2022/10/18放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 

 

  

'鎌倉・湘南を愛し、歌い続けるミュージシャン'
原由子(ハラユウコ)さん(以下、原)


スタッフ「今日の方が12年ぶりのバラエティ番組出演になるそうで」
マツコ「12年ぶりのバラエティで、あたしと絡んじゃダメ。お呼びしましょう。もうお待たせするのもあれですから」
原「はじめまして。失礼します」
マツコ「ダメですって、こういう、こんな色のセットの番組出ちゃダメですって」
原「大ファンですので」
マツコ「そんなことない」
原「いつも桑田とマツコさんの番組を観て寝る」
マツコ「嘘ですよ。ダメよ、もうやっぱりこれくらいの方になるとね、これくらいの嘘は平気でつけるから」
原「いやいや、本当に」
マツコ「いやあたしももう原さんがゲストだっていうのでね、さっき頭からこびりついて離れない一節があるんです。『世の中は、ああ世の中は』」
原「『花咲く旅路』ですね」
マツコ「もう何年くらい前?」
原「もう31年くらい前だと思うんですけれども」
マツコ「そんな前になっちゃいました?」
原「そんなに経っちゃってました。実はアルバムを出しちゃったりとか、そういうのが31年ぶりなんです」
マツコ「だから出てくださったのね。そうよね、丸腰で原由子は来ないわよね」

原「デビュー当時から鎌倉・湘南をテーマにした歌を歌い続けているということで、その理由がこちらです。鎌倉は光と影が寄り添う街。その共存が生む摩訶不思議な魅力を味わってほしい、っていうことなんですけれども」
マツコ「影ですか?キラキラしていましたよ、あたしが行ったときは」
原「そうですね。キラキラした鎌倉は、海沿いを江ノ電が走っていたりとか、サーフィンもできたりとか泳いだりもできるし、神社仏閣もあるし、楽しいお店がいっぱいあってキラキラしてるんですけれども。影の鎌倉って、私が感じるのは、今大河ドラマでもやってますけれども、やっぱり鎌倉って古戦場なんですよね。鎌倉時代には多くの戦があったりとか、あとなんと一族が滅ぼされたりなんていうことが」
マツコ「今ちょうどね、次々と人が死んでいますよ、大河で」
ナレーション「1185年、鎌倉幕府が誕生してから、3代将軍源実朝が暗殺されるなど、残忍な事件が多く起こった時代として知られ、今でも地元で語り継がれる怖い逸話も。実際に幼少期には鎌倉で不思議な体験や噂を聞き、その怖さを肌で感じていたという原さんだが、そのイメージが一変し鎌倉ソングを作り続けるきっかけとなった作品と出会う。それが」
原「実はですね、『三丁目の夕日』の作者として知られる、西岸良平さんの『鎌倉ものがたり』っていう漫画の作品があるんですね。その作品に出会ったことが大きいんです」
マツコ「映画になったよね、何年か前にね」
原「そうですね。このお話の中の鎌倉では、人間と魔物と妖怪が共存しているんですね。不思議なことに、お話の中の鎌倉の人たちがそれを当然のように思って受け入れているんです。怖がったりもしていないんですよね」
ナレーション「そんな鎌倉の摩訶不思議な魅力を歌った1985年のアルバム、『KAMAKURA』の収録曲がこちら」
原「『古戦場で濡れん坊は昭和のHero』っていう曲なんですけれども。サザンとしては初めて変拍子のアレンジに挑戦した曲で、鎌倉の幻想的な世界を表現したつもりです。歌詞の中に鎌倉の情景がいっぱい出てくるんでさ。すみません、ちょっとセクシーな内容」
マツコ「原さんはわからないよ」
原「実はこの『KAMAKURA』っていうアルバムを制作する前の年にですね、桑田はこれからどんなテーマで曲を作ればいいか迷っていたそうなんですけれども。漫画の『鎌倉ものがたり』に出会ったことで、このような鎌倉の奥深い世界も音楽のひとつのスタイルとして表現していけたらいいなと思ったそうなんです」
マツコ「やっぱり闇は大事よ」
原「そうですね。影があるからこそ光が輝くっていう感じですよね」
マツコ「そうです。光があれば影もできる」

原「そうですね」

マツコ「別になにかそんなつらいことがあったわけじゃないわよ」


《44年間歌い続けた!サザンの鎌倉・湘南ソング一挙大公開》


原「ここで簡単に私の経歴をご紹介させてください」
マツコ「原由子の経歴。ご本人にそれをやってもらうというね」
原「鎌倉・湘南を愛し、歌い続けるミュージシャン、原由子。65歳。出身地、神奈川県横浜市出身。実家は今年で創業150周年の」
(原さんの実家、横浜市関内「天吉」)
マツコ「すごい」
原「でも古いのだけが取り柄のお店なんですけど」
マツコ「いやいやいや、そんなことはないですよ」
原「いや本当そうなんですよ。昭和30年代ですから。戦後の香りが色濃く残っていまして」
マツコ「原さん30年代になるのね」
原「もうかなり古い女です」
マツコ「年齢じゃないですから、古い新しいは」
原「中高時代になりますと、地元の学校に通っていたんですけれども、友達が少なかったのでちょっと寂しくて音楽に傾倒したっていう感じでしたね」
マツコ「きっかけは寂しさだったのね」
原「そうです。寂しさです」
マツコ「わ、かわいい」
原「これは高校のときなんですけど」
マツコ「お嬢じゃないのこれ」
原「いえいえ、全然。このころは編入生だったので、このころも友達が少なくて。クラブにも入れなくて。これは卒業アルバムの『クラブに入ってなかった人』っていうコーナーなんです」
マツコ「ひどい。ひどいくくりを昔はしていたわね」
原「だからちょっと寂しそうなんですよね。大学で桑田と出会いまして、サザンオールスターズを結成したということなんです。これデビュー前にライブハウスで歌っているところなんですけど」
マツコ「すごいよ、だからあたしが5歳とか6歳のときデビュー。そこからずっと一線だからね」
原「全然一線じゃない」
マツコ「いやいや、そうしたらもうどうするんですか、あとの歌手の人たち。サザンが一線じゃないってなったら、あとは何線ですか?あれ」
ナレーション「その後、大学在学中の1978年、『勝手にシンドバッド』でメジャーデビュー。一気にブレイクし国民的バンドに。そんな原さんが、今回マツコに言いたかったことが」
原「こういうの初めてなんですけどね」
マツコ「ちょっと、もうやめてください、そういうの」
原「音楽生活44年の私がまず言いたいこと。私はマツコさんが嫌いな横浜で生まれ、バンドと共に鎌倉・湘南をテーマにした歌を歌ってご飯を食べさせてもらっています」
マツコ「え、ちょっと待って。あたしに抗議をしに来たの?違う、原さんね、これねだから横浜って、一緒くたになっちゃってるけど、原さん関内とかですよね」
原「そうです」
マツコ「そういう横浜を言ってるんじゃないの、あたし。いわゆる伊勢佐木町だったりとか、本牧町だとかね、ああいうところはすごいすばらしいと思っている」
原「本当ですか」
マツコ「そうなんですよ。これはもう横浜の方、けっこうみなさんあたしに銃口を向けられているから。ちょっとね、これだけは言っておきたいんだけど、はっきりもう言いましょう。田園都市線が嫌いなんです。田園都市線の方ごめんなさいね。みなさんのことは好きなんです。線路が嫌いなだけなんです、すみません」
原「ドキドキだったんですけど」
マツコ「何をおっしゃってるんですか」
原「今日ほぼなんか命がけみたいな感じで来たんですけどね」
マツコ「何を言ってるんですか」

ナレーション「ここから鎌倉の摩訶不思議なパワーに導かれできた楽曲をご紹介」
マツコ「すごいわね」
原「こんなにたくさんあるんですけれども、マツコさん気になる曲ありますか?」
マツコ「でもあたしね、実はちょっとなんていうのかな、歌謡曲っぽい感じの『そんなヒロシに騙されて』とか、『夏をあきらめて』」
ナレーション「1982年5thアルバム収録曲『夏をあきらめて』。鎌倉・湘南の情景の中で男女の切ない恋愛模様が歌われている」
マツコ「ちょっと歌謡曲っぽかった」
原「『私はピアノ』とか」
マツコ「そう、あのへん好きなので」
原「この中でもですね、『勝手にシンドバッド』は砂まじりの茅ケ崎の歌だと思ってらっしゃる」
マツコ「砂まじりの茅ケ崎の歌ですよね?」
原「そうですよね、そうなんですけれども。2番の歌詞に『江ノ島が見えてきた、俺の家も近い』っていう歌詞が出てくるんですけど。鎌倉のほうから茅ケ崎に向けて車を走らせている海沿いの風景を歌っているんですね」
マツコ「じゃあ砂まじりの茅ケ崎は、その場で砂まじりになってるんじゃなくて、思い描いて歌っている」
原「そうですね」
マツコ「なるほど」
原「ですからあの場面になると、私は鎌倉の海岸の通りを思い出すんですけれども」
マツコ「ハードル高いよね、あの通り。いやだからあたしなんかっほら、それこそ砂まじりの海なの、九十久里浜って。遠浅の砂を巻き込んで鉛色している。そっちに慣れているから」
原「でもなんか茅ケ崎もそんなに明るい砂浜ではなくて。桑田が言うにはちょっと湿った黒い砂の、ちょっとしんみりした感じの寂しさの漂う海岸。それが桑田は大好きだったそうなんですよね」
マツコ「そうか、確かに真っ白な砂と真っ青な海ってわけでもないか」
原「そうなんですよね。それでは続いてご紹介したいのが『鎌倉物語』っていう、私が歌っている曲なんですけれども。この曲を歌ったときは、実はおなかの中に赤ちゃんがいまして、それも体調を崩して絶対安静にしなくちゃいけないって言われていた時期だったんですね。ですがこの曲だけはどうしても歌いたいってことで、ベッドの上で歌入れをしてレコーディングしたっていう思い出深い曲になっています」
マツコ「えっ?」
原「そう、だからおなかに力を入れないように」
マツコ「ベッドで歌っていたの?レコーディングを?」
原「はい、パジャマで。続いてご紹介したいのがちょっとマニアックな曲なんですけれども、この『亀が泳ぐ街』っていう曲があって」
ナレーション「1992年のアルバム収録曲『亀が泳ぐ街』。鎌倉のある銘菓が歌詞に使用されている」
マツコ「亀が泳いでいる風景はあまり浮かばないんですけど」
原「はい、これは舞台は神保町なんですけれど」
マツコ「神保町で亀が泳いでいるんですか?」
原「どういう意味かはちょっといろいろ想像していただければと思うんですけど」
マツコ「あ、またおしゃれな。桑田さん流のあのおしゃれなあっち系ね」
原「でもその神保町で鳩サブレーをかじるっていうのが、ちょっとオツなんじゃないかなと思うんですけれども。その鳩サブレ―っていうのが鎌倉名物なんですね」
マツコ「もちろん存じ上げております。豊島屋さんよね」
原「そうです。豊島屋です」
マツコ「黄色い缶、ほしくなるのよね」
原「実は今日その鳩サブレーをおみやげで持ってまいりまして」
マツコ「できるだけ距離を保ちつつ。ありがとう。ありがとうございます。本当に」
原「本店でしか買えない鳩サブレ―グッズも入っているんですけど」
マツコ「なんか、名物のおみやげっていろいろあるけど、なんていうんだろう、おしゃれよね鳩サブレ―って。デザインとかも、この缶の。かわいい」
原「私おばさんが鎌倉に住んでいるんですけれども」
マツコ「おばが鎌倉。言ってみたい。『おばが鎌倉』。憧れよね。『おばがかまくら』。7文字としては最強よね、『おばが鎌倉』は」


《原由子が厳選!鎌倉・湘南の隠れた絶品グルメ》


ナレーション「鎌倉・湘南で人気グルメといえば、地魚である生しらすを使った料理や、若者に大人気の新たなスイーツも続々と生まれており、特にこちらの七里ヶ浜・西鎌倉エリアには海を眺めながら食べる『bills』のパンケーキや、1972年創業カレーの名店『珊瑚礁』の人気メニュー、ビーフカツカレーなど、行列の絶えない人気店がひしめいている。そんなエリアで原さんが足しげく通う、パワーをもらえるグルメというのが」
マツコ「大丈夫?もうこんな言っちゃったらサザンファンが大変。あ、出しちゃったもう」
原「鎌倉でとれた体に優しいイワシ料理を堪能できる寿司店『お魚亭』。つみれ汁っていうことなんですけれども」

マツコ「つみれ汁をご紹介して」
ナレーション「珊瑚礁本店のすぐ近くにあるお店、こちらが『お魚亭』」
マツコ「本当に住宅街みたいな中にあるんですね」
原「そうなんですよ。地元の人がよく行くお店なんですね」
マツコ「おいしそう」
原「このつみれ汁がですね、特にオススメで。イワシの臭みを出さないために、ミキサーは使われず手作業。塩とショウガの素材だけ使用し20分近く刻む。そしてタネを作ってからアクを丁寧に取りながら茹でて、昆布・かつお節・ゴボウでとったお出汁に入れて完成っていう品物なんですね」
マツコ「お寿司も大葉に挟んで揚げてあったのも、イワシなんですか?全部」
原「そうなんですよ。大葉揚げもすごくおいしいんです」
マツコ「おいしそう」
原「お寿司もおいしいので、今日はマツコさんに召し上がっていただきたいなと思うんですけれども。これがおいしい。あ、大葉はなかったですね。大葉揚げもおいしいんですけれども」
マツコ「でもこのつみれ汁はおいしいわよ。いただきます」
原「しらす料理が有名ですけれども、地魚のイワシっていうのも本当においしくて、絶品なんですね。私自身の心や体が疲れたときにこちらに行って、このイワシのつみれ汁やお寿司や大葉の揚げたやつとかをいただいているんですけれども」
マツコ「うんまっ」
原「おいしいですよね」
マツコ「本当に全然臭みがない」
原「そうですよね、ショウガがきいているし」
マツコ「フワフワしている」
原「おいしいですよね」
マツコ「おいしい」
原「素朴な味で」
マツコ「このつみれ、本当おいしいわ。フワッフワ」
原「お豆腐とのバランスもいいんですよね、お出汁もきいてて」
マツコ「ああ、おいしい」
原「鎌倉ならではというか、とれたらすぐ食べられますのでね、新鮮な」
マツコ「地元の人のあれですよね」
原「そうですね、地元の人が愛しているお店なんですよね」
マツコ「つみれでこんなにフワフワなの初めて食べた、本当」
原「大きさも程よいですよね、一口で口に入るし」
マツコ「原さんは程よいかもしれないけど、あたしは小ぶりな感じ」

原「それでは続いてもう一軒ご紹介しますね。こちらです。鎌倉山の絶景パワーがすごい洋菓子店『House of Flavours』、チーズケーキ。これがオススメなんですけれども」
ナレーション「鎌倉駅からバスを使って18分。鎌倉山にひっそりとたたずむお店に到着」
マツコ「あたしこちらのお店、行ったことないけど建築物が好きで、建築物のなにかそういうのを見ているときに出てきて、すてきだなと思っていた」
原「そうなんですよ。もう入り口からしてすごくおしゃれなんですけれども。中にはいりますとこんな」
マツコ「うわ、すてき」
原「四季折々の景色が出てくる、すてきなお店なんです」
ナレーション「この鎌倉山の木々を眺めながら、『魔物がすんでいるかも』と妄想し楽しんでいるという原さん」
原「でもなんか、鎌倉山に行くと『魔物がいるんじゃないかな』なんて想像しながら。こちらはですね、料理研究家で有名なホルトハウス房子さんが、およそ30年試行錯誤して生み出した究極のチーズケーキなんですけれども。上質な材料を使っていまして、クリームチーズとサワークリームとクッキーの、その三位一体といいますか。それがもう絶妙なバランスのチーズケーキとなっております。鎌倉山の景色を見ながら、楽しんでいただけたらなと思うんですけれども。お願いします」
マツコ「あちらのお宅、もうちょっと撮ってきてくれればよかった」
原「本当にすてきな建物なんですよ」
マツコ「すばらしいのよ。本当にすばらしい建物。自然と調和しながら、すごいモダンなんだけど。緑の中に包まれている感じ」

原「森の中の一軒家という雰囲気なんですよね」

マツコ「すばらしいの」
原「ですからもうあのガラス張りの席に着きますと、目の前に森が広がっていて、別世界にいるみたいな感じ」
マツコ「じゃあちょっとこれを見ながら」
原「はい、これを見ながらぜひお楽しみください」
マツコ「おいしい」
原「夏もこうした緑がとても美しいんですよね」
マツコ「クッキーのけっこう焦げている香りがすごい存在感。クッキーがものすごい特徴的」
原「たぶんシナモンの香りがちょっと入っているんじゃないかと」
マツコ「あ、する」
原「それがかなり良いんですよね。チーズケーキと合っているんですよね。これはオススメです」
マツコ「つみれ汁とチーズケーキ。すばらしい。生まれて初めての流れだと思う」
原「ちなみにこのチーズケーキを作ってくださっているパティシエの方が、桑田とサーフィン仲間だったようでして。サーファーなんですよね。とてもすてきな方なんですけれども、そんなこともあってときどきお店におじゃましたりもしています」
マツコ「やっぱりあとこういう食べ物とかもさ、鎌倉は敵に回さないほうがいいって思うわね、やっぱりね」
原「ぜひ」
マツコ「やっぱりそれは本当そうなのよ」



《最強パワースポット!絶景ハイキングコース3選》


ナレーション「今、大河ドラマでも注目を集め、鎌倉のシンボルである鶴岡八幡宮や、金運の御利益があるとされる銭洗弁財天宇賀福神社など、多くのパワースポットが存在する鎌倉。そんな中、原さんが今一番ハマっている場所が」
原「最強パワースポット、鎌倉・湘南ハイキングコース」
マツコ「ハイキングしないとダメですか?ハイキング?鎌倉でハイキングのイメージが全然浮かばないんだけど」
原「鎌倉は三方を山で囲まれているっていうのは有名なんですけれども。それですてきなハイキングコースがたくさんあるっていうことなんですけれども」
ナレーション「鎌倉・湘南エリアには20以上ものハイキングコースがあり、原さんはその道中で出会う絶景にパワーをもらっているそう」
原「実は私最近歩くのが大好き。ファンクラブの会報でも『原さん歩』っていうコーナーを持っているくらい、歩くのが大好きなんですけれども。マツコさん最近歩かれたりしていますでしょうか?」
マツコ「これはね、できるだけ歩かない人生を」
原「ええ?」
マツコ「いやでももうね、そろそろあたしも年齢も年齢だから、今にガタがくるので歩かないと、と思っております」
原「私も50になる前は割とダラダラ過ごすのが好きだったんですけど。50歳を過ぎたころからやっぱり体の衰えとか、特に足腰が弱っている」
マツコ「笑ってるけどおまえら、突然くるからな、本当に」
原「そうなんですよね」
マツコ「そんなすごい急な運動はしなくてもいいけど、歩かないとなっていう」
原「そうなんですよ。それで鎌倉でハイキングして、自然のパワーをもらうっていうことの大切さを実感しているんですけれども。それでは1つ目をご紹介します。険しさがたまらない、歴史を感じる鎌倉アルプス。建長寺から半僧坊経由、天園ハイキングコースなんですけれども」
マツコ「いきなり険しいのから始まった」
原「鎌倉アルプスとまで言われちゃっている」
マツコ「鎌倉アルプス」
ナレーション「JR横須賀線北鎌倉駅より、徒歩15分の建長寺から入山する天園ハイキングコースとは?」
原「こちら建長寺の三門なんですけれども、ここから入っていきます。半僧坊へ抜ける途中には、およそ250段の階段がありまして。ここはサザンの『通りゃんせ』っていう曲にも出てくるんですけれど。天狗のゾーンもあったりして、とても摩訶不思議な場所になっています。半僧坊から入山しますと、起伏が多くて険しい道になっていますので、ちゃんとした靴をぜひ履いてください。本当に足元悪いですよね」
マツコ「これは本当にお寺のついでに革靴とかで入っちゃいけないわね」
原「入っちゃダメです。滑らない靴じゃないと危ないです。かなり時間もかかりますけど、しばらく行きますと十王岩というところに出るんですけれども。こちらは3体の仏像が彫られた岩なんですが、風の強い日ですと吹き上げる風の音がこの仏像がわめいているように聞こえるっていうことで、‘喚き十王’とも呼ばれている、ちょっと怖い場所になっております。不思議なところですね。夜はちょっと行けないですね」
マツコ「こんななの?ガチの山じゃないですか」
原「はい、ガチの山奥にこういう怖いスポットがあるんですけれども。ただここからの眺めがすばらしくてですね、ここを訪れたらぜひ見ていただきたいんですけれども」
マツコ「あ、ちょうどあれ参道だ」
原「鶴岡八幡宮から若宮大路が海に向かってまっすぐのびているところが見えます。これは絶対オススメで、ぜひ見てください。ここを訪れたらぜひ聴いていただきたい私たちの鎌倉ソングがあります。『愛の言霊~Spiritual Message~』という曲になっております。不思議な呪文のような言葉が続く曲なんですけれども。私が一番伝えたいことは、最後のラップ部分にあるんじゃないかなと思っているんですけれども」
♪過去に多くの人が 愚かな者が 幾千億年前の星の光見て 戦をしたり罪犯したなら ぼくもまたそれを繰り返すのか
原「先ほどのラップにあったように、やっぱり鎌倉は古戦場であって悲しい歴史を背負っているからこそ、古の人々への思いもいたしますし」
ナレーション「古戦場だった鎌倉の町並みを上から眺めながら、その思いを歌った楽曲をぜひ聴いてほしいそう」
マツコ「でもさっきのあの景色見たら、あそこに都が作られたのなんかわかる気がした。あれを山の上からパッて見たら、『ここにするか』って」
原「『ここだ』と思ったのかもしれないですね」
マツコ「なったのかもしれないなって、見てて思いました。でもちょっとあれはいきなりこんな、ちょっと怖くて行けないな、初心者はまだ。もうちょっと穏やかなあります?オススメ」
原「そうですね、じゃあ次に私がマツコさんにオススメしたい、私も特にパワーをもらえるハイキングコースをご紹介したいと思います」
マツコ「けっこう壮大な気がするんですけど。地図だけ見てるとこれ」
原「最高の癒やし鎌倉。野鳥や蛍も生息する自然林を歩ける。鎌倉広町緑地ハイキングコースっていうことなんですけれども」
マツコ「鎌倉山のほうか」
原「そうなんです。鎌倉山と七里ヶ浜の間くらいのところなんですけれども。湘南モノレールの西鎌倉っていう駅から徒歩10分くらいのところなんですけれども。こちらは自然林を生かした公園になっていまして、広さは東京ドーム10個ぶんくらいあるんだそうです」
マツコ「もうちょっとあんまり行く気ないんですけど。東京ドーム10個分」
原「いやいやでもこちらは体にやさしいコースになっていると思います。鎌倉広町緑地ハイキングコースです」
マツコ「すごい。尾瀬みたい」
原「ここでは自然の中で動植物に触れることで、すごくパワーをいただけるんですけれども。これは私が」
マツコ「これ原さんがお撮りになったの?」
原「そうなんですよ。私バードウォッチングも大好きで、よく写真撮っているんですけれども。ここはホタルも見られるそうなので、ぜひ行ってみていただきたいんですけれども」
マツコ「こんなところがあるんだ」
原「そうなんです。こちら歩いていると、周りでなんか動物の気配がしたりとか、そんなのもちょっとわくわくするんですけれども。その森の中を抜けるとですね、こういう眺望の良い所に出るんですけれども。こちらは私が撮った、開けたところから撮った富士山なんですけれども。やっぱり山道抜けたあとにねこういう絶景が見られるってことで、すごく感動するんですよね」
マツコ「すごいわ」
原「そしてこの場所を訪れたらぜひ聴いていただきたい私たちの鎌倉ソングがこちらです。『古の風吹く杜』っていう曲で、こちらは桑田のソロの曲なんですけれども」
ナレーション「鎌倉の不思議な魅力について歌われたこの楽曲が、原さんオススメの一曲」
原「『祭りのあとの切なさに 光と影とが寄り添う そんな街とは矢羽放った戦の舞台』っていう歌詞が出てくるんですけれども。まさにそんなことを実感させてくれるのがこちら広町緑地です」
マツコ「すごいね。あれを作ったんだもんね、公園としてね。もちろん自然を残している部分もあるんでしょうけど」
原「本当は宅地造成される予定だったそうなんですが」
マツコ「そうなんだ」
原「それを周りの住民の方が一生懸命運動なさって残してくださり」
マツコ「よかったね、残って」
原「みなさんで管理、きれいにしてくださっていますので」
マツコ「まあだからみんな鎌倉にあこがれるのはなんかわかるわ。ああいうなんか華やかなところよりもこういう部分を見ると、立派な街だなって思う」
原「そうですね。光と影ですね、まさにね。それではもうひとつ、ハイキングコースではないんですけれども、私が大好きな散歩するのにオススメの場所」
マツコ「それくらいがいいです」
原「ご紹介したいと思います。潮騒から最強のパワーをもらえる、稲村ヶ崎の海岸っていうところなんですが」
マツコ「ちょっとまぶしすぎました。まぶしいところきましたねこれ」
原「はい。稲村ヶ崎は桑田が昔作った『稲村ジェーン』っていう映画の舞台にもなっておりまして。これが映画ですね」
マツコ「加勢大周」
原「今でもよく私たち歩いている海岸なんですけれども。この夕日が沈む景色が大好きなんですね」
マツコ「うわ、これはすごいわね」
原「そして今聞こえてきましたけれど、潮騒。これにパワーをいただいております。ちょっと聞いてみてください」
マツコ「強い。江ノ島と富士山」
原「そうですね、江ノ島、富士山が同時に見えるっていうのは強いですね。ちなみにこの『真夏の果実』は、桑田が映画の制作で稲村ヶ崎を訪れたあとに、東京に戻ってきてからこのサビのメロディーがふいに浮かんできたそうで。そんなインスピレーションも与えてくれる場所となっております。そんな稲村ヶ崎の姿を私もまた写真によく撮っているんですけれども。私が撮った写真をご覧いただきたいと思います。原由子が撮影した稲村ヶ崎からの夕暮れ絶景ベスト3ということなんですが。これを見て何か気が付かれることありますか?」
マツコ「気が付かれることですか?まあ、こんなんでいいの?全部江ノ島が写っている。そんなんじゃないわよね」
原「まず3位は冬に撮った写真なんですけれども」
マツコ「なるほど、だから季節によって」
原「はい。夕日の沈む場所が移っていく」
マツコ「すごい難しいクイズだったのね」
原「はい、すみません」
マツコ「そうだったんだ」
原「そして第2位は」
マツコ「あたし第2位の写真が好き」
原「そうですか、私もこの写真大好き」
マツコ「すごい好き」
原「江ノ島の上に小さな虹のようなものが出ているんですけど。わかりにくいですかね。これ幻日っていって、夕日の横に出る虹のようなものなんですけれども」
マツコ「あれ?それの下にちょっと、あれUFOじゃないですか?あれ。UFOO写っていません?」
原「何か写っていますね」
マツコ「何か写っていますよあれ」
原「これちょうど円盤みたいなかっこうしていますよ。私すごいところ撮っちゃった」
マツコ「すごいところ撮りましたよ」
原「第1位は、ちょうど江ノ島の真上に夕日が沈むっていうことで。江ノ島の灯台『シーキャンドル』って呼ばれているんですけれども。その名のとおり灯台に火が灯っているように見えるってことで、とても美しい光景です。ですから年に2回ですね、春と秋にシーキャンドルが見られます」
マツコ「すごい頻繁に行かれているんですね」
原「そうですね。しょっちゅう大好きで行っていますね」


《桑田・原を支えた御神木&新たな鎌倉ソング熱唱!》


原「実は鎌倉には私にとって特に重要な場所があります。それがこちらです。私にとって鎌倉で一番の摩訶不思議スポット、鶴岡八幡宮の大銀杏。鎌倉幕府の第3将軍の源実朝がこの横で暗殺されたなんていう事件もたぶん目撃していたらしいっていう、ご神木なんですけれども」
マツコ「え!倒れちゃったの?」
原「そうなんですよ。この木が2012年3月10日に、雪まじりの大風で倒れてしまいまして。実は同じ年の夏に、桑田も大きな病気で倒れてしまいまして」
マツコ「あらやだ」
原「そうなんです。それで活動休止を余儀なくされたなんてことがあったんですけれども。同時期にイチョウのほうは倒れた切り株のところからすでにひこばえという若い芽が出てきて、再生してきているというニュースがテレビでありまして。それにちょっとパワーをいただきまして。実はその知り合いがそちらに行ってこの大イチョウの枝のお守りをいただいてきてくれたんですけれども。これには励まされまして、いまだに桑田の枕元に置いて飾っているんですけれども」
マツコ「若木が出てきて、もう一回その子孫というか、残ったのね」
原「そうですね。ひこばえの中から育ちそうな枝を選んで、若木として育てているそうなんですね」
マツコ「ああ、よかったよかった」
原「今まだひょろっとしていますけど、だいぶ木も育ってきているんですよね」
マツコ「でも血をちゃんと受け継いでいるやつですもんね」
原「そうなんですよ。イチョウの歴史、DNAを引き継いだイチョウなんですけれども。この木がですね、倒れたとしても命は続いていく、再生するんだよっていう。伝えてくれてるんだよってことを感じて、私もいつも励まされているんですけれども。お守りのおかげで桑田も12年経って、すっかり元気でやっています」
マツコ「そうよね、本当。日本一元気な60代よね」
原「いやいや、まだまだすてきな大先輩がたくさんいらっしゃいますのでね」
マツコ「いやすごいですよ本当」
原「みなさんの背中を追いつつ、まあヨチヨチついていくって感じです」
マツコ「でもあたしは今日感じたのは、鎌倉ももちろんパワースポットですけど、原坊自体がパワースポットじゃないかっていうね。手を合わせたくなる」
原「すみません、いやこんなおばさんですけど」
マツコ「何を言っているんですか」
原「高齢者の仲間入りしちゃって」
マツコ「見えませんよ本当に」
原「ありがとうございます」
マツコ「何をおっしゃってるんですか」
原「励まされました。最後にお伝えしたいのはこちらです。このイチョウが歌詞に出てくる楽曲をまた作っちゃいました」
マツコ「これがあの冒頭の例のニューアルバムの話ね?」
原「そうなんです。やっとこの話に」
マツコ「いやいや、でもこんな数ある音楽番組もある中で、この音響施設の整っていない」
原「そんなわけで、『婦人の肖像』っていうオリジナルアルバムの中に入っております『鎌倉 On The Beach』っていう」
マツコ「急に横文字になって。この流れでまさかOn The Beachが出てくるとは思わないので、ちょっとびっくりしちゃいましたけど」
原「歌わせていただいてよろしいでしょうか?」
マツコ「もうなにおっしゃっているんですか。もうさっきからちょっとスモークみたいなのが見えているので、あやしいなとは思っていたんですよね。あら、なんか視界が悪くなってきたわねっていうね」
ナレーション「44年前のデビューから鎌倉・湘南ソングを歌い続けてきた原由子が最新曲を披露」
原「それでは『鎌倉On The Beach』聴いてください」

♪鎌倉 On The Beach

原「鎌倉行きたくなっていただけましたか?」
マツコ「あとね、なんかいろいろね、高齢者だとか、いろいろおっしゃっていましたけど。失礼な言い方、かわいいなって思いましたあたし」
原「最初の印象が悪いんじゃないですか?もとの印象がよっぽど」
マツコ「けっこう毒づくよね。けっこう毒づきますよね本当に」
原「私も楽しかったです」
マツコ「やだ、そういっていただけると一番。これをご縁に。原さんもそうですけど、サザン周りの楽曲発表の場はうちの番組で全部やりますので。またいらしてください、よかったら」
原「はい、またぜひよろしくお願いします」
マツコ「ありがとうございました」


~完~