2022/09/20放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'知られざる京都の魅力を紹介したいグルメ三人衆'
岩間孝志(イワマタカシ)さん(以下、岩間)
ウスビ・サコさん(以下、サコ)
ねねももさん(以下、ねねもも)



マツコ「どういう人脈なの?」
岩間「ただの精鋭といいますかね、今旬の三人をお届けに。『お届けに』じゃない、情報をお届けにまいりました」
マツコ「ごめんなさい、なんの旬ですか?」
岩間「今の京都をぜひ知っていただきたいと思いまして。とりあえずこれをちょっと紹介しないと。みなさんに知ってほしい今の京都。京都が巨大都市になって1228年。今が風情を味わう大チャンス」
マツコ「いやでもね、あたし去年とか今年に京都の知り合いから、『あんた今来たほうがいいよ』ってすごい言われてるの。本当それこそじゃらん表紙みたいな景色が見られることもう無いよって。誰もいないところでもう本当に自分たちしかいない。それがあれよ、別に朝方とかじゃなくてもよ。坂に誰もいないとかね」
サコ「だって京都の観光地って、本当に人の姿がないだけじゃなくて。まあ一時外国人がやっぱり多かったときに、本当に大変でしたね」
マツコ「もっとすごい時もありますよね」
岩間「もうこんな感じですね」
マツコ「あら、いいね」
岩間「これ清水界隈とかね、そうですよね」
マツコ「でも逆にチャンスよ」
岩間「これ2018年、2021年」
マツコ「渡月橋、今もうコンクリになったからいいけど、木だったら落ちているわよ」
岩間「渋滞も発生していない」
マツコ「良いね。嵐山なんていつも渋滞してるもんね」
ナレーション「実際、コロナ禍以降、海外からの観光客は激減。街のほとんどが外国人を意識していた京都だが、今やさまざまなものが日本人向けに進化し、注目を浴びている。そしてようやく人足が戻ってきた今こそ、存分に風情を味わえる最後の狙い目なのだ」
マツコ「ちょっとヤダ。行っちゃおうかな、フラっと」
サコ「ぜひぜひ」
岩間「京都駅でお待ちしています。タクシーですので。あ、言っちゃいましたね。ちょっと商魂が出てしまった」
マツコ「あら。貸切っちゃうの?」
岩間「そうなんですよ」
サコ「私ガイドします」
マツコ「ごめんなさい、ちょっと一人にしていただけます?ぶらり旅したいんですけど、大騒ぎになりそうで」


《京都人のプライドが磨き上げた王道のソウルフードグルメ》


岩間「まず一番目、私ということで。京都の店を4500軒以上食べ歩く現役タクシードライバー。個人タクシーでターニングポイントがございましてね。始めの頃、あんまりうまくいってなかった、全然。大学も15校くらい滑って、浪人してもまだ受からなかったんですね」
マツコ「たぶん勉強不足だったと思いますよ。もうちょっとちゃんと向き合えば15校受けたら1校くらい受かる。たぶんほとんど受験勉強をまじめにされてなかったタイプ」
岩間「ただその転機というのは、このあとですね。これちょっと見てもらったらいいですけどね。ホテルオークラで1年間料理人をやっていて」
ナレーション「フランスに留学してレストランの料理長となり、ホテルオークラに入社するなど料理界のエリートコースを歩んでいた岩間さん。そして現在はタクシードライバーとして初めて京都府文化観光大使に就任した」
マツコ「なんで1年でやめちゃったのよ?」
岩間「それを言うと1時間くらいかかる」
マツコ「じゃあいいです。…冗談、端折って言ってよ」
岩間「後でまたご連絡します」
マツコ「あたしそれ後ではそんなに興味ないですけど」
ナレーション「まずは4500軒以上食べ歩くタクシードライバー岩間さんが、京都の知られざるグルメをご紹介」
マツコ「意外とさ、あたしもけっこう驚いたんだけど、京都の人って洋食とか好きよね。中華とか。意外とみんなお麩とか食べて生きてないのよ。あたしたち幻想でさ、みんなそういう食生活、おばんざいと共に生きていると思ったら、意外と。パン好きだし」
岩間「好きです」
マツコ「ね、パン好きなのよ、京都の人」
サコ「一番ですよね」
マツコ「天下一品だって京都出身よ。王将だってそうだよ」
岩間「王将もそうです」
マツコ「けっこうハードなもの好きなのよ」
岩間「そうですね」
マツコ「そうなのよ、意外でしょ。八つ橋じゃないのよ。あれ主食にはならないけれど」

岩間「そろそろですね、そしたらまず僕がトップバッターで」
マツコ「なにそのいつもなんかダラダラ話が長くなっているの批判されているみたいな」
岩間「そうですか。なんか頃合いがよかったかなっていう感じで」
マツコ「そういうのありがたいですよ」
岩間「そうですか。どうしてもPTAとかやっていたので」
マツコ「PTAの仕切りをやられているのね」
岩間「私オススメするのはですね、ちょっとこのフリップ見たらびっくりされるかもしれないですけど、出してもいいですか」
マツコ「いいよ」
岩間「京都の知られざる絶品グルメ、京都人のプライドが磨き上げた京都ナポリタン」
マツコ「ごめんなさいね、びっくりしないんですよあたし。すごい好きなの、京都の人、ケチャップ。ケチャップ好きなのってあれだけど、ケチャップ味」
岩間「ちょっと急展開というか」
マツコ「ごめんなさいね。ただそれは情報としては知っていたけど、実際に京都のナポリタン事情までは知らないのでね」
岩間「そうですか。そこをちょっと今日説得したいなと思いましてね」
マツコ「説得?あたし別になにか頑なに拒否していませんよ」
岩間「マツコさんにぜひどういう感じでナポリタンの店があるかっていうのを、マップで見ていただけたら。赤い丸がナポリタンを扱っている店なんですけどね。こういった市内全体に広がっていると」
サコ「そうなんですよ。けっこうね、真ん中にたくさんある。住宅地とか」
岩間「これでもねマツコさん、京都がナポリタンに傾倒しているなってわかるのが、京都の人が住んでいるところに集まっていて、実は観光地の嵐山とか」
マツコ「本当だね、いわゆる生粋の京都人が住んでいる地区に多いわよね」
岩間「これを見たら京都の人がやっぱり昔から食べているんだなっていうことがよくわかると思いますね」
ナレーション「ナポリタンの発祥は横浜『ホテルニューグランド』と言われ、そこから瞬く間に全国に普及。しかしバブル期のイタ飯ブームにより、ナポリタンは下火となっていった。そんな中、喫茶店文化と古き良き文化を大切にする京都人の精神が、ナポリタンを守り続けたという岩間さん」
岩間「マツコさん、この中でお好きなやつは?」
マツコ「特にでもこれ気になる」
岩間「『文六』ですかね、一番下の」
マツコ「これ気になるわ」
岩間「東山区のあじき路地っていう路地の奥にある」
マツコ「八坂神社とかのあたり?」
岩間「これは清水寺と東本願寺の間くらいですかね。けっこう住宅街なんですけどね」
マツコ「じゃああんまり観光客が来るようなところじゃなくて?」
岩間「あんまりこないところですね。そこで2時間くらい煮込んだトマトソースを香味野菜含めて自家製のソースを作らはるんですね。それにケチャップ少し加えて調整してから出してこられるということで」
マツコ「だからこんななんかちょっと具だくさんで汁っぽいんだ?」
岩間「だからここは季節のナポリタンって言われていて」
マツコ「『前田珈琲』も気になるわね」
岩間「『前田珈琲』さんはねねももさんが」
ねねもも「私が好きなところなんですけど」
マツコ「ちょっとやめておくわ」
ねねもも「なんでですか、なんでですか」
マツコ「冗談。ねねなんだかももなんだかわからないけど。冗談」
ナレーション「ねねももさんが大好きな前田珈琲のナポリタンは、バターの淡い香りがふわっと残る優しい味。他にも『喫茶翡翠』は、ハンバーグやとんかつが乗るなどバリエーション豊富なナポリタンを楽しめると人気なのだ。そんな中、岩間さんが絶対に食べてほしい王道ナポリタンをご紹介。最初のお店へ向かう黄金ルートがスタート。まず烏丸御池駅からタクシーで移動」
岩間「乗るほどの距離じゃないですけど」
マツコ「ちゃんとちょうちんがはずれるようになってるんだね」
ナレーション「車を走らせること10分、1つ目の岩間さんオススメの場所が」
岩間「僕が本当に好きな祇園っていう界隈、ちょっと張ってみたいと思いますので。これが祇園新橋ですね。こんな感じで石畳をタクシーでも普通に入れます」
ナレーション「祇園の町並みを見ながらさらに走ること5分。すると」
岩間「ここは風情がありますよね。僕の一番の拠り所というか、一番オススメしたい風景ですね、京都で。食べながら観光するっていうことで、たとえばこの桜のシーズンなんかもね本当に花筏っていって」
(祇園白川)
マツコ「やっぱり泊まって。日帰りでしか行ったことない。帰りに寄っているだけだから」
岩間「こちらですね。『イノダコーヒー』本店さんです。朝ナポリタンの聖地でございます」
ナレーション「やってきたのは創業82年、イノダコーヒー本店。京都の中でも古くからナポリタンを出しているお店で、ここで多くの京都人がエネルギーをチャージしていたのだ。そんな王道の京都ナポリタンがこちら。麺は2.2ミリの極太麺を使い、具材はシンプル」
岩間「蓋開けてくれたら湯気と一緒にこの甘みと酸味が、トマトの風味が押し寄せてくる」
ナレーション「続いてのお店へは、阪急電車京都河原町駅を出発」
岩間「この辺りも数珠つなぎでおいしいお店がある。この辺りではテイクアウトしてこの公園で食べたり、鴨川に出てやっぱり外で青空見ながらご飯食べることもできます」
ナレーション「車で路地裏を走ること5分」
岩間「これが『Okaffe Kyoto』さん。この突き当たりに入ったところにコーヒーに合うナポリタンの名店がある」
ナレーション「この細い路地裏を進むと、なんとお店が。2016年にオープン『Okaffe Kyoto』。王道ナポリタンとコーヒーが味わえると大人気。このお店のナポリタンの特徴が、通常より長いおよそ8分炒め、水分を飛ばしあえておこげを作っている」
マツコ「おこげ。そう、おこげ大事」
岩間「ちょっと焦がしながら炒める」
マツコ「わかりますよ。わざと焦がすのよね」
岩間「焦がすことによって、ちょっとコーヒー、このあと飲んでもらおうかなっていう気持ちもあるみたいでね」
ナレーション「麺は1.7ミリの太麺、そしてバターを多めに使うことで、ケチャップソースが超濃厚な味わいに」
マツコ「焦げたケチャップがまたおいしのよね。家で作る時なんて、わざと焦がすもんね。しばらく動かさないで」
ナレーション「そして岩間さんが最も食べてほしい究極の王道ナポリタンが」
岩間「朝に食べる至極の京都ナポリタン。店の雰囲気と一緒に食べてほしい。『喫茶チロル』のイタリアンスパゲッティー」
ナレーション「その喫茶チロルがあるのは世界遺産二条城から徒歩5分。最寄り駅の二条駅からはまっすぐ7分歩けば到着」
岩間「ここの二条駅をずっと東のほうに行きまして、ちょうど堀川に出る中頃ですね。ここに突如ですね、ちょっと趣ある喫茶店が出てきます。こんな感じでございます。朝行くとちょっと行列になったりしますけどね」
マツコ「昔からのああいう長屋みたいなのをちょっと洋風にしてあるのね、おしゃれね」
岩閒「ですから外からも京都感がにじみ出ているんですけどね」
ナレーション「京都人から愛される名店で、朝8時には連日大盛況」
マツコ「どう見ても地元民ね」
岩閒「もうTシャツポロシャツっていう感じでね。ちょっと短パンで来てはる人もいはるぐらいですからね」
ナレーション「中でも岩閒さんが大好きな席がこちら」
岩閒「僕の席が入って右側のこの木漏れ日が入る席で」
マツコ「『僕の席』って行ったわよ。終日貸し切りみたいだね」
岩閒「ただですね、なかなかその席座れないんですよ」
マツコ「行くともういるんだ?」
岩閒「いはりますね」
マツコ「じゃあ僕の席じゃないじゃないのよ」
岩閒「別に取ってもらっているわけじゃないので。でもそこで食べる雰囲気がもう」
マツコ「あ、でも本当王道って感じね」
岩閒「そうなんですよ。ということで実はその喫茶チロルのイメージをですね、こちらに持ってきまして。ジャーン、というか。この画像を今の2代目の息子さんに写真を送ったら、『ばっちり。すばらしい』とおっしゃっていました。『まさしく私の店』って言うてはりました。ですからこのカーテンが揺らぐ感じで光が入ってくる。この中でナポリタンを食べるのが特別。ちょうど僕と同じ年にこの喫茶店できたんですけど」
マツコ「久々に会って離婚の相談しているみたいよ」
岩閒「もう出てきましたね」
マツコ「もう王道ね」
岩閒「そうですね、見た目」
マツコ「王道中の王道」
岩閒「これぞナポリタンという感じで」
ねねもも「おいしそうですね。木漏れ日の下で食べてはるのが良い感じ」
岩閒「絵になっていますよね」
ねねもも「映画のワンシーンみたい」
岩閒「なかなか食べにくいですよ。いろんなことを関西人が言うてくるっていうか」
マツコ「でも、こういう人いるよね。こういう店行くといるのよ。一人くらい主がいる」
岩閒「豪快な感じで」
マツコ「あのね、想像していても、ちょっと違うことのほうが多いじゃない?想像していたとおりの王道ナポリタン」
岩閒「見たとおりの」
マツコ「なんの裏切りもない」
岩閒「ありがとうございます」
マツコ「『あの味であってほしい!』って思った通りの」
岩閒「理想的な味」
マツコ「久々に出会った。よくさ、ナポリタンって‘昔ながらの’って言いつつ、食べると『ちょっと違うんだよな』とか、全くない。あたしが50年間思っていたナポリタンの味」
岩閒「マツコさんが食べているのはそれこそお母さんの味。それがこのナポリタンに入っていると。人生全てがナポリタンということで」
マツコ「あのね、三口目も王道よ。すごい」
岩閒「まあ忠実にやっているというか」

サコ「すごい食べるな」
マツコ「本当に食べているの、あたし」
サコ「そりゃ見たらわかるけど、すごいなと」
ナレーション「そんな王道ナポリタンが愛されている中、今京都である変化が」
岩閒「京都ナポリタンの未来を切り開く。新進気鋭のナポリタンアーティスト、急増中。いかがでしょうか?王道の後にこれを」
マツコ「『いかがでしょう?』って言われても」
岩閒「『何?』っていう感じになりますか」
マツコ「何言ってるんだこのじじいはっていうね。・・・冗談」
岩閒「ありがとうございます。これ行列が絶えない豪快ナポリタンのお店の『グリルデミ』さん。西田さん、この方がシェフをやっておりますけど」
ナレーション「京都ナポリタンアーティスト、一人目は『グリルデミ』西田さん。やってきたのは地下鉄丸太町駅から徒歩3分の場所にある『グリルデミ』。連日店内は豪快な料理を求める人でごった返す超人気店」
岩閒「人気のグリルでね。この方が西田さんですね。ここはもうタンシチューとハンバーグと‘グリルデミ’っていうくらい、デミグラスが本当に飲めるくらいおいしいんですよここは。どんなナポリタンかっていうことで」
マツコ「デミグラスを使ってるのよね?」
岩閒「もちろんです。それがもう売りであって、ハンバーグは塊肉を仕入れて自分のところでミンチを挽いてハンバーグにすると。そこまでこだわって、業者任せにしないっていうところが。こんな感じでいただけるんです。野菜炒めて、こんな感じでちょっと隠し味という感じでブイヨン入れはる。これも他の店にあんまりないかなって感じです。なんかもうそれこそ創作系に入っていて」
ナレーション「ブイヨンベースで風味をプラスし食べ応えもアップ」
岩閒「このあとですね、トマト缶のケチャップとケチャップを合わせて、太麺で。ここまでは王道のナポリタン」
マツコ「これけっこう王道よね、ここまではね」
岩閒「ここからが一応東海型とかいって、鉄板に乗せて、デミグラスかけて、ハンバーグ乗せて」
マツコ「とうかいがた?」
岩閒「鉄板焼きでナポリタン出すのは一応」
マツコ「東海地方の‘東海’?」
岩閒「名古屋型とかいって」
マツコ「名古屋のスタイルなんだ?」
岩閒「名古屋はそれにまだ鉄板の上に卵を乗せたりするんですけどね。ここは卵はないんですけど。その上に半熟卵を乗せるっていう感じで。四層構造ですよね」
マツコ「いや、でも、王道っちゃ王道よね」
岩閒「そうですね。ただこのなんですかね、四層構造で、この4つのデミソースと卵黄とパスタのケチャップとね。肉汁を合わせて、混ざり合ってですね、一挙に食べる。これほど濃厚なナポリタンはないっていう店です。もう一軒ちょっとあるんですけどね。これが世界を目指す野心家、渾身の一皿。『GULLMAN』の森さん。この店に関してはですね、マツコさんぜひライブで。遠路京都から」
森さん「よろしくお願いします」
マツコ「ああ、好き。好きだわこれ」
森さん「じゃあ作らせていただきます」
ナレーション「作り方はまずイタリア料理に使われるパンチェッタに焼き目をいれる。そこに王道の具材タマネギ、ピーマンを入れる」
岩間「本来パスタ麺って湯がいてから1日置くんですけど。ここは乾麺のまま冷水に入れてふやかしてから提供するときに。そこだけの家庭が全く違うので」
森さん「一晩水につけることでもっちりとプリッとした食感になるので。なおかつ茹で時間が短縮されます」
マツコ「豆を戻している感じね」
岩間「そうですね。あずきみたいなもの」
マツコ「なんであずきってわざわざ。豆でいいじゃん。豆全般でいいじゃないのよ。なんであずき限定にしたのよ。…冗談よ」
岩間「ケチャップソースがメインなんですけど」
マツコ「あ、もう良い匂い」
岩間「ソースがすごいんですよね。ウスターソース、オイスターソース、ハチミツも入れられて」
マツコ「そんな全部ばらしちゃっていいの?」
岩間「僕もうブログに書かせてもらっている。それだけじゃなくて、もう1種類あるんですよね。粉が入っている」
森さん「粉?」
岩間「カレー粉」
マツコ「全部ばらしちゃっていいの?本当にいいの?大丈夫?」
ナレーション「配合を重ねたオリジナルミックスチーズを入れ、最後にバルミジャーノチーズ、コショウ、パセリをかければ完成」
森さん「ちょっとさっき食べられたばかりやけど、召し上がってみてください」
マツコ「全然いけますよ。あれまだ全然1割くらいしか。全然大丈夫。全然新鮮な気持ちで食べられます。ああ、いいね。これ1日お水につけていたの?」
森さん「モチッとしているでしょ?」
マツコ「うん、こうなるんだ、効果。モッチモチ。でもいわゆるデロデロじゃないのよ。なんかナポリタンじゃない味するって思っちゃっている方いると思うんだけど、完全にナポリタン。ナポリタンっていくらでも入るな。ちょっとチーズ溶けてきた。またこれがね。やだ、ウマい」
岩間「お顔だけ見て、本当に僕も幸せです。シェフも」
森さん「いやもう神々しいです。なんか神々しさが」


《和食だけじゃない!世界唯一の京風味付け》


サコ「31年間も京都に住んでいてですね。大学の学長にまでもなった人でもある」
マツコ「学長?」
サコ「はい。学長をこの3月まで務めました」
マツコ「え、精華大学の?」
サコ「はい、京都精華大学の学長を」
岩間「有名な方です」
サコ「ありがとうございます。出身はマリ共和国。マリはですね、西アフリカのちょうど真ん中にある国で、マリ出て日本が31年間。日本が一番長いんですけど、そのうちずっと京都に住んでいた。京都が自分の人生の中で一番長いんです。よく子どもたちに『なんで黒いの?』って言われて。だいたい『日焼け』っていうふうに答えているんですけど」
マツコ「30年間のギャグだから。よどみなく出てきたから今。今日で5000回目くらいだから言うの」
サコ「私24歳の時にたまたま日本に観光に来て。そうこれが私なんですけど」
マツコ「1990年よ」
サコ「これを見てすごい衝撃で。まずこの金箔誰も盗まないのか、っていうのまず衝撃」
マツコ「これも第2ギャグ。祇園のおねえさんに『もうやだサコ先生、またそれ』って言われるね」
サコ「これから私が紹介したい京都、あるいは私が本当に推したい京都っていうのが」
マツコ「先生が紹介したい京都ってなんだろう」
サコ「いろいろありますけど。まずはですね、外国人の僕が大好きな京都にあえて物申したいこと。‘いけず’なみなさん、本当の京都の魅力をアピールしちゃってええんちゃうかっていうことなんですよね」
マツコ「‘いけず’って、あたしねいろんな方言好きですけど、‘いけず’一番好きかも。『いけずやわあ』ってね。京都の人たち自体がいけずよ」
サコ「いやそうなんですよ」
マツコ「あらなによ、ねねもも。あんたさ、いけずよね京都の人は」
ねねもも「どんなところが?」
マツコ「違う、悪口じゃないのよ。良いいけず。本当はみんないけずじゃない。そのいけずをどう出すかっていうので、京都ほど本当にいけずな出し方をするいけずはない」

ねねもも「それ悪口」

マツコ「悪口じゃないのよ。絶賛褒めていますよ、京都のみなさん。悪口じゃないんですよ」
サコ「悪口じゃないと思います。そうだと思うよ。やっぱり京都の人たちって、何がいいかというと、京都って実はいろんな京都がある。求められる京都に合わせて京都を出してくれるんですよね。表面的なことしか求めない人には八つ橋出す」
マツコ「いやいや、八つ橋もおいしいですよ。あたし今でも生八つ橋買っちゃいますから、帰り」
サコ「でもディープな京都を求めている人はそれなりに合わせていく。だから自分たちから出るんじゃなくて、待ってその相手がほしいものを小出ししていくっていうのが京都らしいですよね。だから自分たちは語らないですよね」
ナレーション「相手に合わせる奥ゆかしさが魅力の京都人。しかしサコさんは、これからの時代もっと発信していってほしいと願う京都の魅力があるという」
サコ「まずはですね、外国人の僕が思う京都グルメの真の魅力。薄味だけどなぜかおいしい。世界で唯一無二の京風味付けというのがあるんですよね。たぶん京都の人たちは本当に素材の味っていうのはけっこう感じさせたいというのがあるんじゃないかなと思うんですよね」
マツコ「今だから日本中の和食屋さんで普通に『これが和食の味です』って味付けしてるのって、京都の味付けなんだよ、味付けの仕方」
サコ「結局京都の人たちというのは昆布だしであったりとかいろんな本当にだしを使って料理を作る。それが結局洋風であってもそういうのがあるんですよね」
ナレーション「そんな京風の料理と言えば、江戸時代から続く予約が取りにくい名店。繊細な職人技が光る懐石料『近又』や、鴨川のほとりで旬の食材を使った絶品料理をいただける『月彩』など、名だたる名店がひしめき合うが。そんな中サコさんが衝撃を受けたというのが京風味付けジャンクフード」
サコ「それはですね、本当に私が感動した京風味の絶品グルメっていのは、ここなんですよね。いかがなんでしょうかと」
マツコ「あの流れで出てくるものとしてはちょっとかなり」
サコ「濃いって思われるんでしょう」
マツコ「味が濃い気がする」
サコ「京都はもともとイノベーションがすごい好きなところ。いろんなものを輸入して京風に変えるというのが、京都らしいかなというふうに思うんですよね。例えばこの京風お好み焼きって、『まんまるの月』という店なんだけど、私すごい大好きで。ここはですね、すごいふわんとしているんですよね。たぶんね、いろんなものを使ってふわっとするような出し方というのはけっこうやっているんですよ。私も実はもちチーズと言ったら一番濃くたぶん感じられると思うんだけど。めちゃくちゃあっさりしている。非常においしい」
マツコ「あっさりしているの?」
サコ「うん、山芋使ってふわんと出しているんですよね」
マツコ「京都に行ってさ、お好み焼きからいく?」
サコ「いくんですよね。お好み焼きのイメージはけっこう大阪のイメージが強い。でも京都は非常に上品な味の出し方をします。それがお好み焼きでも実現できるというのが、私はかなり至難の業だと思ったんですよね。できれば大阪で食べてから京都に来てほしいなと思う」
マツコ「けっこう大変だね。京都に行く前にまず大阪行って」
ナレーション「他にも鴨川の目の前にある『831kitchen』では、バジルの代わりに京野菜の九条ネギをふんだんに使いあっさり和風に仕上げた京風ピザや、京都タワーや五重塔からほど近い『たまごキッチンMOLLette』では、だしと湯葉を合わせたやさしい味の京風オムライスが人気となっている」


サコ「最後中華なんですよね」
マツコ「それなに?」
サコ「これ春巻きなんですけど」
マツコ「春巻きなんだ」
岩間「京都の中華の文化ってすごいおもしろいのが、もともと中華って濃いとか、あるいはちょっと臭いとか、いろいろあるんだけど。やっぱりおねえさんたちも食べるので、京都の場合は基本的にはニンニクを使わない気を遣ったりとか、あるいはその代わりに本当にいろんなものを使っていくという」
サコ「舞妓さんとか芸妓さんが食べるときにやっぱりねニラとかも外して」
マツコ「そっか。香味野菜的なものは入らないようにして」
岩間「そうですね。座敷に出てすぐに口臭がいくと困るので。奥さんも言うてはりましたけどね」
ナレーション「そう、今注目なのが京風中華。匂いを気にせずあっさり楽しめると女性から人気なのだ」
ねねもも「酢豚がニンジンとかたぶん入ってなくて、ホンマに豚だけとか。他何も入っていない」
マツコ「へえ、酢豚が豚だけなの?」
ねねもも「そうなんです」
マツコ「そっか、おねえさん方は豚だけでこうやって食べたほうが食べやすいもんね。でもおねえさん方、良い女はね、ニンニクの臭いがしても乙なもの。…なんだこれ。なんだこれ今の」
ねねもも「私も『まんまる』と『MOLLette』と『竹香』は行ったことあって。割と京都の方が行かれるかもしれないです」
マツコ「京都の方が行かれるお店を、すごいよね」
サコ「私が紹介する」
マツコ「国際的な街よね、本当に」
ナレーション「洋風・ジャンク問わず、薄味でおいしく仕上げる京風味付けは、日本が世界に誇る唯一無二の味。中でもサコさんが世界に発信していきたいという、特別な京風味付けグルメが」
サコ「京都が世界に誇れる絶品グルメ、京風ハンバーガー」
マツコ「京都のハンバーガー?京都行ってハンバーガー食べたこと一回もないわ」
サコ「京都が世界に誇れる京風ハンバーガーですね」
マツコ「いわゆるあたしたちが普段想像するハンバーガーとはもう違うんだ?京都のアレンジがついてる」
サコ「ちょっと違う。京都のアレンジが」

(出汁巻バーガー/OLU BURGER KYOTO)
マツコ「だし巻き卵と九条ネギ?」
サコ「そういうこと。だし巻き、九条ネギを、パテなんですよね、京丹波牛というのを使ったりとか。いろんな形です、本当に京都っていうのは。見えないところですごいけっこう工夫しているところあるんですよね」
マツコ「でもお漬物はおいしそうね。ピクルスの代わりにね。やっぱりパンが京都の人好きだから、バンズもおいしいわけだ」

(Dragon burger SET/DRAGON BURGER)
サコ「パンもかなりこだわっていることが多いですよね、京都の人たちっていうのは」
ナレーション「そしてサコさんが一番感動したという京風ハンバーガーが」
サコ「私が京都に来て、だいたい今31年なんですけど。本当に京都に来てすぐ出会った店があって。もうここがですね、京野菜尽くしのこだわりバーガー」
マツコ「京野菜尽くしとは思えない店名よね」
サコ「私本当にずっと学生時代から通っている」
マツコ「だからもうけっこう老舗というか」
サコ「もうすごい老舗なんですよ」
ナレーション「お店があるのは、壮大な光景の山荘『修学院離宮』。レトロ感が人気の映えスポット。恵文社もほど近い修学院駅エリア。1987年からお店を構える『SPEAK EASY』。ザ・アメリカンスタイルで、京都に移住してきた海外の人でにぎわうお店。ジャンクフードで味が濃いイメージがあるハンバーガーを、どう京風にするのか?まずは味の決め手となるソース作り。昆布とかつお節を煮詰め、和風だしを作る。さらに京風味付けならでは水気を切った豆腐と砂糖・みりん・酒粕・からし、そこに薄口醤油と先ほどの和風だし、すりごまを投入してミキサーで撹拌。パテは牛と豚の合い挽き肉を使い、ふっくらと仕上げる。さらにパテにも京風味付け。とろみをつけた和風だしにたっぷり絡ませ、そして具材はレタスではなく京野菜の水菜を使用。そこに先ほどの京風パテを乗せて、先ほど作った豆腐の白和え、京都と言えばの柴漬けを乗せれば、女性に人気の京風バーガー」
マツコ「いや、想像できないわ」
サコ「すごい人気があるメニューなので。これをぜひみなさんに食べていただきたいなと思います」
マツコ「これ手でいけるかな?」
サコ「手でいく」
マツコ「あ、ウマい」
岩間「本当においしい」
マツコ「ウマいね。なんだろう、これなんかね、食べた感じは、…食べたことないな。なんかに例えようと思ったんだけど。でも周りが薄味だからかもしれないけど、お肉の味はけっこうはっきりしているね」
岩間「はっきりしていますね」
マツコ「いろんなタレがついているやつよりも昆布だし使っているタレも良いね」
岩間「いいですよね」
マツコ「バンズとかお肉の味が、普通のハンバーガーより感じるよね」
サコ「そうなんですよ。だから京都の味の出し方はそういうことなんだよね。だから薄味というのは、素材の味をちゃんと感じさせるというような意味でもあるんですよね。味付けもすごいしっかりしてるんですよね。漬物使ったりとか豆腐使ったりとか」
マツコ「これ白和えがめちゃくちゃ合うんだけど」
サコ「女性からも人気なんですよ」
マツコ「女性好きだと思う」
ねねもも「これめちゃくちゃおいしいです」
マツコ「罪悪感ないよね」
ねねもも「そうです普通に夜かとでも全然食べられる」
岩間「夜でも食べられそうですね。柴漬けが良いですね。アクセントになっていて。ピクルスみたいな感じなんですけど。でも噛むごと香りが良くて」
マツコ「こういう和風のとかって、こういうのよねっていう、だいたい想像できるじゃない?和風なんとかバーガーだと。こういうことなんだろうなと思うけど、これはちょっとね、想像していたのと違った。ハンバーガーってジャンクだから、脂っぽい感じのもの前提で食べたら、なんだろうこれ、和食食べたあとみたいな」
ねねもも「確かに」
マツコ「癪だわ、京都」
サコ「ありがとうございます」
マツコ「いけずよ、京都は」
サコ「いやもうそういうものなんですね。ありがとうございます」
マツコ「こういうことをするのよ、京都って」


《エモさ全開!映えない絶品京都スイーツ》


ねねもも「週4で京都グルメを探索してSNSにまとめ続ける女、ねねもも、26歳でございます。出身は京都市の右京区の嵐山付近です」
マツコ「負けるな!キャラの濃い二人が続いたけど。負けるんじゃない!」
ねねもも「略歴ではターニングポイントとしては、大学時代に彼氏にふられてからSNS映えに没頭」
マツコ「その流れがよくわからないんだよね。なんで彼氏にふられるとSNS映えに没頭するのよ」
ねねもも「見返してやろうと、インスタとかに楽しい写真を」
マツコ「『見返してやろう』でチョコミントやっても、彼氏『別れなきゃよかった』とはならないわよ」
ナレーション「ここからは、週4でグルメ探索、SNSで若者に人気のねねももがまず伝えたいことが。京都のみなさんにお伝えしたいこと。ただ映えを求める時代は終わりました。京都スイーツに若者が求めるのはエモさ」
ナレーション「風情ある街並み以外にも、おしゃれでインスタ映えする京都スイーツが大人気だが、実は今、SNSでいいねが多くついているのが京都のエモいスイーツなのだ」
マツコ「だからそのエモさもさ、昭和のエモさというよりはさ、平安時代のエモさもあるわけじゃない?京都的に言ったら。いつの時代のエモさなんだっていうね。になっちゃうわよね、京都の場合はね」
ねねもも「エモさも人それぞれだと思うんですけど、個人的には京都って、なつかしさ、おじいちゃんおばあちゃんの畳の匂いみたいな感じがエモいかなと思っています」
マツコ「あんたそれは地元だからそんなこと言ってるのよ。そんなに優しいイメージじゃないわよ、京都」
サコ「31年も京都にいるけど、エモいってなんですか?」
マツコ「エモいはなんていったらいいの?なつかしさみたいなもの」
サコ「ノスタルジックな」
マツコ「そうそう。そういうのを若い子はそれを、その時代を知らないじゃない?知らないけど、郷愁を感じるものをなぜかあの子たちはエモいと言い出しました。それはもうあたしもよくわからない」
ナレーション「ここからはねねももさん厳選、なつかしいエモさを感じられる京都スイーツをご紹介」
ねねもも「京都の絶品、映えないんですけど、エモいおいしいスイーツを紹介させていただきたいと思います。こちらです。外観にはなるんですけど、全部レトロな感じでエモくないですか?」
マツコ「和菓子屋さんはわかるけど、その洋菓子屋さんのエモさ、良いね」
(洋菓子の店 オオマエ)
ねねもも「ここがけっこう地元の方から人気で、地元企業の社長さんとかが手土産にされるアップルケーキがすごいおいしいお店」
マツコ「ああもう良いねこれね本当。あたしが子どものころの高級菓子よ。だいたいあの頃のお菓子ってね、3センチくらい食べるとおなかにずっしりたまる感じのね」
ねねもも「一応映え写真とエモ写真ていうことで2パターン。映え写真っていうのは、中身を切って見せる感じなんですけど。私の思うエモいっていうのは、さっきみたいな感じで特に中身を見せずにありのままを写すっていうのがエモいかなと」
マツコ「あれはあの塊で見せたほうがね」
ねねもも「そうですね。私流のエモい撮り方っていうのがありまして。食べ物を切ってわざと中身を見せないとか、背景にこだわらないとか」
マツコ「そうなの?もうそこであったら、その場で撮るっていう?」
ねねもも「そうです」
マツコ「へえ。なんかちょっと経つともう変わるね。ついていけない。若い子早すぎて。背景にこだわっちゃいけない時代になった?」
ねねもも「もうダメです」
ナレーション「ねねももさんいわく、さらにフィルム風の加工を入れてレトロ感を増すことで、より‘いいね’がもらいやすくなるそう。女性のみなさん、一度試してみては?」
ねねもも「他、気になるところはありますか?」
マツコ「そりゃあたしはもう無類のあんこ好きなので」
(まるに抱き柏)
ねねもも「大福っていうと存在自体がエモいと思うんですけど」
マツコ「そっか、もうおまえらの年代になると、大福自体がエモいんだな。斬新。今日斬新だわ。存在自体がエモい大福」
ねねもも「ここの店主さんが京都で有名な『出町ふたば』さんっていう大福屋さんがあるんですけど、そこで働かれていた方が今作られる。あんこがそんなに甘くないのはお好きですか?」
マツコ「あんこは甘かろうが甘くなかろうが、全部好きです。あんこに敵対心を感じたことはあたしは生まれて一度もありません」
ねねもも「エモい写真ですね」
マツコ「でもいい。エモいきっかけでもいいから、若い子たちが大福の美しさに気づいてくれて。無くならないでほしい、大福」
ねねもも「真ん中のところも、京都の長岡京っていうところが、たけのこの実は名産地となっておりまして」
(喜久春)
ナレーション「たけのこの名産地として有名な長岡京市では、懐石料理からイタリアンまで、たけのこづくし。そんな長岡京市で、おすすめしたいスイーツが」
ねねもも「たけのこを中に入れたこちらですね。このたけのこ、三日三晩蜜漬けにされているものなので、甘いんですけど」
サコ「本当のたけのこ?」
ねねもも「本当のたけのこです」
マツコ「すごいね」
ねねもも「いろいろエモいお店っていうのがあるんですけど、ぜひご紹介させていただきたいところがこちらです。老舗和菓子店の味を引き継ぐエモスイーツ。『亀屋博永』さんの本わらび餅」
マツコ「うわー、うれしいわ。大好き、わらび餅」
ナレーション「ねねももさんがオススメする京都エモスイーツ。亀屋博永の本わらび餅。お店があるのは桜の名所として有名な、京都御苑がある京都市上京区。丸太町駅から徒歩10分の路地裏に、ひっそりとたたずむ亀屋博永」
ねねもも「ここ夫婦二人でされている、昔なつかしい感じの店内で」
ナレーション「この道60年、83歳のおとうさんが作ってくれる至極のエモわらび餅」
ねねもも「このおじいちゃんがすごく良い方で、普通のわらび餅ってでんぷんメインなので、プルプルってしているんですけども、本わらび餅って本わらび粉だけを使われているので、トロッと。これですね。弾力がすごいんです。わらび粉には和三盆と沖縄産の黒糖ですね。あと丹波黒豆を使ったきなこをまぶす」
マツコ「黒豆のきなこって全然違うって、さんまさんがこの間叫んでいた」
ねねもも「味付けはこれだけで、本わらび餅が324円で食べられるのはおそらく京都ではここだけ。またエモ写真撮らせていただいています」
岩閒「最安値でね」
ねねもも「最安値ですね」
マツコ「きれいね」
岩閒「琥珀色ですね」
ねねもも「そうです。この大変貴重なわらび餅なんですけど」
マツコ「おいしそう。なんかあの色がきれいね」
ねねもも「本当に素材そのままな感じなんですけど。それをぜひ本日は味わっていただこうと」
マツコ「畳半畳くらいいける。うわー、うれしいわ。やだ、うわ、やわらかいこれ。これ以上繊細にしたらだめってくらいギリギリを攻めて、淡い。全てがギリギリ淡いところで、きなこも黒蜜も。でも食べると物足りなさはないし」
ねねもも「おっしゃるとおりで。きなこも最近映えのためにドバッてかかっているお店とか、黒蜜もドバッてかかってるお店が多いんですけども。今おっしゃられたように最低限」
マツコ「だけど完璧なバランス。だから言ったのよ。この繊細さ。だから畳半畳いけるって言った。予言通り。半畳いけます」
ナレーション「週4で京都をグルメ探索しているからこそわかった、京都の中でもエモスイーツによく出会う場所があるという。それが」
ねねもも「本当においしいエモいスイーツに出会える場所。地元の京都人が集まる飲み屋さんスイーツ」
マツコ「飲み屋さんって、お酒の?」
ねねもも「そうです」
マツコ「お酒飲めるところで出るスイーツ?」
ねねもも「そうです。京都の人って飲んだあとにスイーツを食べる文化が根付いているんですけど」
マツコ「そうなんだ。知らなかった」
ねねもも「そんな感じで、『てらやま』さんの納豆アイスとか。全然映えていないんですけど」
マツコ「甘納豆?」
ねねもも「もう全然。本物の納豆です」
サコ「納豆アイス?」
岩間「これは初めてですね」
ねねもも「全然クセがなくて」
サコ「クセあるやろ。納豆やで」
ねねもも「あとこの『酒呑気びんご』さんのチーズアイスっていうのも。おしゃれな見た目ではないんですけど、お酒にめちゃくちゃ合うんです」
マツコ「上にチーズがかけてあるの?」
ねねもも「かけてあります」
マツコ「それはもう酒のアテよね」
ねねもも「そうです」
サコ「今度食べにいってみる」
ナレーション「さらに、京都市下京区の佛光寺から徒歩1分『炭火焼鳥チャブヤ』。こちらのお店では焼き鳥のシメに食べる揚げパンが女性に大人気」
ねねもも「焼き鳥の最後に揚げパンを食べます」
マツコ「あれ甘いんだ?」
ねねもも「これ甘いですね」
マツコ「砂糖まぶしてあるの?」
ねねもも「砂糖がまぶしてあるだけで、これもシンプルなんですけど。これも最後お酒と合います」
マツコ「最近さ、なんかうちの小学校、給食で出る揚げパンがきなこ味だったのね。夢に出てくるんだよね」
ねねもも「揚げパン学校で出たことないので、知らないです」
マツコ「若い子好きよね、こういう人が老いたことを突いてくる」
ナレーション「そんな飲み屋さんのスイーツの中でも、ねねももさんがマツコに食べてほしいエモスイーツが。そのお店があるのは京都の風物詩、鴨川の近く。京都河原町駅から徒歩6分。2022年4月にオープンした『カワラマチst.ソーヤ』」
ねねもも「エモスイーツといいながら、店内はけっこうインスタ映えの白を基調とした。これがソーヤさんの発酵あずきと焼き生麩の抹茶アイス」
マツコ「確かに見た目の時代は終わったわね」
ねねもも「京都の半兵衛麩っていうのを軽く焼かれていまして。あんこも発酵から手作りで」
マツコ「あれあんこなの?」
ねねもも「そうです。読み屋さんやのに、こんな感じで。また撮らせていただきました。ビールとか」
マツコ「ビールであれ食うの?」
ねねもも「これめちゃめちゃおいしいです。日本酒とか」
マツコ「日本酒はなんかわかるわ。日本酒は確実に合いそうよね」
ねねもも「そうなんです」
マツコ「ビール合うか?あれ」
ねねもも「合います」
マツコ「ビールと甘いものって食べたことないかも。本当だ、全然砂糖入れていない」
ねねもも「そうです」
マツコ「これは確かに。これだったらビール合うかもな。合うわ。これが合うね、ビールと」
ねねもも「そうなんです。おつまみみたい」
マツコ「このお麩の揚げたのが。これビール進みます」
サコ「もうビール終わっているやん」
マツコ「ビールのチェックは終わった。こっちちょっと甘めに攻めてみますよ。これとこれを、お麩でこうやってね。でもつまみになるっていうのはわかるわ。そんなに甘くしていないのね」
ナレーション「おっしゃるとおりです。京都の人の口に合うようにと思って作られたようで、そんなに甘くない。抹茶アイスもあんこも」
マツコ「お酒合う。甘みと含めてお酒と合う。口の中でお酒と混ぜて完成する味」
ねねもも「それは新たな発見です」
マツコ「おいしい。いやー、おいしいわね。なんか京都って腹立つね」
岩間「マツコさん、今日はいかがでしたでしょうか?」
マツコ「もう来週行こうかな」



〜完〜