2021/04/06放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 

 

'脳に響く刺激を求め続ける元日本チャンピオン'

TATSUYAさん(以下、TATSUYA)

 


 

《機械でも出せない音!世界の変態ビートボクサーたち》

 

 

TATSUYA「時期的にもステイホームの期間もあり、SNS上でいろいろ発展がありまして」

マツコ「若い子とかで本気で練習しだした子とかいるんじゃない?」

TATSUYA「そうなんですよ。たくさんいてですね、機械でも出せない音を出す変態ビートボクサーが急増中です」

マツコ「ボールだけあれば貧困層からでもトップレベルになれるサッカー的な感じよね」

TATSUYA「もともと貧困層から生まれているカルチャーなので」

マツコ「そうなんだ。本当はいろいろセッションとかしたいけど、お金ないから、俺スネアドラムやるとか、そういう感じでみんな始めたんだ。増えてるのね、最近家で変態プレイをしているやつらが」

TATSUYA「めちゃめちゃ増えています」

 

(機械では出せないエレクトリック音、ロシアの『IMPROVER』)

TATSUYA「この時点ですごいんですよ。なんですがこのあとに歯茎を使って音階を使っているエレクトリック音っていうのがある。ご注目ください」

マツコ「すごい。今のすごいわ」

TATSUYA「これはおそらく歯茎等を使って」

マツコ「それはTATSUYA君もわからない?」

TATSUYA「わからないですね」

マツコ「あたし喉使っているような気がしたんだよね、今見てて。すごかった、このへん全部使ってる」

 

(ほっぺ、鼻、喉でつむぎ出すエキゾチック音、イングランドの『D-low』)

TATSUYA「これは大会の時の映像です。このあとに不思議な世界観が繰り広げられるので注目してください。メロディを『んー』と鼻歌で歌ったりとか、引き声でもメロディを作って。同時にほっぺたに空気をためて、この空気をくっと押すと、あのクワックワッみたいな音が出る」

マツコ「あのクワックワッて音はそれで出てたの?ほっぺ押してたの?」

TATSUYA「口の筋力だけで押しています」

マツコ「なんでもありなのね」

TATSUYA「なんでもありです」

 

(空気を操る癒しの超高音、マレーシアの『HEARTZEL』)

TATSUYA「歯笛というテクニックを使ってメロディを作るんです。そこにご注目ください。歯の隙間から空気を抜いて歯笛というテクニックに音階をつけてやっている」

マツコ「豚鼻みたいなのも」

TATSUYA「そうですね、引き音ですね。ベースラインの低いところ」

マツコ「こういうのもあるんだって思った。どっちかって言うとほのぼのした感じは無いのかなと勝手に思っていたから。彼は顔がほのぼのしていたのかな」

 

 

《世界が注目!日本の天才若手ビートボクサー》

 

 

ナレーション「TATSUYAさんによると、実は今ビートボクサーのレベルが一番急成長しているのはここ日本。世界から注目しされる天才的な若手が続々誕生している。その理由は日本のビートボックスの歴史を振り返るとわかるという」

TATSUYA「第一世代はAFRAさんという」

マツコ「AFRAさんはあたしでも名前知っているもん。けっこう衝撃的だったよね、最初。CMとか出られてた。あたしけっこうすごいタイプなのよ」

TATSUYA「これが一躍ブームになりました」

マツコ「じゃあ彼が日本の黎明期を築き上げた人ね」

TATSUYA「まさに。パイオニアです。今こんな感じです」

(現在41歳)

マツコ「ある程度人生を経験するから丸くなった。トゲがなくなった。そりゃしょうがない。あたしだって最近昔の写真とか見ると、もっと攻めてた」

TATSUYA「AFRAさんたちを見て始めた人が第二世代」

マツコ「迷走世代なの?」

TATSUYA「そうなんですよ。理由がありまして、当時YouTubeもあまりなかったりとか、発信する場だったりとか自分たちがどの方向に向かってけばいいかわからない世代だった。逆に言うとオリジネーターが多くて、HIKAKINはYouTuberだったり」

マツコ「もはや今彼がそこから出てきたとは知らない人も。これだから年は違いますけども、あたしたち2000年代中頃くらいになにかを始めた人間って、ちょうど端境期よね。どっちつかずの。旧態依然としたシステムはハゲオヤジたちに全部さらわれ、新しいシステムは全部さらわれ。おこぼれみたいなので生きているんですよ、あたしたちは。わかりますよ、迷走ですよ。完全なる迷走です。ちょっと下だと駆使するのよ」

TATSUYA「そうですね、SNSを駆使し出したのはDaichiくんとかの世代。SNSを使ってメディアに出たりとか。世界のすごいビートボクサーが出てくる中で、いろんな情報を吸収している」

マツコ「顔がもうそういうのを駆使したい顔だもん。AFRAちゃんとかだとどっちかって言うと原始人に近い顔しているから。もう違うのよ。未来の人間みたいな顔になってきてる」

TATSUYA「Daichiくん出てきて、これを見て」

マツコ「それをまた見てるんだもんね。もう無理なのよ。今の若い子は最初に最先端に触れているんですよ。いきなりすごいところからビャッといくんだよ。もう無理なんだよ、段階を踏んでいたあたしたちにはかなわない。かなわないよあいつらには」

TATSUYA「こちらの機械、ループステーションRC-505という機械。入力した音声をループし続けてくれる機械。ループした上にどんどん音を重ねるっていうことができる機械なんです」

マツコ「それは使っていいんだ?」

TATSUYA「ループステーションを使ったコンテストっていうのも」

マツコ「それを使っていい大会と使っちゃいけない大会があるのね。なるほど」

TATSUYA「実際にやってみたいと思います。まず一つ目重ねていきます。これ僕の声がループされています。この上にこのように重ねて」

マツコ「一人でドラムを全部入れちゃってる感じね」

TATSUYA「そうなんです。次を入れてみます。ベースラインを」

♪I've Told Every Little Star(「マツコの知らない世界」番組内で使用)

マツコ「スタッフがよくやらせがちなんだけど、誰も喜んでいないパターンね。アレンジのしがいのない音楽。こんなになってるのね」

TATSUYA「ループステーションの魔術師、SO-SO」

マツコ「自分の名前にSO-SOってつけないじゃない。その時点であたしたちの負けなのよ。『どうしよう名前?』ってなった時に、デラックスとかつけちゃうわけよ、あたしたちの世代は」

TATSUYA「見た目はこんな感じなんですけど。この動画は世界大会に初めて出たときの大会。初戦で当時の世界チャンピオンとあたっちゃった。彼のすごいところは、わかりやすさを音楽に取り込めるハイセンスなところ。この大会で勝っちゃいまして、ベスト4まで入りました。世界的にゲーム音とかが反応がいいので、この動画で1000万回再生以上されていて、世界的にもバズっている」

マツコ「逆に一周回ったよね。ファミコンの音じゃない?くらいの。でも彼らにとったらそれがすごい新しいんだもんね。でもね、唯一彼と分かり合えそうなところ見つけた。ミッフィーのシャツを着ていた。共通点はそこだけ」

TATSUYA「もうひとかた、こちらです。2つ目の声帯を手に入れた男、SHOW-GO」

マツコ「あれ?ちょっと待って。分かり合えるかも。ネーミングセンスがSHOW-YA的じゃない?ドンピシャなんですけど。SHOW-YA世代なんですけど」

TATSUYA「彼はなんと18歳の時に世界大会に出て、ベスト8に入るという偉業を成し遂げたプレイヤーです。まずルックスからハイセンスを感じさせてくれる。センスの良いビートっていうのが彼の持ち味なので。スタジオに来ていただいてる」

マツコ「うわ。オワコンとハイセンスの対面」

TATSUYA「SHOW-GOくん、お願いします」

マツコ「ハイセンスを越えてるんですけど。大変なことになってるんですけど」

SHOW-GO「初めまして」

マツコ「SHOW-YA知ってる?」

SHOW-GO「存じ上げないです」

マツコ「女性だけのメタルバンド。日本の。…怖いよ。かなう要素が見つからないよ。いくつ?」

SHOW-GO「21です」

TATSUYA「さっそくパフォーマンスお願いしたいと思います.。ハイセンスなビートお願いします」

♪Like Falling Star

TATSUYA「すごくないですか?」

マツコ「TATSUYAにはできないんだろうなと思った」

TATSUYA「まさに」

マツコ「おしゃれ。あなたに無いもん」

TATSUYA「ビートボックスも、彼が今回使っていたダブルボイスっていう。これ実は裏声と地声の中間と、裏声を行き来しているテクニック。ほぼ2つ同時に聞こえる。本人すらどうやってやっているかわからないくらいのテクニック」

マツコ「自分でどうやっているか分からないんだ?」

SHOW-GO「分析家みたいな人が『こうやってるんじゃない?』って言ってきて、ああ、なるほどみたいな」

マツコ「言われてみりゃそうやってる気がするみたいな?なにきっかけでやろうと思ったの?」

SHOW-GO「僕が始めたのは、6、7年前にHIKAKINさんをYouTubeで見て」

マツコ「すごいな、HIKAKINこんなのを生み出したか。すごいね。ヒューマンビートボックスはそっちから入ったって分かったよ。装いはどういうことなの?これは一体誰に何の影響を受けたの?」

TATSUYA「世界大会とかビートボックスは国境超えて交流あるんですけど、海外のスレンダーな人とかかっこいいイケメンの人に負けない服装はなんだろうなって考えた時に、日本好きなのも相まってこういう感じになりました」

マツコ「いや、『うんうん』って言っているけど、それだけでこうはならないからね。それだけであの髪型に行きつくか?おかっぱはまだ百歩譲って分かるわよ。ここまでいくか?」

 

~完~