2022/02/08放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/
'あんバターを2年半で1000個以上食べた女性'
うさもぐさん(以下、うさもぐ)
マツコ「だからさ、なんなのこれ?なんで太らないんだろうね、こういう人って。聞いてみます」
うさもぐ「はじめまして」
マツコ「ほらっ!おかしいよ」
うさもぐ「よろしくお願いします」
マツコ「な~に!2年半で1000個食ってるのよ。不公平よね、世の中は」
うさもぐ「私が思うあんバターの最大の魅力って、実はこちらなんです。あんバター最大の魅力。インスタ映えは関係なし、合法的に塊のバターをかじることができる背徳感がたまらない、なんです」
マツコ「それはね、今回は珍しく全面的に支持します」
うさもぐ「ありがとうございます。うれしいです」
マツコ「やっぱりあんことバターっていうのはね、喜びよね」
うさもぐ「もう本当にそのとおりなんですよね。私もともと小さいころからバターがすごく大好きで」
マツコ「それはあたしもいっしょですよ」
うさもぐ「それこそ本当に、箱から出したバターを板チョコ感覚でかじりたいくらい好き。本当に好き」
マツコ「そうなんだ。私はあの箱から出したバターを全部溶かして飲みたいタイプ」
うさもぐ「でもやっぱり私がバターをかじりたいと言うと、周りから白い目で見られる。『えっ!』と引かれることが多くて。そのときにこのあんバターに出会って、塊のバターを食べていいんだって認められた気がした。バターをかじることを」
マツコ「でもそれはすごい感じた。これが流行っていると聞いて、みんな本性を出し始めたわねっていうね。だからみんな太ればいいの」
《あんことバターの相性抜群。絶品あんバター3選》
ナレーション「全国を食べ歩いて研究しているうさもぐさんが、まずはあんバターのポテンシャルを知ってもらうために、マツコに食べてもらいたいものが」
うさもぐ「今日はですね、私が大阪で出会ったあんバターにハマったきっかけ」
マツコ「これがなに?最初の?」
うさもぐ「そうですね。私がハマったきっかけの喫茶店『talo cofee』さん、大阪にあるんですけれども。本当においしいコーヒーがいただけるということで、地元でもすごい大人気のカフェになっています。こちらのあんバターはこの小ぶりの食パンを丸々1斤使ったあんバターサンドなんです。この上の部分を切り込みを入れて、このバターとあんこをインしちゃうんです。見てください、このバターの壁。本当寄っかかりたいですよね」
マツコ「ちょっと待って、やっぱりね、改めてみると抵抗があるわ」
うさもぐ「でも今マスカルポーネクリームが入っていたの見ました?」
マツコ「マスカルポーネを入れればいい問題ではないわよ」
うさもぐ「でもそれが入ることによって、ちょっと爽やかさが増すので、全然重たくないんですよ。本当にペロリといただけちゃいます。見てください。」
マツコ「あれなに?溶けたの?」
うさもぐ「ちょっと溶けてるんですよ。この断面美。世の中で一番美しい断面が広がっていたと思うんですけれども。いかがですか?」
マツコ「あたしくらいの年齢だと、あたし今年50になるんだけどさ、やっぱり塊のバターに対する恐怖心はあるわよね」
うさもぐ「もうあれで本当にベストなバランスなんですよ」
マツコ「本当?」
うさもぐ「あー!かわいい。私にもあるんですか?」
マツコ「あ、でもちょっと待って。目の前にするとパンが比較的大きいから、バターは別にそんなに違和感はなかった」
うさもぐ「そうですよね。全然思っている以上に」
マツコ「全然大丈夫。確かに言う通り、塊の良さはあるわね」
うさもぐ「あー、よかったです」
マツコ「ちょっとでもこれ本当においしいよ」
うさもぐ「甘じょっぱさが絶妙ですよね。マスカルポーネもそんなに主張してこなくないですか?」
マツコ「マスカルポーネ、そんなに感じないです」
うさもぐ「そうですよね。本当にまろやかというか」
マツコ「締めるために入っているような感じ」
うさもぐ「本当に隠し味なので、あんことバターをダイレクトに味わえるんです」
マツコ「これが一発目だったわけでしょ?それはハマるわ」
うさもぐ「あんことバターならなんでもいいんじゃないかと思われがちなんですけれども、そうではなくて、私やっぱり1000個以上食べてきた中で、おいしいあんバターには共通点があるなっていうことに気づいたんですね」
マツコ「こんなこと言ったらあんバター好きに怒られちゃうかもしれないけど、そりゃあんことバター混ぜればうめえだろっていうね。ごめんね、どこかでちょっとね」
うさもぐ「いやでも、それが世間一般の声だっていうことは私も感じています」
マツコ「だってあんことバターを混ぜてマズいわけないよの。マズいはさすがにないでしょう?あるの?」
うさもぐ「正直、あるんです」
マツコ「やめちまえ!あんことバターを混ぜてマズくなるって、よっぽどよ」
うさもぐ「なので今回はおいしいあんバターの特徴というか、私なりの見つけたので紹介したいと思います。それがこちらです。おいしいあんバターの条件。あんことバター、ツワモノ同士の殴り合い。最後はお互いの健闘をたたえあうということなんですね」
マツコ「なるほど、だからケンカしあっちゃうことがあるのね?マズいっていうのは、あんこもバターもおいしいんだけど、融合できずに終わることがあるのね?」
うさもぐ「そうなんですよ、どっちもおいしいはずなのに」
マツコ「なるほど、それはわかる。これはだってもう頂上決戦だからね、あんことバターっていうのは」
うさもぐ「そうなんですよ。あんこもバターもやっぱりどっちも糖代表と脂質代表みたい感じなので、けっこう個性があるんですよ」
マツコ「糖代表と脂質代表。良いね。これから書初めにそう書こうかな。香取大明神、鹿島大明神みたいなね。糖代表、脂質代表」
ナレーション「ここからはうさもぐさんオススメ、あんことバターが殴り合って生まれる激ウマあんバターをご紹介」
うさもぐ「こちらです。1軒目が見た目もフィフティフィフティのタイマン勝負。つぶあんvs有塩バターの渋谷にある『THIERRY MARX LA BOULANGERIE』さんです」
マツコ「こんなすごいパン屋さんどこに入っているの?」
うさもぐ「こちらフランス人のシェフの方が、日本の国産の材料にこだわって作っているんですけれども、雪塩を使ったこのつぶあんと、有塩のコクがしっかりのバターが挟まっています。バゲットがちょっと噛み応えのある、噛めば噛むほどうまみの出てくるバゲットになっていて。ああ、もうこの断面とかたまらないですよね?フィフティフィフティな感じで」
マツコ「断面はちょっとまだよくわからない。ごめんなさいね」
うさもぐ「本当に味わいもこのとおり、お互いガチンコ勝負なんですね。このフランス人のシェフが」
(ティエリー・マルクスさん)
マツコ「その横顔のイラスト、そんなに外れてなかった。ブルース・ウィリスさんではない?」
うさもぐ「違うんですよ。ミシュランの星を5回とられたことのある、本当に有名なシェフの方が」
マツコ「渋谷のどこにあるの?」
うさもぐ「スクランブルスクエアに入っているパン屋さんになります」
マツコ「あらまあ。おしゃれなお店入っているのね」
うさもぐ「2軒目がこちらです。戦力差をものともしない名勝負。黒ゴマあんvsホイップバターの原宿にある『なんすかぱんすか』さんです」
マツコ「なかなかの落差よね、これ本当に」
うさもぐ「こちらですね、もうめちゃめちゃ派手な外観ですよね」
マツコ「原宿の通り沿いとか?」
うさもぐ「ちょっと裏にありますね。ちょっと個性的なパンが並んでるんですよ。これパンなんですよ」
マツコ「けっこうちゃんとしたパン屋さん」
うさもぐ「これ見てください。これがあんバターです。すごくないですか?」
マツコ「急に怖いんですけど」
うさもぐ「この白い部分全部バターなんです」
マツコ「そんなタイプだと思わなかったぶん、やりそうだなと思う人と違って、やらなそうだなって。怖いね」
うさもぐ「これがホイップバターなので、めちゃめちゃ軽いんですよ」
マツコ「でも一瞬バターに見えないわよね」
うさもぐ「見えないんですけど、これもしっかりバターになっていて、この量でベストマッチなんですよね。『あんバターは悪くない』っていうタイトルなんです。ちょっと謙虚な感じもたまらないですよね。すばらしいと思います」
マツコ「謙虚かな?あたし相当傲慢に感じるんですけど。『悪くない!』っていうね」
うさもぐ「あ、バターだけ」
マツコ「これをバターだけでやりたかったの。ちゃんと大丈夫。追いあんするから」
うさもぐ「ありがとうございます」
マツコ「バターだ。けっこうしっかりバターだね」
うさもぐ「でも口あたりとかすごく軽い」
マツコ「本当生クリームみたい」
うさもぐ「黒ゴマも負けてないですよね」
マツコ「確かにゴマ入れたほうがいいかもね」
うさもぐ「普通のあんこよりも、黒ゴマあんが合うなっていう味になってるんですよね」
ナレーション「そしてあんバターの中でも相乗効果を生んでいる、うさもぐさんの一番オススメが」
うさもぐ「それがこちらです。油断を誘うファイトスタイル、つぶあんvs隠しバター。『珈琲ショパン』さんのアンプレス」
マツコ「淡路町のショパンなんて、めちゃくちゃ渋いところじゃない?今っぽいのじゃないでしょう」
うさもぐ「そうですね。千代田区にあるこちらが」
マツコ「敷居高くて入れないよね、こんなの」
うさもぐ「昭和8年に名曲喫茶として誕生したお店になります」
マツコ「なんかフィクサーとかがいそうだもんね」
うさもぐ「すごいレトロな感じです。これ一見ちょっとバターいないじゃん、おやおや?って感じなんですけれども」
マツコ「ちょっと待って!」
うさもぐ「この作り方に秘密があるんですよ」
マツコ「ちょっときたんじゃない、とうとう」
うさもぐ「見てください。食パンにあんこを乗せて、ここではまだバターがいないんですね。ここでバターが登場するんですよ。見てください」
マツコ「これだからトーストでしょう?」
うさもぐ「そうなんですよ。白いところが見えなくなるくらいまでバターを塗りたくるんです。マスターがもう塗って塗って、裏面にも塗って。これを直火のホットサンドメーカーで焼いていくんですね」
マツコ「ちょっとだから、若干揚がるんだよね?」
うさもぐ「見てください、この追いバター。合計3回もバターを塗っちゃうんですよ」
マツコ「フィクサーが来る店はやることが違うね。ほらほら、これだ。揚がるよね?これね、ちょっとカリッとするのよ。わかるか?おまえ」
うさもぐ「揚げた感じになるんです。この噛むとじゅんわりあふれてくる感じがたまらないんですよね」
マツコ「ものすごい好きな食べ方です」
うさもぐ「よかったです。ぜひ食べてみてください」
マツコ「わかる。食べる前からわかる」
うさもぐ「いかがですか?」
マツコ「これが1位じゃない?」
うさもぐ「うれしいです。これ中のあんことバターはスーパーでも買えるお手頃な物なんです。でもああやってマスターが手間暇かけて焼くことで、ここまでのおいしさに仕上がってしまうんです。だからやっぱあんバターの可能性は無限大だと感じさせてくれる一品だなと思います」
マツコ「これ食っちゃうとね…」
《なぜ再ブームに?知られざるあんバターの歴史》
うさもぐ「なぜ今こんなふうにあんバターが流行っているのか」
マツコ「本当になんなの急に?若い子たちどうしちゃったの?あとだれか火付け役というか、あったわけだもんね。こんなにみんながあんバターを新しく作る、なにかきっかけがあったのよね?」
うさもぐ「ということで、今からそちらをご紹介していきたいと思います」
マツコ「やっぱりあるのね」
うさもぐ「一番最初にまず1921年ごろですね。名古屋市の喫茶店『満つ葉』さんで小倉トーストが」
マツコ「やっぱり名古屋なんだ」
うさもぐ「そうなんですよ」
マツコ「今でもみんなすごい好きだもんね、名古屋の人ね」
うさもぐ「そうですね、でもこの当時この『満つ葉』さんでも、バタートーストをハイカラな食べ物としてお店で出していて、それをお客さんがぜんざいにつけて食べるのを店主さんが見て」
マツコ「やっぱりだからグルメがいたのよ」
うさもぐ「そうなんですよ」
マツコ「だいたいそうだよね。お客さんに頼まれたとか、そういうのが多いよね、いろんなものの発祥って」
うさもぐ「1955年、青森県に移りましてむつ市の『吉田ベーカリー』ってお店でサンドイッチのあんバターが発売されるんです」
マツコ「青森なんだ」
うさもぐ「そうなんですよ」
マツコ「今もあるってことよね、だから。すごいね」
うさもぐ「このむつ市の中であんバターを販売するお店が増えて、むつ市のソウルフードになったといわれています。1978年ごろにですね、またちょっとこちら。盛岡市の『福田パン』でコッペパンのあんバターが発売されました。こちらもきっかけがありまして、お客さんが当時あんこを挟んだものとバターを挟んだものっていう別々のパンで注文したんですけど、店員さんがそれをまちがえて聞きまちがえていっしょに挟んでしまったそうなんですね。それでこのあんバターが登場したといわれています」
マツコ「『いいよ、じゃあそれで』って言って食べたら『これウマいじゃん』ってなって」
ナレーション「そして1996年ごろ、『銀座木村家』がフランスパンを使ったあんバターを売り出し、一気に知名度は全国区に。それからおよそ26年、再び大注目を浴びている。そのきっかけは海外でのあんバターブーム」
うさもぐ「どこでブームになったと思いますか?韓国なんです」
マツコ「あっ!それニュースでやってたの。覚えてるわ。えげつないバターの使い方をするのよね?」
うさもぐ「本当にこのとおりの分厚いバター」
マツコ「そうだ。覚えてる」
うさもぐ「これがインスタグラムでもう毎日なにかしらこのあんバターの写真が流れているくらい、インスタ中でバズったんです」
マツコ「韓国ってさ、なんであのえげつないくらい凶悪なスイーツが流行るの?」
うさもぐ「すごいですよね」
マツコ「だってあの人たち全然太ってないじゃん。唐辛子食えば全部チャラになるの?なんで太らないの?あの人たち」
うさもぐ「本当に不思議ですよね。でもそういうふうに韓国で流行ったのが日本に逆輸入されて、今につながっているって感じなんですよね」
マツコ「ぜんざいにトーストをつけて食べた人に報告したいね」
うさもぐ「本当にお会いしたいですよね」
マツコ「名前くらい聞いといてよね。魯山人とかなんじゃない?もしかしたら」
ナレーション「そしてうさもぐさんが考えるあんバターもうひとつの魅力、それが」
うさもぐ「こちらになります。あんバターもうひとつの魅力。食べるときの温度で味が全く違う。私もパン屋さんとかでよくテイクアウトするんですけど、このあんバターを半分にして半分はそのままで、半分は温めて食べるようにしていて。その違いが本当に別物なんじゃないかと思うくらい
味が違う。今日ぜひマツコさんにも味の違いを楽しんでいただきたい」
マツコ「同じやつで温かいのと冷たいのと?」
うさもぐ「はい、楽しんでいただきたいなと思ってご用意していただいたので、そちら持っていただきたいなと思います。お願いします」
マツコ「わざわざ冷やしたの?」
うさもぐ「そうですね、冷蔵と今常温があると思うんですけど、こちらが私が思う」
マツコ「冷やして食おうとは思わないわよね」
うさもぐ「でもけっこうお店によっては冷やして食べてくださいと言われる」
マツコ「本当?バターがカチカチにならない?」
うさもぐ「それで食べてほしいっていうお店があるんですよ。こちらが『Yummy Bakery』さんのあんバターになるんですけれど」
マツコ「けっこう入ってるよ」
うさもぐ「これあんこが甘さ控えめのつぶあんと有塩バターが挟まっているんですけれど。けっこうバターたっぷりに見えるんですけれども」
マツコ「バターよ!?塊よ!?」
うさもぐ「本当に塊そのまま食べている感じですよね。でも意外と味わい的にはコクと塩気がそんなに」
マツコ「薄い」
うさもぐ「そうですよね。なので意外にバターをかじるという背徳感はあるんですけれど、さっぱり食べたい人は意外と冷蔵のほうがオススメなんですよね」
マツコ「意外。ちょっと冷えたバター、クセになるかも。こんなすごいものを食べているってわからないくらいさっぱりするのよ」
うさもぐ「そうなんですよ。見た目とのギャップがすごいというか、味の」
マツコ「これが常温よね?」
うさもぐ「常温のものになります。たぶん冷たいバターよりも、よりバターがあんことパンになじみやすくなっているので、コクと塩気がより感じられるんじゃないかなと思うんですよね」
マツコ「やっぱりこっちがいいかな」
うさもぐ「私も正直常温派」
マツコ「だよね。このほうがあんバターを食べてるっていう気がする」
うさもぐ「そうなんですよ」
ナレーション「そして最後はリベイクしたあんバター。うさもぐさん流の温め方は、バターを半分だけ取り出し、しっかり予熱したトースターで1分から1分半。バターを半分残すことで、溶けたバターと固形のバターの味わいがどちらも楽しめるのだそう」
マツコ「パンは圧倒的に焼いたほうがウマい」
うさもぐ「たぶんバターの塩気とコクとかも一気にくると思うんですよね。普通に食べたときとか冷蔵で食べたときよりも」
マツコ「30分前までのあたしだったら、まちがいなく『温めたのがおいしい』って言ったと思うの。でも今日は知ってしまったのよ、いろいろ。冷えたバターの味を知ってしまったの。でもやっぱりこれが一番ウマいね」
《聖地は三軒茶屋!?オススメあんバター巡り》
ナレーション「太らないために1日3万歩、およそ20キロ歩くといううさもぐさん。そんな中で発見したあんバターの聖地があるという」
うさもぐ「それがこちらになります。あんバターの聖地、三軒茶屋。個性的なあんバターがたくさん。私にとっては街自体があんバターなんです」
マツコ「どういうこと?」
うさもぐ「都内に私が知る限りなんですけど、あんバターを出してるお店ってだいたい300店舗以上は、今数えるだけ。もっとあると思うんですけど」
マツコ「もっとあるわよね、きっとね」
うさもぐ「そんな中でも、三軒茶屋だけでも15店舗くらいあんバターを出しているお店ってあるんですね。こちらが三軒茶屋のあんバターマップになります。どれか食べたことあるものとか、なんとなくこれ知っているみたいなものってありますか?」
マツコ「あんバターではないんだけど、パン屋さんのイメージはあるわ」
うさもぐ「そうなんですよね。まさしくそのとおりで、パン屋さんがかなり多いんですけど、色のついているピンクとか水色とか緑の部分があると思うんですけど、全部昔ながらの商店街になっていて、三軒茶屋はかなり商店街が多い街なんです。そんな中にこういう最新のカフェだったりとかパン屋さんが入っているっていうのが、私の中では江戸時代からあるあんことその当時ハイカラだったバターの出会いみたいな。それがちょうっと三軒茶屋の昔ながらの街並みに新しいカフェが入るっていうのに重なって、『あ、街自体があんバターなんだ』っていうことに気づいてしまったんですね」
マツコ「つまり三軒茶屋の街自体も、新旧が融合しているってことね」
うさもぐ「そうなんですよ。あんバターを体現してるじゃないですけど」
マツコ「だからそれが訳わからなくさせるんだよ!…ごめん、ごめんなさい、ちょっと乱暴になっちゃって、今だけ。ごめんね」
ナレーション「あんバターの聖地、三軒茶屋がゴール。うさもぐさんイチオシのあんバター巡りに密着。本日のコースがこちら」
マツコ「こんなに歩くの?え、どこ電車乗るの?」
うさもぐ「巣鴨から新宿」
マツコ「巣鴨から新宿までは電車なのね」
ナレーション「一度だけ電車を使い、残りはすべて徒歩移動。トースト、どら焼き、デニッシュなど、さまざまな種類のイチオシあんバターを巡ります。ということでまずやってきたのは文京区本郷三丁目。イチオシあんバターひとつめは、こちらのカフェ『アンモナイトコーヒーマーケット』でいただけるあんバタートースト」
うさもぐ「ありがとうございます。めちゃめちゃおいしそうなんですけど」
マツコ「なにあれ?ちょっと量少なく見えるよな」
うさもぐ「これでちょうどいいんですよ」
マツコ「ちょうどいいんだ。全然あんバターまでいってないわよ。あれで本当にちょうどいいの?まずパンだけでいきたかったのね」
うさもぐ「ぐちゃぐちゃって全部塗っちゃうのがおすすめなので。めっちゃなめらかでこんなハンドクリームあったら塗りたいですよね」
マツコ「これは新しいかもね。こんなぐちゃぐちゃに融合させて食べるのは」
うさもぐ「これがお店の方オススメの食べ方なんですよ。次のお店に向かいたいと思います。もちろんウォーキングします。燃やせ燃やせ!カロリーのことです」
ナレーション「およそ4キロを50分かけてやってきたのは、巣鴨にある『千成もなか本舗』。イチオシはあんバター塩どら焼き。職人さんが焼いた焼きたてのどら焼きに発酵バターがドーンと乗っています」
マツコ「そうよね。これ今日トーストとは一切言ってないからね。あんバターだからね」
うさもぐ「こちら見てください。お店の方がマツコさんの顔したどら焼きを焼いてくださったんですよ。めっちゃかわいくないですか?」
マツコ「ありがとうございます。すみません本当に」
うさもぐ「これがあんバターのどら焼き」
マツコ「意外とその場でどら焼きにしても、なんとなく似るんだね、あたしって。作りやすいんだねあたし」
うさもぐ「皮もあんこも甘くなってるんですけど、このバターの量を挟んでも負けないぞっていう心意気が感じられるんですよね。このどら焼きの意志の強さといいますか。ということで新宿まで電車に乗って、新宿から渋谷・代官山を経由して三軒茶屋のほうに向かいたいと思います」
マツコ「渋谷まで電車に乗ればいいんじゃない?」
うさもぐ「それだと歩けない」
マツコ「消費カロリーが?あらやだ」
うさもぐ「そうなんですよ、足りないので」
ナレーション「そして新宿から三軒茶屋に向かう途中、必ず立ち寄って買うのが、渋谷にある『GREEN THUMB』のもっちりパンがおいしいあんバター、代官山にある『Leakker』のデニッシュあんバター」
マツコ「これ相当なカロリーでしょう?」
うさもぐ「いやもう本当に。でもすごい軽いんですよ」
マツコ「そう。軽いのにカロリーはすごいって、悪魔みたいな食べ物よね」
うさもぐ「そうですね、飲み物なのにすごいカロリーみたいな」
マツコ「すごいわね本当に」
ナレーション「そして食べ歩きスタートから5時間、あんバターの聖地三軒茶屋に到着。その中でもうさもぐさんが特にオススメするのが、住宅街に店を構える『ブーランジュリーボネダンヌ』。こちらのあんバターは食べ応え抜群。長さ18センチとビッグサイズながらお値段は190円」
うさもぐ「これ一見あんこ挟まってないじゃんって感じなんですけど、このあずきが挟まっているタイプのあんバターになります」
マツコ「あんこじゃないんだ」
うさもぐ「そうなんですよ、でも食べるとあんバターの味わいになるんですよね。もうだからここにしかないあんバター」
マツコ「豆ぱんにバタ―が挟まってるみたいな感じだ」
ナレーション「こうしてあんバターを計5つ堪能したうさもぐさんが最後に向かったのは、あんバター好きは絶対行くべきというカフェ『Coffee and Toast』。プリンぱん!やミルフィーユサンドなど、見た目のインパクトもあっておいしいパンが食べられると連日大行列。なんとあんことバターがメインになったパンだけで11種類あるんです。そんな中で今若者に絶大な人気を誇る究極のあんバターが。それがこちら」
うさもぐ「おしるこぱん!です」
マツコ「え、あれみんな女の子一人で食べるの?」
うさもぐ「全然」
マツコ「なに、みんなそんな歩いてるの?みんなもう今相当太ってるはずよ、日本の女は。どうしてるの、みんな。凶悪じゃない?だってけっこう」
うさもぐ「一日のカロリーがここで終わるみたいな。今最後に見ていただいた『Cofee and Toast』さんのおしるこぱん!を実際に用意していただいので、そちらを食べていただきたいと思います」
マツコ「凶悪なのを用意したのね。これ怖いわ。さすがにあれだけの量食ったあと、これはすごいわ」
うさもぐ「すごいですよね。切っただけでわかりますよね、油が」
マツコ「友達とシェアじゃなくて、一人で一個食ってるの?」
うさもぐ「ですね」
マツコ「すごいね、最近の子。見てこれ。わかる?これ。白玉入っているのよ」
うさもぐ「すごいですよね、ゴロッゴロですよ」
マツコ「中もしみっしみよ」
うさもぐ「いかがですか?」
マツコ「もうなにも怖いものなんてないと思ってた。でもね、これは恐怖よ。背徳感しかない」
うさもぐ「そうですよね」
マツコ「今日うちまで歩いて帰ろうかな」
~完~