2022/06/07放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'ラーメン味玉のために一流商社(丸紅)をやめてしまった男'
藤岡智春(フジオカトモハル)さん(以下、藤岡)



藤岡「よろしくお願いします」
マツコ「ああでもね、商社キツそう」
藤岡「わかります?」
マツコ「厳しかっただろう、商社。商社はやめていいと思うのよ。でも行きついた先が味玉って、それは正しいのか?」
藤岡「今日はラーメン味玉の話をするのが楽しみで。今日の話を聞いてもらって」
マツコ「人生って楽しいだけじゃすまないんだぞ。でも今日は一時忘れよう」
藤岡「忘れて、味玉の話だけに」
マツコ「そうしよう」
藤岡「はい、集中させてください」
マツコ「味玉に逃げよう」
藤岡「はい、逃げさせてもらいます」
マツコ「今は何個くらい食べているの?」
藤岡「今多い日だとラーメン3杯、味玉6個とかです」
マツコ「付き合えると思う。あたしスクランブルエッグに卵5個使うオカマだからさ。気が合うと思う」

藤岡「ラーメン味玉のために一流商社をやめてしまった男、藤岡智春、29歳です」
マツコ「今ラーメン屋さん勤めてるのそれで?え、何?ラーメン屋さんやりたいんだ?」
藤岡「はい、やりたい」
マツコ「回り道したな」
藤岡「気づくのが遅くて」
マツコ「遅かったなおまえ本当」
藤岡「幼稚園の卒園文集には『ラーメン屋になりたい』って書いてあったらしくて」
マツコ「忘れちゃってた?」
藤岡「忘れていました」
マツコ「大変だなおまえ」
藤岡「それで大阪大学のほうに入学しまして」
マツコ「阪大で何を勉強していたの?」
藤岡「基礎工学部っていうところで」
マツコ「理工系だったの?」
藤岡「そうなんですよ。理工系で、大学院まで行ってから働いた」
マツコ「え、院に行ったの?」
藤岡「はい、大学院」
マツコ「親御さんは『何を言ってるの?』ってならなかったの?」
藤岡「『あなたが決めた道だから』っていうのでけっこう」
マツコ「いや普通ね、阪大まで行かせてね、商社入ってね、俺味玉好きだからやめるわって言ったらね。何をやってるんだおまえは本当に」
藤岡「大学には入ったんですけど、バドミントンを幼少期からずっとやっていて、ずっとバドミントン漬けの」
マツコ「余計なこといっぱいしてきた」
藤岡「常に回り道が」
マツコ「なんかあれなんだろうな、夢中になっちゃうと道を踏み外すタイプなんだろうな」
藤岡「そうですね。道を踏み外していることに気づかないタイプですね」
マツコ「気づかないっぽい顔」
藤岡「なかなかバドミントン漬けだったので、バイトとかあんまりできなくて、たまに食べるラーメンがすごい貴重。味玉ってすごい腹持ちもいいというか。そんな日々の中で貴重なラーメン味玉を食べて、部活の疲れというか、バドミントンの疲れを癒している。一応そういう学生生活を送っていました。ずっと味玉を食べるタイミングってすごい悩んでいまして。当時一個入れるか入れないか、100円ケチるかケチらないかみたいなところの生活をずっとしていたので。いつ食べようかいつ食べようか、ずっと考えて悩んでいたんですけど」
ナレーション「その問題を解決すべく大手商社に入社した藤岡さんは、初任給を片手に初めて味玉を2個トッピング」
藤岡「そこから味玉を食べるタイミングに全く悩まなくなった。麺にからめたりとか、そのままで食べたりだとか、いろんな食べ方が2個だとできるなっていうのがあって。そこから2個入れるっていう生活をひたすら続けているので」
マツコ「2回押してしまった日から、人生が狂ったのね」
藤岡「そうですね。僕の一応この25歳、かなり転機の」
マツコ「味玉を極めるためって理由は、やめるきっかけとしては認められないんだけどね」
藤岡「そうですね。止められました」
マツコ「え、会社にも味玉を極めるためにって言ったの?」
藤岡「はい」
マツコ「味玉を極めるって何?」
藤岡「これまで食べてきた僕のラーメン味玉の写真をまとめてきてもらったので、ご覧いただきたいなと。きれいですよね、味玉2個乗ってるの。すごいきれいだなと思って」
マツコ「きれいもそうだけど、異常性が高くなる。こう見ると、味玉を割ってあるのが4つ乗ってるのって異常性高いわ。なじんでいないもん、ラーメンに。怖い、なんか。やっぱりあれ1個を2つに割って2個表面を見せるっていうのが、たぶんいろいろ試行錯誤したうえでちょうどよかったんだよ」
藤岡「なるほど」
マツコ「いやでもいいね、なんかいいね。こういうアホ、好き」
藤岡「ちなみにこの中で気になるお店は?
マツコ「あたし左から2番目の一番下の段のやつ。あれなに?」
藤岡「スープありのラーメンじゃなくて、大阪にある『つきよみ』さんっていうお店のまぜそばになるんですけど。真ん中が温玉になっていて、その両端に味玉があると」
マツコ「いやあたし、だからやっぱり卵好きだからさ、気づいちゃうわけよ。こんなにある中からやっぱり卵に目がいくわけよ、あたしって」
ナレーション「これまで5000個以上の味玉を食べた藤岡さんが、味玉を2個トッピングするきっかけのお店が」
藤岡「『金色不如帰』さんっていうお店なんですけど」
マツコ「有名なところじゃない?」
藤岡「すごい有名。そちらをまず試食していただきたいなと」
マツコ「ちょっと初めていただくから、普通に楽しみだわ。できればその横にごはんがほしい。不意打ちの出会いだったわ。まさかいただけることになるなんて。ありがとう」
藤岡「今回用意させてもらったのは、ハマグリと醤油を使ったラーメン」
マツコ「ああ、そう。こういうことなのね。おいしいわ。味玉になかなかいかないですけど」
藤岡「全てのクオリティが高いラーメンになってまして」
マツコ「このメンマもすごいメンマだねこれ。メンマ、うまっ」
藤岡「メンマですね」
マツコ「わかってるよ。まずはじゃあ味玉だけでね」
藤岡「味玉だけでぜひ」
マツコ「ああ、おいしい」
藤岡「昆布だったりとかカツオを使った5種類の乾物を使った和風だしになっていまして。そのハマグリのラーメンが濃厚なラーメンじゃないぶん、お互いの良さを打ち消し合わないように計算された上品な味玉になっていると」
マツコ「このラーメンスープとね」
藤岡「ぜひそこをいっしょに食べていただいて、味の変化を楽しんでいただけたら」
マツコ「あのね、味玉だけで食べると、甘いのよ。カツオ味の甘い醤油味の、甘辛いやつあるじゃない?それだけでももちろんおいしいんだけど、合わさった味が一番好き」
藤岡「そうなんですよ」
マツコ「タレが混ざった、この汁が完成形というか。混ざったときのことも考えてあるよね」
藤岡「そうです」
マツコ「ああ、ウマい。今日は何皿出るのかわからないけど、卵の通算個数でいったらあたしは最高記録30個っていうのを記録しているから。そこまでいけるっていうのはわかっといていただければ」


《5000個の中から厳選!漬けダレがすごいラーメン味玉》


藤岡「本日の主張のほう、させてもらいます。雰囲気で味玉を入れているお店が多すぎる。個人的に思うラーメン味玉の魅力は、スープと麺に与える相乗効果であると」
マツコ「これだからね、あたしは卵好きとして言いたいのはね、卵ってずるい。料理をおいしくする。だからあたしはけっこうラーメンに乗っている味玉を食べるときにいつも思っているのは、味玉にごまかされるなよっていうね。なんか最後さ、なんかシェフが出てきてさ、最後『ポーチドエッグを割って』って言った時点でそいつ信用しないもん。ポーチドエッグ割ったら全部ウマいんだよ!っていうね。だからこれをね言っているのはわかるの。あれは毒にも薬にもなるんですよ、卵っていうのは。その使い方をだからうまくやっている店と、おいおいおいっていう店があるってことよね」
藤岡「そうです。おっしゃるとおりで」
マツコ「すごい気が合う、こいつと」
藤岡「ラーメン店のおよそ9割が半熟の味玉になっていまして」
マツコ「女子がトロトロじゃないと許さなくなったじゃない、もう」
藤岡「主役のラーメンの相乗効果っていうのがそこまで考えられていないなっていうお店が多いなと。例えば担々麺みたいな辛いラーメンには、半熟がトロトロの味玉が合うと思うんですけど、逆に醤油のキレを活かすようなラーメンは、そのトロトロ具合がキレを損ねてしまう可能性があるので、固めの半熟具合のほうが合うんじゃないかなと思っています。こだわっているお店の最大の決め手っていうのが、味玉を漬け込んでいるタレですと。ラーメン屋って、ラーメンのベースの『かえし』っていわれる醤油タレだったりとかに漬け込んでいるお店が多いんですけど。今回僕が伝えたい魅力があるお店っていうのは、わざわざラーメンとは別に味玉用の漬けダレを作って」
マツコ「味玉用にタレを作ってるんだ?」
藤岡「それに漬け込んで、そのラーメンと相性の良い味玉をわざわざ作っているというお店をご紹介させていただきたいなと」
マツコ「あらすばらしい。ありがとうございます、本当に」
藤岡「3店舗ピックアップさせていただきました。VTRのほう作っていただいているので、そちらをご覧になっていただきたいなと思います」
ナレーション「まず最初に紹介するのが赤坂にある『なかご』。こちらは透明な豚骨ベースの塩ラーメンが楽しめるお店で、通常の豚骨にはないキリッとした味わいが人気。そんなラーメンをよりおいしくするのが、このすこし固ゆでタイプの味玉。実はこちら、元和食の料理人さんが創業以来4年間継ぎ足しをしている焼豚ダレがベース。醤油やニンニクの他に、芋焼酎をブレンドすることでクセになる香りに。この特製ダレに2日間漬け込むことで、濃厚な味わいが楽しめます。そんな味玉が生み出す相乗効果が」
藤岡「こちらのラーメンと味玉の相乗効果なんですけど、このラーメン自体はさっぱりとした塩スープになっているんですが、さっきの見ていただいた濃厚な醤油ダレに漬けることで、あっさりとした塩ラーメンにさらにより深みが加わる。この味玉だけでもすごくおいしいんですけど、さらにラーメン自体のレベルがもうワンランク上がるという。この固めの味玉というか、黄身が溶けないので」
マツコ「もう余計に溶け出さないくらいの固さになっているのね」
藤岡「溶け出しちゃうとどうしてもスープが薄くなっちゃうんですけど」
マツコ「さっきあたしが言ったやつよね。あら、あらまあ。最近はすごいわねどこも」
藤岡「こちらもスープといっしょに食べていただいて。ご飯も合うと思うんですけど。あっさりしたスープにかなり濃厚めな」
マツコ「味玉あったほうがいいわよ、みなさん」
藤岡「うれしいですね」
マツコ「これも単体で食べたときは、そんなになんていうの、濃い感じしないのよ。だけどこれと混ぜるとものすごい主張して。だから不思議ね、なんだろう。だから全然決してじゃまをしているわけじゃないのよ。もうなにもないけど、白飯だけ食ってるわよ。全部飲んじゃったわよあたし」
ナレーション「続いて紹介するのは、護国寺にある『MENSHO』。こちらではメンマやホウレンソウなど、使う食材は全て国産にこだわった醤油らぁめんがオススメ。昆布と具のダシが優しく広がる一杯。そんなラーメンをさらに引き立てるのが、こちらの固ゆでタイプの味玉。見ただけで濃厚さが伝わるオレンジ色の黄身なのだが、実は醤油は一切使用せず、京都の老舗が作る西京味噌などをブレンドした特製ダレに2日間漬け込むことで、黄身はもちろん白身まで西京味噌の甘みが凝縮。さらに見た目にもこだわりが。黄身の位置を均等にするため6分以上も卵を回し続けているんです。そんな味玉が生み出す相乗効果が」
藤岡「このお店のポイントといいますか、この味玉西京漬けのポイントは、卵だけもすごい甘いんですよ、すごい甘みが引き立っていて。そこに麺と、自家製麺なんですけど、小麦の香りがすごい強くて、そちらと味噌と卵と、この3つの掛け算がもう甘みがどんどん口の中で展開していくと。白身もすごくホロホロで、口の中でホロホロ溶けていくような食感で、食感の部分もすごい楽しめると。スープ自体はけっこう強めな味付けですね」
マツコ「あ、おいしい。かじっちゃったほうがいいのかな?」
藤岡「そうですね。ちょっと固ゆでなのでおはしで割りにくいかもしれない。かじったほうが。ただ黄身がけっこうホロホロとほどける感じなので」
マツコ「本当だ。つまみ。酒のつまみよ、これは。これがなんだったっけ?」
藤岡「それはタマリンドって、インドのフルーツをペースト状に乗っけたものがこちら乗っておりまして、こちらがすごい酸味の強いものになってまして。その甘みがさらに酸味であっさりとした味変を。こちらで味玉と、また最後までラーメンを楽しめる」
マツコ「これ梅干しみたい」
藤岡「これたぶんすごい合うと思います、ご飯と」
マツコ「すごい和。インドのものとか入ってたりするけど、西京味噌だし。焼酎飲みたい。焼酎のソーダ割りくれ。立石で出るサワーくれ」
藤岡「3つ目が『竹末東京Premium』さんの」
マツコ「『竹末東京Premium』?ラーメン屋さんもだんだん付ける名前がなくなってきたからとんでもない名前になってきたわよね、本当に」
ナレーション「こちらは押上にある『竹末東京Premium』。栃木県に本店があり、8年前に東京進出を果たした北関東の名店。お店自慢のラーメンが、3種類のチャーシューが乗った濃厚な鶏白湯ベースの鶏ホタテそば。そんなラーメンをよりおいしくするのが、こちらの味玉。黄身はご覧のように超トロトロ。この味玉を生み出したのが、4年前までバーテンダーだった注目の若手ラーメン職人さん。特殊な製法で燻製した卵を使用しており、こだわりの漬けダレは香りの強い中国醤油と、それぞれ部位の違う数種類のチャーシューを煮込んでできた出汁とブレンド。これに24時間漬けることで、濃厚なうまみと独特な甘い香りが楽しめます。そんな味玉が生み出す相乗効果が」
藤岡「こちらのラーメンの相乗効果なんですけど、すごいトロトロな甘みのある鶏白湯のスープと、燻製した味玉の香りが相乗効果としてありまして。さらにここに関しては、黄身がトロトロなのでそのモチモチの極太麺と絡んで」
マツコ「いやらしそうなものを作りそうな顔だったもんね、あいつね。なにこれ!コーンポタージュみたいよ」
藤岡「そうなんです。鶏白湯のスープになっていまして、濁りのあるあっさりこってりっていうところでいうと、こってり寄りのラーメン」
マツコ「ああ、好き。あの水炊きのドロドロのパターンのあるじゃん。あれよもう。だからもうこれ鶏の命だらけよ。これはけっこう激しめな色がついているわね」
藤岡「これに関しては半熟のトロトロの意味があるなというふうなラーメンになっています」
マツコ「これは相当パンチの効いた味玉。これはだから味玉として食べるってよりは、これに入れる前提のですよ」
藤岡「そうです。鶏白湯スープ、けっこうパンチが効いているんですけど、まろやかな鶏のうまみを感じられるので、そちらといっしょに食べていただくことで味玉のパンチはおさまりつつも、全体のおいしさはより引き立つというようなバランスに」
マツコ「うん、変わる」
藤岡「今まで食べてきた味玉は9割くらい半熟。半熟の度合いは別として」
マツコ「完全に黄身が固くなってるやつはいないよね」
藤岡「ていうのがなんでなのかなっていうのを、自分なりにいろいろ調べてきまして。そもそもラーメン味玉って、諸説はあるらしいんですけど1949年荻窪の『漢珍亭』さんがラーメンに固ゆで卵を入れる。今は閉店しちゃって」
マツコ「もうないんだ?これちょっと前なんだ?ちょっとでもあの卵、おいしそうじゃない?」
藤岡「完全に固ゆでの火の入った」
マツコ「固ゆでもありよ、みなさん。おでんのに近いよね」
藤岡「そうです」
マツコ「おでんの卵割って、出汁とちょっとぐちゃぐちゃにして食べるじゃない」
藤岡「そうです。近いような」
マツコ「良いんじゃない?固いの。これだけやわらかいところが増えてくると、逆に目立つわよね、固いのやったほうが」
藤岡「そこからだいぶ40年以上あいて」
マツコ「いやもうこれたぶんね、若い子はピンとこないと思うけど、葛西の『ちばき屋』っていったら大変だったんですよ。あたしも行ったもん」
藤岡「こちらですね、葛西の『ちばき屋』さん。こちらがはじめて日本で半熟味玉を入れ始めたというふうに言われています」
マツコ「なんか今のこのラーメンのこんな感じになる、本当にはしりじゃない?ちばき屋さんって」
藤岡「さっきおっしゃられた黄身がボロボロになって溶けちゃうっていうのをなんとかできないかっていうことで、羊羹状の黄身に仕上げた」
マツコ「なるほどね。とにかく当時から味玉が話題のお店だったもん」
藤岡「そうなんですね。こちら創業者の千葉さん。もともと銀座で日本料理をされてた方だったんですけど、当時やっぱり味玉にそこまで味玉を含めトッピングにこだわっているラーメン屋っていうのが少なくて、より細かい仕事をしようっていうことを初めてやられて、半熟の味玉が完成したといわれています」
マツコ「30年前か」
藤岡「30年前です」
マツコ「年とるわ」

ナレーション「5000個以上を食べた藤岡さん厳選、相乗効果がすごすぎるナンバーワンラーメン味玉を発表」
藤岡「味玉職人が生み出す究極の相乗効果。『麺処 篠はら』さん。特製醤油そばと熟成味玉。最大のポイントがこちらになります。白醤油&燻製胡椒。用意していただいたので、味玉にもこだわりがあるんですけど。このお店のオススメの食べ方としては、まずスープを飲んでいただいて、この燻製胡椒の味玉だけを食べていただいて、またスープを食べるというのがオススメの食べ方になっているので」
マツコ「ウマいね。で、これを食べるの?」
藤岡「そうですね。僕が衝撃を受けたのがこちらなんですけど」
マツコ「燻製してあるわ。うまっ。これと胡椒がめちゃ合う、本当に。めちゃくちゃ王道よね、スープも麺も」
藤岡「まあでもそこに燻製胡椒ってちょっと変化球が入ることで、よりおいしくなる組み合わせになっているなっていうところ。ただの胡椒だったらここまで相乗効果はでないと思うんですけど」
マツコ「うまっ」
藤岡「味玉を頼んでも燻製胡椒かかった味玉は出てこない。2つ頼んだ人に別皿で」
マツコ「燻製胡椒は2つ目を頼んだ人用にかかってるんだ?1つ目はこの状態で入っているだけなんだ?」
藤岡「普通の味玉ラーメンを頼んでも」
マツコ「じゃあ胡椒いっぱいほしかったら、味玉を10個頼めばいいのね?」
藤岡「そういうことになります」
マツコ「なるほどね、わかった」
藤岡「この味玉自体も真っ白な色をしていまして。こちらがそのこだわりのポイントのひとつ。それによって食べるまで味の予想ができないっていうところ。お客さんの期待を裏切りたいっていう、店主さんのこだわりでこちら白醤油を漬けていると」
マツコ「これでもすばらしいよ。このスープとこの燻製胡椒。だからみなさんぜひ2個目の味玉をいっちゃって」


《市販味玉×インスタント麺 究極の組み合わせ》


ナレーション「究極の味玉を提供するラーメン店主になるため、日々研究を続けている藤岡さん。そんな彼が今注目している急成長中のジャンルが」
藤岡「インスタントラーメンに進化した市販品味玉をトッピングすれば、極上のラーメンが楽しめる」
マツコ「やってる」
藤岡「やられてましたか」
マツコ「やってるもん」
藤岡「もうやられてましたか、ああー」
マツコ「やってるよ。すみれラーメンとかの上に乗せてる」
藤岡「ああ、ウマいですよね。僕もコロナになって外でラーメンが食べられなくなったときにひたすら研究していた時期がありまして」
マツコ「最近セブンの味玉がもうないのよ、売り切れてて。あたしすごいあれ本当に2パックくらい一気に食う。あたしが買い占めて無くなってるんじゃないか説もあるんだけど」
藤岡「今回はその中で見つけた最高の組み合わせを紹介させていただければと思います」
マツコ「『麺神』、ウマいよね」
藤岡「早速じゃあそこを。これまさに」
(明星「麺神濃香味噌」×ローソン「煮たまご2個入り」)
マツコ「あたしも入れています。もう麺神にも入れました」
藤岡「個人的にこの組み合わせがすごい好きなのが、ローソンの煮たまごを使用させてもらってるんですけど」
マツコ「味が合うんだ?」
藤岡「そうなんですよ。ローソンの煮たまごって、ここで出されているものの中で唯一固ゆでの味玉になっていまして。ショウガとニンニクの味噌でおでんのようなちょっと崩しながら食べられるっていう。ホロホロのところが味噌おでんみたいな感じで、よりおいしく食べられるというか。ラーメンで食べるだけよりも、味玉の甘みが際立っておいしい組み合わせになってますよっていうのがこの組み合わせになります」
ナレーション「他にもオススメなのが、『最強のラーメン背脂豚骨醤油』と『みなさまのお墨付き半熟味付卵』との組み合わせ。半熟度と味の濃さが絶妙な味玉と、ニンニクのきいた豚骨醤油のスープが相性抜群なのだが、より相乗効果が楽しめる藤岡流の食べ方が」
藤岡「さらにプラスアルファでご飯と海苔を用意してもらって、それをいっしょくたにして食べるっていうのが、まあ家系、僕それが好きですごいそういう食べ方するんですけど。その食べ方がもうベストで」
マツコ「巻いたりとか」
藤岡「巻いて食べるとめちゃくちゃおいしくて。右下の『スモッち』っていうこの中で唯一燻製の味玉になっているんですけど。この燻製の味玉自体に塩味はそんなについてないんですけど。僕が食べた燻製の他にもある味玉の中で、最も香りが高いというか」
マツコ「どこに売っているの?」
藤岡「これはアンテナショップとか」
マツコ「殻ついてるんだ?」
藤岡「そうなんですよ。殻ごと燻製しているので。塩味は特に入ってないんですけど、すごい香りはすごく強くて」
マツコ「これ何も混ぜないであれだけ食べてみたい。出してよ」
藤岡「どうですか?」
マツコ「おいしい。殻でやってるからいいのよね。燻製卵って白身の部分が固くなっちゃって、燻製の香りが強すぎて卵感が薄れるじゃない。ゆで卵の食感そのままで、燻製がついている感じ。めっちゃウマい。これだけで18個くらいいけるわ」
藤岡「一番ベストな組み合わせがこちらになっていまして。関本製麺っていうところが出しています『黄身がやわらか味付け玉子』と『冷凍日清中華辣椒担々麺』。この味玉自体がすごい市販の味玉の中でもトップクラスに半熟具合が高いっていうのと。タレもすごいこだわっていまして、新潟の老舗の醤油メーカーの特上の濃口醤油をベースに砂糖だけとかみりんとかで味付けをしていると。こちらはすみません、いっしょに合わせて召し上がっていただきたくて」
マツコ「なんで『すみません』なのよ」
藤岡「味玉を異常に食べてもらっているから」
マツコ「最近のはよくできてるからね」
藤岡「そうですね、冷凍麺もすごいクオリティ上がっているので。こちらもこだわりの味玉になっていまして、本当にこれだけでも十分おいしい味玉になっています」
マツコ「これウマいわ」
藤岡「辛くてゴマのうまみが強いラーメンと、黄身が甘くて半熟。トロっとした味玉を合わせることによって、マイルドになるっていうのもあるんですけど。よりその黄身の甘みが引き立つ組み合わせになっているなっていうところが、一応推しのポイント」
マツコ「化学反応が起きてるわよ」
藤岡「相乗効果が」
マツコ「持って帰る」


《ラーメン味玉に人生を捧げる男の渾身オリジナル味玉》


ナレーション「究極の味玉を作るべく、これまで5000個以上を食べ、日々研究を重ねている藤岡さん。そんな彼が現段階での自信作のをマツコにぶつける」
藤岡「マツコさん、サッポロ一番の塩らーめんがお好きだっていうことを聞いてきまして。その塩らーめんに合う僕が作った藤岡流の味玉を合わせて味わっていただけたらなということで、用意させていただいていますので。今回用意させてもらったのが、焼肉のタレベースで作った自宅でできる簡単味玉なんですけど、焼肉のタレをベースにコチュジャンと唐辛子とネギとニンニクを合わせて、少量の塩でちょっと塩分のほう調整したものになるんですけど」
マツコ「だからこれ相当スープといっしょに食べたほうがいいわよね」
藤岡「そうですね。合わせたときにおいしくなる組み合わせっていうことで、今回ちょっと作らせてもらったので」
マツコ「合わせるとウマい」
藤岡「その焼肉のタレって、もともと酸味だったりとか、サッポロ一番のおいしさをより補強するパーツが入っているなっていうところで、いっしょに合わせて食べてもらうとよりおいしく感じられるかなと」
マツコ「ウマい」
藤岡「本日どうでした?味玉の世界」
マツコ「味玉は裏切らないですよ。心配なのは、この後おまえがどうやって生きていくか。丸紅をやめてラーメン味玉の人生って、あたしたぶんイカれてるんだと思うのよ」
藤岡「よく言われます本当に」
マツコ「だろ?なんの部署にいたの?」
藤岡「リスクマネジメントっていう。やめるときもなんか自分のリスクをちゃんとマネジメントしてねみたいなことを言われたくらい」


~完~