2022/06/14放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 



2018年11月13日放送分
'2000軒の韓国料理店を食べ歩いた男'
八田靖史(ハッタヤスシ)さん(以下、八田)



八田「新大久保の変わりゆく勢力図ということで、一番左にあるのが2011年のオレンジ色の枠で囲んだ赤いところが僕がコリアンタウンとして見ている」
マツコ「うわ、もう職安通りは制覇したわね、2011年は。東新宿の駅のところまで行ってたのね、範囲が」
八田「このくらいまで韓国の新しいお店ができてくるので、ここの路地をこう全部歩きながら新店チェックなんかをする」
マツコ「これがじゃあけっこう範囲的にはピーク?」
八田「ピークです。最大がこのくらいです。あと駅を越えてこちら側というのは、ちょっと違ったエリアになって、むしろ中国の方が多かったりとか、東南アジアとか中東、いろんな国の方が」
マツコ「そうね。あと一言では言い表せないカオスになってるわよね、あっちはね」
八田「それが韓流ブームが落ち着いてしまうとどうなるかといういうのが、真ん中の2014年なんですけれども。遠いところまでいくとお客さんがどうしても少なくなって、一番にぎわうところで商売をしていこうという方しか残らなくなってしまうんですね。そうするとエリアはだいたいあのくらいになるかなと。第三次韓流がきましたので、2011年と同じくらいまで拡大してきたなと。ただその2014年の間に空いた店舗を他の外国の方々がけっこう埋めていったんですね。観光地としてこの地域が非常に有名になったというのもあるんですけれども」
マツコ「ネパールの人多いっていうよね、今ね」
八田「ネパールのカレー屋さんとか、そういうのがどんどんできた時期もありますし、今は台湾のカフェがいっぱいできてますね」
マツコ「知らなかったわ。でもそうか、台湾発のスイーツだったりとかも若い子に人気あるから。そうなってくると、あの真ん中の小さくちょこっとベトナムってあるけど、なかなかやりづらいわよね。もうちょっと増えてもらわないと」
八田「あれが意外と時代の風雲児で、ベトナム増えているんです。あそこの小さい丸はですね、ベトナムのカフェがあるんですけど。そこでエッグコーヒーっていう、ベトナムの」
マツコ「はいはい、甘いやつね」
八田「あれをベトナムの方々がいっぱい飲んでいる。まあ僕が言うのもなんですけど、今の新大久保は韓国以外がおもしろいことになっています」
マツコ「あら、言っちゃうの?」
八田「勢いとして」
マツコ「勢いとしてね」
八田「新大久保はですね、インスタ映えするビジュアル先行グルメがほぼ全て新大久保を覆っている状態です。チーズタッカルビ、チーズ入りのアメリカンドッグ」
マツコ「チーズタッカルビなんかまだ半分韓国料理じゃないですか。もうチーズドッグまでいっちゃうと」
八田「アメリカンドッグだから、アメリカ」
マツコ「それもう韓国の要素あんまりないですよね。わたあめに関してはもういったい何が発祥なんだかがもうよくわからないんですよね」
八田「いずれも韓国で流行ってから日本に来ている」
マツコ「最近はもうみんなとりあえず韓国で流行ったものを持ってくる。原宿とかもそうですよね、あとアメ横とか」
八田「第3次韓流の担い手である若い子たちが、特にあのスマホを通じて韓国に関わりながら新大久保にはこれらを食べにみなさんが行く。古い時代の韓国料理というのがかなり注目されなくなっている。むしろなくなりつつあるというのを、私は心配してましてですね」
マツコ「確かにそうかも」
八田「その現状をまず召し上がってみませんかと」
マツコ「えー?意地になってやめていたのに、食わせます?」
八田「初めてですか?」
マツコ「初めてです。あたしチーズタッカルビもないです。その向こうはもちろんないですけど。淡々と来るなおまえは。けっこうな覚悟だぞ、これからあたしは。『とうとうおまえもそっちに行くのか!』っていうね。ああー、とうとう食べちゃうの、あたし。これは韓国料理ですか?」
八田「韓国料理ですよ。もともと韓国で生まれたものですよ」
マツコ「韓国で生まれたのは生まれたんだろうけど。なんかごめんなさい、いろんな人たち。あたしとうとう流行りに乗ります。まあまず鶏ですよね」
八田「鶏ですね。チーズにこう絡めながらコロコロしたほうがいいですよ」
マツコ「これが鶏か」
八田「絡めて絡めて、チーズが伸びるところがインスタ映えです」
マツコ「取るのも下手だよあたし。あと伸びないね」
八田「その瞬間を写真に収めて。熱いですよ」
マツコ「まあおいしいよ。これお芋?」
八田「サツマイモです」
マツコ「サツマイモは想像つかないわね」
八田「熱いですよ」
マツコ「意地を張るのをやめて語ると、ウマいです。流行るだろうなあっていう味です」
八田「鶏もウマいけど、サツマイモいいですよね」
マツコ「サツマイモいい。まあそりゃあおいしいはおいしいわよ。辛いのとチーズなんて合わないわけがないもん。でもこれだけになっちゃったらさみしい」
八田「そうなんです。まさしく全部新大久保の店がこれになってしまった」
マツコ「どうせこれ食べに行くんだったら、もっと辛いチゲ行きたいです。この味だったらピザーラとかでありそうだもん」

ナレーション「変化がめまぐるしい新大久保グルメで、最近さらなる動きがあったという」
八田「第4次韓流ということで盛り上がっておりまして、新大久保も新しいお店がどんどんできてですね、大変盛り上がっている状態です。若い方がやっぱりずいぶん増えてきているので、スイーツのほうが元気がよくてですね。クァベギというねじり揚げパンなんですけども、もち粉を使ってちょっともっちりとした食感に仕上げていて、カラフルな見た目とともに支持されている。あとはですね、伝統系のスイーツというのが非常に注目されていて、インジョルミっていうきなこ餅があるんですけれども、それにナッツをかけたり、木の実のソースをかけたりとかしてですね、ちょっとおしゃれな感じに仕立てあげたものが最近注目を集めています」
ナレーション「そんな移り変わりの激しい新大久保グルメで、八田さんが最も伝えたいことが」
八田「オモニが作るおふくろグルメにぜひ注目してほしいんです」
マツコ「おふくろの味を出されちゃったらちょっと」
八田「おふくろグルメは家庭料理っていうことなんですけども。本来その専門店の料理も家庭料理も、情勢が作るのが韓国料理という」
マツコ「本来はね」
八田「それを新大久保でもまだ味わえますので、それを」
マツコ「昔、お母さんが多かったよね、新大久保のお店もね。かなり押しが強くて、ちょっと時々もういいですっていうタイプの押しの強いお母さんがいっぱいいたよね、昔ね」
八田「それもオモニの味です」
マツコ「それがなんかイケメン店員が接客するような店ができ始めたじゃない。あれでおかしくなっちゃったよね」


《ブームにとらわれず愛される新大久保オモニグルメ3選》


ナレーション「2000店以上食べた八田さんが厳選、オモニが作る絶品グルメ3選をご紹介。まずは」
八田「『美名家』ですけども、新大久保駅から徒歩5分のところにありまして。2階のお店ですね。『ヤンニョムカラビ』とはということで、お店に入りますと、『いらっしゃいませ』じゃなくて『おかえりなさい』が返ってきます。こちらがヤンニョムカリビという料理になりまして、美名家のオリジナル料理ですね」
マツコ「なんだろう、あれ。ホタテか」
八田「はい、片栗粉で揚げてホタテにヤンニョムソースを絡めている。もともとはこれ鶏で作ったんですね。ヤンニョムチキンという料理は非常に有名なんですけども、それをホタテに変えて出したところ、評判を得ましたというオリジナル料理でございます。本当に大ぶりなホタテを濃厚なソースで味わうという。これは美名家に行ったら必ず頼む料理です。オモニのミナさんです」
マツコ「お母さん、ちょうどいい」
八田「32年前にいらっしゃいまして、キャラクターとしては豪快で明るい」
マツコ「いいんですよ。豪快で明るいのはいいんです。お母さんちょうどいい」
ミナさん「『マツコの部屋』観るんだよ。美名家が出るから」
マツコ「『マツコの部屋』っていろんな人言うんですけど、やってないんですけどね、その番組」
八田「ぜひ一度ヤンニョムカリビを」
マツコ「本当ちょっとまた久々に行きたくなってきたな。あのタレ、ウマそうね」
八田「チキンでもおいしいですし」
マツコ「いや絶対タレウマいってあれ。アホみたいに食っちゃう」
ナレーション「2軒目のオモニが作る絶品グルメは新大久保の奥まった住宅街にある『テーハンミング』」
八田「お店の中に入っていくと非常に人気店で」
マツコ「すごい混んでる」
八田「はい、大繁盛なんですけれども、こちらがそのオモニですね」
マツコ「ちょうどいい。おきれいだし」
八田「韓国でおいしいものを食べるというと、南の全羅道という地域が一番有名なんですけれども、そこのご出身で。お母さまから習った家庭料理を得意としていらっしゃる。一番魅力的な部分といいますか、オモニらしさといいますか、世話を焼きすぎるサービスと書きましたけど、本当に料理を作るのも細やかなんですけど、食べ方、こう食べてほしいっていうのも伝わってくる。全部のテーブルでこう食べてくださいって」
ナレーション「そんな人気店の中でも、八田さんが最もオススメの『モドゥムジョン』とは」
パク・ヒョンチャさん「マツコさんいつもテレビで観るんですけども。すごくこのへんがチュルチュルでびっくりしました。うちのモドゥムジョン食べて、もっとチュルチュルになってください」
マツコ「ただの太りすぎなんです」
八田「モドゥムジョンお願いします。こちらがモドゥムジョンで、どちらかというとチヂミがなじみ深いんじゃないかと思いますけども」
マツコ「これチヂミなの?」
八田「チヂミは方言で、標準語ではジョン」
マツコ「そうだったんだ。何から食べたらいい?」
八田「こちらから。キムチのジョンですね。真ん中が韓国のかぼちゃです。白身魚のジョンですね」
マツコ「味薄いほうからがいいよねきっとね。かぼちゃ」
八田「かぼちゃです。かぼちゃの味しますか?」
マツコ「する」
八田「かぼちゃが大きくなる前に収穫するかぼちゃで、ズッキーニの親戚です。品種違い」
マツコ「食感はズッキーニ。味はかぼちゃ。これなんだったっけ」
八田「白身魚のスケトウダラ」
マツコ「スケトウダラね」
八田「衣をつけて、小麦粉と溶き卵をつけて焼くというのがジョンなんです」
マツコ「だから韓国料理なんだけど、ちょっと懐かしい味する」
八田「キムチのジョンです」
マツコ「これジョンでもいいんだけど、たぶんこのキムチすごいウマい」
八田「キムチがおいしいと、どのキムチ料理もおいしくなるんです」
マツコ「なにこのキムチ。なにこれすごい」
八田「これがなぜ日本で流行らないかっていうと、作るのが一個一個やらなきゃいけないから、非常に手間がかかるんですね。お正月とかそういうときにお祝いの席に必ず作る料理でもあります」
マツコ「すごくだから上品な感じよね」

八田「次の新大久保グルメが、なぜかブームにならない最強鍋。『チャムナム家』タットリタン」
マツコ「あたしタットリタンって聞いたこと記憶あるな」
八田「これは流行ってほしいんです。すごいおいしいんですよ」
マツコ「鶏?」
八田「見ますか、じゃあ。タットリタンお願いします」
マツコ「お母さん、わあ、ちょっと」
八田「新大久保で本当に長らくお世話になっているお母さん」
マツコ「いやだってなんかもう主みたいな感じでしょ、新大久保の」
八田「結婚式にも来ていただいた」
マツコ「あらやだ」
ナレーション「タットリタンは韓国では定番の家庭料理。鶏で出汁をとったスープに醤油やコチュジャンなどを加え、鶏肉とジャガイモ、ニンジンを煮込んだ肉じゃがのような料理だが、チャムナム家ではそこにある秘密の隠し味を加えている」
八田「ぜひスープをまず召し上がってみてください」
マツコ「いただきます。ありがとうございます」
チョン・パンイムさん「すっぱくなったかな?」
マツコ「おいしい」
チョン・パンイムさん「うちのスプーンがあるのに」
八田「韓国からわざわざ買ってきたスプーン」
チョン・パンイムさん「すぐ持ってきます」
八田「あったあった。お母さんあった。こっちを使ってくださいって」
マツコ「本当のお母さんを読んでいるみたい。味的には何になるの?このお出汁は」
八田「出汁は鶏ですね」
マツコ「鶏だけ?」
八田「そこにコクを増すために、エゴマが入っているんですよ」
マツコ「ゴマだ。だからこれゴマだ。あのあれでしょ?」
八田「エゴマの実」
マツコ「わかる。なんかねちょっとこってりっていうか、鶏だけじゃないの、これか。ちょっとトロンとしてるんだよね、スープがね」
チョン・パンイムさん「エゴマの粉、韓国で送ってくれるんです」
マツコ「お母さんおいしい。韓国のスタイルとしてはダメなのかもしれないけど、うどん入れたい。絶対うどん合わない?」
チョン・パンイムさん「そうですよ、必ずスープが残ったらお客様にうどんとか」
マツコ「入れます?」
チョン・パンイムさん「ラーメンとか入れて食べる」
マツコ「絶対うどんウマい。おいしい。このスープ、一人で飲める」
チョン・パンイムさん「今日は死ぬまで忘れない」
マツコ「なにをおっしゃってるのよ本当」
チョン・パンイムさん「好きだったのに」
マツコ「本当に?好きだったって過去形なんですか?」
チョン・パンイムさん「本当に好きだった」
マツコ「お母さんもおきれいよ」
チョン・パンイムさん「とんでもない」


2016年2月2日放送
'東京と埼玉の洋菓子協会に所属するスイーツマニア'
平岩理緒(ヒライワリオ)さん(以下、平岩)



平岩「まずですね、現在どれだけ埼玉県がスイーツ激戦区なのかまとめました。こちらになります」
マツコ「でもこれ全てじゃないよね?」
平岩「そうですね。これ赤いのは今確認できる洋菓子店、和菓子店も含まれています。それをなるべくたくさんマーキングしたんですけれども、おそらくこれでも本当にカバーしきれてないかもしれないという。ただ少なくとも300店舗くらいはあると。たとえばですね、この『ププリエ』というお店、ちなみに埼玉県洋菓子協会という協会がありまして、そこの会長さんのお店ですね。東松山市というところにあります」
マツコ「突然なんで東松山のお菓子屋さんが洋菓子協会の会長になったんですかね」
平岩「いろいろと」
マツコ「いろいろとあるのね」
平岩「いろいろとあると思います」
マツコ「なんで千葉じゃなくて埼玉なの?甘党が多いの?」
平岩「埼玉はすごくデータ的にも洋菓子にかける1家庭当たりの金額というのがすごく高いというようなデータもありまして」
マツコ「へえ。なんでだろう。ストレスがたまっているのかしら。なんででしょうね、本当に」
ナレーション「埼玉県は金額面で東京より条件がよく出店できたり、他県へのアクセスもよいため、賞を獲得した実力者が埼玉に集まり、今や専門店が300店舗を超えるスイーツ激戦区に。中でも平岩さんが厳選した世界も認めた絶品スイーツ4店をご紹介」


《世界も認めた埼玉絶品スイーツ4選》


平岩「浦和の革命シェフ、独創的なフランス菓子を作り出す『アカシエ』、さいたま市浦和区。埼玉のスイーツに多くの人の注目が集まったすごく大きなきっかけになったお店かなというふうに思いますね。そしてですね、今日はお店の雰囲気を味わっていただこうと思いまして、ショーケースをこちらに再現していただきました」
マツコ「あら、すみません。もう開けちゃっていいの?」
平岩「はい、よろしいですかね。いかがですか?」
マツコ「あのラムレーズンと、とりあえず右から3つはちょっといきたいな」
平岩「私もこのデリス・マカダミアというケーキは、ぜひマツコさんにちょっと召し上がっていただこうかと思っていましたので」
マツコ「これおいしそう」
平岩「まずデリス・マカダミアですね。ちょっとこれを召し上がっていただこうと思いますが」
マツコ「わあ、これすごいおいしそう」
平岩「このケーキはですね、名前どおりマカダミアナッツをたっぷりと使っているんですけれども、興野シェフがフランスで修業をしてきた方で、本当にフランス菓子が得意な方なんですけれども。いかがですか?」
マツコ「ちゃんと小麦粉の味とか、ちゃんと残っている、すごい繊細」
平岩「ありがとうございます」
マツコ「甘さみたいなのが、エグいところが一個もない」
平岩「そうですね、もう本当にシンプルにこのバタークリームと生地と、このナッツの組み合わせなんですけれども」
マツコ「おいしい。バタークリームとかも本当に淡い味。これウマいな。これ上は何かな」
平岩「これもマカダミアナッツをチョコレートでコーティングしたもので、ちょうどコリコリ感がすごく楽しめますので」
マツコ「これウマい。なにこれ?これ売って。こっちも気になるんだけど」
平岩「そうですよね、エクスキというケーキはですね、これチーズケーキなんです」
マツコ「食べたいこれ」
平岩「日本人ってチーズケーキ大好きじゃないですか。召し上がりますか?」
マツコ「でもこれを一口食べるのって下品じゃない?みんなであとで食べられるように。あたしここにこう入れたら、これ以上食べないから。ちゃんとみなさん食べるんだよ」
平岩「フランスってチーズケーキが実は基本的にない」
マツコ「ないよね。チョコレートばっかりよ。本当にチーズない」
平岩「チーズはチーズそのもので食べるのがフランスの文化で、あんまりケーキにはしないんですね。ですけれども日本人が大好きなチーズケーキをフランスの製法で作ったらどうなるかとういことで、これ二層仕立てになって」
マツコ「おいしい」
平岩「土台の部分とちょっと上の部分が少し違うんですけれども。ちょっとこうほのかな香りがあるのっておわかりになりますか?これがですね、カモミールというよくハーブティーに使われるものありますけれども。あれのですね、香りを少し加えている」
マツコ「ああ、本当だ。これおいしいわ。すごい好き」

平岩「お店がメルヘン。発想豊かなスイーツ界の大御所『菓子工房オークウッド』。春日部市」
マツコ「春日部に?」
平岩「すごくかわいらしいし、ワンダーランドみたいなお店なんです。ただもう遠方からも車でお客様たくさんいらっしゃって。シェフがですね、都内の有名ホテルで本当に長年勤めてらっしゃった方で、国際的な」
マツコ「だからさ、ちゃんとしたことをすればさ、ちょっと田舎のほうとかでも成功するのよね」
平岩「そうですね。本当においしいものはやっぱり伝わるという」
マツコ「東京だけじゃなくても」
平岩「じゃあ、はい、こんな感じ」
マツコ「なんか悪い言い方じゃなくて、あたしらくらいの年齢のこんなにすごいケーキが世の中にまだなかった時代の人間が、ちょっとホッとする感じ。わかる?」

平岩「なごみますよね?」

マツコ「なごむ」
平岩「私からのオススメがですね、こちら。この宇治という名前のケーキなんですけれども。ちょっと形もおもしろいですよね」
マツコ「これどうやってやってるんだろうね」
平岩「しぼり方とか」
マツコ「屋根の部分」
平岩「シェフならではのオリジナルデザインですね」
マツコ「ここからいっちゃおうか。あたしはこの抹茶ブームっていうのに警鐘を鳴らしている一人なんですよ。いや、抹茶が悪いわけじゃないのよ。抹茶はおいしいんだけど、とりあえず抹茶入れとけみたいなスイーツが多いのよ。これは繊細だね。バランスがすごい。こういう使い方をしなきゃダメよ、抹茶は。もう上に山盛りで抹茶とかかけたり、チョコレートの抹茶味っつったって。もう抹茶食べてるみたいなのあるじゃない?」
平岩「確かにまあこちらの横田シェフという方は、本当に自由な発想の持ち主で、実はこの宇治というケーキも、かき氷で宇治金時ってありますよね。それをヒントに」
マツコ「うん、でもわかる。あずきとかがすごい存在があっておいしいよね」
平岩「このかのこ豆の存在もすごくありますし。この黄色い部分が練乳が入ったムースになっているんですね。なので本当にかき氷のようなイメージですよね」
マツコ「これくらいだって。うわ、これ丸ごと来た」
平岩「シフォンケーキですね」
マツコ「申し訳ないこれ」
平岩「ぜいたくです」
マツコ「ちゃんとあとでスタッフが食べますので怒らないでくださいよ。もう最近みなさんすぐお怒りになるから」
平岩「ちゃんと無駄にしませんよね。ぜいたくですね」
マツコ「これは無理かな」
平岩「ご無理なさらず。あ、大変。さすが」
マツコ「おいしい」
平岩「本当にもうお誕生日ケーキとしても。これでお祝いしてすごくうれしいですよね。この紅茶の香りもすごく」
マツコ「あとなんて言うんだろう、みやみやたらにフワフワのあるじゃない?とは違う」
平岩「はい、ちゃんと弾力も」
マツコ「しっかりしてる。本当にちゃんとしたシフォンケーキ。あのなんなの?むやみやたらにフワフワにしてる、あの恵比寿とかにある感じのさ」

平岩「ベルギー仕込みの緻密で華やかなチョコレート『シャンドワゾー』。川口市」
マツコ「チョコレートがお上手なお店?」
平岩「そうなんです。このシャンドワソーの村山太一シェフという方は、実はですね『アカシエ』の興野シェフのところで2番手を務められた方なんですね。そのあとですね、すごくやっぱりチョコレート」
マツコ「やっぱり一つすごいお店ができると、そういう方が独立してまた作るから、どんどんすごくなっていくのね」
平岩「そうなんです。ではちょっと開かせていただきます」
マツコ「うわー、きれい。川口にこんなきれいなお店があるの?」
平岩「ズラリと並んだこの」
マツコ「白金とかにありそうよね」
平岩「ボンボンショコラが美しいですね」
マツコ「川口でこんなの売っているの?埼玉はすごいわね」
平岩「ボンボンショコラって、たとえばバレンタインのシーズンとかになると作るってお店はけっこうあるんですけれども、このお店はチョコレートに対する思いがすごく強くって、一年中シェフが専用のショーケースを作って作ってらっしゃるんですよ」
マツコ「きれいだわ」
平岩「ボンボンショコラ、すごくオススメなのでいろいろと召し上がっていただこうと思いますけれども」
マツコ「川口すごいわね」
平岩「今日はシェフのオススメを詰め合わせていただきました。すごくこのカラフルな」
マツコ「きれいだね。こんなお店埼玉にあるの?たぶんこれがまずオーソドックスなやつよね」
平岩「そうですね、店名も入っているような」
マツコ「これからいただこうかな」
平岩「いかがですか?」
マツコ「204円」
平岩「はい、消費税別」
マツコ「1粒で税別で204円。川口で1粒200円のチョコレート売っているのよ」
平岩「手間暇かかっているので」
マツコ「わあ、おいしい」
平岩「今召し上がっていただいたのは、キャラメルなんです」
マツコ「キャラメルなのね」
平岩「中からトロッとキャラメルが」
マツコ「204円の価値はありますよ。卑屈になることないわよ、埼玉の人。1粒204円のチョコレート食べているんだから、川口の人」

(ライムジンジャー)
平岩「けっこう酸味がきいて」
マツコ「ショウガ汁飲んでいるくらい、ショウガがすごいよ」
平岩「おっしゃるとおりです。私これ大好きです」
マツコ「風邪ひいたときとかに良さそうね」
平岩「今召し上がっていただいたのはスリーズといって、さくらんぼが入っているんですけれども」
マツコ「けっこうブランデーきいてるね。これでもう612円よ」

平岩「世界2位の実力者ながら地元に受ける味を追求する『パティスリーアプラノス』。さいたま市南区のお店」
マツコ「世界2位?」
平岩「そうですね。『クープ・ド・モンド・ドゥ・パティスリー』というパティシエの世界コンクールの中でも最高峰ですね、そちらに出場されているんですが、2001年にその大会に出られて準優勝されてるんですね。そしてですね、今日はそのアプラノスの朝田シェフにスタジオにお越しいただきまして、いろいろとオススメのケーキを召し上がって。そしてですね、アプラノスさんのショーケースも再現していただきました」
マツコ「きれい」
平岩「気になるのありますか?」
マツコ「下は全部いきたいくらいだわね。やっぱりちょっと気になってるの、これ」
朝田さん「私もそれぜひオススメなんですよ。さすがですね」
マツコ「これはちょっと見たことない。ちょっとまずこれだけ」
平岩「こちら1日に50個くらいしか作れないという限定数の。というのも、手間がかかるんですよね。ポムというケーキになります」
マツコ「わっ。わかる?これ、ほら。全然ね、なんて言うんだろう、どっちかと言うと焼き菓子だよね」
平岩「そうですね。生クリームとか入っていないタイプですね」
マツコ「手でいっちゃおうかな」
平岩「はい、どうぞ」
マツコ「この周りの何層かにパイがあるのが、ものすごいポイントになってるね」
平岩「ちょっとこうパリパリとしたこの食感が。これパートフィロという、ちょっと特別な生地なんです」
マツコ「これ紙みたいだよね、厚さがね」
平岩「薄いんです。それをバターとかを塗りながら、本当に何層も何層も重ねて包んでいくんですね、このアーモンドクリームを」
マツコ「すごいおいしい」
平岩「リンゴのおいしい季節にしか作られないんですよ」
マツコ「これなんて言うんだろう、もう一回り大きいのを作ってほしいわね」
平岩「他にもいろいろと気になられるんじゃないかと思いますので、ちょっと選んでいただければと思いますが」
マツコ「やっぱりこのタルト。すごい主張してるわよね」
平岩「はい、そうですね」
マツコ「じゃあこのままで。なんか申し訳ないけど」
平岩「すごいぜいたく」
マツコ「本当すみませんね」
朝田さん「今日の朝摘んだイチゴを使っています」
マツコ「えっ。どこでできたイチゴなんですか?」
朝田さん「地元のですね、埼玉の契約農家さんが朝摘んだのを朝持ってきてくれて」
マツコ「ちょっとまずイチゴだけでいただこうかな」
朝田さん「ぜひ一度イチゴだけでも。また特別な品種なんですね、これが。オリジナルの品種なので」
マツコ「イチゴもおいしいね。今これあえてシロップかかってないところの食べたんだけど。だからこう3つくらいやっぱりこれイチゴの味をそのまま味わってもらおうと思って上に?優しいね」
朝田さん「ありがとうございます」
平岩「美園いちごランドさんというところのオリジナル品種で、レイベリー。ここでしか買えないイチゴですね」
マツコ「たぶんね、優しいからだと思うんだけど、ちゃんとイチゴを引き立たせるためにそんなに下のほう濃くしてないのね」
朝田さん「やっぱり素材がいい時は」
マツコ「優しいのよ。優しいの」
平岩「今日はちょっと」
マツコ「何かしてくれるの?」
平岩「朝田シェフが最新のスイーツを」
マツコ「うれしい」
平岩「できたてでマツコさんにご用意くださるということなので」
マツコ「キャラメリゼするのね。こんな作りたてのキャラメリゼのもの食べるの初めてかも。だいたいもう冷えちゃってるやつしか食べたことないわ」
平岩「そうですね」
朝田さん「今日はクリームブリュレフレーズというんですけども。ちょっとソースもありますので」
マツコ「わ、すごい」
朝田さん「まずそのまま召し上がっていただいて。そのあとにもう一度ソースをかけて、また違った味をお楽しみいただきたいと思います」
マツコ「これもしかして、これもイチゴ?」
朝田さん「そうです。同じレイベリーというイチゴを使っています」
マツコ「さっきの?あら」
朝田さん「その中にもまだあります」
マツコ「蜜月関係なのね、農園さんと。うわ、こんなにやわらかいんだ、作りたてって」
平岩「いかがですか?」
マツコ「中にもいた。相当な蜜月関係よね、本当に」
朝田さん「大好きなんです僕、イチゴ」
マツコ「ここのイチゴが本当好きなんだ?やっぱりだからちょっとクリームを遠慮ぎみに作ってるからだろうけど。イチゴとクリームがもうどっちも勝るとも劣らないバランスね」
平岩「そうですね」
マツコ「甘やかされてるわね、埼玉の人は」


2016年2月9日放送分
'25年間で5500食秋葉原ランチを食べた男'
浅野さん(以下、浅野)



マツコ「いいね、この苗字だけって」
浅野「よろしくお願いします」
マツコ「浅野さん。『浅野さん』って呼ぶのね、あたし。どうぞ」
浅野「すみません、失礼します」
マツコ「なんだろう、おしゃれオタよね」
浅野「そうですか?」
マツコ「すごいおしゃれ。裏地とかちょっと見せて、ほら」
浅野「ちょっとこのへんはボロボロ」
マツコ「でもこのボロボロなのがまた良い感じだっていうのもおわかりになってる感じでしょ?」
浅野「そういうの好きです」
マツコ「だからおしゃれオタだって。昔はオタクといえば宅八郎しかいなかったんだから」
浅野「割とあちこち食べ歩いてきましたよ、的なのがありましてですね。ちょっと地図のほうをですね。25年間食べ歩いていると、だいたい一通りの場所に」
マツコ「でもやっぱりあのへんが今メインなんだね。あの中央通りから西側がね」
浅野「そうなんですよね」
マツコ「あっちのほうにオタの人の店いっぱいあるもんね」
浅野「そうなんですよね。中央通りの一本裏側、俗称パーツ通りなんて言われていて」
マツコ「あの細い道?」
浅野「そうです。パソコン関係のパーツ屋さんがたくさんあったのでそう呼ばれて。あそこがやっぱりいっぱい往来があるところなんですけれども。食べ物屋さん的には最近外れたところも熱くなってきていて。たとえば柳森神社のあたりとか、あるいは昭和通り」
マツコ「だから神田川渡ったほうだ。岩本町の駅に近いほう」
浅野「そうなんですよ」
ナレーション「観光客の増加により、大変貌を遂げている秋葉原。グルメの進化もめざましく、今や有名ラーメン店が続々とオープンし、ラーメンの激戦区としても知られる。紹介してくれるのは25年間で5500食の秋葉原グルメを食べ、独自の取材を重ね秋葉原のグルメをまとめた同人誌を18巻自腹で出版する浅野さん。そんなグルメが盛り上がりを見せる秋葉原で、浅野さんが最も注目するのが」
浅野「今秋葉原はカレーがめちゃくちゃアツいんです。欧風カレーから、本格インド、個性的な創作カレー、そこかしこにおもしろいカレー屋さんがあります」
ナレーション「今夜は大変貌を遂げた秋葉原の革命カレーを続々ご紹介」


《隠れた名店が集まる激戦区、秋葉原革命カレー4選》


浅野「神保町だと、カレー屋さんが80軒ちょっとくらいあるらしいんですよ」
マツコ「そんなあるんだ?」
浅野「はい。でも秋葉原のほうは、実は110軒くらいあるということですね」
マツコ「もはやインド人街よね。1つの街に110店舗もカレー屋があったら」
浅野「カレー屋だらけみたいな雰囲気があって、ある意味日本一みたいな」
マツコ「いやたぶんそうだと思う。すごいね」
ナレーション「そんな秋葉原で浅野さんが注目する絶品カレー専門店をご紹介」
浅野「シャバッと薫る、コリッと野菜。試される北の大地のスープカレー、みたいなお題でですね」
マツコ「ちょっとくどすぎる。盛り込みすぎよ。思い付いたこと全部入れたかったんでしょ、これ」
浅野「全部入れたいじゃないですか」
マツコ「全部入れちゃったわよこれ本当」
浅野「『カムイ』さんっていうお店」
マツコ「でも『カムイ』だから、やっぱり北海道の方なのかな、店主さん」
浅野「そうです。スープカレーブームということで、わりとここ数年みたいな感じがあって」
マツコ「スープカレーのお店なの?」
浅野「そうなんです。実はただそれだけじゃなくてですね、サブカル色がすごく強い。なんかこれ、スパイスをキャラクターに置き換えたやつで」
マツコ「説明されるまでまったくわからなかった。パプリカなのね、それ。本当だ、パプリカスカートだ」
浅野「チキン野菜スープカレー」
マツコ「もう良い匂いする」
浅野「食べていただきたいと」
マツコ「あれ、お店の方?」
諸橋さん「はい、はじめまして。オタクの店主でございます」
マツコ「あらやだ。これだとやっぱりオタの人、入りやすいわよね、お店に」
浅野「そうなんですよね」
マツコ「じゃあまずスープから」
浅野「どうですか?」
マツコ「ウマーい」
浅野「よかった」
マツコ「おいしい。ちょっとね、ミネストローネみたいな感じもあってね。カレーっていうより野菜を食べている感じ」
浅野「でもそれがスープカレーらしさありますよね。野菜の鮮度にすごいこだわりがあるということですね。冷凍ものは一切使わないという。なんかこう野菜と少しスープをからめて食べたりとか」
マツコ「ニンジン超おいしい。けっこう時間かかるでしょ?こんなにやわらかくするの」
諸橋さん「そうですね。ちょっとお時間大変です」
マツコ「そういうのちゃんとやっているのがいいね」
浅野「そうなんですよね。丁寧に作っていただいているから」
マツコ「おいしい。これいつも悩むんだけど、スープカレーをご飯と食べる時って、どうやって食べてる?あたしはこれこうやって取ったのを、こうやってちょっと浸して食べてるけど、これ正解?」
諸橋さん「正解です」
マツコ「あ、よかった。正解。ウマーい」
浅野「よかった」
マツコ「ヤバい、これ全部食べちゃうな。うん、おいしい。1軒目からこんなおいしいの?」

浅野「電気街より徒歩0分、スパイスが導く異国、こころのランデブー。『ベンガル』さんです」
マツコ「もうホンチャンじゃないのよ」
浅野「異国感ありますよね」
マツコ「いつからあるお店なの?」
浅野「これはですね、30年近く」
マツコ「もうじゃあけっこう。この秋葉原大ブームが来る前から店を構えてらっしゃるのね」
浅野「開店当初から人気のあるメニューってことで、ちょっとチキンカレーがありましてですね」
マツコ「やっぱりそうよね」
浅野「はい、こちらをですね」
マツコ「ありがとうございます。わ、でも珍しいね、インドカレーでこの1つにこう盛ってあるって」
浅野「ちょっと聞きたいことがありまして、インドの方なんですか?」
ギータさん「スリランカです」
マツコ「これはね、インドカレーあるあるなのよ。意外とね、スリランカとかバングラデシュの方が多いのよ。わ、やわらかい。やっぱりすごい古くからあるお店だから、今の超インド料理よりもちょっと日本寄りだね」
浅野「そうなんです」
マツコ「いいね」
浅野「そこがベンガルっぽいというかですね」
マツコ「おいしい。奥さんがちょっと料理好きでスパイスとか使っちゃう家。そういう感じ」
浅野「すごい凝っているんだけれども、入ってきやすい」
マツコ「ちゃんと家で出されても違和感のない感じ。これはおいしいね。ちょっとこれいい?これ好きなんだよね」
浅野「アチャール」
マツコ「ああ、おいしい。レベル高いね、秋葉原」
浅野「おいしいんですよ」

浅野「アイラブミート滴る肉汁、じゅわじゅわり、華麗なバーグの謝肉祭。『牛舎』さん、ハンバーグカレー」
マツコ「そういうので攻めてきたか。もうだから、蔵前通りのほうだ。末広町の駅のほう。ちょうど電気街抜けきったところ。牛舎っていう名前もいいね。ありがとうございます、すみません。これほら、ハンバーグもそうだし、このカレーの感じ」
浅野「これですね。トロっとしていて」
マツコ「まずカレーだけで」
浅野「いかがです?」
マツコ「いいですねえ。本当全部違うね、今日は」
浅野「また趣がちょっと」
マツコ「これがすごいのね?じゃあちょっと、カメラさん大丈夫?いくよ?うわ、すごい」
浅野「ときめきを感じて」
マツコ「やっぱり脂だよね。おいしい」
浅野「こちらのハンバーグは粗挽きの牛と、もう1種類細引きの合わせたお肉ですね。ルウも牛すじを煮込んで作られたルウ」
マツコ「だからちょっとプリプリするのね」
浅野「たまらないですよね。ついつい食べたくなってしまいます。なんかやっぱり若い子の多い街なので、肉好きな方が多いっていうか。秋葉っ子の前で肉の話をすると、割とみんなワッと食いつくみたいなのがありまして。27歳の女性のご主人がやられていて」
マツコ「え、こっちがご主人じゃなくて、こっちがご主人なの?」
店長・長瀧さん「一応オーナーで、店長をやらせてもらっています」
マツコ「デキてるの?そうじゃないのね。あれ?強く否定しないわね。ごめんね、下品なイジり方で」

マツコ「これだいぶんハードル上がってるよ。3店舗連続でおいしいから」
浅野「そうですね。でも大丈夫です」
マツコ「お?」
浅野「ふらふらと漂う香りに誘われてツウなカレーのトリコに虜。『カレーノトリコ』、あいがけカレー」
マツコ「なんで今回だけきれいにまとめたの?たまたま思い浮かんじゃった?」
浅野「なんかこう、伝えたいなって。本作っているのと近い感覚なんですけど」
マツコ「いやいや、すてきよ」
浅野「ありがとうございます」
マツコ「浅野すてき」
浅野「ありがとうございます。こちらカレーノトリコっていうお店なんですけれども。歩いていたら良い匂いがしてきて。『なんだこの良い匂いは』と思ってふーっとこう路地裏をのぞいたらこのお店がありまして」
マツコ「あそこの辺りの路地裏入ろうとは思わないもんね」
浅野「なかなか用が」
マツコ「ないと行かないわ。よく気づいたね、匂いも」
浅野「そうなんです。してきたんですよね」
マツコ「あいがけカレーって何?あ、ご主人?」
店長・田邊さん「そうです。お手柔らかにお願いします」
マツコ「ていうか、カジュアルね。え、これ何?」
浅野「ドライカレーとインド風カレー、2ついっぺんにという」
マツコ「ちょっとじゃあまずこの。でもなんだろう、インド風だけどちょっと和も感じるっていうか」
田邊さん「そのとおりです」
マツコ「何に?これ。お出汁みたいな」
田邊さん「カレーを作るときに、日本の料理の作り方を要素を盛り込んで作ったので」
マツコ「なんか、おいしいお出汁にスパイス入れたみたいな。すごい。全然違うのを出してくるね」
浅野「そうなんです」
マツコ「ドライカレー食べてないわ」
浅野「そうなんです、こっちもですね、こう行ったり来たりするのがおもしろいというか」
マツコ「やっぱりなんか全体的にちょっと和なんだよ。おいしい」
浅野「こう食べている間にだんだんすごいツボにはまってくるというか」
マツコ「わかる」
浅野「スパイス調合のなんていうんですかね、妙があるっていうか」
マツコ「鶏ウマっ、これ」
浅野「おいしいですね」
マツコ「あら、これ鶏。鶏めちゃくちゃうまく焼いてるね」
田邊さん「ありがとうございます」
浅野「おいしかったですか?」
マツコ「おいしい」
田邊さん「ありがとうございます」
マツコ「意外と優しいでしょ?」
田邊さん「はい。もっと怖いと思っていました」


〜完〜