2022/04/19放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


2016年5月10日放送分

《トレンドの発信源!東京駅サンドイッチ》



'週末パン食人'
福地寧子(フクチアヤコ)さん(以下、福地)



マツコ「サンドイッチってわけじゃない、パンがお好きなんだ?よろしくお願いします」
福地「こんばんは。よろしくお願いいたします。下から上までなめられたの初めてです」
マツコ「いやいや、なんかこう、あんまりこの番組には来ないタイプ」
福地「そうなんですか?ではまず私のプロフィールからご紹介させていただきます」
マツコ「なるほど、会社員をされているから、お休みのときにパン屋巡りをしている」
福地「はい。今はちなみに1日3食全部パンです」
スタッフたち「えー」
マツコ「いやいや、なんでそんな深刻な感じで驚くのよみんな。もっと変な人たちいっぱいいたじゃないのよ。かわいそうじゃないのよ。そんなみんなで『えー』って言ったら。でもちょっと『えー』ですよ」
福地「そうですか。よく言われます」
マツコ「ご飯一切食べないの?」
福地「食べないですね。ご飯食べちゃうと、パン食べられないじゃないですか。おなかがもったいないので」
マツコ「一気に『優しくしなきゃ』って思いました今」
福地「ありがとうございます。お手柔らかにお願いします」
マツコ「よろしくお願いいたします」
福地「今日のテーマがこちらでございます。東京駅サンドイッチの世界」
マツコ「そんなにサンドイッチ置いてありました?」
福地「けっこうあります」
マツコ「わあ、全然気づかなかった」
福地「お惣菜コーナーだけど、パンに挟んであるとか」
マツコ「だからお弁当が売っている横に、たとえばとんかつ屋さんがパンに挟んで売っているとかも含めて」
福地「今核心つかれちゃいました。そんなのも含めてご紹介」
ナレーション「1日におよそ25万人が乗車する東京駅。実は日本中のおいしいパン屋さんが集まるサンドイッチパラダイス。全国から集まったさまざまなジャンルのお店が東京駅限定でサンドイッチを販売。その数なんと250種類以上。まさにトレンドの発信源となっているのだ。今夜3食パンしか食べないOLが、毎日でも食べたくなる東京駅の絶品サンドイッチを続々ご紹介。まずは福地さんがこの時期注目の、駅ナカサンドイッチ2選をご紹介」
福地「ではまず、彩り華やか、品揃えは約50種類。サンドイッチハウス『メルヘン』です」
マツコ「これだけサンドイッチがあるお店って、なかなかないですよね。パン屋さんで、サンドイッチコーナーじゃない?普通は。買っちゃうのよ。一番すごいとき6つ買った。でも浜松までには食い終わっていた。すみません。買っちゃいますよね」
福地「ここにも今日は40種類以上ご用意しています」
マツコ「うわ、うれしいわ」
福地「こちらはフルーツ系のサンドイッチがすごい充実しているっていうのが」

マツコ「メルヘンの売りですもんね」

福地「上段が全部フルーツになっています」
マツコ「いかないな、フルーツは」
福地「そうですか?」
マツコ「いく?やっぱりね、女子が多いと思う」
福地「でも以外に男性も食べてみたらウマっ、みたいな」
マツコ「どれがオススメですか?」
福地「今の時期、オススメと言われたら、私絶対これを食べる」
マツコ「びわ?」
(メルヘン/びわ生クリーム)
福地「メルヘンさんはデパ地下とか駅ナカとか全部、そこの厨房で手作りなんです」
マツコ「あれ後ろで作ってるんだ」
福地「そうなんです。だからすごくフレッシュですよね」
マツコ「びわ」
福地「まず一口食べてみてください」
マツコ「うん、おいしいかも」
福地「いけますでしょ、意外と」
マツコ「おいしいかも」
福地「おいしいでしょ。そうなんですよ、意外にいけるでしょ」
マツコ「生クリームがおいしい」
福地「その中身も、ちょっといいですか?復習して。気が付きました?これ」
マツコ「最後ちょっとキウイがね」
福地「ちゃんと端っこまで具があるんですよ。その最後まで具があるをもっと」
マツコ「やだ。急にスイッチが入った感じ」
福地「すいません、エンジンかかっちゃいました。最後まで挟まっているが、このチキンの大葉巻き。これちょっと一回お皿の上に」
(メルヘン/チーズチキン大葉巻き)
マツコ「分解してみます?」
福地「そうなんです。ぜひ。これね、すごいでしょ。まさにおもてなしです」
マツコ「あ!なるほど今度逆にこっちに長いのが入っているのね。なるほど。うん、おいしい」
福地「ありがとうございます。私が作ったわけじゃないんですけど、つい」
マツコ「そうですね。大葉いい」
福地「大葉いいですよね。これ効いてますよね。これとタマゴがペアっていうところが、またこの商品の売りなんですよ。東京駅とか駅ナカのひとつの特徴なんですけれど、いろいろ並んでいるので、あれもこれも食べてみたい、なのに応えてくれるようなペアものっていうのがいくつかありまして。『エビカツとタマゴのペアサンド』とか、それから『三元豚カツとタマゴのペアサンド』とか」
マツコ「みなさん1個しか買わないのかな?」
福地「ね、2個買えばいいのに」
マツコ「なんで今急に乱暴になったの?」
福地「すみません」
マツコ「『ね、2個買えばいいのに』。なんで急に?」

福地「では続いて。東京駅直結の駅ビル、大丸。地下中央口を出ていただきますと、もうすぐ大丸ですよね。この日もすごいにぎわっています。いろんなお店がございまして、ミート矢澤さんとかすごい混んでましたよね。私のオススメのお店はですね、ちょっと進んでいただいて、こちら『まい泉』さんでございます。もうまさにこれですよね。ヒレカツとか」
マツコ「これもう致死量くらい食べましたよ」
福地「でも今日はそれじゃないんです。こちら、ポケットサンド」
マツコ「知らない」
ナレーション「まい泉といえばヒレかつサンドが有名だが、実はポケットサンドは1日およそ500個売れることもある、知る人ぞ知る人気商品」
マツコ「知らなかった。ナボナみたいね、これ。うわっ、重い」
福地「中にまるっと丸ごと入っています」
マツコ「ああ、黄身食いきった。おいしい。やっぱりでも卵は卑怯よね」
福地「焼き印がお店によって違うんです。ちなみにこれはまい泉のお店、屋号のっていうか、ロゴじゃないですか。グランスタ店は銀の鈴の焼き印。時々○○新幹線が開通っていうと、その車両の」
マツコ「その都度行っているんですか?」
福地「通りますよね、東京駅って」
マツコ「パンを支えに生きてらっしゃるんですね」

ナレーション「そんな東京駅の駅ナカサンドイッチに近年ある変化があったという」
福地「コロナ禍で人々が疲れているっていう状況の中で、甘いものが求められる傾向が強くなって、フルーツサンドが流行しています。東京駅の駅ナカにも、八百屋さんがやっているフルーツサンドのお店ができました」
ナレーション「こちらが福地さんオススメの『Be! FRUITS SANDWICH』。八百屋さんならではの素材を武器に、旬のフルーツをそのまま活かしたフルーツサンド専門店。この季節は『完熟宮崎マンゴーサンド』や、『ルビーキウイのチーズクリームサンド』などがオススメ」

福地「では次、日本一のパン激戦区。旅行者&ビジネスマンが行き交う、東京駅の駅そばサンドイッチ」
マツコ「東京駅の外?」
福地「はい」
マツコ「行かないな。ここはたぶん知らないと思う、全然。うれしい。楽しみ」
ナレーション「東京駅は駅ナカだけでなく、実は駅の周りもパン屋さん激戦区」
福地「『HOTSANDLAB mm』さんがオススメです。日本橋の老舗のお店と、それから全国のおいしいもの。そういったものを具材に使ってホットサンドにして提供してくださっています。日本橋の老舗のお寿司屋さんとコラボレーションした玉子サンドと、それから梅干しが主役の和歌山のおいしい梅干しを使ったサバサンドがオススメです。2店目は『銀座サンド』さんです。こちら大阪の『北新地サンド』さんの東京初出店という形になります。大阪でも人気のタマゴカツのサンドイッチがやっぱり人気がありますが、塩あんバターサンドっていうちょっと変わり種もありますので、そちらもぜひ食べてみてください」
ナレーション「そんな人気店が続々登場する中、福地さんがマツコに食べさせたいという駅そばサンドイッチ2選をご紹介」

福地「お肉屋さんの揚げたてサンド」

マツコ「揚げたて挟んでくれるの?あらおいしそう」
福地「東銀座『チョウシ屋』ハムカツパン」
マツコ「早くしないと。買ってきたんでしょ」
福地「これ本当に時間をみて、揚げたてを買ってきてくださったので。まずこれが」
マツコ「うわ。うわー、いいね」
福地「これは響きますよね、箱じゃなくて。もともとお肉屋さんだったんですよ」
マツコ「今はもうお肉屋さんじゃないの?」
福地「そうですね、今はお肉屋さんじゃない。それこそこういったパンの」
マツコ「ちょっと時間経っちゃったけど、まだちょっと温かい」
福地「今のうちに」
マツコ「ヤバいこれ」
福地「我々世代には響きまくりですよね」
マツコ「おいしい」
福地「からしだけなんですよ。からしとソースだけで食べるみたいな」
マツコ「ほら。からしとソースだけ。おいしい。これね、なんて言ったらいいんだろう。奇をてらったところは一個もないんだけど、どれもこれもが完璧で」
福地「バランスが。けっこうこうやって包んでくれるから、意外に時間が経ってもそのまましっとりで」
マツコ「どの辺にあるんですか?これ」
福地「東銀座の歌舞伎座あるじゃないですか。歌舞伎座があって、昭和通りがあってっていう。その道の昭和通りの一本裏の道をちょっと日本橋方面に向かって。もともとは裏メニューだったんですよ、ハムカツは。10年ちょっと前くらいから」
マツコ「そうなんだ。だから今揚げ物をパンに挟む専門店みたいになってるんだ」
福地「そういう形ですね」
マツコ「ヤバい、これ。これ最後だったんじゃない?」
福地「いやいや、まだまだ」
マツコ「これ以上の感動は無いと思う、今日」
福地「まだまだありますよ」
マツコ「大丈夫?」


福地「最後にシンプルなやつをもうひとつ」
マツコ「最後にきたわね。おにぎりみたいなものよ、私にとってたまごサンドっていうのは。大好き」
福地「今日はその大好きなものの中に加えていただけると思って。高級クラブ御用達。喫茶店の看板メニュー。銀座8丁目にある『みやざわ』のたまごサンド」
マツコ「8丁目だから、みんな手土産で『ちょっと小腹すいたら食べようよ』とか言って持ってくる。おしゃれ」
福地「はい、こちらです」
マツコ「うわ、これもう絶対おいしい。うちでお母さんが作ってくれたやつの最高級よね。なかなか手作りじゃないとこの感じ出ないもん」
福地「出ないですね」
マツコ「どうぞどうぞ」
福地「ありがとうございます」
マツコ「やばい!なにこれ」
福地「すごく響くサンドイッチですよねこれは」
マツコ「あのね、たぶん誰が食べてもお母さんが作ったサンドイッチを思い出すと思う」
福地「今どきの子が食べてもうっかり『懐かしい』とか言っちゃうような」
マツコ「こんなのあるんだ?」
福地「でもこれお店で食べたらもしかしたら今の2倍くらいおいしく感じるかもしれないです」
マツコ「なんで?」
福地「店構えがまた良い味を出しているんです」
マツコ「お店の中で食べるとこあるの?」
福地「あります。ここで食べたらもう本当に『あのころのあのサンドイッチ』みたいな、そんな気持ちになりますよ」
マツコ「ちょっとさ、ハムカツ持ってきて。いっしょに食べたいわ。ぴったり。銀座、夢の共演じゃない?。間に4、5、6、7って丁目を挟んで。収録2回に1回この組み合わせにするって言ったら、技術さんたち怒る?『もっと腹持ちするものよこせよこのやろう』ってなっちゃう?みんな」
スタッフ「ちょっと言うかも」
マツコ「ちょっとだめ?」

 

2021年9月21日放送分

《底知れないこだわりが詰まる!明日取り寄せしたくなるローカルパン》

 


'ローカルパンに自分を重ねる男'

酒井雄二(サカイユウジ)さん(以下、酒井)



 

ナレーション「大手メーカーでは、年間1000品以上の新商品が誕生し、人気となっている袋パン。しかし、実は全国には長年県民が愛してやまないスーパーヒーローたちがいる。それがローカルパン。その魅力にとりつかれたのが、自らローカルパンハンターと名乗り、10年以上全国を渡り歩くゴスペラーズ酒井雄二。この春旅行先で食べたい、ご当地で絶大な人気を誇るローカルパンが大集結」 

酒井「今日はこの辺からお伝えしてまいりたいと思います。皆様にお伝えしたいこと、ローカルパンはおもしろパンじゃない。ご当地グルメと同等に扱ってほしい、という。そういう地方のパンを、例えばご当地パンフェスみたいなもので一堂に会して集めてみる、みたいなこともあると思うんですけれども、そういうとき得てしておもしろパン扱いされちゃうんですよね。『珍しいものばっかり集めてみました、どうですか?』そういう目線になりがちなんですけれども、そうじゃなくてこういうパンって地元ではめちゃくちゃ愛されてるパンなので、あのパンがないなんて信じられないみたいな。そういうみなさんの心のパンになっているパンなんだっていうのを」

マツコ「名前伏せてナレーションかなんかやってます?要はだからあなたの東京人としての目線で見たらこれは物珍しいものだろうけど、それぞれ地元で何十年って生き残ってきたパンが集結しているんだよと。奇異の目で見るなと」

酒井「そういうことです。その理由がこちらです。パン店にも負けない。こだわりとぬくもりが詰まっている。言ったら袋パンです。袋パンなんだけれども、最近はいろいろ高級パン店みたいなのもたくさんありますけれども、そういうパンにも負けない魅力というものを今日はお伝えしたいなというふうに思っています。よろしくお願いします」

マツコ「恵比寿との戦いになるわね。やだ、もうちょっとすごいのがいる」

酒井「気になるのありますか?」

マツコ「名前が好きです。『マイフライ』。私の揚げ物よ。すてきね。あとこの『メロンパン』ってあるじゃない?これも広島の呉かどこかのやつよね?」

(広島県 呉のメロンパン本店;メロンパン)

酒井「西日本で我々の言うメロンパンとサンライズという。これが逆になっているという現象が起きていて」

マツコ「サンライズ?あら、おしゃれね」

ナレーション「ご当地スーパーヒーローの中からまずは、酒井さんイチオシ、北関東民が愛してやまないソウルフードをマツコが試食」

酒井「群馬県みそパンでございます。フリアンパン洋菓子店、『フランスみそパン』」

マツコ「これはいただいたことないけど、要はみそまんじゅうのパン版」

酒井「みそまんじゅうっていうのはローカルフード。群馬と言えばみそまんじゅうなんですけれども」

マツコ「涙が出そうになる。群馬はふるさとじゃないはずなのに」

酒井「なぜかなつかしい感じ」

マツコ「なにこれ。これ見て。すごいシンプルなの。味噌が挟んで塗ってあるだけなんだけど。なにこれ」

酒井「すごく長くテイスティングを。香りを楽しんでいただいて」

マツコ「これ本当に良い香りなのよ。おばあちゃんの味がする」

酒井「みそだれっていうのが、社長さんすら知らない秘伝の配合で、限られた人が調合している」

マツコ「社長さんも知らないの?」

酒井「そういうことらしいんですよ」

マツコ「作ってる方たちしか知らないんだ?でもこれおしゃれよ、パッケージ。あとパンも非常においしいですよ」

酒井「ちぎるときも少し手ごたえが強めという」

マツコ「このあとみそだれを味噌田楽にしたい」

酒井「けっこうたっぷり入ってるから、なにかに塗りたい感じもします」

マツコ「めっちゃおいしい」

 

ナレーション「全国で愛され続けるローカルパンだが、酒井さんが全国を回ったからこそわかった、よりおいしく食べる方法が」

酒井「こちらです。『パン圏』をおさえろ。これ僕が作った言葉なんですけど、エリアです。こっちから行かないと買えないっていう」

マツコ「パンは賞味期限無いからね。短いから、調理パンみたいなのは。あと小さい会社だったりするとね、そんなにやってらんないしね」

酒井「どうやら県境と関係ないなっていうことに気がついたんです」

マツコ「地方の強いパン屋さんのテリトリーみたいなやつ」

酒井「県境関係無しで。日本地図から一回県境を消してみようと」

マツコ「なにをやってるんですか?そんなことをやってるんですか?」

酒井「一回まっさらの白地図にして」

マツコ「パンによる区分けをしたのね」

酒井「そうです。それがこちらになります。ちょっと見ていただきたい。たとえば沖縄は完全に独自のパン圏なんですよ」

マツコ「沖縄のパンってでかいのよね」

酒井「これみんなで分けるために切れ目の入った『なかよしパン』」

マツコ「やさしさ」

酒井「あと同じように北海道にもパンメーカーさん多いですし。それからおもしろいのがローカルパンの宝庫と言っていいと思います。東北エリアです。東北6県全域にわたって、青森県の工藤パンさんと岩手のシライシパンさんが」

マツコ「東北じゅうに販路があって?工場もいくつかあるのかな」

酒井「秋田にはたけや製パンさん、宮城にはフレッシュ製パンさん、山形のたいようパンさん。なので、東北に行くといっぺんにこのパンもこのパンもこのパンも食べられるといった意味ではすごいおもしろいエリアなんです。いきなり出会える」

マツコ「いきなり出会いたい」

ナレーション「東北大手の青森県工藤パンが販売する『イギリストースト』は、東北6県のコンビニ、スーパー、ドラッグストアに並ぶスーパーヒーロー。岩手県を拠点とするシライシパン『豆パンロール』も東北6県で売られているローカルスター。山形県たいようパンの『ベタチョコ』も県をまたいで50年以上愛され続ける東北のアイドル。そしてパン圏マップが教えてくれる一番の狙い目が、秋田と宮城の県境にあたる重複エリア。1か所で4種類ほどのローカルパンと出会える聖地になっている」

酒井「同じように九州も全域にエリアを持っているリョーユーパンさんがあり、鹿児島のイケダパンさんがあり、『ネギパン』なんかはこちらの熊本でしたし。『ジャリパン』っていうのが人気のある宮崎っていうエリアもある。こちらもひとつの旅行先でいくつか出会える可能性、重複があると思います」

マツコ「東北みたいに比較的見つけやすい?」

酒井「そう」

マツコ「和歌山のやつかわいいの。なにそれ」

酒井「名方製パンさんです」

マツコ「かわいい。昔から変わらなくてそのデザインって、相当ハイカラさんよ」

酒井「50年代60年代のレコードジャケットみたいな」

マツコ「わかる。『スイート』っていうカタカナの書体がすごいかわいい」

 

酒井「今ってマリトッツォってめちゃくちゃ流行ってるじゃないですか。マリトッツォがあれだけ流行るんだったら、このパンも流行っていい」

マツコ「あたしも同じこと思いました。これをちやほやするんだったら、日本に似たようなものあるだろうっていう」

酒井「それだったら俺好きなものいっぱいあるよっていう」

マツコ「わかります。もっと日本のものを応援しなさいよって」

酒井「そこで推したいのがこちら、長野の『牛乳パン』です。これがすごくおもしろくて、ボリュームからクリームの量から、マリトッツォどころの話ではないです」

マツコ「すっごいよこれ」

酒井「信じられないです。どうしてこんなにクリームを?って聞いたら、なんか喜んでもらえる」

マツコ「これすごいね。これ長野のどちら?」

酒井「松本エリアっていうふうに」

マツコ「これあたしもし地元のパンだったらうれしいな。松本のあたりの方は放課後とかこれ食べるの。これすごいな」

酒井「ちょっとしたレンガくらいあります」

マツコ「クリームちゃんと映ってる?すんごいよ。どうやって食うの?ちぎっていいのかな?本当マリトッツォっぽいね。パンの比較的ずっしりした感じとかも」

酒井「それでいてクリームがバタークリームなんですって。でもそれほどしつこくないんです。サラーっと軽いんですよ。だから見た目ほどノックアウトされちゃうようなパンではなくて、『軽っ』と思いながら食べきれる」

マツコ「うんまい。このバタークリーム本当においしいね」

酒井「これお店では早々に売り切れるんですよ。お昼過ぎに行ったらもう無いくらいの」

マツコ「こんな軽やかなバタークリーム初めて食べた」

酒井「もう全く同感です」

マツコ「エアリー。バタークリームがエアリー。めっちゃうまい。これなんか止まらなくなるのよ」

酒井「わかります。本当ですよ。なんか食べちゃうんですよ」

 

酒井「では次のフリップにいってみたいと思います。ローカルパンがより味わい深くなる楽しみ方。どうやってうまれたのか?の謎解きがおもしろい。そこのところを想像するのが楽しい。たとえばこのパンどうしてこうなったんだろう?って本当に知りたいというようなパンを集めてみました。まずはこちらです。食パンをカステラ生地で巻いた新発想。鹿児島県イケダパン『スナックブレッド』。僕炭水化物本当に好きなんですけど」

マツコ「あたしもです。でもなんでこんなに差が生まれるんだろう?」

酒井「こちらのスナックブレッドというのはですね、食パンの中身のところをカステラ生地でロールしたものでございます」

マツコ「確かにこれなんで作ろうと思ったんだろう。見て。でもこれ美しいよ」

酒井「この発想、全然ない」

マツコ「わかる?これ、額縁みたいになってるのよ」

酒井「中の四角いところ、食パンでございます。これ思いつける?」

マツコ「あと思いついたとしても、踏みとどまるよね」

酒井「これどうして実現できたのかっていう」

マツコ「まあ食べてみようか。カステラがあたしたちが普段いただいているカステラよりもバター感が強いというか」

酒井「巻くときにマーガリン」

マツコ「塗ってあるんだ?カステラとパンの間に」

酒井「淡泊さをよけることができるというか」

マツコ「あたしこれからカステラいただいたときにバター乗せちゃうかも」

酒井「禁断。これは禁断ですね」

マツコ「どうするの?あたしのこと殺す気?でもおいしい。カステラとバターおいしい。禁断、本当に禁断。塗ろうなんて思ったことなかった今まで」

ナレーション「カステラの中身が普通の食パンという、一見味気なさそうな『スナックブレッド』だが、製造過程に味を淡泊にしないための秘密が。それは食パンとカステラのつなぎとして塗る塩気のあるマーガリン。やわらかい食パンを芯に、1本ずつ手で巻いていく。スライサーで厚さおよそ3.5センチに均等に整えて、包装機へ。誕生から34年、鹿児島を中心に愛されているスーパーヒーローに」

マツコ「これは謎だね。わかってるのね?ちょっとじゃあもう聞いちゃおうかな」

酒井「和菓子の製造ラインの救済措置」

マツコ「これは想像できないわね」

酒井「そういう事情というか。そういうところから生まれたもの」

マツコ「要は和菓子もやられている会社で」

酒井「そうなんです。イケダパンさんは和菓子セクションもあって、そちらの売り上げが少し伸び悩んでいた。でもパンが売れている。どうにかしてスーパーのパン棚に置けるような感じで、どちらの生産ラインも稼働できないかというところから」

マツコ「なるほど。じゃあこのカステラのほうは和菓子の製造ラインで作っているわけだ」

酒井「そういうことです。それを合体させたということ」

マツコ「余計なことをしたわよ。あたしどうしよう。我慢できるかな、これからカステラいただいたときに」

酒井「ホットケーキの上みたいな感じで」

マツコ「あー、やられた。言わないで。あたしにカロリーの魔法をかけないで」

酒井「そんなマツコさんにもうひとつ」

マツコ「もうやめて」

酒井「また炭水化物オン炭水化物の話なんですけども。ローカルパンの激戦区岩手で愛されて46年。岩手県オリオンベーカリー『力あんぱん』」

マツコ「これなんとなく想像できるんですけど」

酒井「お察しのとおり、『力』ということは。うどんで言えば乗っているのは」

マツコ「これはやりすぎでしょ。まじで?だってもうお相撲さんだもん」

酒井「そうですね、見るからに力が出そう」

マツコ「『もち入』って書いてある」

酒井「そうなんですよ。おもちが入っている。つまり大福が中からでてくるという」

マツコ「大福が入ってるの?」

酒井「パン、そしておもち、そしてあんこという」

マツコ「あんぱんの中におもちが入っているんじゃなくて、大福が?見てみる。みんな見てみるよ。割って見せるよ」

酒井「土俵みたい」

マツコ「本格的な伸び方」

酒井「見たときうれしくて」

マツコ「大福だよ。ちゃんと層になってるのよ」

酒井「こちらもオリオンベーカリーさんの和菓子部門が担当している大福」

マツコ「やっぱもともと和菓子屋さんをやられていたところがパンも始めて、西洋化が進んで、和菓子がちょっと衰退しちゃって、みたいな流れがあるのかね?」

酒井「戦後パンを大量に消費するようになったときに、和菓子屋さんが転向するケースもあったそうです」

マツコ「こちらパンもおいしくない?」

酒井「パンも平焼きみたいにグッてやることで良さが」

マツコ「これつぶしてるからなのかな。なにこのパン、おいしい。大福グワーってくる感じするじゃん。あっさりしてるよね、意外と。パンが負けていない。おもちも相当本格的なおもちよ。田舎のお正月とかにつくおもちみたいな。クセになる」

ナレーション「その秘密は製造過程に。強力粉と中力粉をブレンドした生地は、弾力がありさらに一般的なパンと比べ砂糖を少なめにし、甘さひかえめに。そこへ自家製の大福を、まるごとひとつ手作業で包んでいく。さらに食べ応えと食べやすさを考え、厚さおよそ2センチになるよう平焼きで成型。力士をプリントしたパッケージは海外からの観光客にもウケが良く、おみやげとしても人気に」

酒井「これがどうしてできたのか、どんな人の声に応えたのかと申しますと。体育会系の生徒から『腹持ちのするパン』の要望があったから、ということなんです。オリオンベーカリーさんは高校の売店でパンの販売をしていたそうなんですけど、体育会系の生徒さんから『腹持ちの良いパンを作ってほしい』という要望があって、大福を入れました。『腹持ちの良いパンを作ってほしい』という要望があって、ここまでいいですよ。大福を入れました、どうしてそうなったんだろうって」

マツコ「今それを聞いた限りでは乱暴な発想よね」

 

 

2017年10月24日放送分

《明日すぐマネしたくなる!ホットケーキミックスの世界》



'HMに人生を救われた女'
林瑞季(ハヤシミズキ)さん(以下、林)



マツコ「なにこれ?」
スタッフ「ホットケーキミックス(HM)です」
マツコ「中止です」
スタッフ「いやいや」
マツコ「これおまえが考えたのか?」
スタッフ「ちがいます。料理サイトとか雑誌の特集だと、だいたい『HM』っていう表記に」
マツコ「本当?許さない」
ナレーション「いまだ収まることのないパンケーキブーム。それに伴い自宅で簡単に作れるホットケーキミックスが大人気となっているのだ。紹介してくれるのは、ホットケーキミックスを研究し続ける料理研究家、林瑞季さん。今夜50種類以上ある中から、ウマすぎる絶品ホットケーキミックスと、明日マネしたいホットケーキミックス絶品アレンジ料理をご紹介」

林「ホットケーキを侮っている人にはこれ。日清『ホットケーキミックス極もち』」
マツコ「てことはやっぱりもちもちしてるの?」
林「極もちなので」
マツコ「極もち。安いよね。食べたことがない。あれで何枚焼けるんだって話よね」
林「これは4枚×3袋なので、12枚です」
マツコ「12枚か。あ、出てきた」
林「これ極もちなんですけど、ちょっと食感が独特で、他のとはだいぶ違います。どうですか?」
マツコ「どら焼きの皮とかみたい」
林「そうそう。どら焼きの皮にアレンジするのがオススメなんです」
マツコ「だよね?ちょっとだから甘みが強いけど、ちょっと和菓子っぽいというか。米粉とかでできてるみたいな感じ」
マツコ「ちょっとありますね。でもこれは国産の小麦100パーセントで、そのうちの20パーセントに粘りの強い小麦粉が入っているので、もちもち」
マツコ「すごいあんこに合いそうね」
林「合いそうです」
マツコ「おいしい」
林「和菓子に本当になると思います。私今回その極もちで、極もちに合うであろうアレンジレシピを作りました」
マツコ「え、もしかして豚まん?」
林「そうです。豚まん、中華まんです。食べてみてください。中華まん。ぽいですか?」
マツコ「ぽい」
林「うれしいです」
マツコ「でも確かに豚まんの皮ってちょっと甘いよね」
林「そうなんです。ちょっと甘いんですよ」
マツコ「すごい。これ本当に」
林「自然ですよね」
マツコ「なんの違和感もない」
林「違和感ない。本当違和感ないんです」
マツコ「おいしい」
林「おいしいですよね」
マツコ「簡単に作れるの?」
林「すごく簡単に作れるので。今回作り方を先に撮ってきたので。粉と牛乳と油を混ぜてます」
マツコ「油?」
林「これでもう生地になります」
マツコ「それを混ぜるだけで生地になるんだ」
林「4等分をしてそのあと挽き肉とか」
マツコ「えっ、簡単」
林「もう簡単です」
ナレーション「あんの作り方は、ネギと挽き肉、オイスターソースなどの調味料を加え、全体が合わせるように混ぜ合わせていく。のばした生地にあんを置き、生地の対面同士をしっかり重ねていく。あんがつぶれないようにこれを4回繰り返すだけ」
林「キュッキュッて。これでもうできているので」
マツコ「簡単」
林「これをフライパンでちょっと焼き色がつくくらいで。水も入れちゃって、6分くらい。蒸し焼きにしたらもうできます」
マツコ「簡単」
林「もうすごい簡単。本当簡単」
マツコ「これそんなんでできてるの?」
林「できてますよ。だから10分くらいでできちゃいます」
マツコ「かなりおいしい」
林「うれしい」
マツコ「いやこれ本当にまさかこれホットケーキミックスでできてるとは思えないよ」
林「すごいうれしい。よかった。うれしい、完食」
マツコ「ウマい」
林「ありがとうございます」

林「料理の楽しさを教えてくれる。『cottaホットケーキミックス』」
マツコ「あたしこれ好きかも。なんかちょと業務用っぽいシンプルなね」
林「このcottaっていうのが、製菓とかお菓子の材料、パンの材料を専門に扱うネット通販の会社なんです。なのでけっこうプロの方が使っていたりするホットケーキミックスです」
マツコ「でもやっぱりそんなにボワっとはならないね」
林「そんなものすごく厚みが出るわけじゃないんですけど、しっとりふんわりっていう食感ではあると思います」
マツコ「でもやっぱりすごい甘め」
林「甘めです。これカリカリに焼いたら、そのままクッキーみたいになりそう」
マツコ「あとあれなんてやつだったっけ?茶色いこういう」
林「わかります」
マツコ「わからない?」
林「ちょっとざらざらしている」
マツコ「甘食だ。甘食みたい」
林「だからアレンジがしやすいっていう感じです。これで私今回またアレンジ料理を作らせてもらったので。ちょっと食べ比べてみてください」
マツコ「なにこれ?」
林「このcottaのホットケーキミックスでアメリカンドッグ。お好きなやつ」
マツコ「これおいしいよ絶対」
林「もう定番ですよね、これも」
マツコ「甘いのがいいね」
林「そうなんですよ、甘いのがいいんですよ。懐かしい味ですよね」
マツコ「ここのおいしいかも」
林「そうなんです。必ずこれに合うと思ってcottaさんのを使わせてもらいました。作り方は、ウインナーを半分に切って、ボウルにホットケーキミックスと牛乳、卵、マヨネーズを入れて混ぜます。それに楊枝に刺したウインナーをくぐらせて160度に熱した油で転がしながら揚げます」
マツコ「ウマい」
林「よかったです」

林「余ったHMで意外な使い道。昭和産業『ケーキのようなホットケーキミックス』」
マツコ「でもなんか本当にケーキだよね」
林「ケーキですよ。見た目がもうケーキ」
マツコ「すごい」
林「これはちょっと他のものとけっこう違うんですよね。私これもいただいたお仕事がこのホットケーキミックスのお仕事だったんですね。それで使ってみたら『なにこれ、スイーツ』ってなりました。来ました」
マツコ「これ今のやつ?昭和産業さんのやつ?」
林「昭和産業さんです。この『ケーキのようなホットケーキミックス』っていうのは、パティシエが監修してるんですよね」
マツコ「うわ、ふわふわ」
林「いかがですか?」
マツコ「確かに一番スポンジに近い。感触が」
林「そうですよね。しっとりしているし、ふんわりしているし、あと香りもちょっと」
マツコ「うん、すごい香りがする」
林「いいですよね」
マツコ「鼻にフーって抜ける」
林「そうなんですよ。バターミルクパウダーっていうのが入っているみたいで、その香りが」
マツコ「うん、おいしい。バターだ」
林「バターですよね」
マツコ「全然違う」
林「違いますよね」
ナレーション「そんな進化し続けるホットケーキミックスに、さらなる動きがあったという」
林「近年、健康志向や高級志向の高まりによって、素材にこだわったホットケーキミックスが増えたんです。中でも森永さんの『北海道素材にこだわったホットケーキミックス』がオススメで、従来のものよりも甘さが抑えられていて、粉のおいしさを味わえることが特徴的です」
ナレーション「ここからは林さんイチオシ、ホットケーキミックスのアレンジレシピをご紹介」
林「マツコさんにどうしても食べてもらいたいイチオシホットケーキミックス料理を考えました」
マツコ「それを富澤商店さんで作るのね」
林「そうなんです。この富澤商店で作ります。使いやすい粉なので。お菓子でもお惣菜系でも万能に使える」
マツコ「意外とそんなクセのない感じだ」
林「クセないです。専門店なんですよね、製菓とか」
マツコ「質実剛健な感じでいいわよね。無駄なものを一切。しかも富澤商店、ちょっと意外だったわ。本社、有楽町よ。意外と都会の会社だったのね。勝手になにか田舎の、素朴なおばあちゃんがやってるみたいだったら、ゴリゴリの会社だったわ」
ナレーション「今回林さんが富澤商店のホットケーキミックスで作ったのは、なんとピザ風ホットケーキ。果たしてそのお味は?」
林「ちょっと本当においしそうなんですよ」
マツコ「わ、すごい」
林「こんな感じになるんです」
マツコ「すごくない?」
林「そうですよね。けっこう本格的じゃないですか?」
マツコ「自分で作ったんでしょ?」
林「そうそう。本格的な感じで。いかがですか?」
マツコ「甘いのがいいね」
林「そうですよね。ホットケーキミックスの甘さを特別抑えたりもしなくて」
マツコ「のほうがいい」
林「おいしいですよね。ちょっとなんかおやつというか、スナックっぽくて」
マツコ「おいしい」
林「おいしいですよね」
ナレーション「実はこれもとても簡単に作れるんです。ホットケーキミックスに牛乳、オリーブオイル、塩を入れて混ぜ、サラダ油を塗ったアルミの上で薄く伸ばし、具材とチーズをのせる。あとはオーブンで焼くだけで完成」
マツコ「ホットケーキミックスが流行った理由がなんかわかる。便利なのもあるけど、味が良いんだと思う」
林「味が良いんです。懐かしい味じゃないですか?みんなが知っている味」
マツコ「さっきもう家で料理はしませんって言ったじゃない?ホットプレートは買うかもね」
林「うれしい。すごい。ありがとうございます」

~完~