2022/05/17放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'365日腰を振り続ける日本メンズフラダンス協会代表'
土屋聡(ツチヤサトシ)さん(以下、土屋)



土屋「よろしくお願いします。はじめまして」
マツコ「経営者だろ?」
土屋「フラダンスのイメージはマツコさんどんなのを」
マツコ「最初はもう本当にあれよね。どっちかって言うとおばちゃんたちがやってるやつ。だけどやっぱりそれこそなに?あの映画『フラガール』は徹底的に変えたわよね、そのイメージをね」
ナレーション「2006年公開、映画『フラガール』。その影響はすさまじく、日本に一大フラダンスブームを巻き起こした」
マツコ「あれでフラダンスにあこがれて始めた女の人、多いんじゃない?」
土屋「習い事して一気に広まった。日本のフラガールが爆発的に増えた」
マツコ「女子チームに入りたいのよね」
土屋「かわいいですよね」
マツコ「そうなのよ。あとどっちかって言ったら、松雪泰子さんになりたい。あの先生は先駆者だもんね、日本のフラ業界の。実話だからね。あれは実話なのかな、酒乱のお父さんに殴られて北海道の炭鉱に移っちゃうんだけど。送ってくるのよね、花を。相当好きみたいあたし、『フラガール』」
土屋「今日お伝えしたいことがございます。フラダンスの真実、フラダンスはもともと男性の踊り。今、日本に腰ふりおじさんジワジワ増殖中」
マツコ「女性は踊らないものだったんだ?最初は」
土屋「踊らない。それも諸説あるんですけど、一番最初は男性だけだったっていう」
マツコ「えっと、すみません。女性に見えるんですけれど」


《メンズフラダンスの最大の魅力!ほっこりスマイル》


ナレーション「現在、徐々に盛り上がりを見せているメンズフラダンス。男性だけのチームは、全国に30チーム以上。年齢問わず趣味で始める人が増えているというが、その魅力は」
土屋「メンズフラ最大の魅力。人々をほっこりさせる純度100パーセントスマイル」
マツコ「じじいがやっているんですよね?」
土屋「もうちょっとマイルドに。おじさまとか」
マツコ「おじさま。ちょっとなんかじじいが集団でフラダンスをしている姿、ちょっと見たくなってきた」
土屋「本当ですか。純度100パーセントスマイルっていうのが、作り笑いはメンズフラ、ダメなんですよ」
マツコ「でも女の人もそうよね」
土屋「そうです、はい。本当にそう、心からいっしょに踊っているとそうなっていくっていうのもあるんですけど。作り笑いはなしです」
マツコ「おじさまがやっている」
土屋「初体験ですよね?」
マツコ「初体験ですよ。異常体験ですよ」
ナレーション「ここからは土屋さん厳選、純度100パーセントスマイルでほっこりできる2チームをご紹介。まずは逗子海岸で活動している『なぎさボーイズ』。平均年齢60歳の哀愁スマイルにほっこり」
土屋「鎌倉のフラダンスイベントですね。これ今年の映像ですね。やっぱり女性ダンサーさんが何チームも出る中、なぎさボーイズ、男は一組です」

スタッフ「なぎさボーイズのみなさんですか?おいくつかですか?」
メンバー「57、63、61、57、59、57」
スタッフ「どんな人生を歩んできたんですか、みなさん」
メンバー「彼なんかは、大手一流電機メーカー」
メンバー「40代半ばで脱サラ。少し余裕ができた頃にこのメンバーに出会って、こういう人たちといっしょにこれからの人生を歩めたら楽しいかなっていうことで、入れていただきました」
ナレーション「そんな人生経験豊富なおじさまが見せる哀愁スマイルがこちら」
土屋「来ました」
マツコ「雨が降ってきちゃったわね、もうね」
土屋「もうカッコイイじゃないですか」
マツコ「ごめんなさい、まだちょっと。初めてなので」
土屋「哀愁スマイル3秒前です。きました。純度100ですよ、これどうですか」
マツコ「ごめんなさい、あたし一体何を見せられているんだろう」
土屋「人生経験豊富なおじさまが」
マツコ「哀愁は漂っているんですけどね」
ナレーション「そんななぎさボーイズ、週末になると練習後、ビーチで飲み会。そう、仕事一筋だった人たちが第2の人生を楽しもうと趣味としてハマっているのも、メンズフラ人口が増加している理由のひとつなのだそう」
メンバー「このくらいの歳になると会社やめたら『どうしよう』と思っている人が。一生懸命踊っていると忘れられる。そういう場所があるだけ本当幸せ。かけがえのない友達、仲間です」
マツコ「おばさまたちがキャーキャー言うのはちょっとわかる。なかなかのエロいジジイの集まりでしたよ」
土屋「セクシーですよね?」
マツコ「なかなかでしたよ。体もけっこうよかった。『体もよかった』じゃないんだよ。じじい品評会みたいな」
ナレーション「続いては、土屋さんが思わず笑ってほっこりしちゃうパワフルスマイル、チーム『ナーコア』。2020年結成、女性の先生が指導する若手チーム。早速練習をのぞいてみると」
土屋「このチームはフラの練習の前に筋トレ」
ナレーション「実はこのチーム、原宿のゴールドジムに通うマッチョ軍団で結成」
本多さん「今筋トレをしていて、次に踊りに入るんですけど、そのときに筋肉がきれいに見えるよう、パンプアップするという時間です」
小松さん「全メンバーで一番新入り。入って間もないんですよ。早く先輩たちに追いついて、ステージで踊れるようになりたいなって今がんばっているところです」
土屋「マツコさんいきます。パワフルスマイルまで3秒前です」
マツコ「ごめんなさい、なにがスマイルなんですか?」
土屋「パワフルマッチョとフラダンスのこの違和感ですね。あの体、追い込んでたのにこっちの優雅な」
マツコ「さっきの人どこにいるんだろう。じわじわっとくるあの人」
土屋「僕が好きなのはここからですね。筋トレに重点を置いているので、踊りがぎこちない」
マツコ「さっきの人が映らないね、あの人ね」
土屋「ほらこれ見てください、恥ずかしい笑顔」
マツコ「恥ずかしいって一言ではないわね、あの人の場合。最後のお兄さんはフラダンスじゃなかったぞ」
スタッフ「新人の方で、めっちゃがんばっています」
土屋「やっぱりね、難しいんですよね」
マツコ「まだやったばっかりなのね」
ナレーション「続いては土屋さんが最もリスペクトする笑顔を持つというこちらのチーム。東京三田で活動している『ハーラウ・ケオラクーラナキラ』。部員数130人。数々の大会で優勝の実績を持つ名チーム。メンバーは、医師や大学生などさまざま。日本トップクラスの実力を誇るその理由が」
メンバー「先生がすごい」
ナレーション「こちらがその田中新先生。数々の大会で個人優勝。さらに海外の大会で日本人初出場を果たしたすごい人なのだ。チームの雰囲気は和気あいあい。しかし練習が始まると表情が一変」
マツコ「一番興味がわくんだけど。田中先生がね」
ナレーション「その後、みっちり1時間練習。こうして完成した笑顔がこちら。厳しい練習の成果、純度100パーセントの笑顔。裏側を知ることで、笑顔のほっこり度アップ」
マツコ「ストイックにやられるのも一つの道だと思うけど」
土屋「本当に真剣」
マツコ「田中先生の笑顔怖かったよ」


《日本人にはマネできない⁉スゴ技連発!世界大会》


ナレーション「ここからは、本場世界の超ハイレベルなメンズフラダンスを紹介」
土屋「全メンズフラ憧れ、『メリー・モナーク・フェスティバル』」
マツコ「これはもうメンズの大会なの?」
土屋「いえ、ハワイのフラの」
マツコ「全部フラの大会だけど、すごいいっぱいメンズのチームが出るんだ?」
土屋「メンズチーム出ます。こちらですね、毎年4月ハワイ島ヒロで開催される。18時から24時、3日間ぶっ通しでフラダンス。これがもうフラのオリンピックっていわれているような。世界中から1万2000人のお客様が集まって」
ナレーション「さらに、その様子はインターネット配信され、全世界のフラダンス好きが注目する一大イベントなのだ」
土屋「メリー・モナーク・フェスティバルの基本情報ですね」
マツコ「現代フラっていうのがいわゆるタヒチアンとかが入ったような」
土屋「そうです。みんなアロハシャツを着こなして」
マツコ「衣装とかもけっこう奇抜なの着たりとかしていいやつなんだ」
ナレーション「3つの部門で世界1位を決めるのだが、審査基準は表現力や精密性など、12項目にも及ぶ。そして優勝しても賞金は無く、名誉のみをかけて戦うという世界最古のフラダンス競技会なのだ」
マツコ「招待されないと行けないの?」
土屋「出たくて出れるっていう大会じゃないんですよね。日本人も向こうのチームに入って、大会に出場するとかっていう」
マツコ「そういう人もいるんだ、あこがれてハワイの名門チームに入って」
ナレーション「ということで、日本人にはなかなかマネできない世界最高峰の大会メリー・モナーク・フェスティバルに出場する、最強2チームをご紹介。まずは究極のシンクロ率を誇る『カヴァイリウラー』。こまやかな演技力に定評があり、2021年総合優勝に輝いた超実力派チーム。すごい点は、手のしなやかな動きと、全員ぴったりのシンクロ率。そしてここからは難しい動きでのシンクロ」
土屋「腰の振り方や手の動き、踊りのシンクロ率。ほっこりポイントです」
ナレーション「さらに、一番難しいといされる笑顔のシンクロ」
土屋「顔来ます」
マツコ「ほら、怖いね顔」
土屋「この笑顔のシンクロ。うわ、かっこいいな。表情豊かなこの海外での笑顔のシンクロです。ハンドモーション」
マツコ「なんか意味が全部あるんだよね?」
土屋「そうなんです」
マツコ「アロハって、『愛』って意味もあるの?アロハって本当にいろいろな意味があるのね」
土屋「広いです。ハワイ行くと、お店に入っただけでアロハって言ってくれるし」
マツコ「だからもう普通に、要はだから『ハロー』的な意味合いもあるわけね」
土屋「こんなのとかイメージないですか?」
マツコ「いやだからこれよね、これこれ」
土屋「波の表現」
マツコ「これがなんで男なの?」
土屋「男ダンサーって、移動するときとかはこういうふうに」
マツコ「力強さ」
土屋「そうです。たくましく見せる」
マツコ「女性は逆にこうホワッてなるわけね」
土屋「セクシーにというか」
マツコ「これも有名よね」
土屋「お花ですね。これ、なんなら一回添えて摘むっていうような感じの」
ナレーション「手の動きでストーリーを紡ぎながら踊るフラダンス。ハンドモーションの意味合いがわかれば、より楽しめるという。続いてはマッチョ軍団が織りなす、エネルギッシュな究極のシンクロフラダンス」
土屋「ここからは古典フラを見ていただきます」
マツコ「古典のほうが激しいんだ?」
土屋「はい。強い男たちは、フラダンスが上手に踊れるっていうのもあったっていうふうにも、諸説あるんですけどいわれているので」
マツコ「やっぱりだから、ある程度強靭じゃないとうまく踊れるダンスじゃなかったのね」
土屋「そうなんですね」
マツコ「となってくると、ゴールドジムのやつらが踊るっていうのは、理にかなっているのね」
土屋「はい」
ナレーション「こちらの『ケ・カイ・オ・カヒキ』。鍛え抜かれた体で踊るパワフルなフラダンスに注目」
マツコ「良い体しているわね」
土屋「してますよね。相当鍛えています」
マツコ「これだから根本がやっぱり違うのよね」
土屋「ここマツコさん、みんななにげに上げていますけど、この角度とか全員そろえていますからね」

ナレーション「大人数にかかわらず、ぴったりシンクロ」
マツコ「どうなっているのあれ。Tバックみたいななってるのかね」
土屋「こんなに早く回らないですよ。やりたいけどできないなあ」
マツコ「道のりは遠いね。一番興味を持ったのは田中先生だった」
土屋「普段は気さくな、一個上のお兄さん」
マツコ「どなたが?」
土屋「田中先生。真剣なんです、フラダンスのことになると。本当にすてきな先生」
マツコ「でしょ?田中先生に言っといてね」
土屋「しっかり伝えておきます」


~完~