2022/01/18放送

マツコの知らない世界

 https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'全国10000社以上を参拝し、巷で神社ソムリエと呼ばれる男性'
佐々木優太(ササキユウタ)さん(以下、佐々木)



マツコ「でも神社ソムリエとか言われると、一気に信憑性がなくなるんだけど」
スタッフ「そこも含めて確認してください」
マツコ「そこも含めてなのね」
佐々木「よろしくお願いします」
マツコ「今のところ信頼性ゼロなんですけど」
佐々木「え、うそうそ」
ナレーション「現在女性たちの間でブームを巻き起こしているパワースポットや開運神社巡り。今回そんな話題のスポットを紹介してくれる佐々木さんは、御朱印集めがきっかけで10年間で全国1万社以上の神社を巡り、その歴史やご利益に精通し、現在は神社本庁発行の広報誌にも寄稿するほどの神社マニア。そこで今夜は一度は訪れてほしい2022年を明るくする開運神社をご紹介。さらに願掛けだけじゃない、開運神社の知られざる楽しみ方から、開運アップの正しい参拝マナーまで大公開」


《細かい悩み別開運神社》


佐々木「ということでテーマとしてお話させていただきたいのがこちらでございます。神社参拝は古来からのエンターテインメント。もっと気楽に楽しんでほしい」
マツコ「でもこれお伊勢さんに最初行ったときに思ったのは、『よくできてるな!』って思ったの」
佐々木「造りがってことが?」
マツコ「造りとか、あと楽しませ方とか、自然の使い方とか。だからみんなお伊勢参りって、江戸時代とか流行ってみんな行ったじゃない。だから『ああきっとこれ楽しかったんだろうな』と思ったの。だからディズニーランドとかに近かったんだろうなっていう」
ナレーション「街道が整備され始めた江戸時代になると、お伊勢参りは庶民の間にも広まり、観光や娯楽としての意味合いも加わって年間数十万人が訪れたとも言われている」
佐々木「神社っていうのはそうやって人が集まるイベント会場でもあるし、エンターテインメントだって今マツコさんもおっしゃいましたけど、その所以として御成敗式目っていうのが歴史で習うと思うんですけど」
マツコ「教科書で習うわよね」
佐々木「あれの1ページ目に神様と人の関係っていうのが書かれていて、神様っていうのは人が拝めば拝むほど力を増していくもんだっていう。人というのはその増していった力を今度受けて元気よく暮らしていくものですよっていうのが書いてあるんですよね」
マツコ「ご都合主義的なものは感じるけどね」
佐々木「さらにこれが言いたいんですよ。開運神社は心のジム」
マツコ「ん?なによ?」
佐々木「たとえば、明日引っ越しがあるとかで、力仕事が必要だったいうので、急場しのぎで今日ジムに行ったとしても明日いきなり筋肉がついているわけでも」
マツコ「だから近くの神社に、通学路の途中にある神社に毎日手を合わせていたほうがいいってことですよね」
佐々木「そういうことです」
マツコ「あたしさ、すごいまだ貧乏だったころ、もうボロアポート暮らしの時に、すごい近所にお稲荷さんがあった。あたしそこ絶対毎日通るから、通るとき必ず手を合わせた。そのあと売れたの。偶然だって言われるかもしれないけど」
佐々木「心のジムなので」
マツコ「あ、やだ。ちょっと余計なことを言ったわ。チャンスを与えてしまった」
ナレーション「佐々木さんいわく、人々の活気が増えるほど神様の力が増すので、開運祈願は足しげく参拝に訪れることが大切とのこと。ということでここからが本題。神社ソムリエが開運神社の楽しみ方をご紹介」
佐々木「開運神社の楽しみ方。ご利益の裏にある物語がおもしろい。どういうことかっていうと、ちょっと乱暴な言い方をするんですけど、恋愛の神様って昨今いろいろ言われてますけど恋愛の神様って実は日本に1柱もいない。その神様の得意技やおこなったこと、神社で起きたできごとが後世の方から見てどんどん『あ、ここって頼愛の神様よね』っていうふうになって。だから有名なところでいくと恋愛といえば」
マツコ「まあ有名よね、信濃町」
佐々木「みんな東京大神宮。たださっきの話でいくと、こちらに祀られている神様って、天野照大神で伊勢神宮の神様なんです」
マツコ「そんな天照大神ってロマンスあったっけ?」
佐々木「って思うじゃないですか。ここってその神道式の結婚式が一般の方で初めておこなわれた神社」
マツコ「なるほど。だから恋愛の神社にしているのね」
佐々木「そうなんです」
マツコ「なるほど。初の神前結婚式がおこなわれた神社、一般の人向けに」
佐々木「そうです。それにあやかりたいという方がたくさんいらっしゃって。現代の人がそういうふうに思って。だから今恋愛の神様としてまちがいではないんですよ」
マツコ「まあだから人の思いが神様をまた変えるって」
佐々木「僕らが今参拝している神社っていうのは、そうやって成り立っているのを今僕らが拝んでいるので、たとえば芸能といえば新宿にある花園神社ってけっこう有名なんですよね」
マツコ「そうね。あたしは芸能というよりは近くの別のゲイノウでね。なんかこう通るとき必ず寄りましたよ」
佐々木「でも祀られている神様ってもともと芸能の神様じゃないんですよ。なんですけど、何回か火事にあってて、その火事のたびにこの社殿を建て直したいよって。でもお金どうするの、っていうときにこの境内でいろんな寄席とか芝居がおこなわれていて」
マツコ「そうね、それこそ紅テントとか、黒テントとか、あの辺の時代だってここでやってたんだもんね」
佐々木「その興行で集まったお金で社殿を何回も建て替えてるっていうことで、たくさんの芸能関係者の方がさらにその力にあやかりたくて、あやかったあとに奉納されて。でもここだけ紹介するんだったら僕ここ今日来なくてよかったので」
マツコ「そうね、まあだって有名どころだからね、全部」
佐々木「神社ソムリエとしてどうやって人の縁と神社の御利益を結びつけるかっていうのはここから」
マツコ「あたしに行ってもらいたい神社ベスト3とか出してよ」
佐々木「大切なものはちゃんとご用意している。このあと」
マツコ「あたしそこ行くわよ」
佐々木「お願いします」
マツコ「いっしょに行ってその後飲みにいくか?」
佐々木「お願いします」
マツコ「なんだよ、『飲みにいくか』って」
佐々木「佐々木的開運への道、お悩みは人それぞれ。実は細かい悩みにも力を発揮するのが開運神社」
マツコ「本当に?そんな細やかなサービスがあるの?」
佐々木「でもやっぱりあまり知られていないので、じゃあ僕がご紹介しますってことで」
マツコ「それがソムリエたる所以ね」
佐々木「スタッフの方に、それぞれ『悩みありますか?』って聞いたんです。そしたら答えてくださったんですよね」


悩み〉きらいな上司から離れたい、糖尿病を治したい、片づけられない性格を直したい、ギャンブル癖を直したい、子どもの反抗期に悩んでいる、視聴率をとりたい、いやな仕事が来なくしたい、痛風を治したい、隣人の騒音に悩んでいる、若々しく美しくなりたい、50過ぎだけど結婚したい、芸能人と結婚したい


マツコ「あのね、こんなことで悩んでるからこの局うまくいかないんだよね。これに悩む前にまずこの仕事と向き合いなさいっていうね」
佐々木「それだったらやっぱり『視聴率をとりたい』」
マツコ「まあそこよね。それ誰なんだろう、それを言ったやつ」
佐々木「僕が紹介したいのは奈良に鎮座している『賣太神社(めたじんじゃ)』って読むんですけど、芸能の神と古事記のダブルパワー。祀られている神様はアメノウズメといって、芸能の祖神といわれているんですね。神様の前で人前で一番最初に芸をしたっていうことから芸能の神とされているんですけど。この芸能の神様、祀られている神社あまたあるんですけど、こちらは稗田阿礼という方も神様として祀られています」
マツコ「ダブルなのね」
佐々木「そうなんです。稗田阿礼は古事記を編纂した人なんです」
マツコ「そういうクリエイティブな」
佐々木「そう、クリエイティブという意味ではスタッフのみなさんとか、作家さんとか」
マツコ「ちょっと。誰か今すぐ言って。もういいから。今から行けば間に合うから。誰が行くのがいいか。クリエイティビティのかけらもないやつがいいよ。…ほぼ全員」
佐々木「他にちょっと気になるなっていうとこあります?」
マツコ「そうね、『糖尿病を治したい』と『痛風を治したい』は同一人物ですか?同一人物だとしたら、相当深刻な状態」
佐々木「まずは糖尿病を治したいという方にご紹介」
マツコ「2か所行かなきゃいけないんですね」
佐々木「差し上げたいのは、群馬県に鎮座しています。あれで『ぬきさきじんじゃ(貫前神社)』と読みます。富岡市ですね。ここを見ていただくと、パッと気づきません?下り参道ってすごく珍しくって。神社ってパッと思い浮かべるとだいたい階段を上っていくイメージがありませんか?」
マツコ「こんなの見たことない」
佐々木「だから数値が下がりますようにという思いで珍しい下り参道を歩き、参拝する神様は刃物、縁を切る神様ですから、病気との縁を断ち切っていただきたい」
マツコ「だからそうしましたらこれ同一人物なので、まず階段を降りなきゃいけない痛風を治しましょう。先に痛風からいったほうがいいです」
佐々木「痛風を治したいという方にオススメな神社は大阪の豊中に鎮座しています、服部天神宮というお社があるんですね。こちらはもうそのまま足の神様として信仰されてまして。痛風といえば風が吹いても」
マツコ「『足の神様』って書いてあるわね」
佐々木「こちらは有名な菅原道真公が旅の途中で足が痛くて先に進めないと言ったときに、じゃあこちら参拝したら治りますよって地元の方がオススメしたら、本当に治ったということで足のケガとか病気にご利益があるとされている神社です。さらに祀られているのが薬の神様なんですよね。だから医学系・医薬系のご利益もあって、足を治すっていうことから痛風の方にはぜひ参拝していただきたい」
マツコ「じゃあまず豊中の服部天神に行って、痛風が落ち着いたころに群馬の富岡の貫前神社に行く」
ナレーション「他にも、嫌な仕事が入らないようにしたい方に神社ソムリエがオススメなのが福岡県にある風治八幡宮。もともと風雨を鎮めた海の神様を祀っていますが、風を治めた『封じ』からさまざまな災いを封じ込める言い伝えが広がり、境内にある封宮で木札に書いて納めると自分に降りかかってほしくないことを封じ込めてくれるといわれています。さらに若々しさと美しさを保ちたい方に神社ソムリエが選んだのは、静岡県の大井神社。全国的にも珍しい祀られている3柱が全員女性の神様で、美容に欠かせない水や土をつかさどっているという。みなさんも自分にぴったり合ったご利益を探して参拝にでかけるのはいかがですか?ここからは全国1万社以上の神社を巡った佐々木さんが、参拝マナーで開運アップする方法を大公開。一般的に二礼二拍手一礼が有名ですが」
佐々木「佐々木的開運への道、2。ご利益を本領発揮させるために礼を尽くして運をつかむべし。お賽銭は心を込めた金額で。まず参拝に行くとお賽銭を入れますよね」
マツコ「あたし『ご縁』って言って5円玉に逃げるやつ嫌い」
佐々木「5円って、ご縁がありますようにって言ってみなさん5円を願掛けで入れられると思うんですけど。通貨が円になった当時の五円って今でだいたい30万円くらい」
マツコ「そうか。けっこうな金額を入れてたんだよね」
佐々木「なので昔の方は『自分がこんなに財を得られたのはみなさんのおかげですから、みなさんにも縁がありますように』といって五円を神社に納めていた」
マツコ「五円だってギリギリの人もいるじゃない?」
佐々木「なのでお伝えしたいのは『お賽銭は心を込めた金額で』。これ何が言いたいかっていうと、1000円持っている人の10円と、10円しか持ってない人の10円、同じ10円でも価値が違うんですよね。だからお賽銭っていうのは自分の願い事の対価ではなくって、神様とか自分の後ろに並んでいる方が参拝に来たときにちゃんと社殿がありますようにと、次の人にバトンタッチしていく思いで納めれば、開運に近づくんじゃないかと思っております。そしてお賽銭を入れたら次は鈴を鳴らすと思うんですけど、『参拝はとにかく音を大切に』。これ神社とか神道って音をすごく重要視している。マツコさん、鈴を鳴らすとき、うまく鳴らないっていう経験ありません?」
マツコ「あるある。あと神様にお知らせしなきゃいけないから、ちょっとうるさくてもいいからちゃんと鳴るように振らなきゃだめよって言われた」
佐々木「ですよね。鈴の鳴らし方が実は大事で、多くの方がこの鈴、鈴緒といいますけど、これ横に振ったりとか同じ感じで前後に振られる方が多いと思うんですけど。これでは鳴らないようにもともと作られているんですよ」
マツコ「だってこれでなっちゃったらずっとカラコロ鳴ってるもんね」
佐々木「そうなんです。だからこれは本当は上にたゆませて上下に振ると、鈴を打って鳴るようになっています。だからぜひみなさん行かれたときは、一回上にたゆませて上下に振っていただきたいですね。鈴を鳴らすと次は手を叩きますよね。手を打つときにスッと左手を上に上げていただきたいんですね。ずれた状態」
マツコ「えー、これはやってなかったわ。こうやってこう手を2回ただ打つんじゃなくて、ちょっとこうやってから打つ」
佐々木「そうなんですよ。今音変わりましたよね」
マツコ「本当だ。でも確かに、たとえばコンサートとかでさ、最後スタンディングオベーションとかする時って、こうやって叩くもんね。だからやっぱりちょっとずらしたほうが神様に伝わりやすい」
佐々木「そうですね。他にも、佐々木的開運への道、3。悩んだときは木を見るべし。きれいな水が流れる神社は開運パワーに期待であると」

マツコ「そんなないでしょ、水が流れているような神社」
佐々木「おっしゃっていただいたとおり、どこにもかしこにも水が流れているわけじゃないですよね。あっと思って気づいたときに。それを見極めるポイントがこの『木』なんです。木がドーンと立っていて、でも川もなにもないぞっていっても、その木を育てて今維持するためにはすごく水が必要なんです。ということは地下水が豊富なんですよね、その場所は。だから僕が全国歩いていろいろ話を聞くうえで、白蛇さんとか龍っていうのは地下水脈だっていうところがけっこう多いんですよ。そこでさらに気づいたのがツリーのほうの木が良いねっていう所って、そういう意味で『気が良い』に通じるんじゃないかなと思って」
マツコ「それなに?いつから使っているの?」
佐々木「3年くらい前」
マツコ「いいと思う」
佐々木「木が良い神社は気が良い。まあいろいろお話をさせていただいたんですけれども、この令和4年、2022年、どこが一番いいのか?2022年一番オススメの開運神社、広島県福山市に鎮座しております『うしとらじんじゃ(艮神社)』と読みます」
マツコ「これで『うしとらじんじゃ』って読むの?」
佐々木「これで『うしとら』と読むんですよ。こちら艮神社は福山にお城があるんですけれども、そのお城の鬼門を守るために建てられたんです」
マツコ「福山城って目の前だよね、駅の。じゃあ駅のすぐ近くなんだ?」
佐々木「丑寅の方向に祀られているんですけど」
マツコ「丑寅の方向にあるから艮神社なの?」
佐々木「そうなんです。これ地図見ていただければ駅からすぐですよね。しかも去年丑年、今年寅年。丑寅をまたぐ12年に1回の年ですからぜひこの艮神社とも思いまして」
マツコ「けっこうシンプルなオススメの仕方ね」
佐々木「まだあります。祀られている神様は疫病封じの神様なんですよ」
マツコ「へえ、それはすごいね」
佐々木「さらに境内にアメノウズメノミコトといって、最初に人前で肌をさらしてショーをした神様が祀られているんです。本殿に祀られているのは疫病封じの神様、さらに肌を出したってことで、僕らも今年こそはマスクを取っていけるような年になればいいなと思って」
マツコ「勉強になったわ」
ナレーション「神社が建てられた所以と御祭神の特性を合わせた3つの開運パワーでコロナ禍が続く世の中の明るい未来を祈願しつつ、最後は」
佐々木「この令和4年、マツコさんにぜひ参拝していただきたいということで。広島県福山市艮神社、千葉県勝浦市遠見岬神社。ここはぜひマツコさんにと思って」
マツコ「これひな祭り飾るところじゃない?」
佐々木「おっしゃるとおりです。その階段も遠見岬神社の名前からきてて、『富が咲く』という字が変わって、富が咲く階段、富咲の階段ともいわれているんです。なぜこちらの神社をご紹介差し上げたかっていうと、マツコさん今年節目の年なんじゃないかなと思って」
マツコ「なんで?」
佐々木「誕生日を迎えられると」
マツコ「ああ、50になりますよ」
佐々木「なのでちょっと今までも振り返りつつ、これからを見通す時期なのかと思いまして」
マツコ「あらすごい、海が見えるんだ」
佐々木「そうなんです。この神社に参拝していただくと、俺もそうなんですけど、集中してみんなそこで終わっちゃうんですけどぜひ振り返って神様と同じ方向を見ていただきたいんですね。全国のほとんどの神社は東か南を向いて建っているんです。太陽の方向を向くために。神様に向いていただくために。だけどこちらの遠見岬神社は向いているほうが特徴的で、自分のルーツを見てるんですよね。ここの神様は徳島のほうから来られた神様なんです。なので節目だからぜひ参拝していただいて、後ろを見返しながら次に進んでいただきたいなと思いまして」
マツコ「まあ、勝浦だったらねそんなに遠くでもないし、行きますよ」
佐々木「じゃあぜひご案内差し上げます」
マツコ「本当?」
佐々木「はい。ということで僕長々とお話させていただいたんですけれども、最初と最後、印象が変わりましたか?大丈夫でした?」
マツコ「それはどういうこと?佐々木ちゃんに対しての印象ってこと?一切変わっておりません。いやでもあたし最初からうさんくさいやつが嫌いとは言っていないからね」
佐々木「よかった」
マツコ「だからうさんくさい印象は変わってませんよ」
佐々木「ああ」
マツコ「冗談」

 

~完~