2021/04/27放送

マツコの知らない世界

 https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 


'乗換BIG4'

三上雄平(ミカミユウヘイ)さん(以下、三上)

廣戸晶(ヒロトショウ)さん(以下、廣戸)



マツコ「最近の鉄道業界のトピックは何?どんなのがあるの?」

廣戸「こちらです。2020年乗り換えBIGニュース。渋谷駅・銀座線ホーム移転、新宿駅・東西自由通路開通、銀座駅56年ぶりの大改修」

ナレーション「昨年1月、銀座線渋谷駅のホームは東側におよそ130メートル移動」

廣戸「こちらは銀座線の新しい渋谷駅です。去年の1月からこんなにきれいになりまして、これがホームのほうで、後ろ振り向くと改札があります。改札を出てみると昔の銀座線のホームがあったところに出ます」

ナレーション「以前はJRに乗り換えるためには階段を下りる必要がありましたが、現在は左に少し進むと」

廣戸「あっという間にJRの改札」

マツコ「銀座線ホームもそうだけどさ、埼京線がでかくない?あれもすごいことだよな。たぶん東京にお住まいじゃない方はピンとこないと思うんだけど、埼京線のホームって、ほぼ隣駅だったのよ。同じ駅名を名乗るんじゃないよっていう。もう普通の駅になっちゃった。やっぱり普通になるとつまらなくなるわね。文句言えないんだもん。埼京線の人なんて、たぶん毎日文句言いながら歩いていたわよ。あれ言えなくなったらさみしいよ。新宿の東西自由通路は大ニュースですよ。これはほぼベルリンの壁崩壊くらい。笑いごとじゃないんだよ。これ泣いている人いるんだからな」

廣戸「革命的だと思います」

三上「なかなか通れなかったところ」

マツコ「なんで今さら!」

ナレーション「新宿駅東口から、西口にある京王線・小田急線に乗り換える場合、以前は北側の地下道へ大回りする必要がありましたが、東西自由通路の開通で駅の下をまっすぐ通過することが可能となり、およそ2分短縮」

三上「こちら東口からの映像。ここに昔は改札があったんですよね。通れなかったんですよね。改札が取っ払われて今きれいになっている」

マツコ「ここ昔ホームに上がる階段があったところよね?」

三上「そうですね、改札の外だったんですが、今は中になって。共通の改札になってる感じですね」

マツコ「30年前にやってよ!メトロプロムナードって書いてあるあたりから、細い地下道が通っている。東口から行くとどん突きで」

三上「少し斜めに上がっていく感じ」

マツコ「そう、右に折れてからもう一回行かないと西口のほうに出られないのよ」

三上「金券ショップとかが多いところを抜けて」

マツコ「そうそう。あれを通れる日と通れない日があるのよ、コンディションによって。ちょっと弱ってるときは通れないんだよあの道」

 

廣戸「たまに乗る電車、急がず焦らずゆったり乗り換えのススメ」

三上「前回はいい乗り換えっていうのは早い乗り換えっていうふうに説明したんですけれども」

マツコ「変わっちゃったの?」

三上「今の時代においてはゆっくりいきましょう」

マツコ「もう慌てるのはもうやめようと」

廣戸「たとえばこんなことがありまして。買い物も食事もできる乗り換え制限時間が30分から60分に」

マツコ「延びたんだ?」

廣戸「改札外乗り換えみたいなのが、もともと30分以内に入ればそのまま続けて計算するよみたいなのが、それが60分になった」

マツコ「60分あれば小腹すいたらゆっくりご飯食べられるわよね」

 

 

《食事も買い物もできる!運賃そのまま!乗り換え散歩》

 

 

廣戸「具体的なプランを挙げてみました。こんな感じですね、いかがでしょうか」

マツコ「いかがでしょうかって、これだけで感想を述べなきゃいけないの?いやでも、いい感じですよ。特に神保町はぜひみなさん一回行っていただきたい。古本屋さんとか難しい古書しかないってみなさん思ってると思うけど、意外と昔の雑誌とか置いてあって、めっちゃ楽しいわよ」

三上「バックナンバー置いてありますね」

ナレーション「たとえば新宿から大手町に向かう場合、神保町で都営新宿線から東京メトロの半蔵門線へ乗り換えます。この際、鉄道会社が違うため、いったん改札を出る必要があり、今までは30分以内に乗り換えれば乗り継ぎ割引が適用されましたが、それが60分に拡大したんです」

廣戸「新宿から都営新宿線で神保町まで行くと220円。そのあと神保町から半蔵門線で大手町まで行くとさらに168円かかるんですけれど、60分以内で乗り換えると通算で割引がきいて276円で移動できる」

マツコ「乗り通したのと同じことになるってことね」

廣戸「まさにそんな感じの乗り換えをしてきましたので。私が神保町に行ってきました」

マツコ「晶ちゃんとデートした気分になれる。うれしい。楽しみ」

廣戸「これを見て判断していただければと思います」

マツコ「意外と上から目線ね」

廣戸「神保町駅の改札出まして、私が向かいましたのは書泉グランデ。ここの6階が鉄道本しかないっていうフロアになっていまして」

マツコ「そこはさすがに行ったことないわね。鉄道本関係なしにしても、とても大きな本屋さんだからね、おもしろいよ」

廣戸「いろいろ買いまして、北海道時刻表、東武時刻表、メトロファンブック、プラレール同人誌、列車座席番表。書泉グランデ6階だったら売ってる。まだ30分以上あったので、少し足を延ばしてエチオピアというカレー屋さんに。ビーフカリーの0辛とマンゴーラッシーを注文したのでいただきたいと思います。半蔵門線だったからオッケーなんですけど、都営三田線だとダメだったり」

マツコ「都営同士なのにそっちがダメなの?」

廣戸「改札内でつながっているとダメとか、改札外だったらオッケーとか、けっこう複雑なルールがありまして」

三上「私もリポートしてきましたので。浅草乗り換えを使って、昭和・平成タイムスリップ散歩っていうのに行ってきました。VTRをご覧いただきたいと思います」

マツコ「みんな渋い所しか行かないわね」

ナレーション「まずは銀座線の北側の改札を出ると、すぐ目の前に広がるのが浅草地下商店街」

三上「焼きそばが350円と、とても安いですね。こちらにはDVD店があります。名作揃いだと思います。いろんな映画が揃っています。安い理髪店があったりとか、こちらはマッサージ店と思われるところです。隣には占いの店が。けっこうディープな世界が広がっています」

ナレーション「地上に出たら、隅田川沿いをお散歩」

三上「東武スカイツリーラインの線路が見えてきました。ちょうど今特急スペーシアが橋を渡るところです。浅草駅のカーブの影響で、電車がゆっくり走る。電車を見たり撮ったりするのにとても良い所だと思います。こちらすみだリバーウォークといいまして、橋といっしょに通ることができる遊歩道ができているんです。左側に鉄道が走っている。渡った先が隅田公園。スカイツリーが真正面に見えます。これが私のオススメする東京の新旧を楽しめる浅草乗り換え散歩でした。マツコさんいかがでしたか?」

マツコ「意外とブスな女子アナみたいなリポートのスタイルをとるんだね。そういうの好きなんでしょう?入っちゃってんでしょう?」

三上「世界に入ってました」

 

廣戸「秋葉原と岩本町の中央線を独り占めさんぽ」

ナレーション「日比谷線の秋葉原駅と、都営新宿線の岩本町駅。駅名は違いますが、乗り換え駅に指定されており、乗り換えついでにこんな散歩ができるんです」

三上「岩本町のA2番出口から出ます。出ますとまずJRの山手線ガード下をくぐって、すぐに中央線が見えてきます。その手前を右に曲がると、万世橋にたどりつきます」

マツコ「昔の万世橋駅のあとの。あたし一回行ってみたいんだよね。中央線の間に出られるんでしょ?きれいなのよここ。中もおしゃれなんだよね」

三上「明治45年開業の当時の写真」

マツコ「昔は中央線の始発駅だったのよね」

三上「今はマーチエキュート神田万世橋」

マツコ「便利になったのよ、みなさんの努力で。昔は始発駅がバラバラだったのよね」

三上「こちらが先ほどおっしゃられたカフェです」

マツコ「これね、ごめんなさい、他の番組で見たんですけれどね、すごいのよここ」

廣戸「中央線がひっきりなしに来るので、ずっと電車に囲まれて」

三上「昔のホームの上にあるんですね」

マツコ「まだ残っていたっていうのがすごいわよね」

三上「こちらも電車を間近に感じられる」

マツコ「でもみなさん忘れちゃいけないのが、向こうからも見えてますから。忘れちゃいけませんよ。ラッシュの時は1対1500くらいの勝負ですからね。これはもう忘れないでくださいよみなさん。昔あの横が鉄道博物館だっけ?」

三上「ありましたね。私そこで昔バイトしていました」

マツコ「今いくつだっけ?」

三上「34です」

マツコ「そりゃあたしより若いよな。あたしが連れていってもらった時にいたかどうかの確認をしようと思ったの。その人たち60歳くらいだからね。今でも覚えてるけれど、ジオラマが夜景とかになるじゃん」

三上「一日の動きに合わせて照明が変わったりする」

マツコ「そうそう。あれをずっと子どもの時見てた記憶すごいある。万世の横の肉の万世で食事して帰るのよ。秋葉原まで歩いて」

 

廣戸「他にも、駅名が違うのに乗り換え駅になるパターンがけっこう最近増えているので、地図で見てみましょう。例えば今言った秋葉原・岩本町」

マツコ「あれ不思議なのは、ものすごい近いのに乗り換え駅指定じゃなかったり、ちょっと歩くのに乗り換え駅指定だったり」

廣戸「基準がちょっとわからない。けっこうそれは前から言われてて、割とここ最近でできたのは人形町・水天宮前と、新富町・築地です。銀座一丁目・銀座と、虎ノ門・虎ノ門ヒルズが去年乗り換え駅指定になった。虎ノ門だったら虎ノ門ヒルズの商業施設に寄って、飲食店によったりなんかもできる。銀座も銀座のデパートで過ごしたりできます」

マツコ「銀座一丁目と銀座ってけっこう離れてない?」

三上「意外に離れてます」

マツコ「だよね。松屋のためにできたようなものよね」

三上「一番近い出口も松屋の前なんですよね」

マツコ「もうちょっとがんばって地下道でつなげられなかったのかね」

三上「地下の売り場に直結するように」

マツコ「蔵前ね、あれは同じ駅名だからだまされたらダメよ。しかも同じ都営地下鉄同士なのになんであんな作り方したんだっていう」

三上「全くつながっていない感じ」

マツコ「蔵前なんてたぶん知らないで見たら同じ都営線だし同じ駅名だし、簡単に乗り換えできるんだろうと思って行っちゃうよね。意外と地下鉄は落とし穴」

廣戸「今回できた60分乗り継ぎを使えば、ちょっと回ってから行こうかなって」

マツコ「ありがとう。優しいね。晶ちゃんがいなかったらあたしが大炎上してたわよ。晶ちゃんの優しいフォローのおかげでね」

 

 

《超マニアック!誰もやらない!乗り換え新ルートを探そう!》

 

 

廣戸「続きまして。普段見られない景色を求めて、誰もやらない新乗り換えルート探し」

三上「マニアックな路線のほうに入っていきまして」

マツコ「いいのよ。ここからがあなたたちの真骨頂よ」

三上「あえてやる乗り換えみたいな」

マツコ「そうね、だからお急ぎの方とか興味のない方とかは絶対やらないでくださいね、そういうことよね」

廣戸「あえて時間があればやってみてほしいっていうものをやります」

JR鶴見線国道駅→京急は夏輝総持寺駅

マツコ「あとね、きっとそこの駅で乗り換えないわ。すごいマニアックだね。駅名変わったのよね」

廣戸「そうです、花月園前から」

マツコ「なんばグランド花月がありそうよね」

廣戸「これ鶴見線全体です。鶴見から出ていって、海芝浦とか大川。鶴見線から京急だったら、せめて鶴見まで行って、京急鶴見で乗り換えるのが基本的に便利。でも国道駅と花月総持寺駅の辺りをよく見てみると、歩くと近いんじゃないかっていうことで」

マツコ「地図だけ見ると、5、6分歩けば着きそうよね」

廣戸「実際この辺り見てみましょう。鶴見駅から神奈川の臨海工業地帯にのびている鶴見線。これで一駅乗ると国道駅というところがあります。けっこう古風な駅」

マツコ「渋っ!すごいな。五社英雄『肉体の門』みたいになってるわね。うわ、いつの広告よ」

廣戸「さらに外に出てみますと、戦時中の空襲の弾痕が残る場所があります」

マツコ「なにあれ。えっ。えー?本当に『肉体の門』じゃん!行ってみたくなっちゃった」

廣戸「最終的に商店街を抜けますと、2つの踏切が見えます。左を見ると京急の花月総持寺駅があります。目を戻すと、まず京急の踏切があります。そして少し狭いスペースを経てJRの10本の線路が並ぶ巨大な踏切があります」

三上「これが開かないんです」

廣戸「日本でも1番じゃないかっていうくらい長い踏切。いろんな路線が通ってます」

マツコ「これ救済措置はないの?」

廣戸「一応隣に歩道橋はある」

マツコ「そうよね、じゃないと遅刻するわよね」

廣戸「貨物なんかもけっこう通るので、貨物マニアの方も撮影に来られることが多い。子連れ方の方とかも」

マツコ「普通にああやって人がいるんだ?」

廣戸「見にきてます。最近は相鉄の車両も走り始めた」

マツコ「実際5、6分歩けば着くんだ?」

廣戸「そんなところですね」

 

廣戸「次の乗り換え例として、地下通路の向こうに幻の駅。空港第2ビル駅から東成田駅」

マツコ「これ乗り換えの意味あるの?」

三上「ないです」

マツコ「だからもう楽しみに行きましょうと」

三上「そうですね、駅そのものを楽しみましょうという」

マツコ「東成田駅って何?」

三上「旧成田空港駅です」

マツコ「ああ、京成の?昔の成田空港駅。降りてからバスで行かされるやつね。ていうか、昔の成田空港駅ってまだやってるの?」

三上「やってます。こちらが空港第2ビル。こちらに東成田駅への通路があります」

マツコ「関門海峡の下の通路みたい」

三上「似てますね。下っていく感じも似てますね。500メートルくらいある」

マツコ「てことは7分くらい歩くってこと?」

三上「歩きますね。東成田駅が現れる。薄暗い感じがして、人も閑散としている」

マツコ「うわ、絶対いやだ。怖い」

三上「当時の名残でエスカレーターもあるんですけど、動いていない」

マツコ「あ、この出口!あそこの出口のところからバス乗るんだよね」

三上「使われていないホームが向こうに見えるんですけれども、看板がまだ『成田空港』のまま残っているんです。スペーシアもまだ登場したばかり。当時の車両ですね」

マツコ「おもしろいね。ちょっと恐怖体験をしたい人はいいわよね」

廣戸「ではマツコさん、本日はいかがでしたでしょうか」

マツコ「ええ?これで終わりなの?」

廣戸「もっと話したいですけどね」

マツコ「晶ちゃんなんでもいいから話したいことない?」

廣戸「乗り換えって、鉄道趣味の中でも異質というか、乗り換える人自身が主役になる」

マツコ「いろんな鉄道に関するオタクの人たちがいるけど、乗り換えオタは本人が主役だと?」

廣戸「みたいなところがあるのかなと」

マツコ「あとは電車だったり駅だったり、物が主役だけど、乗り換えは自分が主役。おー。なに急に?なにかっこつけたの?」

廣戸「昨日急に思った」

マツコ「昨日?」

 

~完~