2022/01/18放送

マツコの知らない世界

 https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'日本各地を巡り、人の家のお雑煮を食べ歩く女性'
粕谷浩子(カスヤヒロコ)さん(以下、粕谷)



マツコ「人の家のお雑煮を食べ歩くってどういうこと?ピンポンってして?お正月?はあー。久々じゃない?本物が来るの」
粕谷「こんにちは」
マツコ「ああ、人の家のお雑煮を食べそう。…冗談よ」
粕谷「はい、もう食べています」
マツコ「どうやってアポをとるの?」
粕谷「ナンパ」
マツコ「え、街歩いている人に『すみません、お雑煮食べさせてください』って言うの?」
粕谷「『お雑煮どんなの食べていますか?』って」
マツコ「お雑煮調査を装っていくのね」
粕谷「調査ですよ」
マツコ「実際それをお断りされたとしても、ちゃんと資料にはなってるのね」
粕谷「なってます」
マツコ「話が盛り上がったら」
粕谷「『食べたーい』って言って、行くわけです」
マツコ「言い方を変えたほうが。もっとお正月にお雑煮を出せばいいのにって思うのよね、いろんなお店で」
粕谷「本当にそう思います。私それを本当にうんとうんとうんと働きかけたい。お正月の期間だけなんですけれども、誰もが知ってるとらやさんのところでだとか、あるいはだしの茅乃舎さんのところなんかでも」
マツコ「さすがとらやさんはやっぱり京都だから白みそなのね」
粕谷「そうなんですよ。白みその。私が正月が過ぎた今だからこそ言いたいっていうところが。お雑煮は『ハレの日』の料理なのになぜ正月だけなのか?365日、もっと気軽に食べてほしい」
マツコ「365日はちょっとね」
粕谷「それはイヤかもしれないですけど」
マツコ「変えなさいよ」
ナレーション「実は今、なべ焼きうどん風に食べる長崎県島原氏の貝雑煮(『姫松屋本店』)や、一見茶わん蒸しのようだが中にお餅が入った福岡県朝倉市の蒸し雑煮など(『和食処松月』)、これまで正月でしか食べなかったお雑煮を通年で提供するお店が急増。そこでまずは粕谷さん厳選、365日食べられる名店の絶品お雑煮をご紹介。まずこちらは浅草の浅草寺。仲見世通りのすぐ裏手にある『甘味処梅園』」
粕谷「創業168年、浅草で最も古い甘味処です。ここでは4種類のお雑煮を通年で提供されているんです。湯葉が入った湯葉雑煮。あと春雨で食事感覚に食べられるようなお雑煮。そして一番人気が梅園雑煮っていうこちらのお雑煮です。お餅は毎日自社工場で製造されて、こんなふうに毎日焼いてらっしゃる。だから本当お餅がおいしいです。そして具材がタケノコ、うずら、シイタケ、エビみたいな感じで8種類入っています。そしてお出汁はかつおと昆布なんですけど、醤油を一切使っていない。塩だけでつけてて、お出汁の濃厚さを味わっていただきたいと。これ本当に年中食べられるおいしいお雑煮です。もうひとつが築地のほうです。これは築地の場外市場のところ。入っていって何かあやしげっていうような2階のところにある『マコさん』これは築地場外の最初の喫茶店。レトロな感じの喫茶店なんです」
マツコ「効くの?エアコン」
粕谷「だけどお雑煮は本格的。築地らしいんですけど、お雑煮でこんな具材がついているんです」
マツコ「ホットコーヒーつき。まあそうだよね、喫茶店だからね」
粕谷「そうなんです。お出汁もかつお昆布のお出汁が使われていますが、なんてったって海鮮がいっぱい入っているから、お出汁が全部出ていますから。おいしいです。中でも今度イチオシの絶品お雑煮っていうことで。何度でも通いたくなるフワフワ卵がすごい『あんみつみはし』、おぞうにです。私上野に行くたび、必ず食べるんですよ」
マツコ「フワフワ卵」
粕谷「そうなんです。かき混ぜないでじっと待って、卵がフワフワフワフワって浮き上がってくる感じ。そのフワフワフワっていうのがホッとする味で、食べようかなって思っちゃうと思います」
マツコ「あたし予言されてるの?今」
粕谷「来ました」
マツコ「ありがとう。本当だ、フワフワしてる。ユズの香りもすごいね。確かに安心するわね」
粕谷「もうなんかホッとしちゃうんですよね。お餅も毎日作ってらっしゃるんですって、3時から」
マツコ「餅ウマい」
粕谷「ですよね、このお餅おいしいんですよね、本当に」
マツコ「でも今正直どう思ったか言っていい?このお餅でおしるこが食べたいと思っちゃった」
粕谷「おいしいですよ。めちゃくちゃおいしいです」
マツコ「おいしいよね、やっぱりねこれ。甘味処だから、たぶんそっちに合わせて作ってるだろうから」
粕谷「それは否めない」
マツコ「否めないよね。両方食べればいいのよ」
粕谷「マツコさんの家のお雑煮って、どんなのでした?」
マツコ「うちはもう本当にシンプル。ホウレンソウだったと思うけれど、鶏肉、ニンジン。変な話、あたしこれお雑煮って言わないだろうけど、シチューとかに入れたらお雑煮じゃない?」
粕谷「私もそれ食べます」
マツコ「だとしたらあたし、だいたいやったよ。トマトソースにも入れたし」
粕谷「私もですね一日一雑煮ってやってたこと」
マツコ「それはあたしやってないです」


《出汁のバリエーションがすごい。全国のお雑煮が一挙大集結》


粕谷「プロフィールです。『日本各地をめぐり、人の家のお雑煮を食べ歩く女性。粕谷浩子』」
マツコ「言い方が悪いよね、これ。追いはぎみたいにね。突然家に『雑煮食わせろ』って言ってくるみたいだからね。それより最も恐怖なものを見つけてしまった。同い年だった」
粕谷「そう、同級生」
マツコ「そんな覚えはございません。ちょっと待って。来年北陸に移るの?」
粕谷「来年は確実に今度は次の場所に行きます」
マツコ「九州はけっこう行った?」
粕谷「4万キロも走っちゃいました。初心者マークをつけて」
マツコ「ごくろうさまでした」
粕谷「12年間お雑煮を調べて回ったんですけど」
マツコ「疲れるからじっとしていたほうがいいよ」
粕谷「動いちゃうんですよ。どうしましょう」
マツコ「あらやだ。しょうがないわ」
粕谷「お雑煮を12年間研究してわかったこと。誰もが知っているのに、人によってイメージが全く違う不思議な食べ物。そうなんですよ」
マツコ「何も言ってないけど。何か言いましたっけ、あたし今。そうなんだ」
粕谷「そうなんです。まずは外食で食べる機会がないじゃないですか」
マツコ「不思議なのはさ、なんでお餅を汁に入れたのかっていう」

粕谷「昔はお餅自体が高価なものだったんですよ。もち米自体が」
マツコ「だからああいうお正月のおめでたい時じゃないと、もうお餅を食べられなかったのね」
粕谷「そうなんですよ。庶民に広がったのは江戸時代なんですけど、始まりはお正月のものじゃなかった」
マツコ「そうなの?相当高い位の人が普通に食べてるものだったんだ」
粕谷「そうだったんです。そいつをお武家さんがまねっこして、宴席料理の一番初めに出す汁物の中にお餅を入れて。だからハレの日の特別の日のお料理だから、他の家のお雑煮を食べる機会があんまりないじゃないですか。これごく一部なんですけど、みんなの普通が並んだらこんな感じになってくるんですよ」
マツコ「そうそう、これ香川の。これウマいんだよ」
粕谷「ウマいんですよ。いりこのお出汁でそれで白みそで。甘いあんこ餅にそれにあおさがちょちょと乗ってて」
マツコ「食べた時本当に感動した。おいしくて。最初はなんか『あんこ!?』って思ったんだけど。富山のやつ何?」
粕谷「ねぎの根っこのところ。そいつがすまし汁の上の丸餅が入っているところにぴょこんと乗っているんですよ」
マツコ「付け根のところだけ?」
粕谷「そう。これはですね、白髪になるまで健やかにいくっていう願いが込められて。これも聞いた人は普通だと言っていました」
マツコ「異常事態ですけどね」
粕谷「みんな異常事態がいっぱいなんですよ。食べて回ってますけど、めっちゃウマい」
マツコ「いや、だから食べて回っていることが恐怖なんですよ」
ナレーション「引っ越しをしてまで全国各地を巡り、知られざるお雑煮を日々研究する粕谷さん。その最大の魅力が」
粕谷「もはやラーメン以上。ハレの日だからできたバリエーションがすごすぎる出汁。出汁がウマいんです。出汁が半端なくウマいんですよ」
マツコ「ごめんなさい、しゃべる間を与えていただけませんか?」
粕谷「すみません」
ナレーション「というわけで、ここからは全国から厳選、出汁にこだわったお雑煮をご紹介」
粕谷「これはお出汁がすごいなってふうに思ってるところを中心に、ちょっとマップにしてもらってるものなんですけど。マツコさん興味のあるやつありますか?」
マツコ「お雑煮に見えないわよね、どれも。ちょっとフグとか使っているところあるの?」
粕谷「福島県のいわき市なんですけれど」
マツコ「このピュッてしっぽみたいになってるのがフグ?」
粕谷「天日で干したものをお出汁にも、そのままも食べていただけるっていう感じで。クジラのぶんも(青森県八戸市)」
マツコ「クジラベーコンみたいな感じ?」
粕谷「赤いほうじゃなくて、白いところ。一番脂が乗っているところなんですけど。すごいおいしいんですよ。焼きエビで出汁をとるっていうのが鹿児島のほうでされていたりとか(鹿児島県鹿児島市)」
マツコ「最近はエビのお出汁のラーメンとか増えてきたけど、まあなかったわよね」
粕谷「香ばしさも加わって、こりゃまたおいしいんですよ。新潟県新発田市では鮭とイクラが乗っている」
マツコ「イクラに火が通っているの?」
粕谷「そうなんですよ。一回ゆがいちゃうんですよ。そうすると周りがゴムっぽくなって中がトロンってするんですよ」
マツコ「半熟卵みたいな?」
粕谷「そんな感じなんです。他にも本当いろいろなお雑煮がある」
マツコ「わかりやすく一個隠してるわよね。明石っていったらタコ?鯛?」
粕谷「アナゴちゃん」
マツコ「明石ってアナゴが名物なんだ?」
粕谷「はい、アナゴさんが。ぜひ食べていただきたいです」
マツコ「アナゴの白焼きが入ってて。あ、本当だ。アナゴの味がする、お出汁。このお出汁で白焼きだからすごいあっさりしているのかなと思ったら、けっこう味がちゃんとするね」
粕谷「アナゴの頭をカリカリに焼いて、それで骨も焼いてそれで出汁をとるんです」
ナレーション「出汁に下茹でした大根・里芋を入れる。酒・塩・薄口しょうゆで味付け。最後にお餅を入れて軽く煮込み、白焼きしたアナゴを乗せ彩りを添えれば、アナゴを余すところなく使ったぜいたくなお雑煮が。他にも、アユを丸一日かけて炭火で焼いた焼き鮎のお雑煮も」
粕谷「食べてもらいたかったのです」
マツコ「ああ、でもシンプル。あー、アユ」
粕谷「そうなんです。もうお出汁のための鮎くんなんですけど。具材がそんなに入ってないけどお出汁が本当に一番のごちそうですね。お出汁とお餅」
マツコ「餅の量が少ないのよね」
ナレーション「地域によって違うご当地雑煮を見つけるために、粕谷さんがやっているのが地元のお年寄りに声をかけるばあちゃんナンパ。今回その様子を密着させてもらうことに。この日やってきたのは宮崎県の北部にある人口1000人ほどの諸塚村」
スタッフ「なんでこちらに?」
粕谷「行ったことないところだとか、山のところだと、おもしろい情報があると思うので、来ちゃいました」
ナレーション「さっそく愛車に乗って村を散策。目に入った人はかたっぱしから声をかけるのが粕谷さんのナンパスタイル。さらに村のスーパーでも驚くほど俊敏な動きで狙った獲物は逃がさない」
スタッフ「突然来られてどう思いました?」
スーパーのスタッフ「びっくりしました。不思議な人が来たなと思って」
マツコ「通報されるよ」
粕谷「されたことないです。こんな感じでいろんな人に聞いていくんですよ。普通のおうちに行ったりもあるし、農家さんのところで声かけたりだとか。それとか『あ、歩いてる』と思って止まって聞いたりだとか。だいたい九州回ってるんです」
マツコ「え、ちょっと待って。全市町村回ったの?」
粕谷「ほぼ行ってると思います。だけどいくつか行けていないところがあって」
マツコ「ここだけ抜けてたんだ?」
粕谷「ここと、今いくつか宮崎が抜けてるところがあるんですけど」
ナレーション「そしてこの日最後に向かったのは漁業が盛んな宮崎県日向市」
粕谷「以前はおばあちゃんをナンパして出会った方のところに作り方を習いにいきます」
ナレーション「レシピを聞いてもうまく作れなかったときは、自宅に押しかけて教えてもらうのがばあちゃんナンパの真骨頂。今回教えてもらうのは、日向市の港で代々作られるアカムロのお雑煮。アカムロは鮮度落ちが極めて早く、産地以外ではあまり流通しない。この地域では出汁の取り方もかなり独特。一度焼いたアジの身を取り分け、カラカラになるまでフライパンで炒る。そんな手間暇かけて作ったアカムロのお雑煮がこちら。炒ったアカムロを入れることで雑煮のコクとうまみが格段にアップするんだそう。そんなアカムロ雑煮をマツコが実食」
粕谷「というわけで、島田さんのアカムロの雑煮を用意しました」
マツコ「島田さんって、さっきのお母さまね」
粕谷「すごい親切で、私が」
マツコ「なんで立ったの?立たなくていい」
粕谷「食べてください」
マツコ「座りなさい」
粕谷「すみません」
マツコ「相当濃そうなお出汁ね」
粕谷「そうですね。これはアカムロアジを使ってるんですよ」
マツコ「あっ、おいしい。そんなに濃くない。品の良いお味。そんなにガツンってくる感じじゃないよ。見た目が濃いから、すごいしょっぱいかなと思ったら」
ナレーション「使うのは切り昆布、水菜、里芋、ごぼうなど。味の決め手となるアカムロが手に入らない場合は、普通のアジで代用もできるそう」
粕谷「九州は甘口のしょうゆが使われているところが多いので」
マツコ「おいしい。丸餅なんて子どものころ食べたことなかった」
粕谷「売られてないですもんね」
マツコ「売られてなかった」
粕谷「関ケ原のところを境目にして、東が切り餅、西が丸餅っていうのは今も明確にかなりカッチリ」
マツコ「三重とか富山くらいまでが角餅で、そこから向こうが丸餅になるの?」
粕谷「そうです。岐阜のあたりのところからそうです。もともとお餅っていうのはペッタンペッタンついたら、小分けしようと思ったら丸くなるじゃないですか。丸餅がスタートと言われているんですけど。江戸のほうにたくさん人数が増えたじゃないですか。江戸幕府で一気に」
マツコ「なるほど。運搬のしやすさで効率を求めて四角になったの?」
粕谷「まさにそのとおりなんです」
マツコ「なるほどね。大量消費が生んだんだ」
粕谷「そう、大量にいっぺんに作れる方法っていうので」
マツコ「それで角餅文化が生まれたんだ。あれ家で昔田舎の方とかお餅つきやったじゃない。別にそんな大量消費するわけじゃないんだからさ、丸餅でいいのにわざわざ四角に切ってたよね。それくらい根付いちゃったのね、角餅文化がね」
ナレーション「餅の形や出汁、具材に至るまで地域によってさまざまな進化を遂げたお雑煮。中にはちょっと変わった食べ方もあるそうで」
粕谷「そのひとつが、何かにお餅をつけて食べるっていう食べ方」
(岩手県、くるみ雑煮)
マツコ「別にお雑煮から取り出さなくても、くるみ餅でいいのにって。両方味を楽しみたいのね」
粕谷「そうなんです。特にやっぱりくるみが大好きな地域なんです」
マツコ「だからお雑煮だろうがなんだろうが、絶対にくるみにつけてやるっていう感じなのね」
粕谷「そうなんですよ。それとか奈良県の方だったら、白みそのお雑煮のところから餅を取り出してきな粉にからめて食べる」
マツコ「きな粉はお砂糖まぶしてあるやつでしょ。これはおいしいわよね」
粕谷「甘いです。これおいしいです」
ナレーション「さらに熊本県ではお餅以外の具材を先に食べ、大量の砂糖を加えた納豆をかける食べ方も」
マツコ「うん、ウマい」
粕谷「本当ですか、よかった」
マツコ「いりこと砂糖が合うね。出汁の塩味が。みたらし団子的な感じ」
粕谷「お餅にもうひとつそういうなにか新しい食べ方というか。納豆にちょっと砂糖を入れるとちょっとしたスイーツみたいな感じ」
マツコ「うん、おいしい」

 

 

《日本一の餅つき名人!つきたての究極のお雑煮!》


粕谷「今日は実はとぴっきりのおいしいものを食べていただきたいって思っていまして。つきたてのお餅で作った最高のお雑煮を食べてほしい」
マツコ「うれしい」
粕谷「つきたてのお餅をぜひ食べていただきたい」
マツコ「つきたてのお餅はお雑煮なんかに入れたらもったいない」
粕谷「うー!ダメです。つきたてのお餅で最高のお雑煮ができるんです。それは食べてもらわなきゃ」
マツコ「冗談よ」
粕谷「食べてくださいね」
マツコ「あなたのそのリアクションがほしくて言っただけよ」
粕谷「北海道名寄市の餅つきチャンピオンのお二人です。大出さんと今田さんです」
マツコ「名寄ってお餅つき名物なの?」
大出さん「北海道名寄市が、もち米作付け日本一です。生産量も」
マツコ「そうなんだ」
ナレーション「北海道名寄市は日本一のもち米の里と言われ、そのもち米は赤福やきびだんごなど、有名銘菓にも使われている。さらに、年に一度『餅つきチャンピオン決定戦』がおこなわれ、大出さんと今田さんは4年連続優勝した最強の餅つき名人なんです」
大出さん「餅つきはスピードが命なので、ちょっとやりながら」
マツコ「芸人を志していたことある?」
大出さん「そんなことありません」
マツコ「ないよな」
大出さん「ちょっとやらせていただきます」
マツコ「あたしね、餅つきしてる男見るの大好きなのよ。うれしい、本当。ああでもさすがに上手にね。これだけやっただけでこんなになるんだね、もうね」
今田さん「もち米がいい感じなので」
マツコ「そろそろ大丈夫?」
今田さん「100回ついていきます」
マツコ「100回やっただけでなるんだ。やっぱりつき方なのね。近所のじじい、全然つけなかったもん、子ども会の餅つき大会。あれ何千回やってたんだみたいな」
大出さん「最後みなさんで10回のカウントダウンをお願いしたいと思います」
マツコ「これがあるかないかで大違いなのね。わかったわ。10、9、8、7、6、5、4、3、2、1」
今田さん「完成。ありがとうございました」
マツコ「お疲れ、今田ちゃん」
今田さん「いえいえ、おいしい餅がきっとできました」

粕谷「いただきます」
マツコ「うわ、これもう、食べちゃおう。やっぱり餅はつきたてだね」
粕谷「つきたておいしいです。本当おいしい」
今田さん「おいしいですか。ありがとうございます」
マツコ「初めての経験よ、つきたてのお餅でお雑煮。めちゃくちゃ高性能な自動餅つき機ってできないの?これくらいおいしくなるやつできないの?」
今田さん「むしろ僕らを呼んでください」
大出さん「すぐ来ます」
マツコ「餅つきだけじゃすまないかもよ」
粕谷「どうもありがとうございました」
マツコ「え?なに勝手に仕切ってるのよ。ちょっとあんこない?」
スタッフ「いろいろ用意してます」
マツコ「ありがとう。うれしいわ。すごいわよ、あんこもこしあんとつぶあん。絶対に文句を言わせねぇっていうね。これなに?みたらし?みたらしだ」
粕谷「おいしそう。つきたてにはかなわないです。本当にウマいもん」
マツコ「これつきたてで。…あ、お雑煮だったっけ?」
粕谷「そうですよ、お雑煮の世界なんです」

~完~