2021/07/27放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/
2020/04/28放送分
《平成生まれの若者が熱狂!世界が注目!昭和ポップス》
'平成生まれの昭和ポップス育ち'
高橋昌太郎(タカハシショウタロウ)さん(以下、高橋)
さにーさん(以下、さにー)

マツコ「年齢不詳。中学生にも見えるわよ」
高橋「ああ、よく言われるんです」
マツコ「いくつ?」
高橋「28です」
マツコ「28!?平成何年?」
高橋「3年です」
マツコ「平成3年生まれが28か。はあー、もう死ぬなあたしそろそろ」
さにー「バブルを知らない私たち。日本が一番元気だった時代の『華やかさ』『共有感』に憧れる。華やかさっていうところでいうと、やっぱり当時は」
マツコ「まあね。めちゃくちゃだったわよね、今思うとね」
さにー「レコーディングにも当時の一流のミュージシャンを集めて、生の音でレコーディングしてましたし、生放送の音楽番組が毎日のようにあったわけですよね。ていうのが私たちからするとあんまり馴染みがないというか。そんなに音楽が盛り上がってたんだなっていう豪華さというか。すごい憧れるところのひとつではあります。あとは共有感に憧れるっていうところがすごく大きい」
マツコ「確かに、『昔のほうがよかった』とは思ってないですけど、聖子ちゃんの歌も明菜ちゃんの歌もキョンキョンの歌も、おじいちゃんおばあちゃんまで知ってたよね。子どもは子どもで、五木ひろしさんとか森進一さんの歌を知ってた。どっちがいいとか悪いじゃなくて、そういうものはなくなりましたよねって話よね」
さにー「昭和歌謡バーっていうのが都内にけっこうよくあって、よく行くんですけど、たまたまその日に店に来た大人同士が同じところで盛り上がったりして、みんなで合いの手入れ始めたりすると」
高橋「その音楽聞いてたときの年齢に急に」
さにー「盛り上がれる。うらやましいなと思います。そういう曲がないのでなかなか」
マツコ「まあだから、あたしLADY GAGAを最初聞いたとき、あれ歌謡曲なんだよ。メロディとかが。もう一回こういうのをみんな新しいと思い出したのかなって。おもしろいよね、たぶん。今の人が昔のメロディラインとか聞いたらね」
ナレーション「若者が盛り上がっているこの曲、なんという曲かわかりますか?そう、1986オメガトライブの『君は1000%』。35年前、昭和61年のヒット曲。洋楽の要素を取り入れながら、独自の進化を遂げた70~80年代のポップスが平成生まれにも大人気に。さらに外国人DJによって、海外のクラブでも日本のポップスが流れる時代に。その魅力を語るのは、平成生まれの高橋くんとさにーさん」
さにー「昭和ポップスのすごさが如実に表れているところっていうのが、たった数秒で心をつかむ、イントロがすごい」
マツコ「たぶん今の曲と違って、イントロがもっと重要だったわよね、昔は。今って意外とすごいあっさり入ったりするじゃない、本編に」
高橋「それこそ米津さんとかは、『Lemon』なんて歌から入っちゃったりするので。けっこうイントロがない曲っていうのも多いんですよ」
さにー「頭からそもそも聴くっていうことをしないで、飛ばして飛ばして聴いちゃう人も今多いので」
ナレーション「今やスマホで音楽を聴くケースがほとんどで、イントロを飛ばしてしまう人も多く、ここ最近のヒット曲を振り返ると菅田将暉の『まちがいさがし』やYOASOBIの『夜に駆ける』など、イントロがないものも多数。一方、テレビの歌番組で曲を覚えていた70~80年代は聴く人の心をより掴むため、キャッチーでインパクトのあるイントロが数多く誕生。今の若者もその完成度の高いイントロに魅了されているという。というわけで平成生まれの二人が聴いてかっこいいと思う昭和ポップスのイントロベストテンを発表」
さにー「では10位から7位まで発表させていただきます」
高橋「じゃあいきましょう」
高橋・さにー「今週の10位から7位」
高橋「10位『君は1000%』、9位『そして僕は途方に暮れる』、8位『夢芝居』、7位『ルビーの指環』」
マツコ「え、思い出せない、『君は1000%』のイントロ」
さにー「夏がブワーっとくる感じのイントロです」
マツコ「全然覚えてない。『ふたりの夏物語』は覚えてる。あっちのほうがかっこいい。あっちのほうがかっこいいって言ったら申し訳ないけど」
さにー「マツコさんは、スギオメ派とカルオメ派とどっち派ですか?」
マツコ「歌が好きなのは杉山さん。見た目が好きなのはカルロスです」
高橋「『ふたりの夏物語』のほうがお好きですか?」
マツコ「でも歌も好きかな。オメガドライブ系列の中では一番好きかも」
さにー「では次、9位。『そして僕は途方に暮れる』」
マツコ「これはもうおしゃれイントロですよ」
さにー「なんか映画のエンドロールが流れてきそうな感じのイントロですよね」
マツコ「エンドロールになっちゃうんだ」
さにー「最後に余韻たっぷり残して、終わったあとに下界に戻れなくなる感じの映画のエンドロールに出てきそうな感じがします」
高橋「これ、打ち込みっぽく聞こえるじゃないですか。実は人が弾いてるんです。たぶんマツコさんならご存じだと思うんですけど、『キング・クリムソン』とか、『ホール&オーツ』とかのギターとかベースの人が弾いてる」
マツコ「なつかしいわね。『ホール&オーツ』ね。見た目おもしろかったよね」
さにー「8位いきますか?」
マツコ「これはもうイントロ史上に残る名作ですよ」
さにー「なんともこう、背筋が伸びる感じのイントロですよね」
マツコ「背筋伸びます?そうですか」
高橋「役者梅沢富美男って感じ」
マツコ「今のところあたしが好きなのが出てきませんね。あえて黙ってたんですけど。かぶるかどうか」
さにー「これは入るなっていうのがあるんですか?」
マツコ「入ってもおかしくないなと思うけど、『夢芝居』がきちゃったら、もうこないかな、って」
さにー「このイントロ、ダメですか?」
マツコ「ダメじゃないけど、二人とはあたし合わないな、って」
高橋「ちなみにこれアレンジされた方、桜庭伸幸さんて方で、『天城越え』とかアレンジされてる方。あとは『3年目の浮気』とか」
マツコ「『3年目の浮気』はこの流れで言わないほうがいいと思う。ちょっと違ってきちゃう」
さにー「7位が『ルビーの指環』。これは間違いない」
高橋「間違いない。『♪ジャッジャッジャカジャンジャン、コンコン♪』っていう」
マツコ「『コンコン♪』が好きなの?だったら『与作』のカアァァァのほうがいいじゃないのよ」
高橋「『与作』のカアァァァはちょっと違うんですよね」
マツコ「違うのね」
高橋「ギターの間の部分にあれが入るのがいいんです。...違います?」
マツコ「いやいや、それは人それぞれだからいいじゃないのよ。『違います?』ってなによ」
高橋・さにー「今週の6位から4位」
高橋「6位『チェリーブラッサム』、5位『少女A』、4位『Romanticが止まらない』」
マツコ「わかります~。『チェリーブラッサム』わかりますよ。これはすごい曲です本当に。これは聖子ちゃんで一番好き」
高橋「これも大村雅朗さん」
マツコ「すばらしい。ほらやっぱり大村さんのストリングスはすばらしいでしょ?」
さにー「もうまさに『何もかも目覚めてく』って感じのイントロですよね。次世代にずっと受け継がれる松田聖子っていうものが確立され始めた感じの、そのイントロなんです。松田聖子伝説のイントロなんです」
マツコ「『チェリーブラッサム』はわかります。これはもうあたし生涯好きな歌の中でも上位に入ってきます」
高橋「ギター、今剛さんっていう人で。ご存じです?『ルビーの指環』と同じ人なんですよ、ギター。『夏の扉』も今剛さんです」
マツコ「ギターがね。でもその前にキーボードのほうが気になるよね、『夏の扉』はね」
さにー「次5位が『少女A』」
マツコ「『少女A』か。まあいいんだけどね」
高橋「ハマりません?」
マツコ「あたし『1/2の神話』派なのよ、どっちかって言うと。イントロも」
高橋「どっちも同じ萩田光雄先生のアレンジ」
マツコ「ですけど、あたしは『1/2の神話』のほうが好きなんですよ」
高橋「ギターも同じ人が弾いてます」
マツコ「でもあたしは『1/2の神話』のほうが好きなんです。ごめんなさいね。好きなのよ、『少女A』も」
高橋「あの『じれったいじれったい、♪チャカチャーン』とかも歌えるじゃないですか、ギターも」
マツコ「『それでもまだ私悪くいうの、♪テレレレーレレレ』が好きなの」
さにー「次いきましょうか。4位は『Romanticが止まらない』」
マツコ「おしゃれよ。おしゃんてぃーよ。これもね、ちょうどリアルタイムで見た頃は、こんなおしゃれだって気づかなかったのよ」
高橋「奇抜さのほうが前に」
マツコ「そうそう」
高橋「ちょっと引っかかるイントロかな、シンセの音色とか。ドラムの音がトゥーン!みたいな」
マツコ「あとドラムの人のビジュアルとね」
高橋「ピンク色だったりとか」
マツコ「笠さんだっけ?」
高橋・さにー「今週の3位から2位」
マツコ「『抱きしめてTONIGHT』イントロで入るか」
さにー「この『♪テーレ、テレッテレーレー』のところは作曲は筒美京平先生なんですけど、筒美京平先生の作曲の中にすでに入ってたらしいんですけど。その前にもっとキャッチーなものを入れてくれって言われて、船山基紀先生がつけたのが『♪ンタッタラー、ンタッタターラー』のところだったらしいんですね」
マツコ「逆に言うと、それ以外の曲は全部筒美さんが作ってたってことね」
さにー「そういうことです」
マツコ「イントロもすごいけど、これはもうイントロも含めて全部サビなの。全部サビなの。これもう本当に全部聴いて終わったあと、『えっ』て思うから。どこがサビだったの?って。でも全部盛り上がる」
さにー「俊ちゃんも、すごくリズム感が良いので、それを踊りながら歌いながら全部こなしていってた。編曲がすばらしいので、ぜひもう一度ちゃんと聴いてもらいたいな」
マツコ「『抱きしめてTONIGHT』ってすごい曲だよね」
高橋「あれ筒美京平先生ですもんね」
マツコ「なんで筒美京平にだけ先生つけるのよ?他の人には先生つけてなかったからな、おまえ」
さにー「2位が『異邦人』」
マツコ「これはね、クイーンオブイントロですよ。『異邦人』って三洋のコマーシャルソングに決まって、そのコマーシャルを砂漠で撮ることになって、それに合わせたアレンジに萩田先生がして、そしたらあんな大ヒットした。たぶん最初のイントロとかだったら、ヒットしてなかったわよあんなに」
高橋「そのシルクロード感を出してるのがダルシマーっていう楽器らしいんですよ。民族楽器。それをいれたことによって、こういうアレンジになったって萩田さんが言ってて。調べたら、ダルシマーを演奏してるのが生明慶二さんというかたで。『犬神家の一族』の」
マツコ「ああ、なんか変な音流れてたもんね、ずっと」
高橋「あの『♪ティンティンティン』も、同じ人がやってるらしい。...以上です」
マツコ「以上か。...大丈夫だよ」
さにー「じゃあそろそろ1位に」
マツコ「『異邦人』が2位ってなってくると。難しいわね、1位」
さにー「これはでも満場一致の1位みたいな」
マツコ「あ、そう。二人とも断トツで好き?」
さにー「そうですね。イントロと言ったらこれと『異邦人』は外せないよねっていうの2つ出てきて、そっちが1位になった」
マツコ「ちょっともう見せてよ」
高橋「いってみましょう」
高橋・さにー「今週の第1位」
高橋「ジュディ・オングさんで、『魅せられて』」
マツコ「ああ~。確かにね。すばらしいですよ、イントロ。イントロっていうか全部すばらしいですけど」
高橋「作編曲、筒美京平先生」
マツコ「詞は阿木燿子さんだよね。すばらしい。芽生えのひとつよ、この歌詞は。『女は強いんだ、女は自由に生きていいんだ』っていうのをね、阿木さんの歌詞っていうのは、百恵ちゃんの歌詞もそうだし。それこそ明菜ちゃんの『DESIRE』とかもそうだけど。これはもう芽生えです、あたしにとって。あなしのメイクやってるオカマもね、この曲を聴いて母親の紅をさすようになったって言ってましたから。これはいろんなオカマを芽生えさせています、この歌は。すごいです」
♪ジュディ・オング「魅せられて」
マツコ「ありがとうございます、本当に。今日長めのやつ。いつもよりすごいわ、ありがとうございます」
ジュディさん「とんでもない」
マツコ「なんかこの若い二人が、一番好きらしいんです」
ジュディさん「どうもありがとう。1位?ほんと?わあ、うれしい。ありがとうございます」
マツコ「うわ、すごい。触っちゃった。うちのスタイリストが、『このプリーツをきれいにしてるのはたいへんだ』って言ってた。こんな大きくてこんなプリーツが」
ジュディさん「スペシャルクリーニングで」
マツコ「スペシャルクリーニングよ。普通のところじゃめちゃくちゃになっちゃうからこれ。...ごめんね、あんたたちよりも興奮しちゃって。これは本当に今まで見たことも聴いたこともないタイプの歌だったわよ」
ジュディさん「そうですね。筒美さんがこれは絶対自分がアレンジするっておっしゃって」
マツコ「ご本人なんだ」
ジュディさん「そう。『僕がこれやるから』っておっしゃって」
マツコ「阿木燿子さんの歌詞もいいのよ。これはもう本当にすばらしい。これは本当にすごい組み合わせでしたよね。ジュディさんご本人も含めてね」
ジュディさん「『好きな男の腕の中でも違う男の夢をみる』っていう部分、最初読んで、え、これどうやって歌うんですか?って言ったの。そしたら『そんなもんシャーシャーと歌えばいいのよ、シャーシャーと』って言われました」
スタッフ「レコ大のときのVTRあります」
マツコ「レコ大のときのある?」
ジュディさん「いやー、どうしよう」
ナレーション「帝国劇場でおこなわれた、1979年の日本レコード大賞。その大賞にノミネートされたのは、沢田研二や西城秀樹、山口百恵など70年代を代表する超人気歌手から、この年ヒットを連発したゴダイゴ、さだまさし。そして、演歌も『舟唄』や『おもいで酒』など、大ヒット曲がノミネート。そのそうそうたるメンバーの中から選ばれたのは?...ジュディ・オングさんが歌った『魅せられて』に決定」
マツコ「きれい!こんな人いないでしょ今。きれいねー」
ナレーション「ちなみにこの放送の視聴率はなんと43.3%」
ジュディさん「アナウンスされた時に、わーっと思った時、フラッとしちゃったの、歩くのが。そしたらフッと倒れそうになった私を助けてくれる、エスコートしてくれる人がいて。フッと見たら西城くん」
さにー「うわー!かっこいい!」
ジュディさん「彼が『おめでとう』って言って、階段のぼるところまでエスコートしてくれたの。後日、『あの時エスコートありがとう』って言ったら、『僕は自分が獲れなかったら、ジュディをエスコートするって決めてたんだ』って、そう言ってました。いい男ね」
マツコ「本当は気があったんじゃない?」
ジュディさん「本当にナイスガイ」
マツコ「あのメンツ。すごいね、豪華で」
ジュディさん「本当ですね。もうね、ヒット曲がすごい並んだ年」
マツコ「いやびっくりする。あんなのみんな見るわ。たぶんあそこに出てた人、全員あのあとパトカーの先導で紅白に向かうんでしょ?あれあのメンツだから全員出てるよね?おしゃれ芸能界!あー!つまんない今!おしゃれよ芸能界が」
2017/07/04放送分
《秘蔵映像で振り返る!青春の思い出!名曲アニソン》
'アニソン大好き音楽プロデューサー'
冨田明宏さん(以下、冨田)

ナレーション「大ヒットアニメ『呪術廻戦』の第1区クールのオープニングテーマとして、累計再生回数1億回超えを突破したEveの『廻廻奇譚』や、アニメ『進撃の巨人』の主題歌としてこちらも大ヒットを記録した『紅蓮の弓矢』など、もやは日本の音楽シーンの中心的存在となったアニソン。大ヒットアニメの主題歌は今や日本だけではなく、世界のスタンダードナンバーに。世代別のカラオケランキングでも、上位はアニソンだらけ」
マツコ「アニソンはもはや歌謡曲ですよ。すごいわね、『残酷な天使のテーゼ』」
冨田「大ヒットアニメ『エヴァンゲリオン』のテーマ曲でございまして。発売が95年。22年前の曲がいまだにランクインしているという。10代も4位に入ってくるという。ここまで幅広く愛されている」
マツコ「ちょっと前の『タッチ』みたいなもんだ。ちょっとショックなのはエヴァンゲリオンがもうそんなに経つんだっていう。あたしそりゃあ年取るよ。最近のできごとだよな、エヴァって。どういうことなんだこれは。あっというまに死ぬぞあたし」
ナレーション「そんなアニソンの源流と言えば『鉄腕アトム』」
マツコ「すごいさかのぼったわね」
冨田「ここから始まってるんですよ。国産のアニメでしかもテレビシリーズっていうのが、こちら第一弾だったので。今から58年前ですね。60年代から70年代の主なアニソンをまとめてみました。これはさすがにご存知のものも」
マツコ「生まれてはいませんでしたけど、全部知っています。あと全部再放送で見たことあります」
冨田「この時代のものって、ぼくもそうなんですけど、夕方とかに」
マツコ「そんな古いやつだったのってなりますよね。再放送ガンガンしてるから。自分の世代のアニメだと思ってるのよ。『ひみつのアッコちゃん』とかそうだもん。まさかそんな古いと思ってなかった。『巨人の星』とか」
冨田「学校で童謡を習うみたいな感じで、義務教育と並行して子どもの時、アニメ見ながら覚えているような歌がすごく多かったな、なんて思って」
マツコ「曲調もそういう感じのが多いもんね」
冨田「そうです、唱歌みたいなものであったりとか、マーチみたいな曲が昔は多かったんですけれども。1970年代最後の年に、アニソン界に革命を起こす一曲が登場します。これは私がそうだ思っている曲でございます」
マツコ「1979年ってことはあたし7歳か」
冨田「ヒントを出すと、これは劇場版の曲ですね。テレビシリーズがあって、劇場版」
マツコ「79年当時って言われても」
冨田「もうちょっと。松本零士先生」
マツコ「それはヒント出し過ぎじゃない?下手。もうそうしたら『銀河鉄道999』じゃないのよ」
冨田「ありがとうございます、ご明察でございます」
マツコ「この曲は本当、いろいろ小難しい言い方しないで、簡単に言うとおしゃれだった」
冨田「そうですね、めちゃくちゃおしゃれでしたよね。サウンドが上質で」
マツコ「ゴダイゴさんっていうのはおしゃれさんなのよ。当時はみんな気づかなかったんだけどね、あれはとんでもないおしゃれなことをしていた人たちなのよ」
冨田「すごい技巧的でしたからね」
マツコ「誰がこれを主題歌にしようと思ったんだろうっていうね」
冨田「本当におっしゃるとおりで、『モンキー・マジック』、『ガンダーラ』、『ビューティフル・ネーム』など大ヒットを連発して、人気絶頂だった時代にこの曲を作って。ここがやっぱり、当時人気絶頂だったアーティストがアニメソングを担当するっていうのが実はすごく革命的なできごとだったんです。ベストテンでも7週連続1位に輝く大ヒットを記録しまして。80年代は人気歌手がアニソンを歌う時代になっていく」
マツコ「そっか、だから『あ、いいんだ』ってなったわけね」
冨田「そういうことです。ゴダイゴみたいなトップバンドがアニメソングをやるんだったら、『じゃあ、いいんだ』って。実際の映像をご覧いただこうと思います」
♪CAT'S EYE/杏里
マツコ「キャッツアイになれるって思ってた」
冨田「泪さん、瞳さん」
マツコ「あたし泪さん派だった。女体だからね、シルエットになってるの」
冨田「セクシーですよね」
♪愛をとりもどせ!!/クリスタルキング
冨田「クリスタルキングさん、『大都会』のヒット曲ありますけれど。かっこいい、この曲も。真正面からハードロックとかメタルを取り入れたものは当時斬新だった」
♪タッチ/岩崎良美
マツコ「これはもうアニソンの金字塔と言っても過言ではない。ばかみたいに歌ってたからね、みんな一時カラオケ行くと。タッチって言いながらタッチしたり、あほみたいにやってた」
♪悲しみよこんにちは/斉藤由貴
マツコ「なんかこの辺はだめだわ。もうど真ん中。なんだろう、もう将来どうしたらいいかわからずにいた頃ね」
冨田「年代的に言うと86年」
マツコ「一番やばかった頃。あたし14だから、いろんなものがわかっちゃってね。このままじゃいけないんだって気づいた頃よね。そしたらこんなふうになりました。おそろしい仕上がりに」
冨田「なにをおっしゃいますか。すばらしい仕上がりに」
マツコ「なにをいってるんだこのヤロー」
冨田「実は今回ご紹介したアニソンの中から、あるアーティストの方がスペシャルゲストとして生歌を披露してくださいます。それではスペシャルゲストはこの方々です」
♪銀河鉄道999/ゴダイゴ
冨田「スペシャルゲストのゴダイゴのみなさんです」
マツコ「珍しく、あたしあんまりしないんだけど、緊張するわ」
冨田「実はリーダーのミッキー吉野さん、この番組のファンだとおうかがいしたんですが」
吉野さん「いつも生で見られるときは見てますよ」
マツコ「あたし本当に20代のころ『ミッキーさんに似てる』って言われて。ごめんなさい、今似てるって言うと違うってなる。あたしもこの姿じゃないときがあったのよ。若かりし頃ね、そうですからね」
吉野さん「最近僕は『マツコさんに似てる』って言われる。だんだんおばさん化してるんです」
マツコ「光栄です」
冨田「実はあるウワサがありまして、それがこちらですね。制作秘話の部分でございますね。最初はバラードだった、これウワサなんですよ」
タケカワさん「12時間で仕上げた曲なんですけど。夜中の12時に歌詞をもらって、そのまま次の日が録音だった。なので『ちょっとテンポが遅かった』ってくらいの話で、バラードのつもりで書いてはいないです」
吉野さん「明らかに僕が聴いたらバラードだったんです。♪タタタター」
タケカワさん「そんなに遅くない」
吉野さん「そのくらいに感じたんだよ。イメージはSL。この馬力というか、これを入れたかったので」
マツコ「あたし高速を運転しながら聴く曲っていうのがあって、それぞれ高速も決まってるんですよ。ゴダイゴさんのまさしく『銀河鉄道999』を最初、八王子くらいまで行く。夜中。だんだん朝日が昇るタイミングで八王子からもう一回乗って、延々『銀河鉄道999』をリピートしながら東京まで戻ってくるっていうのが、ストレス発散のひとつだったんです。朝日に向かっていく感じとすごく合う。それくらいあたしすごい好きな曲で。こんなに疾走感のある希望に満ちた曲はないわね。うわ、すごいわね。なんだろうこれ、なんかネイティブアメリカンの街に来たみたい」
2018/05/29放送分
《踊ってみた動画で再ブーム!パラパラ栄光の30年史》
DJ BOSS(以下、BOSS)
BOSS「さあそれでは今夜はマツコさん、そして視聴者のみなさんに、本物のかっこいいパラパラを見せたいと思います。しっかりと目に焼き付けて見てください。いきましょう、『Night of fire』」
マツコ「なつかしいわね」
BOSS「この曲知ってますか?」
マツコ「わかってます」
ナレーション「90年代、社会現象を巻き起こし、その後勢いをなくしたパラパラが最近、踊ってみた動画などSNSで大人気。その波は芸能人にも。しかも踊る楽曲は懐かしのユーロビートだけでなく、最新のヒット曲に振りをつけた、新たなパラパラが続々と登場しているんです。そんな日本が世界に誇るパラパラを、今宵マツコと振り返る」
BOSS「実はパラパラという文化が生まれてから32年くらい経ってるんです」
マツコ「32年も経つ?」
BOSS「1986年くらいからパラパラという言葉が生まれたり、踊りが生まれたりしているので」
マツコ「最初はあれだよね、みんなユーロビート。『DEAD OR ALIVE』、あの辺だったよね?」
BOSS「そうです。『MICHAEL FORTUNATI』の『GIVE ME UP』とか、ちょうど86年くらいに流行ったんです」
マツコ「あとそれこそ『KYLIE MINOGUE』ってその頃からいたよね」
BOSS「今も活躍してますけどね」
マツコ「知らないだろ、『ストックエイトキンウォーターマン』とか言ってもわからないだろうね。のちのPWL。もう大好きですよあたし」
BOSS「僕も好きです、あの世代」
マツコ「パラパラはしなかったですけど、めっちゃ聴いてました」
BOSS「世間一般のユーロビートはストックエイトキンウォーターマンが多いですよね」
マツコ「『SAMANTHA FOX』なんていうのも」
BOSS「そうですね。ちょっとマニアック入りますけれども。『Sinitta』とかね」
マツコ「ああ!『Mandy』とかね」
BOSS「あとa-haの『take on me』」
マツコ「あれってユーロビートに入るの?」
BOSS「これはユーロビートじゃないんですけど、パラパラという言葉の語源がこの曲に実はあって。その説というのは、曲がこう流れるんですけど、このフレーズの♪パラパラッラッラ」
マツコ「これからきたの?」
BOSS「このフレーズのところでみんなが♪パラパラッパッパッパって、当時の新宿の『NEW YORK NEW YORK』とか『XENON』とかで踊ってたのを、従業員が見てその曲のフレーズがパラパラ語源になったと言われているのがこの『take on me』です。第2次ブームが94年にジュリアナが閉店したと同時に、それまでずっと脈々とと出てたユーロビートがボーンと出てきたきっかけになったのが、安室奈美恵さんの『TRY ME』だったりMAXの『TORA TORA TORA』。これは基本全部オリジナルがユーロビートなんですよ」
マツコ「要はだから日本語の歌詞にして、日本人のアーティストが歌うっていう」
ナレーション「第2次ブームでは、パラパラが大衆化。仕事帰りのサラリーマンやOLまでも踊るように。当時何百曲とある振り付けをどうやって覚えたかというと」
BOSS「パラパラを流行らせるために、avexが各お店に教則ビデオなるものを配り始めたんです。要はパラパラってこうやって踊るんですよって、曲と踊る人が映像になっている。avexがクラブで配布する用にビデオを作ったんです。この人たちはルナ軍団」
マツコ「ルナマティーノ」
BOSS「ルナマティーノを着て踊る。ルナ・テレサ・森、ルナ・ゼウス・アキラ、ルナ・マリア・姫。これは第2弾ですね」
マツコ「ああ、やっぱなんか女の子だけのほうがいいかな」
BOSS「ルナ・ゼウスはいらないですか?」
マツコ「じゃなくて、そろってる感が」
BOSS「なるほど。ルナ・テレサがセンター。キレッキレのダンスを踊る。このビデオをavexが出して、この2本でだいたい累計3万本くらいは売れたんです」
マツコ「配ったんじゃくて売ったのね?」
BOSS「無料配布はボリュームゼロっていうのがありまして。これ現物なんですけど。さっき見ていただいたのがこれが1本目と、それ2本目ですね」
マツコ「私物?」
BOSS「これはそうです。私物です。こんなのもうないです」
マツコ「久しぶりに開けた、VHS。ああ、ちょっともう涙が出そうなんだけど」
BOSS「これに40曲くらい入っています。作ったのはavexですね」
マツコ「色のせいか、ちょっとエロビデオみたいになってる。色がね」
BOSS「黒に紫ですから。これはクラブで無料で配ったビデオ。これもavexが作ってたんです。これなんかもっと懐かしい」
マツコ「これ本当に裏ビデオじゃないですか」
BOSS「裏ビデオではないです」
マツコ「これタイトルの打ち方。だめですよ、違法ですって」
BOSS「一番大きいブームと言われている第3次ブームが、1999年から2001年。映像がありますね、これはヴェルファーレですね。僕はここでDJしてました」
マツコ「パラパラは異常だったもんね、あのブームは」
BOSS「異常でしたね、上がり方も異常だったので」
マツコ「5万人、パラパラに夏に集まってたんだよ。全国のパラパラやってるクラブ・ディスコから選りすぐりの子が来て踊るわけりょ」
BOSS「それだけ大きなブームになると、今言われたように副作用が」
マツコ「うわー、ストーンっていうね」
BOSS「もう奈落の外に落とされました」
マツコ「あれはしょうがない」
BOSS「パラパライコール古いとかダサいとかっていうイメージがついっちゃったこの17年間」
マツコ「でもねあたしそれって悪いことだけじゃないなって思うのは、だからこそ17年間誰も忘れずにパラパラというものがこの世に存在し続けたっていう部分もあるんじゃないですか。それだけみんながおもしろがる要素もあるってことは、それだけどこかで引っかかる要素があるわけじゃないですか、みんな。それは選ばれたものじゃないといじられもしないわけじゃない。それってすごいことだと思うんだけど」
BOSS「そうです、ある意味すごい。17年って、悪いばかりじゃなくて、良い部分もありまして。17年も時が経つと、昔のこと忘れてるんですね、みんな」
マツコ「忘れてるし、あと若い子たぶん知らない」
BOSS「そう、知らないんです。知らない世代が出てきて、今までのユーロビートのイベントに新しい世代の子たちもけっこう通いだしてる」
マツコ「おもしろいって思ってるわけだ」
BOSS「ユーロビートってなんかかっこいいね、みたいに、けっこう来てくれる人が増え始めた」
ナレーション「最近では初心者でも簡単に覚えられるということから、YouTubeやTikTokでパラパラ踊ってみた動画が人気に」
マツコ「必ずしも今のパラパラのこの話題になってる人たちっていうのは、ディスコとかクラブではないんだね、発信が」
BOSS「行ったことない人のほうが逆に多いかもしれませんね。そこに僕たちの伝え続けてきた文化を入れて、新しい子たちの若い力を入れて、またさらに1つの文化にしていこうかなと」
マツコ「もう一儲けしようとしてるわね」
BOSS「もちろん。50のDJですから」
マツコ「あら、やらしい。50のDJなんてスケベ以外の何者でもない」
BOSS「今日はマツコさんに紹介したい人が。こちらです」
マツコ「あ!ルナ・テレサ・森。さっきテレビに出てた方よね?あら現役?うれしいね」
BOSS「彼女は今でも現役ですね」
マツコ「今日イチで興奮しました」
BOSS「世代的には僕といっしょなので」
マツコ「あらー!すごいわね、ルナ・テレサ・森、女子プロレスラーみたいね。飛翔天女・豊田真奈美みたいね。若い子わからないだろうね。この間引退しちゃったけど。ルナ・テレサ・森はまだ現役」
BOSS「さあそれではこの時間は伝説のルナ・テレサ・森を従えて、レジェンドナンバーを一気にご紹介していきますので、ぜひパラパラサウンドをお楽しみください」
♪TRY ME
♪DARK IN THE NIGHT
♪ミッキーマウスマーチ
マツコ「あんたたちわかる?全然違うのよ。あれがパラパラよ」
BOSS「森ちゃんは笑顔がすてき」
マツコ「笑顔もそうだけど、一本真ん中から軸がブレないのよ」
森「失礼いたします」
BOSS「どうぞどうぞ」
マツコ「いやもう、文句の付けどころがございません」
BOSS「そうですよね、さっきマツコさん言っていましたけど、森ちゃんはすごいと」
マツコ「すばらしい。ずっと踊り続けてらっしゃるの?」
森さん「そうですね」
BOSS「二丁目のイベントもけっこう遊びに」
森さん「二丁目好きです」
マツコ「二丁目好きなんですか?あんまりお幸せじゃないのね」
森さん「二丁目に遊びにいくこと自体が幸せなんです。だめ?」
マツコ「それ言い始めちゃったら、それほぼオカマですよ。みんな別にすてきなのよ。でもやっぱりこれがいると、どうしてもね」
BOSS「森ちゃんがステージに立ったり踊ったりすると、ただ呆然と見るか、ひたすら動画を撮るか。『わ、すげえ』みたいになるんですよね」
マツコ「みんな『すごい』って思ってる半面、『ヤバい』って思ってるからね。ほどほどにしないと、二丁目遊びも。もうすばらしい。これも見たいんですけど、今の森ちゃんがすてき」
森さん「ありがとうございます」
BOSS「じゃあぜひ、DVDにも出てもらいましょう」
森さん「VHSしか出たことない」
マツコ「VHSしか出たことない?だいぶ経つわよ、これ無くなって。すごいわね。もうだから初期のAV女優みたいなものよね」
~完~

