2022/04/26放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'ダンボールの魅力を発信するダンボール伝道師'
小寺誠(コテラマコト)さん(以下、小寺)



マツコ「『小』と『寺』の間に『野』を入れたくなる名前よね。『おのでらまこと』ってちょっとよくない?それだけです」
小寺「はいどうも。よろしくお願いします。ダンボールエバンジェリスト、ダンボール伝道師の小寺と申します」
マツコ「なんだろう、慣れ感がイヤ。ああ、嘘、冗談。座りな。震えながら慣れ感を演出している感じはかわいいですよ。大丈夫ですよ」
小寺「借りてきた猫みたいになっています」
マツコ「そういうの余計です。…冗談だから本当に。それ自分で作ったの?どうなの?それは難しいの?」
小寺「これは表面をレーザーで焼いているんです」
マツコ「そういうことを聞いてるんじゃなくて、だから大変なのね?作るの」
小寺「これは匠の技が必要です」
マツコ「それはもうじゃあ自分で作ったわけじゃなくて、職人さんに作ってもらったんだ?」
小寺「いえ、僕が作りました」
マツコ「噛み合わないね。今のところよ。収録中には波長が合わないかも。ちょっと時間を要する可能性があるわね、これね」
ナレーション「小寺さんは東大阪市出身で、実家はダンボール工場を経営。包装資材メーカーで働いたあと、26歳でダンボール製品のセレクトショップをオープン。まさにダンボール一筋、日本一のダンボールマニア。そんな小寺さんが、まずは近年急増中の新たな段ボールの活用法をご紹介」
小寺「実際、同じ箱っていうふうなのを複数集めると、その上に布団を敷くだけでベッドみたいな感じの使い方も、防災とかでは使えたりするんですよ」
マツコ「それは別にそんなにすごい丈夫じゃなくても?」
小寺「そうなんです。箱って積み重ねても壊れたりしないようにはなっているので」
マツコ「だってそれこそあのオリンピックの時、ベッドはダンボールだったでしょ?あれあたしが乗っても大丈夫?」
小寺「ダンボールベッドはそうですね」
マツコ「何キロくらいまであれ耐えられるの?」
小寺「何百キロとかっていう単位。全く問題ないです」
マツコ「だってあの本棚とかおしゃれだもんね、あれね」
小寺「はい、そうなんですよ。お子様とかが幼稚園で」
マツコ「これあの枠も含めてってことよね?」
小寺「もうオールダンボールです」
(ダンボール倶楽部/本棚「モナカ900」)
マツコ「そんなになんていうんだろう、ダサくないよね」
小寺「そうなんですよ」
マツコ「あとあのふすまは何?どういうこと?中身っていうのはどういうこと?」
小寺「外側とかが紙張っていて、中の芯とかが」
マツコ「要はだから一見するとふすまと変わらなく見えるんだけど、実は木で作ってないっていうね」
小寺「そうです」
マツコ「いいかもね。建材としてのダンボールね」
小寺「ダンボールの強いっていうのでしたら、今座らせてもらっている椅子とかもダンボールの家具ですし。全然僕が座っても壊れないっていう」
(ダンボール倶楽部/背もたれ付き椅子「dumbooチェア40」)
ナレーション「他にも、木製の半分ほどの軽さが自慢のダンボール棺桶(ウィルライフ/棺桶・エコフィン ノア リンダ)や、猫ちゃんも大喜びの爪とぎ(マツダ紙工業/ミルにゃん)など、地震で倒れてもケガの心配が少ない、いらなくなったらすぐ捨てられるダンボールは、どんどん活躍の場を広げているんです」
マツコ「でもね、まだまだそういう使い方をしてる人は素人よ。あたしはダンボールそのものを見せる収納として使っているからね」
小寺「匠じゃないですか」
マツコ「だってあたし本当にこれはもう恥ずかしい話なんだけど、今の家引っ越して半年ぐらいテーブルがダンボールだった」


《マンション暮らしに最適!軽くて安全!ダンボール家具》


小寺「実際、無印さんだったか、ニトリさんだったかとかも、ダンボールのリモートデスクとか引き出しとか。なんかああいうふうなのは実際作られたりはしているんですよ」
マツコ「あ、もうあるんだ。安いでしょ?だって普通に、それこそ木とか布とか金属とか使うより」
小寺「物によっては木より高かったりするんですけど」
マツコ「え?ごめんなさい、じゃあ今のところいりません」
小寺「ですけど、実は違うんです」
マツコ「違うの?」
小寺「ダンボールの家具って結局廃棄するときのコストっていうふうなのがかからないので、木とかの家具の場合って棚とかひとつ模様替えしたくても、捨てようと思ったら行政の」
マツコ「要は引き取ってもらわなければいけないってことが、捨てればいいと」
小寺「そうなんですよ。木のカラーボックスとかって、安いの3000円くらいで買えたりもしますけど、廃棄するのにも1000円くらいかかることあるじゃないですか。でもダンボールの家具の場合は、それがたとえ3000円やったとしても、捨てるときは資源ごみ、ダンボールの日に捨てれるので、そのぶんコストがかからないんですよ」
マツコ「そういう意味ではダンボールっていうのは、いろんな諸問題をクリアしてくれるものだっていう側面もあるよね」
小寺「そうなんですよ」
マツコ「じゃあもう家の中全部ダンボールにしとけば、最後火をつければもう終わりだもんね」

小寺「そのダンボール、年間どれくらい作られているか、ちょっと想像つきます?」
マツコ「平均的なのは何平米くらい使っているの?」
小寺「1平米とか」
マツコ「1で一個って考えればいいのね。じゃあもう3億」
小寺「正解について少しお話をしていきたいと思うんですけど」
マツコ「またわかりづらい」
小寺「東京・神奈川・埼玉・千葉、4都県の面積の合計ほど」
マツコ「何平米よそれ」
小寺「これなんですけど、なんと141億平米」
マツコ「141。まあまあ、全部その大きさじゃないから、もうちょっと数は少ないかもしれないけど。140億個くらい作っているってこと?ダンボールを」
小寺「そうなんですよ」
マツコ「作りすぎ。ちゃんとリサイクルしてよ」
小寺「そういうふうに思われがちなんですが、ダンボール、実は驚異のリサイクル率でして。7、8回リサイクルされて不死鳥のようによみがえる」
マツコ「要はだから一回溶かしたりとかして、もう一回作り直すじゃない?一個のダンボールが7、8回分くらいはあのままの要は体積がリサイクルに回されているってこと?」
小寺「そうなんですよ」
マツコ「確かにさ、もううち20年くらい使っているダンボールがある。インテリアとしてね。思い出も入りやすいのよ、ダンボールっていうのは。その引っ越しとかに使われるから。あとなんかいらないものとかを入れたりするじゃん。それこそ昔のアルバムとかさ。子どものときに描いた落書きみたいな絵とかさ。ああいうのみんなダンボールに突っ込んであるじゃん、家って。ダンボールは思い出とともにある。意外と捨てれないの。ダンボールも思い出になっちゃう。もう中身だけじゃなくて。最初はなんの愛着もなかったはずのダンボールが、転々としていくうちにそのダンボールの絵面込みで思い出なのよ。捨てられないの。どうにかして」
小寺「ちょっとそんなダンボールなんですけど、移動しやすい、廃棄も簡単。子ども用ダンボール家具には安全・温もりも付いてくる。お話だけしてても、イメージってちょっと伝わりにくいと思いますので、ダンボール家具で固めた子ども部屋。それを用意のほうさせていただきました」
マツコ「なるほど、あの青とかピンクのあのケースも、全部ダンボールなんだ」
小寺「そうなんですよ」
マツコ「ウサちゃんのやつ、それ何?」
小寺「これ、ごみ箱」
(愛パック/アニマルゴミ箱)
マツコ「ごみ箱の存在感大きすぎない?」
小寺「ごみ箱とかもありますし、これとかもダンボール。色をつけて作ったダンボールの家具(H&M/キッズシューズラック5段)で、これはランドセルラック(H&M/スマートランドセルラック)。こういうふうに本とか入れていただいても全然壊れない」
マツコ「その3つはもうちょっと言われないとダンボールだってわからない。ちゃんとなみなみも見えないようにしてあるからさ」
小寺「こっち側の白いダンボールの机(マツダ紙工業/エコかわデスクセット)とかもそうですし、この青いダンボールの机(H&M/キッズデスク)、このへんとかもダンボールらしさを逆に少し抑えて」
マツコ「これ別にあれでしょ、大人用のもあるんでしょ?」
小寺「今でしたらリモートワーク用のデスク(山陽紙器/デスク&ベンチ)っていうふうなのもありますね」
マツコ「けっこう売れる気がするんだよね」
小寺「本当ですか?」
マツコ「IKEAとかに置いてあったら」
小寺「ありがとうございます」
マツコ「こういうの結局飽きるじゃん、ビビッド系って。でもほしいときあるじゃん」
小寺「気持ちの問題で」
マツコ「そういう時、ダンボールだとまたリサイクル回せるんだったらもったいなくないじゃん」
小寺「そうですね」
マツコ「激しめの色の家具、ほしいときあるじゃん」
小寺「靴とかでもそうですよね。ありますよね」
マツコ「靴入れてこられちゃうと、ダンボールから離れちゃうので。とりあえず。けっこうね、笑い方選手権で相当上位よ」
小寺「本当ですか?いけますか?」
マツコ「あたしの人生の中の10位以内には入っている」
小寺「ありがとうございます」
スタッフ「子どもが成長するからいいんですよね?」
小寺「そうですね」
スタッフ「おっしゃっていた」
マツコ「一番言いたいこと忘れちゃったじゃないのよ。そうね、子どもの物ってすぐに使えなくなるからね」
小寺「いらなくなったときに廃棄するのにも、やっぱりそのコストっていうふうなのがあると思うんですけど。ダンボールでしたらこれダンボールなので資源ごみで廃棄して」
マツコ「なんでそんな大事な話忘れたの?リサイクルね。なんかすごい自分から言いました顔で、なんかすごいよね。今なんか『絶対編集させよう』みたいな」


《進化した最強ダンボールK11は木材に勝てるか⁉》


小寺「家のダンボールの断面に注目。ダンボ―ルの個性はフルートにあり。フルートっていうのが、ダンボールの中のなみなみの部分になります。実はいろんな種類っていうふうなのがありまして。まあ要は厚みとかですね。今回サンプルを持ってきたので、お話させていただこうと思います」
ナレーション「そうダンボールはその厚みによって適した使われ方が。というわけで知って得するフルート別活用法」
マツコ「はあ、細かい。同じ構造なのよね?これも」
Aフルート、Bフルート、Eフルート、Gフルート
小寺「基本的には表側に紙があって、真ん中になみなみの段の紙があって、裏側に紙がある。もうこの構造っていうのは全部ダンボールていうふうに」
マツコ「なんか丈夫になってきているよね、前よりね」
小寺「そうですね。それぞれ用途っていうのも違いまして、たとえばこのAフルートっていうふうなのになると、通販とかで送られてくるような箱。そういうのによく使われているんですよ。厚みのある5ミリのもの。重たいものとか、そういうふうな運ぶのに最も適している」
マツコ「だいたいこれだよね、よく目にするのは」
小寺「そうですね。これがたぶんよく見るかなと思います。厚み3ミリのこのBフルートっていうのは」
マツコ「これよくなんか中敷きみたいになってない?」
小寺「中敷きとかにも使われています。よくご存じで」
マツコ「これもだから比較的見るよね」
小寺「そうなんですよ。この辺とかは割とこうよく見られるダンボールで」
マツコ「これはヘタしたらダンボールだって気づかないで捨ててる可能性あるよね。これもうあたしこれをダンボールって認識する自信がない」
小寺「実はさらにもうちょっと細かくというと、材質にもよって強度が変わってきたりもするんですよ」
弱いC5、K5、K6、K7、K11強い
マツコ「ああ、でもいる。硬いやついる」
小寺「強度っていうふうなのも、実はちょっと違いまして、たとえばC5っていうふうになってくると、さっきのあのリサイクルの話にちょっと戻るんですけど。古紙の比率配合率っていうのが高いダンボールになっていまして。逆にK11っていうふうになるとバージンバルブ、まあ要は一番始めのダンボールのもとのバルブの木からの割合っていうのが高くなるっていう。それでちょっと強度も変わってきたりするんですよ」
マツコ「これはすごいです。ちょっともう意味わからない。ほとんど木よ」
小寺「これは重たいものを運んだりするときに、こういうふうなK11って素材のダンボールを使って輸送したりするんです」
マツコ「あとあたしがあれって思ったの。冷凍食品、これに入ってない?業務用の」
小寺「冷凍食品とかでしたら、このK7ですね」
マツコ「こっちが近いだろ」
小寺「近い。ちょっと惜しい。惜しいです」
マツコ「それをそういうふうに言われたら、成り立たないんだ、おまえ。番組は」
小寺「このK11、ダンボールなんですけど、強度がしっかりしているので木も割れます。ダンボールが木に勝つ。せっかくなので少しデモンストレーション的にダンボールで刀を作った。すみません、お待たせいたしました」
マツコ「そういうのはけっこうです」
小寺「K11という素材のすばらしさについてお伝えできればと思っていまして、ここに木を用意していただきました」
マツコ「ちゃんと幅のある木よね」
小寺「これをこのダンボールでデモンストレーションさせていただきます」
ナレーション「厚さ7ミリの木材vs最強ダンボールK11。果たして勝つのはどっち?」
小寺「じゃあちょっといきます。あっ、こっちが折れた。ちょっと放送事故かな。リハではいけたんですけど」
マツコ「お見事。どうする?もうないの?もう一個しか」
小寺「いや、もう一本あります」
マツコ「ほら、試し切りだった。ほら赤が出てきたから。これが本物よ」
小寺「じゃあちょっといかさせていただきます。あっ、折れましたね。ちょっと放送事故かな」
マツコ「いやいや、ちょっとね、いつもより木のほうが。木の材質がよくなかったのかな」
小寺「ちょっとこっち側がここが折れてる」
マツコ「だとすると金属が強いんだよね。完全にそこの金属だよな」
ナレーション「ちなみに収録前に小寺さんが自宅で試したときは、見事木材は真っ二つに。小寺さんドンマイ」


《おうち時間の趣味に!大人もハマる!工作キット》


小寺「ダンボール、他にもいろんな使われ方があるんです」
マツコ「あんな壮大なコントに使えるなんてね。すばらしいダンボールの未知の可能性を
小寺「趣味のアイテム、こういうふうなのにも今実は使えるようになっています。ゴールデンウイークのおうち時間にダンボール工作をしよう」
マツコ「ダンボールでなんか昔よく夏休みの宿題とかで、みんなダンボールで作っていた」
小寺「そうですね、ペーパークラフトとかいろいろ」
マツコ「そういうのではなかった」
小寺「でもそういうのもご用意させていただいています。ダンボールの工作っていうふうなので、あっち側にはダンボールの自販機。ボタンを押すと缶が出てくる自動販売機(クラフトマンエッセンス/自動販売機)でして。その隣とかはガチャマシン(クラフトマンエッセンス/ガチャマシン)。こう回すとカプセルが」
マツコ「これ別にあれだよね、これのキットが売っているわけじゃなくて、ダンボールから誰かが作ったのよね?」
小寺「これとかはキットで販売しているんですよ」
マツコ「キットで?これいいね。なんかキットで売っている割には手作り感でごまかせるよね。自分で作りましたって言い張れる」
ナレーション「ダンボール工作は工具も不要なものも多く、お子さんの夏休みの自由研究にも大人気」
マツコ「その横からはちょっともう、これはもう、もういいや。こういうの作れないタイプなの、あたし。これキットになってるの?」
(hacomo/立体ペーパークラフト)
(クラフトマンエッセンス/4連発式大型ゴム銃)
小寺「はい、これもキットになっています」
ナレーション「そう、最近では大人も夢中になれる、ダンボールクラフトグッズが急増中」
小寺「実はこういうペーパークラフトとか工作キット以外にも、アートの素材にも使えたりするんです。イメージわかないと思うので、ぜひちょっと見てみてください」
ナレーション「そう、実は今ダンボールを原料に、世界にひとつだけのアート作品をうみだすアーティストもいるんです」
小寺「ダンボールってたぶん切ったりとか貼ったりとか、折り曲げたりっていうのイメージつくと思うんですけど。ダンボールをこねてアート作品にしているダンボールアーティストさんなんですよ」
マツコ「じゃあもう紙粘土みたいに使っているってこと?」

小寺「そういうことです」

マツコ「えっ、こういうの作る顔じゃないじゃない」

ダンボールアーティスト/オダカマサキさん
マツコ「不思議ね、こうなんて言ったらいいんだろう、紙にも木にも見えるね。でもなんでわざわざいっぺん溶かして練ろうと思ったの?」
オダカさん「溶かしてないんですよ、溶かさないで板の状態から湿らせてこねる。こういうふうに板の状態を一回濡らしてやわらかくして、こう曲面を使っていく形ですね。一回濡れるとやわらかくなるじゃないですか。乾くときにその折ったところがそのまま固まるんですよ、いい感じで。ちょっと触っていただくと硬いんですけど」
マツコ「それは材料としてはとてもできが良いね。色が別になんか着色しているようなものじゃないんだろうだから。だからいいんだろうね、この悲しい色でもあるし。でもすごくなんて言うの、自然のアースカラー的な、そういう色でもあるから。なんだろう」
小寺「温かい」
マツコ「ほらこういうのんきなやつは『温かい』。だからそうなのよ。同じ。キティちゃんみたいな感じよね。さみしい時に見ればキティちゃんが励ましているように見えて、うれしい時に見たらキティちゃんもいっしょに喜んでいるように見えるっていう。だから無表情っていうじゃない。いい意味な、無機質な色味よね。すごいこう、奇跡の色よ」
スタッフ「もう一個作品がある」
小寺「そうなんですよ。ちょっと実は今回マツコさんのために作品を作っていただきました」
マツコ「あのちょっと。神々しさが出すぎ。やりすぎだぞおまえ。このやろう」
オダカさん「ちょっと僕の中のイメージでこう作っているので」
マツコ「うわ、そんなふうに思って。結婚する?こんなふうに思ってくれてるのよ。確かにダンボールをそこまで考えたことはなかったけど、もしかして素材としては最強部類に入るものなんじゃないかなっていうのを今日認識しましたよ」
小寺「いやもうそこまで刺さったようでしたら、もうこちらとしてもエバンジェリストとして」
マツコ「おまえ言い方がたまにあれなんだよ」


~完~