2022/08/30放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'2000本以上ガーデンツアーを企画してきた花旅コーディネーター'
舩山純(フナヤママスミ)さん(以下、舩山)



舩山「こんにちは。どうぞ」
マツコ「なんだろう、近所にはいなかったタイプ。ありがとうございます。ちょっと、ランよ」
(10月26日マツコの誕生花、デンファレ)
舩山「花言葉が‘魅惑’ということで、マツコさんにピッタリだと思います」
マツコ「魅惑ですか、あたし?」
舩山「…はい」
マツコ「違うみたいです」


《秋は感動のフィナーレ。インスタ映えガーデン3選》


舩山「今日は私の大変お世話になっておりますフラワーアーティストの曽我部翔さん」
マツコ「これ全部本物でしょ?」
舩山「はい。秋のガーデンをイメージしてお花を生けてくださいました」
マツコ「良いよね、花。『花を生ける男性って良いよね』って言うと假屋崎さんも入っちゃうからやめておこう」
舩山「今日はですね、秋のお庭を中心にご紹介したいと思います。みなさんにお伝えしたいこと。春に芽吹いた草花が夏を越え枯れていき種になる。秋は感動のフィナーレになります」
マツコ「要はだから、きれいにお花が咲いているときだけじゃなくて、秋だったり冬だったりの枯れている状態も含めて楽しむ。すごいいきなり上級ですね」
舩山「地図を」
マツコ「地図?秋オススメのガーデン」
舩山「はい。実際にはここに表せないくらいたくさんの見どころがあるんですけれども。いくつかご紹介したいと思うんですけれども。マツコさんご存じかもしれないんですが、高知県の北川村。マルモッタンにあります、モネの庭」
マツコ「これこの間出たところよね。それね、そのまま造りたいくらいすごいすばらしかった。紅葉もすてきね」※「噴水の世界」で紹介
舩山「そうなんです。秋も良いです。本場ジヴェルニーのモネの庭からも『モネの庭』と名乗っていいというふうに唯一言われているのが、この北川村なんです」
マツコ「許可が出て?へえ、すごい」
舩山「…はい。すみません」
マツコ「大丈夫ですよ、焦らないでくださいね」
舩山「どうしようかな。こちら相模原に『服部牧場』というところにファームガーデンというのが」
マツコ「ああ、そういうのも好き。なんか自然っぽい」
舩山「自然風の」
マツコ「あと後ろの山並みともいいですね」
舩山「こちらは無料」
マツコ「え?無料なの?どうやって維持されているの?」
舩山「牧場と併設しているというところはあると思いますけれど、ガーデナーさんもおひとりで」
マツコ「えっ、一人でやられているの?すごい。やっぱりちょっと庭を作りたくなってくるわよね」
舩山「スタイルはないので、ローメンテナンスなお庭もできますし、小さいお庭もそれなりに楽しいです」
マツコ「小さいのイヤなの」
舩山「ああ」
マツコ「『ああ』?けっこう突き放してくるタイプ」
舩山「マツコさんのふるさとの千葉県にも、有名な『京成バラ園』さんは秋もすばらしいバラを」
マツコ「有名って言っていただけるとありがたいんですけど」
舩山「こちらは『佐倉ふるさと広場』」
マツコ「今すごい人気なのよここ」
舩山「すごくすてきです。ここも無料です」
マツコ「それだけ見るとすごい素敵でしょ?佐倉の田んぼの真ん中に風車が突然現れる。その『ひたち海浜公園』に咲いている赤いの何?この『海の中道』もそうか」
舩山「コキアという。なんていうんでしょう、草っていうか」

マツコ「赤い草ですね」

舩山「花っていわない、葉っぱ。フワっと丸い形に仕立てたのをずっとこう」
マツコ「このほうがいいじゃあに。ネモフィラより。なんでこれ話題にならないの?ネモフィラばかりじゃない。ひたち海浜公園って。言ってやってくださいよ。あれは青いだけだぞって」
舩山「どこでもネモフィラですよね」
マツコ「本音。ほらほら」

ナレーション「全国のフラワーガーデンの中から、舩山さん厳選、秋に感動のフィナーレを迎える3つのガーデンをご案内」
舩山「『中之条ガーデンズ』というガーデンが昨年できまして」
マツコ「群馬?」
舩山「はい。群馬県の中之条。四万十温泉なんかがあるところなんですけれども」
ナレーション「完成までに5年、『中之条ガーデンズ』。ここで秋に感動のフィナーレを迎えるのが、枯れ色に染まるナチュラルガーデン。ここはガーデン界の4人のスペシャリストがタッグを組んで誕生した注目のガーデン」
舩山「デザイン性もたいへんすばらしくて、ローズガーデンも一つ一つのお庭をお部屋をめぐるようにテーマを変えて見ることができます。こういったつるバラは春しか見られないんですけれども、非常に華やかで色合いやデザインが本当によく考えられているローズガーデンになります。そして秋、なんといっても良いのがここから抜けて見たところ。スパイラルガーデンとナチュラルガーデンになります。ここはスパイラルガーデンになりまして。植物には乾燥にも強い植物を入れているので、自然に春から秋を越えて冬まで、ずっとサイクルが組まれているというところになります。こちらがナチュラルガーデンになりまして、こちらは少し湿地のようなところで、草丈の高いこういったグラスなんかを植え込んでいます」
ナレーション「それでは枯れ色に染まる感動のフィナーレ、ご覧ください」
舩山「これが一番感動する時期なんですけれども」
マツコ「そば殻みたいなやつ?」
舩山「草がこういう感じになるところ。秋は本当に空が青くて、風も心地よくて光もきれいなので、ぜひみなさんに行っていただきたいなと思います」
マツコ「激シブですね」
舩山「秋なので。…はい」
マツコ「この間がたまらないわね」

舩山「続きまして、秋のバラ。『越後丘陵公園』。バラもバラらしく秋は散っていくというようなこともありまして」
ナレーション「累計来場者数900万人超え。『越後丘陵公園』で、この秋感動のフィナーレを迎えるのが、‘香りのばら園’。春と秋に咲くバラだが、秋のバラは色が濃く香り高い。そんなバラの香りが楽しめるよう、ここでは」
舩山「世界で初めて香りのバラだけを分類してデザインしてあったりというようなところがあります」
ナレーション「そう、香り高くフィナーレを迎えるバラを、7つの香りごとに楽しむことができる」
舩山「今日は秋バラをマツコさんにも香っていただこうかなと思いまして。ご用意させていただきました。どうでしょうか」
マツコ「いわゆる‘バラの香り’でイメージする香りですよね」
舩山「そうです。これはダマスクの香りで、『パパメイアン』というお花になります」
マツコ「あ、芳香剤で使われるような感じ。アロマとかのバラっぽい香り」
舩山「それはフルーティの香り。『アンジェリークロマンチカ』という名前だそうでして」
マツコ「アンジェリークロマンチカ。新進気鋭の女装家みたいな名前よね」


ナレーション「続いて、西日本最大級のインスタ映えガーデン、『世羅高原農場』で、この秋注目なのが、ガーデンマムの絨毯」
舩山「ある意味、これでもかというくらいたくさん見せてくれるところで、東京ドーム3個ぶんの土地の中に、春はチューリップ75万本。お花で絵を描くようにデザインして、夏はひまわり。ひまわりもすごい、110万本。秋はダリア。これだけ咲かせているので、カメラ女子の聖地とも言われているような。あと海外からもお客さんがいらして。もともとは葉タバコの農家さんだったそうなんですけれども。西日本では最大級の」
ナレーション「これからの季節、華やかなフィナーレを迎えるのが」
舩山「ガーデンマムという、もともと菊ですね。これをヨーロッパのほうで改良して、観賞用の菊に変えていったというか。ガーデンマムという言い方をしていますけれども。ここまでやるっていうことが、すごいなと思って私はいつも。世羅はすごいなと思って」
マツコ「『世羅はすごい』。世良公則さんみたい」
舩山「いつも遠くから応援しています」
マツコ「きっと伝わっていると思いますよ」


《秋ガーデンの聖地、北海道ガーデン街道》


石臥「続きまして。みなさんに知っておいてほしいこと。夕日が差すマジックアワーに究極の美しさ。秋はグラスのベストシーズン」
マツコ「要はだからああいう、ススキとかのグラス類に夕日があたって輝いているという感じのことですよね」
石臥「そうです。スタジオも夕日が差すようなライトに」
マツコ「そうですね、朝日は昇りません」
石臥「こんな感じで」
マツコ「こんな温かい色で死んでいくのね」
石臥「この夕日の中で、夕日の差す秋のガーデンを見ていただきたいと思います」
マツコ「このままなのね、しばらくね」
石臥「北海道に『北海道ガーデン街道』というのがありまして。全長250キロメートル、3つのガーデンがつながっている北海道ガーデン街道というのがあります」
ナレーション「北海道は太陽を遮るものが少なく、夕日に染まるガーデンを見るには最適の場所。またガーデン街道沿いには有名観光地も点在しているので、観光で回るのにぴったり。そんなガーデン街道の中から、舩山さんが特にオススメのガーデンをご案内。まずはまるでおとぎの国、『旭川上野ファーム』」
舩山「田園風景の中にある1.3ヘクタールの個人の経営するお庭になります。2000種類くらいのお花が次から次へと、春から秋まで咲き変わっていきます。夏になるとだんだん北海道終わりねっていうふうに思われるんですが、実はそんなことはなくて。秋、この感動のフィナーレの時期、大変すばらしいお庭になります。上野砂由紀さんという方とお母さまが最初に作り始めて。最初はお米農家さんで、本当に最近はいつ行ってもきれいなガーデンが見られます」
ナレーション「では、夕日に輝くガーデン、ご覧ください。夕日に染まったガーデンが色を増し、黄金色に輝いているのがわかりますか?」
舩山「昼間と夕方だと、夕方は夕日が差す時期になるとやはりちょっと風景が変わってくるっていう」
マツコ「今のところここが良いな。池があって」
ナレーション「続いて、世界も認めた絶景ガーデン、『十勝千年の森』」
舩山「日高山脈をのぞむ400ヘクタールのお庭になりまして。ここは‘アースガーデン’といって、芝生が波打つように日高山脈からつながっている。ここが‘メドウガーデン’。これが2012年にイギリスのガーデナーズ協会から、世界で最も美しい庭ともいわれたガーデンなんですけれども。ダン・ピアソンさんというイギリスのガーデンデザイナーの方が設計しまして、それを引き継いで維持管理していらっしゃるのが新谷みどりさんというガーデナーなんですけれども」
ナレーション「注目は風に揺らぐグラスに夕日が逆光で差し込む瞬間。ではご覧ください」
舩山「夕日も、日が入ってくる時間も少し早いですし、斜めにサーっと入ってくるので、透けて見えるような感じといいますか。すごくすてきですね。昼間と夕景」
マツコ「全然違うね」
舩山「全然違うんですね」
マツコ「やっぱりすごいところって、ちゃんと後ろの景色を計算して作っていますね」
舩山「はい、そうまさに。宮崎あたりでもグラスのお庭っていうのがあって」
(宮崎県「こどものくに」)
マツコ「こういうのが流行ってるのね、こういう自然っぽいのが」
舩山「そうなんです」
ナレーション「続いて、1人の女性が作った夢のお花畑。『帯広紫竹ガーデン』」
舩山「ここは6ヘクタール。やっぱり広いんですけど、実は63歳から初めて、30年間作って、昨年亡くなられたんですけれども。お庭に花の種をまきながら倒れて亡くなったっていう」
マツコ「あらすごい」
舩山「理想的なというか、そういったおばあちゃまで。みなさんここのお庭に行くとおばあちゃんとお写真を撮るっていうことがひとつの楽しみになっていて」
ナレーション「おばあちゃんの庭づくりは自己流。でもここ15年は水は雨水のみ。農薬も肥料も無しで花が咲き続けているという。では夕日に輝くガーデンをご覧ください」
マツコ「すごい」
舩山「夕日が差す時間が今の写真になります。白樺林の向こう側から西日がスーッと入ってくるんですね。これがすごくすてきで」
マツコ「そうね、そういう死に方が良いね。いや、すばらしいわ。30年思いをこめて作った庭で、未来のことを考えて種をまいているときに、あの芝の上で息を引き取ったわけだもんね。すごい話だわ。あたしもテレビの収録中に死んだら、絶対成仏しないでおまえら化けて出てやる」

舩山「今まではすごく大きなお庭だったんですけれども、個人のお庭も少しご紹介したいなというふうに思います。全国から花好きが集まる個人のオープンガーデン。こういったイエローブックというのがありまして、ここの中に個人のお庭が紹介してあります。オープンの時期なども書いてあるので、これを見ながら訪ねることができるんですね」
ナレーション「SNSなどでも公開され、バズっている個人宅ガーデンも。そんな中から舩山さん厳選のお宅をご案内」
舩山「こちらが斎藤よし江さんという方のお庭で」
マツコ「大丈夫なんですか?」
舩山「有名なお宅」
マツコ「有名なのね」
舩山「それこそ、全国から見学者がいらっしゃいます」
マツコ「けっこう特定してるわよ?大丈夫なのね?本当に」
舩山「すごく自然の優しいお庭で、400坪ですからけっこう広いですけど」
マツコ「毛呂山とか、あのへんくらいだとこれくらいのお庭作れるのね」
ナレーション「バラを中心に、あえて手を入れていないような、自然風なガーデン作りが斎藤よし江さん流」
舩山「個性が表れるので」
マツコ「なに?カフェなんてやられてるの?」
舩山「そうなんですよ。週末カフェみたいな」
マツコ「窓壊れてません?ああいう窓なのね」
舩山「前は全部開けてあって、お茶を飲みながらお庭が見られる」
マツコ「おしゃれな、これ」
舩山「秋と春にオープンガーデンをやっておりまして、今年の秋もオープンする予定なのでよろしければいらっしゃってみてください」
マツコ「ちょっとみなさん、ご迷惑おかけしないようにね。お願いしますよ」
舩山「そしてもうひとつ、こちらは愛知の男性の方のお庭になります」
(愛知県豊橋市、黒田和重さんのお宅)
マツコ「あたしこの方知ってるかも。YouTubeで見たことある」
舩山「そうです。有名な黒田さん」
マツコ「すごい有名な方。でもこの方は本当にもう『先生』ってみんなアドバイスもらいにいくような方」
舩山「そうですね。このガーランドのつるハラが、これは春のもので秋はオープンしてらっしゃらないですし」
マツコ「男性っぽくないのよ、お庭が。男性が作ったお庭って、もうちょっと緑が多かったり野性的なんだけど、この方女性が作ったみたいなお庭なの」
舩山「そうですね。イギリスのイングリッシュガーデンにあこがれて、コツコツ作られた」
マツコ「けっこう愛知県って多いのよ。すごいガーデニングやられている方多いの」
舩山「そうなんです。本当に圧倒的な迫力でバラと草花を楽しむことができます。ただ個人でオープンガーデンしてらっしゃらないので」
マツコ「勝手に入らないでよ、みなさん。外から見えるくらいで」
舩山「私のツアーももしかしたら来年やれるかもしれないので」
マツコ「個人宅を使って金を稼いでいるのね。…ちょっと、言い方」
舩山「フラワーガーデンの世界、今日ありがとうございました」
マツコ「いや、すばらしい」


~完~