2022/09/06放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'厨二病をこじらせすぎて、防災グッズにハマった男性'
高荷智也(タカニトモヤ)さん(以下、高荷)



高荷「ご無沙汰しております」
マツコ「ご無沙汰しております。なんかね、一瞬安心感を覚える顔なんだけど、よく見ると危険を感じる」
ナレーション「昨年11月、『防災グッズの世界』に登場した、自宅に1000点以上の防災グッズを備蓄する防災アドバイザー高荷智也さん。今こそ備えてほしい、えりすぐりの防災グッズを紹介。大きな話題となった。そして今回、再び登場したのにはある理由が」
高荷「実はですね、このような数字が出ておりまして。前回の放送のあと、防災グッズを備えていただいたという方が、どのくらいいるのかということなんですけれども。1割」
マツコ「えっ、本当に?やだ。もうちょっとがんばって訴えないと」
高荷「そうなんです」
マツコ「でもあの番組を見てくださって、やった人は1割かもしれないけど、全体で調べたら何割くらいの人が防災グッズって家に備えてあるのかしら」
高荷「なにかしらはあるよっていう方は増えています。たとえばお水1本でもあるとか、缶詰1個でもあるよとか。そういうレベル感でいうと、やっぱりみなさんなにかはあるんです」
マツコ「いやいや。水ってみなさんね、想像しているよりはるかに必要だからね。この間、水の量を増やしたのよ。一人暮らしでだよ。なんかね、1日だって、やっぱり3、4リットルくらいは必要ですよね」
高荷「飲み水、食事の水、手を洗ったり」
マツコ「あと一人暮らしなのでね、誰に迷惑もかけないので、浴槽をトイレにすると決めております」
高荷「方針を定めていただいたということで、うれしく思います。日本人的な国民性というのか、行政がきっとなんとかしてくれる。なんとなく避難所に行ったらなんとかなるんじゃないかとか。全体的にやっぱりもっともっと意識を上げないといけないと思っていますね。しかも最近災害も多い。もともと日本は災害が多い国ですね。自然災害大国日本、ということで。よく言われるのは地震がこの星で発生する地震の約2割が日本周辺で、台風も多いです。毎年25個くらいこの近くで発生して」
マツコ「なんかあと最近、ちょっと日本に来る台風、本意気のやつになってきましたよね」
高荷「多いですよね。もう大雨も実際この45年間で1.5倍に増えちゃってるんですね。気のせいではなくて統計として」
マツコ「‘ゲリラ豪雨’っていうの、やめない?‘ゲリラ豪雨’っていう言い方だと、『今だけだよ』みたいな」
高荷「今だけやり過ごせばなんとかなるんじゃないかと」
マツコ「なんか感じがするもんね。そろそろ‘ゲリラ豪雨’の言い方変えたほうがいいと思う。ゲリラにも悪いし、豪雨にも悪いわよ」
ナレーション「さらに日本には全世界のなんと7パーセント、111もの活火山が存在。今年桜島では、噴火警戒レベルが最も高いレベル5に引き上げられ、富士山もいつ噴火してもおかしくないと考えられている」
マツコ「たとえばお店に入ったら、もしこのお店の中で地震がきたらどう動くかっていうのを、考えるくせをつけておいたほうがいい」
高荷「まさにそれです。完璧ですマツコさん」
マツコ「あたしすごいのよ意外と。常におびえて生きているの」


《○○災害に備える!最強の防災グッズ》


ナレーション「大雨による土砂崩れ、地震による家屋の倒壊など、災害による直接的な被害はさまざまあるが、高荷さんいわく、現代社会で最も想定しておかなければならないのが」
高荷「全ての災害で想定していただきたい、二次災害への備えでございますね。二次災害は、たとえば停電、断水、停ガス。そういったインフラが破壊されて止まってしまったり」
マツコ「これはだからほぼそうなるって思ってなきゃダメですよね」
高荷「東日本大震災、あるいは阪神淡路大震災。過去の災害でどのぐらいライフラインが止まっていたのか。電気は1週間くらい。水道、ガスは1か月から最大2か月くらいというのがよく目安でいわれます」
マツコ「だからガスも大変だけど、なにしろ水道が1か月止まるって、とんでもないことよね」
高荷「生活できませんね。都会でマンションにお住まいで、お水が止まってしまって、エレベーターが止まっていたら、どうやってお水を持ってくるのか。そういったライフライン停止に備えて、ご準備いただきたいものっていうのもいろいろと今増えてきております。たとえばこういう言葉でまとめることもできるのですが。ガス、電気、水道停止に備える令和三種の神器ということで、今日いくつかのインフラ停止に備えたアイテムといいますか。道具をご紹介したいなと思うのですが」
ナレーション「前回、最低限これだけはそろえてほしいと」
高荷「逃げるときはなにがあるかわからないので、両手を空けていただきたいです」
ナレーション「100円ショップでそろえられるヘッドライト、ホイッスル、軍手などの防災グッズの定番から、衛生用品まで全58アイテムを紹介。自らが実際に検証した本当に役に立つものだけを紹介してくれた高荷さん。そんな高荷さんが教えてくれる、ガス、電気、水道停止に備える最強の令和三種の神器とは?」
高荷「まずはこちら。令和三種の神器、その1。ポータブル電源とソーラーパネル。これは令和時代になって急速に使えるようになりました」
マツコ「すごい売れているらしいね」
高荷「ポータブル電源は、大きく分けると種類が2つありまして、小さいポータブル電源と、大きいポータブル電源っていう2つにわかれるんですね。今このご覧いただいているのは小さなポータブル電源」
(ポータブル電源/708 Jackery)
マツコ「これで小さいんですか?」
高荷「これは小さいほうです。これは出力500ワットのコンセントが挿せる。容量でいうと約700ワットアワーという容量なんですが。このぐらいのもの、まあ小さいんですが、ソーラーパネルをベランダ、お庭に置いておけばほぼ日中にフル充電することもできるよということで。実質スマホの充電はほぼ無限にできるようになりますし。あとは夏ですと扇風機くらいであれば半日くらいは動かすことができますので。そしてもう少し本格的にご自宅でちゃんとやっていきたいという場合には、これは大きなポータブル電源ですね。コンセントの出力が1500ワット以上とれるものというのが重要なんです」
マツコ「家庭でね」
高荷「そのとおりです。こういったものを使うことができれば、エアコンも使えますし、電子レンジ、炊飯器でご飯を炊くこともできる」
(ポータブル電源AC200MAX/ BLUETTI)
マツコ「これけっこう本当に買おうとしていて。なんでかっていうと、うち窓が開かないのよ。だからたとえば40度近いときに窓も開かない家でずっと避難していたら、たぶん中で死んじゃうじゃないですか」
高荷「命の直接の危機ですね。ただ、直射日光を当てる必要がありますので、窓の外になんとかパネルを出して」

マツコ「えっ。直射じゃなきゃいけないの?」
高荷「直射じゃないとだめなんです。そうなんです」
マツコ「窓ガラス越しじゃダメなんだ?」
高荷「ほとんど充電しませんので、とにかく直射日光を当てる」
マツコ「知らなかった。どんだけ無知なのよあたし」
高荷「なかなかソーラーパネルも使いづらいという場合には、せめてスマートフォンの充電くらいは準備をしていただきたい」
ナレーション「避難生活を送るうえで、災害情報が手に入るスマホはもはや不可欠。実際災害時に食料を受け取る行列の他に、携帯電話の充電を待つ長い行列が」
高荷「前回の放送では、足こぎ発電などをご紹介したんですが。あれ実はポータブル電源の充電もできるんです。ただ全ての方がこれをこぐのは難しいと思いますので」
(ケーターパワーボックス50/ケータージャパン)

マツコ「ご高齢の方とかいらっしゃるし」
高荷「今日ひとつご紹介したい道具がございます。こちらです。塩と水だけで充電ができる、『マグネ充電器』。こちら10年間くらい保存しても全く問題のない発電機なんですね。ライトとスマートフォンを充電するUSBポートがついております。蓋を開けると中が筒状になっておりまして、この中に今この塩がまずございますので、これをこの本体の中に入れます。次にこちらにお水を入れます。これは水道水でもペットボトルのお水でも、なんでも大丈夫です。もしどちらもなければ海水を入れることでも同じ機能を果たすことができます。ちょっと効率は落ちますが」
マツコ「今のところ海水を手に入れるのが一番困難」
高荷「難しいですね。では塩と水でいきましょう」
マツコ「でも海沿いにお住みの方とかはね」
高荷「そうですね」
ナレーション「あとはマグネシウムの棒を入れ、塩と水が混ざるように30回ほど振って準備は完了」
マツコ「こんなもんでいいんですか」
高荷「はい、ありがとうございます。これでケーブルをUSBポートに差していただければ、充電開始です」
マツコ「映った?充電してるよ」
高荷「充電が開始しているということで」
マツコ「なんか効果音でも入れて盛り上げておいて」
高荷「実はランタンがついております。これでおうちの中を照らすこともできますし、懐中電灯としてお使いいただくことも可能です。ポータブル電源にずっと保管しておきますと、少しずつ放電してしまうんですけれども、こちらは水と塩を保管しておくだけですので、10年間でも物置に放り込んでいてもすぐ使えるようになる。長期保存性能というのがポイントです」
マツコ「これすごいわね」
ナレーション「ここで高荷さんが日々の検証の中で発見した、停電時に懐中電灯ひとつで部屋全体を明るくするテクニックをご紹介」
高荷「こういったお水の入っているペットボトルを懐中電灯の上に乗せることで、簡易的なランタンにすることができるよというのはよくやられるんですね。こういう形で」
マツコ「あらきれい」
高荷「ランプとして明るくなります」
マツコ「こんな」
高荷「これは今中に入っているのはただのお水なんですけれども、水以外のものを入れたらどうなるかと、牛乳を入れてみたんですね、ちょっとだけ」
マツコ「牛乳はダメじゃない?」
高荷「牛乳はですね、原液そのままを乗せたら真っ暗になっちゃう。キャップ半分くらいでものすごく明るくなった。これは油脂ですね。油成分が光を乱反射することで」
マツコ「逆にサラダ油は?」
高荷「ご名答です。実は牛乳が明るくなるなら、油を入れたらもっと明るくなるんじゃないかと思いまして、同じことを私考えてやってみました」
マツコ「それサラダ油なんですか?」
高荷「そうなんです。これ中にですねサラダ油を入れているんですが、これを乗せてみますね。これが今水で、油ですと」
マツコ「うわー、すごい」
高荷「こういう形で油が」
マツコ「まぶしいくらいよ、横にいて」
高荷「光を乱反射してくれるので」
マツコ「あらすごい」

ナレーション「続いては、ガス停止時に備えておくべき高荷さんがオススメする三種の神器、二つ目」
高荷「今度はこちらでございます。カセットガスコンロ。ガスコンロというのは、ガスコンロを準備することも重要なんですけれども、ガスボンベをいかに手元にキープするか」
マツコ「本当だよね。あれよく鍋やっててもボンベ切らすよね。そんなんじゃ何の役にもたたないからね。ボンベストックしとかないと」
高荷「そうなんです。実際にカセットガス器具だけで生活したらどうなるのか?」
マツコ「こんなに?」
高荷「こちら1シーズンやってみたんですが」
マツコ「要はだから、ガスボンベって利用してどれくらいの頻度でどれくらい消費するのか、実際に生活で使って実験したのね?」
高荷「やったんです」
マツコ「本当に奇特な方!ありがたい。どれくらい準備したらいい?あたしいつも悩むんだよね」
高荷「最低基準として、1人1本×7日分。これがまず最低です」
マツコ「全然足らないや。1週間で7本?」
高荷「ガスボンベ1本で約60分」
マツコ「2週間って考えたら14本。買い足します」
高荷「ただ、あれ実は寿命は7年なんです。ボンベの7年以内にどんどん使っていかないとダメなんですが、使うきっかけを準備するのがすごく大事なこと。ということで、オススメのやり方というものがございます。それがカセットガスたこ焼き器」
マツコ「えっ、たこ焼き器じゃなきゃダメなんですか?」
高荷「これはですね、実際我が家で定期的に開催される、子どもたちとやるたこ焼きパーティーなんですけれども」
マツコ「えっと、すごい気になるんですけど。スキンヘッドの方はどちらさま?」
高荷「我が家の長男」
マツコ「え、ちょっと待って。長男あれいくつ?」
高荷「高校1年生」
マツコ「貫禄ありすぎでしょ。頼りがいがあるね。高1であんななってくれたら。立派なご長男で」
高荷「ありがとうございます。ただ防災グッズで重要なのは、防災専用にするのではなく、できるだけ普段から使うこと。非常時にだけ取り出しますと壊れて使えなかった、そもそも使い方がよくわからなかった、部品が足りなかった、必ず困ることが起こります。その使うきっかけを実は準備するのがすごく大事なことで、それが例えばたこ焼きなんです」
マツコ「でも、独りたこパ?…たこ焼きじゃなきゃダメですか?」


ナレーション「高荷さんオススメ、令和の災害に備えるべき三種の神器、3つめは」
高荷「こちらです。令和の三種の神器、その3。浄水器」
マツコ「『飲めるゾウ』」
高荷「ということで、お水でございます」
マツコ「ストローで飲めるやつとかあるんでしょ」
高荷「あります。こういうタイプのものですね
(ストロー浄水器「mizu-Q」/かりはな製作所)
マツコ「これはもう緊急用よね」
高荷「簡易的なものです。浄水器は基本的にはフィルターの種類と大きさで、飲める水の種類も変わってきます。そこで今回はですね、我が家にも同じものがあるんですけれども、これをちょっとご紹介。実際に使い方をご紹介させていただこうかなと思うんですけれども。今日浄水するお水はこちらなんですが。番組のスタッフの方にお願いをしまして、ご自宅のお風呂の残り湯」
(浄水器飲めるゾウスリム/ミヤサカ工業)
マツコ「ちょっと待って!誰ですか?おまえ、名前なんていうの?」
牧田さん「牧田翔です」
マツコ「牧田汁」
ナレーション「果たしてこの風呂の水がどこまできれいな飲料水になるのか?」
高荷「こちらを今から浄水器にかけてみたいと思うんですが。まず入れていきます、ろ過したいお水をタンクの中に直接入れます。ちなみにこれは雨水などでも十分使うことができます」
マツコ「だから逆に言うと、今すごい雨降る国になっているから、それを溜めておける大き目の桶を置いておいて、それを飲み水にすることもできるのね。使えるものは使わないとね」
高荷「ではここに今お水を入れましたので、ここに圧力を加えます。中を高圧にすることで、フィルターをこして水が出てくるようになりますので」
ナレーション「蛇口部分に、藻やごみを取り除くフィルター、塩素や泥などの臭いを取り除く活性炭フィルター、さらに大腸菌などの病原細菌やカビなどをろ過する3つのフィルターが使われていることで、雨水だけじゃなくプールの水や風呂の残り湯を飲料水に変えることができるんです」
高荷「ではコックを開けますと、しぼりたてのお水を」
マツコ「その泡だっているほうがあれよね、ろ過したやつよね」
高荷「ろ過したほうです」
マツコ「ああ、でもきれいになってる!全く風呂の臭いしなくなってる。もうあたしだから本当いざというときは牧田汁を飲むわよ。でも今いざってときじゃないから」
高荷「実はマツコさん、浄水器は大きくわけると種類2つある。1つはすごい浄水器、このタイプのものです。もうひとつは」
マツコ「そんな分け方でいいんですか?」
高荷「いいんです、そういう分け方で」
マツコ「すごい浄水器とすごくない浄水器?」
高荷「いや、その逆なんです」
マツコ「逆なの?」
高荷「すごい浄水器と超すごい浄水器」
マツコ「これよりすごい浄水器があるの?」
高荷「あります。もう1つの浄水器は、例えば核戦争が起きた世界で水を使いたいたか」
マツコ「一般家庭で手に入れられる?」
高荷「実は最近売られています」
マツコ「本当に?」
高荷「けっこう売れているそうです。逆浸透膜というようなRO浄水器というものを使うと、全ての水を安全に飲めるようになります」
(非常用浄水装置エモータブル/前澤化成工業)
マツコ「すごい割にはかなりファンシーな感じの。『エモータブル』っていう名前の」


《面倒な調理不要!進化した非常食2選》


ナレーション「前回の放送で25年間保存でき、水だけで作れる非常食を紹介してくれた高荷さん。これをきっかけにマツコも非常食の備蓄をし始めたらしく」
マツコ「うち缶詰パン屋みたいになってるわよ、今」
高荷「今いっぱいありますか。すばらしいです」
マツコ「開けて、それもうパンだらけよ。缶詰パンだらけよワンコーナー。賞味期限切れたやつから順番に食べてる」
高荷「すばらしいです」
マツコ「トーストしてバター塗るとおいしい。パンとして」
高荷「今はパンが中心ですか?」
マツコ「そのまま食べられるものが一番消費しないじゃない、バッテリーとかガスとか」
高荷「調理不要なもの」
マツコ「そうなのよ。なるべくだから2週間くらいだったらちょっと我慢して調理しなくていいもので腹を満たそうと」
高荷「なるほど。そうしますと、ちょっとオススメしたいものが」
マツコ「そのまま食べられるやつ?」
高荷「そのまま食べられる系でございまして」

マツコ「ああ、知りたい」
ナレーション「防災意識の高まりから、大手食品メーカーも非常食に続々参入している中、高荷さんが見つけた電気やガスでの調理不要、激ウマ最強防災非常食をご紹介。まずは」
高荷「こちらです。防災非常食『揚げ入りさぬきうどん』」
マツコ「え、ちょっと待って。そのまま食べられるの?」
高荷「そのまま食べられます。調理不要、お湯・水不要でございます」
マツコ「ちょっとごめんなさい、意味がわからない」
高荷「まず今日はちょっとおいしく食べられる方法で、温めた場合のうどんをご準備しました。こちらでございます」
マツコ「これ出されたらわからないよ。びっくり。ちょっとまずおだしからいただいちゃおう。いやだ、おいしい。おだしが本当にあちらの、関西とか香川のほうのお味」
高荷「ちょっと甘口な」
マツコ「甘いやつ。びっくりするわ」
高荷「この特徴がですね、アルミパウチに入っているレトルトの生のつゆと、実際のお揚げと、それからこの生の麺が入っていますので、温めると一番おいしくなるんですが」
マツコ「本当に非常食として使うときは、別に温めなくてもそのまま常温で。次ちょっとこれ。あら、そう。生のうどんと乾麺の中間みたいな歯ごたえ。これ何年もつの?」
高荷「5年です」
マツコ「5年?これ5年もつの?」
高荷「はい」
マツコ「いわゆる、なんていうの、インスタントのお揚げじゃないわよ。本当のお揚げ」
高荷「生お揚げが入っています」
マツコ「これいったいなんの技術の発達で、レトルトが5年もつようになったの?」
高荷「これは包装技術です。もちろん中身自体もメーカーの努力はあるんですが」
マツコ「たぶん中身も相当努力されていると思うけど」
高荷「ただやっぱり包装技術の進化ですね。酸素を通さずに完全にパックしてしまう。この技術の進歩は著しいですね」
マツコ「ああー、いただきました」
高荷「ありがとうございました」
マツコ「豊かになったわ、あたしの非常時の食生活が」


高荷「もうひとつ私がある種最強の非常食だなと思ってオススメしたいものがございまして。それがこちらでございます。最強の非常食水を注いで60秒でできる、『備蓄用乾燥餅』」
マツコ「これ今から作るのね?」
高荷「はい。ぜひ召し上がってみていただきたいなと思うのですが」
マツコ「こういうふうになっているのね。ちゃんと箸まで付いているわ」
高荷「食器も一式入っております」
マツコ「お水も付いてるんだ」
高荷「はい、それで餅を戻します」
マツコ「うわ、親切。だからこれで余計に飲み水を使わなくてすむのね」
高荷「すみます。これだけ持っていけばお餅食べられます」
マツコ「すばらしい」
ナレーション「作り方はフリーズドライされたお餅を付属の戻し水に浸し、あとは60秒待つだけ」
高荷「お餅は味付けを変えるだけで、主食にもおやつにもなる点がやっぱり優れておりますね」
マツコ「お餅はね、考慮してなかったですよ、非常食に。じゃあいただきます。あたしお餅好きだからさ。これちょっと場合によっちゃ買うわよ、本当に。こうやっちゃうとなんだかよくわからないわね、非常食だかなんだか。やだ、これさ、つきたてのお餅みたいね」
高荷「かなりプルプルもちもちな」
マツコ「うん、やわらかい。でもちゃんとコシも残っているし。へえ、すごい進化してるね」
ナレーション「この他にも、黒みつたっぷりのきなこ餅や、小豆の甘みが楽しめるあんこ餅、さらには海苔を巻いて醤油味のいそべ餅など、全部で4種類のバリエーションが楽しめるんです」
マツコ「朝ごはんパン、昼ごはんお餅、夜ごはんうどんっていうね。生きがいが生まれた」


《情報の進化がすごい!最強の防災ツール》


高荷「いろいろな防災グッズがあるんですけれども、その中で一番進化しているグッズのひとつがこちらです。情報の進化がすごい。命を守る防災アプリは絶対に入れておくべき。やっぱりスマートフォン、こういった防災アプリなどは今いろんなものが出てきて、実際に命を守るための道具として使えるものが多くなっています。今こちらちょっといくつかピックアップしてきているんですが」
マツコ「エヴァ的なやつはなんですか?」
高荷「『NERV防災アプリ』というのは、総合防災アプリとしてすごく今オススメのアプリなんです。たとえば地震情報とか非難情報とか、あとは防災気象警報とかですね。こういったものをすばやくプッシュ通知で教えてくれる。不意打ちを防いでくれるようなオススメのアプリでございますね。それからこの『3D雨雲ウォッチ』。これが実は先ほどマツコさんもおっしゃられたゲリラ豪雨。ゲリラ豪雨って範囲が狭くて一瞬なので、なかなか予報が難しいんですね。この3D雨雲ウォッチは、最新のレーダーシステム、フェーズドアレイレーダ、こういったものを使うことで難しいこのゲリラ豪雨を予測してくれるアプリなんです。雨雲の発達する状況などもアプリの中で見ることができまして、ゲリラ豪雨が近づいていますよ、突発的な大雨が近づいてきますよ、というのを教えてくれて。さらにどんな感じの雲が来ているのかもわかるというような、すごく優れたアプリなんですね。これを入れておくだけで今地下にいるから地上に上がろうかなとか」
マツコ「そうね、地下は怖いよね」
高荷「やっぱり水害。あっという間にゲリラ豪雨で水位が上がりますからね」
マツコ「この間の韓国の。すごかったもんね、地下鉄の天井が抜けてさ」
高荷「気づけないですからね、地上がどうなっているのかってのを。また大雨だけではなくて、怖いのが地震。『地震津波の会』というアプリがこちらあって、私もずっと愛用しているものなんですが」
マツコ「『日本野鳥の会』みたいな」
高荷「これがですね、緊急地震速報をキャッチしてくれるアプリなんですけども。そういったアプリはいろいろあるんですが、この『地震津波の会』は音声で読み上げをしてくれるんですね。あと何秒で自分のいるここに地震がきます。実際ご覧いただきたいと思うんですが。今からあの怖い音鳴ります」
マツコ「わかるんですよ、あれ。危険喚起のために怖くしているのはわかるんだけど。あの音怖すぎるよね」
高荷「怖いです」
マツコ「この音けっこう大丈夫ね」
高荷「実は音も3種類くらいあるんですね。マツコさんどうしますか?3秒後に来ます」
マツコ「どうしろっていうんですか。無理です」
高荷「これなんです。これをイメージしないといけないんですね」
マツコ「どうしたらいいんですかこれ。なるべく物が落ちてこない部屋の真ん中とか。あれじゃ外に逃げるのはもう無理じゃない」
高荷「間に合いません」
マツコ「だからどうにか家の中で危険のない場所、外だったら外で一番危険がない場所をあの10秒間で見つける」
高荷「見つける。そういったイメージを普段からするということが」
マツコ「自分の身は自分で守らないと」
高荷「おっしゃるとおりです」

ナレーション「スマホを遣えば最新の防災情報を誰でも簡単に手に入れることができますが、災害時の妄想をかきたてるためには絶対に見ておくべき最強の防災ツールがあるという。それが」
高荷「こちらでございます。災害イメージに役立つ最強の防災グッズ。ハザードマップなんです」
マツコ「『見たことがある人は』って書いてあるってことは、けっこう見てないの?みんな」
高荷「割りあい、実は」
マツコ「あたし全種類見ているわよ」
高荷「すばらしい。マツコさんはじゃあ見ていただいている側の」
マツコ「もう全部見てます。出てるハザードマップは」
高荷「これ4割くらいなんですね」
マツコ「見たほうがいいよ。あたし富士山の溶岩が到達するところまで見てますからね」
高荷「完璧です。じゃあ全種類用意しましたので」
マツコ「ありがとうございます」
高荷「ご紹介をさせていただきたいなと思います」
ナレーション「それぞれの自治体ごとに自然災害別に作られるハザードマップ。どんなものがあるかというと」
高荷「代表的なハザードマップで言いますと、こういった洪水ハザードマップ。どこが何メートルくらい沈むのか。沈んだときにどこに逃げればいいのか、これでチェックをしていただいたり。高潮ハザードマップ、台風が来たときに海側からお水があふれてきて海岸側が大きく沈んでしまうようなタイプですね」
マツコ「びっくりするのは、福岡空港が高潮でやられちゃうのね?」
高荷「意外と沈む場所にあるっていうところも」
ナレーション「そのため、福岡空港では調節池の設置など、水害対策をおこなっている」
高荷「もうひとつ、水害系で内水氾濫ハザードマップ。川から洪水が起きてなくても、下水があふれて街の中心から沈んでしまうのがこのタイプですね」
ナレーション「自分が住んでいる場所の災害の危険性や、避難所の場所も教えてくれるハザードマップだが、見ていない6割の人の中には『いつ来るかわからないから見ても意味がない』、『危険性を予測しただけの地図』という意見も。しかしハザードマップは地形に刻まれている過去の災害の爪痕などの緻密なデータから、専門家が導き出した最強のツール。どの自治体も同じ被害を繰り返さないために、災害が起きた危険な場所をハザードマップにしっかり記している。さらにこちらは富士山噴火のハザードマップ。隣接する静岡県や山梨県に住む人以外は関係ないと思っていると大間違い。火山灰はなんと東京、神奈川、千葉県にも到達する可能性があるんです」
マツコ「これ怖い」
高荷「ただ全てのハザードマップを見ようと思うと、いろいろなハザードマップを紙で全部集めてこなければいけないんですけれども。やっぱりめんどうというか、大変だと思われる方も多いんじゃないかなと思います。重ねるハザードマップというものがございまして。実際今パソコン版を開いてご覧いただこうかなと思います」
マツコ「それをよく見ます」
高荷「こちらですか。これをいつも見られているということで。例えば洪水ボタンを押せば、沈む場所が一目瞭然ということで。港区の地図を開いた場合には港区だけしか出ませんけども、こちらは全国まで広げて沈む範囲をチェックしていくことができますので」
ナレーション「他にも、土砂災害や津波、高潮など、さまざまな災害を地図上に重ねて表示してくれる優れもの」
マツコ「いろいろめんどうくさいから、これだけまず見ておくだけでも全然いいと思う」
高荷「いいと思います。本当まずはここから」
マツコ「いろんなのが見られるから」
高荷「プラスぜひみなさんにやっていただきたいことがあるんですけれども。自宅の周りが沈んだり崩れたりする可能性があった場合、ぜひ一度避難場所までお散歩していただきたい。昼だったら、夜だったら、雨が降っていたら、果たしてどうなるのか。自分の通りたい道は」
マツコ「これ都心に生きていると、そういう明るさだったりとか険しさだったりって普段感じないけど、そこががれきの山になっていたらって考えると」
高荷「そうなんです。私今回やってきました。赤坂で」
マツコ「ご苦労様です、本当に」
VTR;高荷「マツコさん、私今TBSの前に来ております。今日はあえてこの雨の中を逃げるスタイルで避難をしていきたいと思いますので。では町ぶらりハザードマップ旅、ご覧ください」
ナレーション「今回地震が起きたことを想定し、駅前から避難所の赤坂小学校を目指し、実際にどんなことがわかるのか歩いてみることに。大通りは落下物などの可能性もあるので、裏通りのこちらのルートで向かいます。歩き始めてほどなく、高荷さんの目に留まったものが」
高荷「たまにこういうベンチも防災ベンチという感じで、かまどにできるものもあったりはするんですが。どうやらこれはただのベンチのようですので。災害に使えるスポットなんかを探してチェックしておくというのもひとつポイントではありますね。意外と身近にありますね」
ナレーション「災害時に座面を外すだけでかまどに変身するかまどベンチ。都内では新宿御苑や江東区の木場公園などに設置されています。また、災害時には蓋を開ければトイレになるマンホールトイレは、都内だけでなく日本各地で整備され始めています。赤坂駅を出発し5分ほど歩いていると」
高荷「赤坂といえば坂が多い場所ですけれども。基本的に坂のある場所には崖があります。家の周りに崖がある場合には注意が必要。避難ルートに崖がある場合には、できればその道を避けるか、あるいはこの道しか通る場所がないのであれば、崖と反対側を歩くことで少しでも危険性を下げるというような対策ができるといいですね」
ナレーション「そして、坂を下ったところでなにかに気づいた高荷さん」
高荷「雨が降っている日に街の中を歩いてみると、なんとなく『ここ水たまりが大きい』とか、『いつも水が溜まっている』っていう場所、たくさんありますけれども。そういう場所を知っておくことも重要です」
ナレーション「一見、ただの水たまりにしか見えないが、下水があふれて内水氾濫が起こる可能性が。実際に歩くことで、ハザードマップに載っていない危険性を見つけることができる。さらにここで災害時に役立つ建物を発見」
高荷「実はここ、ガソリンスタンドがあるんですけれども、ガソリンスタンドってなんとなく危なそうなイメージがあるんですが、実は逆で、危険物を扱っているので頑丈に造られているんですね。なので例えば今ここで大地震に巻き込まれたら、転がり込んで頭を下げるというようなことをすると、意外と守られる可能性はあります。ガソリンスタンドは比較的安全な場所なんだということを知っておくと便利ですね」
マツコ「そっか、下にガソリンのタンクとかあるから、屋根とかもすごい頑丈に造ってあるんだ」

高荷「絶対に壊れないように造られている」
VTR;高荷「ということで、ゴールである赤坂小学校にたどり着きました。ぜひ本番が来る前に自分の逃げようとしている場所がどこなのか、そこに至るためのルートにどんなものがあるのか、知っておいていただきたいと思います」
ナレーション「さらに、ここで高荷さんから東京都の避難所に関する驚きの情報が」
高荷「実際、避難所に入れる方っていうのは東京の場合、約2割といわれています。他の8割の方は自宅で在宅避難です」
マツコ「ほら。全部シミュレーションができてた」
高荷「自宅にいる準備が重要ですね」
マツコ「いや、本当にそう思う。人であふれるよ。もうだから、そんなものもうあれよ。全校集会みたいなものよ」
高荷「ただやっぱり地震は怖いんですね。どこにでもやってくるんですけれども。その地震に関して具体的にどのくらいの確率でうちにくるのか、簡単に調べる方法がひとつ」
マツコ「そんなの調べられるの?」
高荷「あるんです。ハザードマップマニアのマツコさん、これはご存じでしょうか?地震ハザードカルテ」
マツコ「いや、これはいったことないわ」
高荷「というのがございます。誰でも無料で使えるウェブサービスなんですけれども。こちらに好きな場所の住所を入れることができます。今TBSの住所を入れているんですけれども、このような形で簡単なカルテというものが出てくるんですが。例えばこちら、‘総合評価’ということで、要するにこれはピンクの面積が大きくなればなるほど、その土地は地震がくる。それを具体的に数字にしたものが、例えば今後30年間でこのTBSの建物の住所が震度5弱が来る確率99.9パーセント、震度6強がくる確率8.2パーセント。これは全国的にもかなり高い数字なんですね。これを北海道から沖縄まで、ご自宅、職場、学校、入れてチェックすることができます。マツコさんのご自宅でも見られます」
ナレーション「ということで、マツコの自宅の住所で診断してみると」
高荷「TBSよりも、どうやらマツコさんの自宅は地盤が固めです」
マツコ「だって調べてるもん。全部ハザードマップを見て借りているから家。じゃああたしちょっとエリートじゃない?」
高荷「ということで、今日はいろいろとアプリからグッズから食べ物から、ご紹介をさせていただいたんですけれども。やっぱりひとつの究極の防災グッズというものがありまして」
マツコ「ご長男じゃないですか?あれは頼れる。本当に」
高荷「やっぱり家族の絆は」
マツコ「あんな屈強な長男はいざというときに」
高荷「ただですね、そんな屈強な家族でもやっぱりかなわない災害というのがありまして。そういったものから絶対に命を守りたい究極のアイテムのひとつを無理を言って準備してもらいました。こちらでございます。命を守る設置型シェルター、『最後の砦』。組み立て式の核シェルターでございます」
マツコ「えー!680万円?」
高荷「こちらのですね核シェルター、今日はスタジオに準備いただきましたので、こちらをご覧いただきたいなと思います」
マツコ「これだけの大きさで核シェルターだったら、680万って考えたら高くはないか?」
高荷「大きな特徴といたしましては、組み立て式で建物の中に入れるできるんです」
マツコ「これでもこの天井高あるか?うち」
高荷「はい、マンションにも入ります。こちらも実は核シェルターも種類が2つあるんですよ」
マツコ「すごいやつとものすごいやつ?」
高荷「おっしゃるとおりです」
マツコ「これはどちらなの?」
高荷「これはですね、すごいタイプです。超すごいほうは核爆発の直撃に耐えられる。要は地面にもう埋めておいて、分厚い鉄板で覆われた」
マツコ「ちなみにそれはおいくら?」
高荷「それはもうちょっと上がってまいります。2600万円から」
マツコ「それ埋めといたら、サイレン鳴ったらそこに逃げ込めば」
高荷「おっしゃるとおりです。助かる可能性はあります。コンクリとかでちゃんとガードしておけば。こちらはですね、もうひとつの核爆発の核兵器の脅威、放射性降下物から家族を守る。具体的に言うと、要するに空気を備蓄するための部屋なんです」
マツコ「じゃあご案内をお願いします」
高荷「ちょっと中から」
マツコ「家族何人分かな、これ」
高荷「このサイズで今2人分」
マツコ「2人か。じゃあ4人だったら2台用意しておかないと」
ナレーション「中はクッションマットが敷き詰められており、大人二人が足を伸ばせる広さで、非常食などを入れる収納棚も完備。そしてこの核シェルター最大の特徴が」
高荷「一番の特徴はこの空気清浄機でございます」
マツコ「それぐらいの規模のもので放射性物質とれるの?」
高荷「はい、先ほどマツコさんがおっしゃられたアラームが鳴ってから急いで飛び込む。飛び込んだ後に完全密封しまして、気圧を上げないとダメなんですよ。気圧を上げないと、外から放射性物質が入ってきてしまうので。いわゆる陽圧という状態にする」
高荷「設置されている空気清浄機を起動すると、室内の気圧が高まり空気が室内から室外へと一方向のみに流れるようになり、放射性物質を含む空気が室内に入ってこないという」
高荷「でもそれに10分20分かかっていたら、間に合わないんですね。こちらはスイッチを入れた瞬間に陽圧が始まるんですが、スイッチを入れてから1.2秒で陽圧が完了するんです」
マツコ「まあでもこれを設置できるご家庭って限られてるよね」
高荷「大都市にお住まいのみなさまは、こういったものもぜひご検討いただくような時代になってきているのかもしれない」
マツコ「あたしちょっとどうしよう。水で今のところいっぱいいっぱいなんだけど」
高荷「ぜひ年に1アイテム、1カテゴリーずつ増やしていただければ。防災対策は短距離走ではなくて一生続くマラソンみたいなものですからね」
マツコ「それいつ考えていたんですか?」

 


~完~