが、癒してくれる妖怪も実はいるんですけれども。たとえば最近、妖怪が人々を癒やして注目が集まっているんです」
マツコ「え?」
木下「たぶんご覧になったことがある」
マツコ「『ご覧になったことがある』?」
早瀬「至る所で」
木下「キャラクターとして」
マツコ「あたしかしら?限りなく一番妖怪に近い人間だとは思ってるんですけど。ちょっと、ヒントは?」
木下「ヒントは疫病」
関本「疫病退散とか」
マツコ「アマちゃんよね」
早瀬「そうです。はい、正解です。こちらがアマビエなんですね」
マツコ「これ妖怪なんだ?」
早瀬「そうです。妖怪とされております。こういうふうにですね、厚生労働省が新型コロナ啓発のアイコンのモチーフにもしてるんですね。国の代表として、国や自治体がこぞって妖怪に救いを求めているんですよ」
マツコ「そんな飛躍する?」
早瀬「いやもうでもこういうふうに。今日は妖怪を好きになってもらうチャンスだなと思って、僕ら3人は来ているので。今は興味ないかもしれないですけれど」
マツコ「いやいや、あたしはそんなことないですけど、テレビ見てる方はどうなんだろうなっていう。でもビジュアルは強いわよね。妖怪でもなきゃ縁のない3人よね」
《怖いだけじゃない!愛らしくてかわいい妖怪5選》
関本「まずは僕が一番最初にお話しさせていただきます。よろしくお願いします」
マツコ「お願いします。どこから来たの?」
関本「僕は福島の会津から来ました」
マツコ「あたし会津すごい好きなの」
関本「そうなんですか」
マツコ「あたし赤べこ集めてるのよ」
関本「そうなんですか。赤べこ。あれかわいいですよね」
マツコ「かわいいよな」
関本「かわいいですよね」
マツコ「あたしもあれ民芸品の中で一番かわいいと思う」
関本「そうなんですか。ありがとうございます。まずはですね、僕が一番伝えたい妖怪の魅力のひとつがこちらです。妖怪はキモくない。人間味あふれる習性が愛らしくてかわいい」
マツコ「ちゃんと声張ってくれてな」
関本「これは個人的に伝えたいところのひとつなので」
マツコ「急にスイッチ入った」
関本「ごめんなさい。ちょっとオタクが出てしまって」
マツコ「いや、いい、いい。だってこの番組オタクしか来ないから。大丈夫よ本当に」
関本「まず妖怪っていうと、恐ろしいだとか、そういうところが出てしまっていると思うんですけれども、僕はそれが絶対だというふうに全く思っていなくて。愛らしいだとか、ひょうきんだとか、憎めない。個性がものすごくあるわけですよ、妖怪の中にも」
ナレーション「ここで関本君イチオシ妖怪なのに怖くない、マツコに知ってほしいかわいい妖怪をご紹介」
関本「なんかこうパッと見で気になるものとか、これどういうもの?っていうのがあったら教えてくれれば」
マツコ「一番かわいいのは『ヤカンコロガシ』よね。ヤカンコロガシってなんかそのままキャラクターにできそう」
関本「これのどこがかわいいポイントなのかというと、ヤカンを転がす音で人を怖がらせようとするところです」
マツコ「なんのために?」
関本「そうなんですよ。妖怪ってカッパとかテングとかの不思議な、どっちかっていうと生き物に似たものを妖怪というふうに呼ぶことがけっこう多いと思うんですけれども。たとえば音がするだけとか、気配感じるだけとか、でもそれ以上は何もないっていう妖怪っていうのはけっこういるんです。これもそろばんの変なジャガジャガっていう音がするっていうだけの妖怪なんですけれども(そろばん小僧)」
木下「今はそろばんっていうものが、まだ私たちはわかりますけど、もしこれからそろばんっていうものがなくなったら、『そろばん小僧』という名前だけが独り歩きしてしまって、なんだかわからないものになるかもしれませんよね」
マツコ「これは新手のセミナーなの?」
関本「あとなんかこの中で他に気になったものってありますかね」
マツコ「『やれな婆』よね」
関本「やれな婆というのは、今の島根県に出たと言われている妖怪です。これのどこがかわいいポイントなのかというと、人間をだまそうとするキツネなんですが、逆に人間にだまされる。これ自身は婆ではなくて、化け狐の妖怪だったんですね」
マツコ「なにがあってこの伝説が生まれたんだろうね」
木下「おばあさん妖怪っていうのは多いですよね。他にも『白粉婆』とか」
関本「なぜか名前に『爺』『婆』っていうふうについていたりとか」
マツコ「たぶん昔ってここまで長生きする人がそんなにいなかったじゃない」
早瀬「確かに。50歳代とかで亡くなりますから」
マツコ「だからたぶん70歳も80歳も生きてる段階で人間離れしているじゃないけど、『キツネが化けたんだよあれ』って言ってないと説明がつかないような厄介なババアがいたのよ、きっと」
ナレーション「他にも、人を脅かすことなく豆腐を持ってただたたずむだけの『豆腐小僧』や、イワシを見るとおびえて逃げ出す『セコ』など、愛らしい妖怪は多くいるが、中でも関本くんが一番かわいいと思っている王道妖怪が」
関本「こちらです。妖怪『座敷童』です」
マツコ「けっこうな王道できたね。あたしら世代で座敷童知らない人いないんじゃない?きっと」
関本「ですよね。けっこう有名な妖怪だと思います」
マツコ「岩手だっけ、あの有名な旅館」
関本「そうです。日本一有名な座敷童の宿っていうふうに言われている、この『緑風荘』さんです」
マツコ「こんなきれいになっちゃったの?これ新しくなってからも出てくれるの?まだ」
関本「出てくれるみたいです」
マツコ「うわ。10年後行ったらホテルになってるんじゃない?すごいな、座敷童。うちにも来てくれないかな、本当」
関本「個人的にこの座敷童が一番かわいいなと思っているポイントとしては、なついてくれる、ついてきてくれる、というところです。自分もさっき出てきた緑風荘さんに行ったことがあって。一番最初行って、帰ってきて、しばらくしてから僕今小学3年生の弟のサトルがいるんですけれども、サトルは座敷童のことを感じることができるみたいで。うちの寝室だとか、あと子ども部屋とかで映像を撮ったときに映るようになった」
マツコ「えっ?お前んちにいるのか?連れてきちゃった?」
関本「はい」
ナレーション「自宅での様子をお母さんに撮影してもらった。座敷童の存在を感じ、話しかけるサトルくん。すると。もう一度見てみると、サトルくんの声に反応するように光が横切った。さらに大量の光が」
関本「僕の弟のサトルってあそこにいるんですけれども」
マツコ「こんにちは」
想くん「こんにちは」
マツコ「お話できるんだ?」
想くん「はい」
マツコ「どんな子なの?」
想くん「けっこう元気で明るい子」
マツコ「お母さんもそういうの」
お母さん「ないです」
マツコ「全然ない?」
お母さん「全然ないです」
マツコ「想くんだけなの?」
お母さん「そうなんです」
関本「何回も緑風荘に来ていて存在がわかる人に、『想には数十人の子がついてる』みたいなことを」
マツコ「想くんお願いだから、あたしにだけ一人ちょっと」
《なぜ妖怪が誕生した?妖怪から見る人間文化》
ナレーション「続いて妖怪の魅力を語ってくれるのは、妖怪新聞を執筆している妖怪文化研究家の木下昌美さん」
木下「謎解き感がたまらない。妖怪を探ると人間の思いや欲望や願望などが見えてくる。マツコさんは妖怪って言ったらこれだって想像するものありますか?」
マツコ「妖怪って言ったら?正直ピンとこないよね。水木先生が描いたようなやつしかわからないから、やっぱりあの中に出てくるようなものになっちゃうけど。なに?妖怪ってなに?」
木下「ということで、どうやって妖怪が今に伝わってきたか。古代中世は恐ろしいというか、あまり触れてはいけない恐れを抱く存在。たとえばバタバタと倒れる音を昔の人は天狗倒しと呼んで、じゃあそれは天狗のせいなんだという存在を与えて形づくっているとは思うんですけど」
マツコ「音のない闇、真っ暗な世界ってさ、自分の内にあるものと向き合わざるを得なくなったりするじゃない。その中で出てくる恐怖だったりっていうのが妖怪のもとになってる気がする」
ナレーション「古来日本人は人間の理解を超える不思議な現象に畏怖の心を抱き、その現象を妖怪の仕業だと考えるように。その代表的なものが天狗だという」
マツコ「でも天狗とかは、すごく共通のビジュアルがあるじゃない。いつからあれになったの?天狗って」
木下「そうなんですよ。それがおもしろいところで。もともと『日本書紀』に出てくるんですけど、初めは流れ星だったのが、空を駆ける様子からそういうなにか飛行するものではないかといって、鳥の姿が与えられて、だんだん次第に今の鼻高天狗になっていったっていう流れが一応あるので」
ナレーション「そして江戸時代になると、ものを大切にする教訓的な意味合いから、捨てられた道具の妖怪(付喪神)などが登場。さらに娯楽の対象として描かれたことで、人々の妖怪を恐れる心は薄らいでいき、キャラクター化が始まる」
マツコ「でもそうしたら、状況としては水木先生と変わらないわけよね」
木下「おっしゃるとおりで、鳥山石燕さんっていう、狩野家で絵を学んだ人ですけども、この人が今で言う妖怪図鑑みたいなものを作って、それが人気を博したんですけど」
マツコ「これはだから本当子どもが今妖怪図鑑見て楽しむ感覚で、江戸時代の人は大人があれを見て楽しんでたってことよね」
木下「水木さんはこの『画図百鬼夜行』をはじめ、石燕の描いたものからたくさんイラスト化して、アニメ『鬼太郎』とかにも登場しています」
ナレーション「その後、『ゲゲゲの鬼太郎』の登場で、さらに親しみやすい存在になり、近年では子どもたちを中心に『妖怪ウォッチ』が大ブームに」
マツコ「『妖怪ウォッチ』なんてのもあったわね」
木下「『妖怪ウォッチ』どうでした?良かったですよ、私は」
関本「正直言って僕はもともとある伝承を調べているので、あまりやったことがないです。申し訳ないです」
マツコ「でもだからこうやって見ると、こんなに長い間続いているということは、日本人のDNAの中に妖怪を感じるなにかが仕組まれているんだろうね、きっとね」
ナレーション「時代ごとに人間と密接な関係があった妖怪。近年では疫病退散のご利益があると、コロナ禍でアマビエが大ブームに。つまり妖怪を知ればこの先の生活がわかる。ということで、これから流行るネクストブレイク妖怪を大予想」
木下「こちらです。『アカナメ』です。ご存知でしょうか」
マツコ「知らないですけど、今字を見る限りアカというのはあの‘垢’?」
木下「あの‘垢’です」
マツコ「きますかね?」
木下「もともと江戸の怪談に描かれているもので、風呂場とか古い屋敷に出るものといわれていて。これは本当に個人的な理由なんですけど、ふと風呂を見ると思った以上に汚れているときがあって。便利家電っていうのはありますけど、まるっとすませてくれるっていうのはいまだに出てこないのがちょっと」
マツコ「なんとなくですけど、ネクストブレイクしないと思います」
早瀬「今もうコロナがちょっと収束してますから、次はこの問題なんじゃないかなと僕は思ってます。それがですね、『金霊』です。今日本ですね、物価が高くなってたりだとか、円安だなんていう問題もあって、お金どんだけ仕事してもたまらないんですよね。実際水木しげる先生が見られたという話もあるんですよ。この『金霊』は幼い頃に本当に空をすごい音たてながら10円玉の硬貨みたいなものがグーっと飛んでいったみたいな話があって」
マツコ「それを見るとお金が入ってくるんだ?」
早瀬「そうなんです。家が栄える」
マツコ「そうしたら水木先生、本当に入ってきたもんね?」
早瀬「幼いころなのであれですけど。青梅に出たっていう話もありますし。本当にあるんです。話があるんです」
マツコ「青梅?」
早瀬「そうなんです。青梅で出てるという話もあるので。見られたらザックザク」
マツコ「なんていうのかな、ビジュアル的に、あれ流行る?」
《妖怪が日本を活性化!驚きの妖怪ビジネス》
ナレーション「続いて妖怪の世界を紐解いてくれるのが、オカルト界のプリンス、『都市ボーイズ』の早瀬康広さん。妖怪にハマるきっかけは岡山で過ごした小学生のとき」
早瀬「小学生のころ、友達が全くいなくて、人間の友達を作るのは難しいなと思って、いったんあきらめたんです、友達作るのを。その中で、妖怪の本を読んでいるとカッパと子どもが仲良くなるみたいなストーリーがあって、そこでカッパと仲良くなろうと思って。親が作ったカレーをタッパーに詰めて」
マツコ「なんでカレーを持ち歩いたの?」
早瀬「カッパに食べさせるためです」
マツコ「カッパがカレー好きって情報、津山で流れたの?」
早瀬「全くないんですけれど、勝手に。僕も好きだし、みんな好きだから、カッパも好きだろうと」
マツコ「カッパもそろそろキュウリに飽きてるんじゃないかと」
ナレーション「大人になってもそのあこがれは消えず、日本各地の妖怪スポットを巡る中、ある発見があったという」
早瀬「こちらのですね、日本全国妖怪頼みだなと、けっこう思っているわけです。ビジネスとしてうるおうので自治体と協力して妖怪と盛り上がっていこうというところは、たくさんあるんですね」
ナレーション「地方自治体などが夏祭りを盛り上げたり、商店街を活性化するため、さまざまな妖怪を利用。町おこしをやっているという。その中でも妖怪の使い方に特徴がある4つの街をご紹介」
早瀬「気になる所とかあったりしますかね?」
マツコ「ダントツで『カッパを探しています』がいいんですけど」
ナレーション「いくつもの妖怪の伝承が描かれた柳田國男の『遠野物語』の舞台となった岩手県遠野地方。ここは多くのカッパ伝説が残る町で」
早瀬「町のあちこちにカッパ捜索中のポスター。『カッパを探しています』なんていうのがあるんですよ。カッパを捕まえて連れて、観光協会に行くと賞金1000万円入るんです。勝手に連れて帰っちゃいけないので、カッパ捕獲許可証というものが220円で手に入ります。年間1万人近くが許可証を購入しているので、220かける年間1万なので、かなりうるおっているんじゃないかなと思います。写真入りタイプもありまして、これが5年いくとゴールド免許証に変わるんですよ。これはすごい名誉ですね」
マツコ「いや、あのね。やり方がおしゃれ」
早瀬「ありがとうございます。『ありがとうございます』はあれですけど」
マツコ「そんなにこうガツガツした感じは無いけど、ちゃんとビジネスになっている。まあでもカッパは多いよね」
ナレーション「同じく、カッパを使い町おこしをしているのが、兵庫県福崎町」
早瀬「こちらですね、柳田國男先生が幼少期を過ごした場所でして、駅前の広場、こういうふうにカッパのガジロウがグッと上がっていって、『ようこそふくさきへ』って。レンタカーもあるんですよ、ガジロウの。こちらもですね」
マツコ「これあたし見た」
早瀬「そうですね、こちら有名で、辻川山公園のため池に、ガジロウが15分に1回グッと飛び出てグッと沈むという。知らない人が見たら怖いんじゃないかなと思うんですけど、観光客数が倍増しまして年間50万人が訪問されているんですね」
ナレーション「さらに、定住者を増やそうと作ったのが、カッパが町に出現し大暴れするというPR動画。するとこれの効果なのか、コロナ禍で移住希望者が増加したという」
早瀬「みんな見てるんじゃないかと。ガジロウ目当てに引っ越してきているんじゃないかと思います」
マツコ「あたしおそらく他に移住者に優しいなにかあると思う」
早瀬「それもあるかもしれません」
マツコ「ありますよね。そう言っておかないとガジロウ移住になっちゃうからね、本当にね」
ナレーション「街がうるおう全国妖怪ビジネス。続いては、古い町並みが残る京都の大将軍商店街。ここでは毎年10月に鬼や妖怪が夜な夜な大行列をする百鬼夜行をモチーフに町おこし。本格的な仮装が話題を呼び、大勢の観光客が訪れている。そんな中、1993年から妖怪を使った町おこしをおこない、大成功をしているのが、水木しげるさんの故郷、鳥取県境港市」
早瀬「米子に『米子鬼太郎空港』とありまして、空港の中が妖怪でたくさん埋まっているという。かなり妖怪で盛り上がっています。目玉のおやじが機内の荷物を運搬してくれる。全長約800メートルの水木しげるロード。177体の妖怪ブロンズ像。これももう圧巻です」
ナレーション「5年前には大規模なリニューアルをおこない」
早瀬「こちらが一番オススメしたいんですよ。日が沈むとですね、こういうふうに。これがもう本当に興奮ですね、行くと。デートスポットなんかにも使えますし、かなり盛り上がりますね」
ナレーション「この妖怪効果で、現在まで訪れた観光客はなんと4000万人を突破」
マツコ「よかったわね、水木先生が生まれて」
早瀬「本当にそうですね」
ナレーション「そんな全国の妖怪スポットを巡り楽しんでいる早瀬さんだが、実はそこに行くもう一つの目的があるという」
早瀬「妖怪好きとしての願い。妖怪感度を高めたいということなんですよ。そもそも妖怪というのは、目に見えない存在じゃないですか。それをここにもしかしているのではないかなという、感知する感受性みたいなもの。水木先生がつけたネーミングでして」
マツコ「あら。シャレオツなものを」
早瀬「妖怪感度は高められないの?っていう、これからって話なんですけど。これは高められるんです。マツコさんも妖怪感度を高めることができます」
マツコ「なんか、なんだろう。この流れが余計そう思わせるのかもしれないけど、一人だけきな臭い」
早瀬「いやいや、そんなことはないです」
ナレーション「その妖怪感度をビンビンに高められるといわれているのが」
早瀬「こちらです。最強の妖怪の聖地。徳島県三好市山城町大歩危です」
マツコ「大歩危小歩危の大歩危?」
早瀬「そうです。ご存じですか?」
マツコ「すごいところだからね、大歩危小歩危って」
早瀬「数々の妖怪と触れ合った伝説的なおじいさんが実はいるんです。妖怪いるいないとかではなく、妖怪と触れ合っている」
マツコ「完全に触れ合っているのね?」
早瀬「そうなんです。そこが興奮なんです」
ナレーション「その最強の聖地があるのは、四国の真ん中に位置する徳島県三好市大歩危。東京から飛行機で1時間。さらに車で走らせることおよそ1時間半。日本三大秘境にも選ばれる神秘的な場所には、およそ70種類の妖怪の伝承が残り、町全体を妖怪村として盛り上げている。駅にも早速、大好きという『こなき爺』とツーショット。中心地には街を挙げて造った妖怪屋敷。妖怪村に伝わる妖怪伝説を一人一人に聞き取りをし、住民たちで作り上げた。その中心的存在が下岡さん」
下岡さん「外国から来られるお客さんが増えているんです。東京や京都はもう飽きちゃったと」
ナレーション「まずは妖怪感度を高めるため、どうしても行ってみたかった場所へ」
下岡さん「見えてきました。『こなき爺発祥の地』という石碑。ここはこなき爺が出た場所ですね」
早瀬「感慨深い。爆上がりです。こなき爺がお酒が好きだみたいな描写があったので、そのお酒を持って山の中一人で行ったりとか、こなき爺と会うために。すばらしい。ちょっと感動して。すみません」
下岡さん「そうですか、すみません。よくこんな所まで来ていただきました」
早瀬「ちょっと本当すみません」
下岡さん「そうですか、ありがとう」
早瀬「すみません。本当小さいころから来たかったんです」
ナレーション「日本最強の妖怪の聖地といわれる徳島県三好市大歩危。ここで数々の妖怪と触れ合ってきたというのが、月岡厚夫さん、82歳。いったいどんな妖怪を目撃したのか?」
月岡さん「10代のころから見とるからね。『列車狸』とか。それから『提灯行列』はもう小さいころからこの辺で。父親は『ノビアガリ』、あれを見たっていうんですよね。小さいんですよ。こうやって見たらいくらでも伸び上がるんです」
早瀬「最近は見られたことあります?」
月岡さん「最近は妖怪なんか出ませんよ。人間そのものがかしこいですよ今は」
ナレーション「以上、妖怪感度を上げる、最強の聖地巡りでした」
マツコ「泣きが突然だったから。本当にもうびっくりしたわ」
早瀬「しかも一番最初に行った場所なんですよね、あの一日で。スタートで泣いて、みんな本当に驚いていました。今日一日大丈夫かな?みたいな」
マツコ「そうね。だからこうなんとなくV見てても伝わってきたもん。歯車が狂ってる感じが」
~完~