2021/03/23放送
マツコの知らない世界
https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/
'年間600杯の地方ラーメンを食べ歩くミュージシャン'
田中貴(タナカタカシ)さん(以下、田中)

田中「僕は割とセコいんで、本当にいいお店は教えないんですよ」
マツコ「それをご自分でこんな高らかにおっしゃるってことは、今日もそういうお店は紹介してくれないってこと?」
田中「今日は紹介できる範囲で、お店に迷惑かからない範囲のすごいお店」
マツコ「じゃあ今までSNSとかでも紹介しなかったド級のところ?」
田中「すごくおいしいお店。一般的に有名じゃないところ」
マツコ「いいんですか、そんなとっておきのお店紹介していただいて?」
田中「大丈夫です。ちゃんといい具合の感じのところ。僕全国のラーメンを食べてるので、全国の食べ歩いたラーメンのデータがある。こうやって残っているのは10年くらいのものなんですけど」
マツコ「想像を遥かに超えた異常性でした。アメリカのドラマに出てくるシーンだよね。サイコパスのね。狂気を感じるわね。ちなみに名誉のために、この状態で家に飾っているわけじゃないですよね?たまたま撮った写真を並べたらこうなったって、それを言っておかないと、これスタッフの悪意よ」
田中「僕の家のパソコン開いたらこの画面が出ます」
マツコ「本当?家の壁に貼ってあるより怖いね」
田中「店名とメニュー名と位置情報が入っている。全て検索すれば一発で出てくるんですよ」
マツコ「気持ち悪っ。ちょっと待って。このラーメン何?」
田中「これ福井県のラーメン。『味見屋』の中華そば」
マツコ「めっちゃウマそうなんだけど」
田中「でしょ。チャーシュー乗ってないですから。豚バラ肉とハム」
マツコ「おいしそう」
田中「こっちは一転、そば屋のラーメンなんですよ。新潟県の『やぶ』の中華そば」
マツコ「長いメンマがいいね」
田中「撮った写真を全てデータにしている。僕がラーメンが好きでたまらない理由というのを。ラーメンは店主が奏でるミュージック。ラーメンってとくにルールがない。店主が『俺がウマい』と思ったラーメンを出せるわけじゃないですか。その人の生きざままで見たいみたいな。それがすごい反映されてるくらいの」
マツコ「それはすごいわかるんですけど、ミュージックというのは?」
田中「音楽もルールがない」
マツコ「ミュージシャンという意味で?」
田中「その人のやりたいことがはっきり出ている食べ物」
マツコ「百歩譲ってそれは。でもあたし次のはそう思います。最近はレストランとかでもオープンキッチンにして全部見せているところもあるけど、前はラーメン屋さんくらいしかなかったよ」
田中「作っている様が全部見える」
マツコ「確かにラーメン屋さんくらい店主の素性というか、センスみたいなものが出ちゃう店ってないよね」
田中「家系のラーメン屋さんがタオル巻いて腕組みしているのとかは、そのスタイルが」
マツコ「どなたかが始めたものに、惹かれた人が弟子入りして、延々とそれがつながっているわけでしょ。だからその人の趣味性とかが出るよね」
田中「店員さんと仲良くなると動画を撮る。『進来軒』、ここが浅草で110年前に来々軒っていう店があって、それが大ブームを起こした」
マツコ「それの暖簾分けなんだ」
田中「暖簾分けなんです。来々軒は閉店しちゃっている。そこのご主人に『来軒』をもらった」
マツコ「みんな『なんとか来軒』にしたんだ、暖簾分けしたところは」
田中「天津丼を作ってもらっている。これが80近いとは思えない。重いですからね、この中華鍋。ご飯にのっける。ここがポイントです」
マツコ「なにあれ?恐ろしい速さ」
田中「ラーメン作るところね。これ盛り付け」
マツコ「来々軒の味を間接的に体験できるわけだもんね」
田中「多少もちろん変わっているんですけど、ちゃんと受け継いでいる数少ない店」
マツコ「ちょっと行きたいわ。これ王道。最近中華スープみたいな浮いた輪ネギあんまりないよね。あれウマいんだわ」
《ラーメン本にも載っていない⁉絶品マイナーご当地ラーメン》
田中「全国各地のラーメンを食べ歩いた結果、僕が行き着いた結論というのがあります。地方ラーメンはロックだ。流行に左右されず地元の味を貫き通す。地方のラーメン屋さんって、東京とは違ってて流行に左右されずに昔からの味をずっとやり続けているお店というのがいまだにたくさん残っている。それが非常においしい。そこの貫き通している感じにロック魂を感じる、ていうのがラーメン屋さんの特徴ですね、こういう地方のラーメンの。こちらご当地ラーメンマップ。ご当地ラーメンランキングみたいな上位のやつを並べてみたんですけど、割としっているものが多いですよね」
マツコ「そうね。愛知で台湾ラーメンもすごいけどね」
田中「これが名古屋の台湾ラーメン、辛いやつ」
マツコ「なんだったけ、あのお店。絶対連れていかれる店」
田中「『味仙』」
マツコ「そうだ。絶対に行くのよ。もういいって思うんだけど、行くと『味仙行かない?』っていうね」
田中「僕もライブで行くと打ち上げは味仙」
マツコ「みんなやっぱ行くんだ。女装もみんな行きます。おいしいよね、行っちゃうのよあそこ」
田中「千葉の勝浦タンタンメン」
マツコ「みんな知ってるか。例のタンタンメンとは全然違いますよね」
田中「チーマージャンが入ってないんです」
マツコ「クセになるよね。あとあたし宇部ラーメンって知らないかも」
田中「宇部ラーメンは、福岡と広島にも豚骨ラーメンあるんですよ。そのちょうど中間の味。広島は割とライトな豚骨。福岡はあんな感じ。それの間のクリーミーな感じ。宇部行くといっぱいお店がある」
マツコ「それで急に尾道ラーメンも出てくるし、不思議ね」
田中「尾道ラーメンはもともと中国の人が始めた」
マツコ「じゃあそこだけ九州から来たのとは違う、突発的に始まったんだ」
田中「今でこそ有名なご当地ラーメンが知られていますけど、それ以外にも非常においしい知られていないご当地ラーメンが全国にある。これを紹介したいと思います。僕のとっておきのご当地ラーメン」
マツコ「ひたちなか市とか、全然わからないわ。『焼肉冷やし』?ラーメンなの?」
田中「あんかけです」
マツコ「うわー、ウマそう。でもそれラーメン?焼きそばじゃないの?」
田中「焼きそばじゃないです。豚肉も手でちぎって片栗粉とあえて炒めて」
マツコ「茨城の方ってあんかけ好きだよね」
田中「好きです。だからここは焼肉冷やしなんですけど、いわゆるスタミナ冷やし」
マツコ「冷やしって何?」
田中「麺が冷たいんです」
マツコ「冷たいのに温かいのをかけるんだ。うわ、おいしそう」
田中「スタミナ冷やしはレバーが入っている」
マツコ「そうだった。奇妙なものを食べるわと思ったけど、ウマそうなのよ」
田中「続きまして、三重県の奥伊勢ラーメン」
ナレーション「三重県の津市から南へ50キロメートル。山に囲まれた、人口およそ9000人の小さな町、大台町にあるのが昭和50年創業の老舗中華そば『一冨士』」
田中「魚介がメインですね、にぼし、かつおぶし」
マツコ「かつおぶしがもう煮込み料理みたいになってるわね」
田中「地元の食材を使っている。スープ、いい色してますね。ここに水を足すんです。この水が宮川っていう清流日本一。いい水を使って。これは優しいやつ」
マツコ「これはいい。なにあの具」
田中「割とちゃんぽんみたいな」
マツコ「お母さんの優しさみたいな具。なにあれ」
田中「魚介のスープに野菜だから。なかなか優しい味」
マツコ「よく見つけたわね。あれだけ食べに行くって難しいからね。日帰りで行くのも大変だからね」
田中「全国でも数が少ない希少ラーメン。山口県下松ラーメン。『北斗亭』」
マツコ「下松ラーメンは聞いたことないわ。徳山の近くよ。新幹線の駅であるじゃない、徳山って。あれの近くよ」
田中「ただ、マツコさん食べられるかな。実は全国的にも珍しい牛骨なんです」
マツコ「ああ、どうだろう」
田中「実は用意してあります」
マツコ「でも牛骨って、冷麺とかもそうだよね。本当だ、色が牛」
田中「下松の牛は濃いめの牛骨なので」
マツコ「全然いけます。おいしい。イメージとしてはすき焼きとか牛丼の砂糖分を極力少なくした感じ。おいしい」
田中「牛丼とかすき焼きはお肉の出汁じゃないですか。ここは牛骨から。でかい骨を煮込んでいます」
マツコ「これは麺と一体化した時に完成だね。スープだけだと、あたしは平気だったけど、苦手な方は苦手だと思うのよ。独特だから。麺と食べたらいけると思う。確かに珍しい」
田中「今でこそ牛骨ラーメンっていうので下松市もアピールしてるんですけど、地元の人も牛骨だともなんともと思わずに。こればっかりなので」
マツコ「地元の方は、ラーメンってこれのことでしょって思って食べてるんだ?別に珍しいものだと思って食べてないのね。下松の方、これ珍しいですよ」
田中「大丈夫ですか、牛骨」
マツコ「おいしい。むしろ、食が進んじゃった」
田中「続きまして、播州ラーメンとも言われるんですけど、兵庫県の加東市『大橋中華そば』。ここも古いお店です。厨房を見るの初めて。ここ中は見られないので」
マツコ「ちょっと幸楽みたいじゃない?」
田中「女性の方がメインなんです。この方が三代目かな」
マツコ「味は?」
田中「醤油ラーメンですね」
マツコ「脂浮いてる!絶対ウマいよ」
田中「あっさりしていないんです」
マツコ「わかるわ。色もいいね、赤くて」
田中「大橋中華そばでいうと、濃口っていうのを食べるんです。脂も多い。チャーシューが全部脂身。これがたまらないです」
マツコ「うわ、デブ殺し」
田中「続きまして、熊本県玉名市の玉名ラーメン『天琴』。大好きなんです。玉名市も行かないんですけど、僕が初めて県庁所在地以外で食べた店」
マツコ「玉名って、大牟田のちょっと南?」
店主:中村憲一さん「今はなんでも、餃子でもから揚げでもチャーハンでもあるのが普通になっている。僕から言わせるとそれはラーメン屋じゃなくて食堂なので」
ナレーション「そんなラーメン一本で勝負する店主一番のこだわりが創業以来60年以上継ぎ足している豚骨スープ」
田中「独特なバーナーです。これで炊き続けている。60年くらいスープ炊きっぱなし」
マツコ「火切ってないの?」
田中「切ってないです。ずっと足していくんです。継ぎ足し継ぎ足しのスープ。これがもうめちゃくちゃウマい」
マツコ「あれなに?」
田中「これがニンニクを炒ったやつ。これが玉名の特徴」
マツコ「焦がしニンニクよりももうちょっとニンニクっぽい感じよね」
田中「入れるか入れないか選べる」
マツコ「入れます」
田中「続きまして香川県坂出市『しんすい園』」
マツコ「坂出も寄らないよね」
田中「お茶屋さん」
マツコ「だから『園』なんだ」
ナレーション「こちらがうどん県香川の坂出市にある『しんすい園』。多くの日本茶や抹茶を扱うお茶屋さん。歴史も古く、明治20年創業。地元で看板を守り続ける老舗。お茶を販売するすぐ隣が喫茶コーナーになっていて、お年寄りから子どもまでみんながお目当てにしているのが、こちらの中華そば。実はこのスープにお茶屋さんならではの人気の秘密が」
田中「ここはかつおだしと昆布茶を入れるんです」
マツコ「最近けっこう昆布茶を料理に使う人多いじゃない?そういう意味ではパイオニアよね」
田中「それを何十年前からやっている」
マツコ「昆布茶にかつおだし、絶対合うわ」
田中「続きまして徳島県三次市『八千代食堂』」
マツコ「また良い所にあるわね」
田中「三好市の池田です」
マツコ「池田高校」
田中「蔦監督の映画のポスターが飾ってありました。もしかしたら蔦監督も来てるかもしれないですね」
マツコ「大歩危小歩危を越えてちょっと不安だったところでパッと吉野川に抜けたら現れるのよ、三好の町が。安心するのよ」
田中「ここもしっかり脂がある」
マツコ「やまびこ打線ね」
田中「めちゃめちゃ盛り上がりましたね」
マツコ「世代ですもん。そっか、池田町が三好市になったんだ」
《店主のキャラもロック!地元の人に愛される激ウマラーメン》
田中「しゃべり出したら止まらないハイテンション女将『二代目ラーメンカヨ』。大分県佐伯市」
マツコ「初代がいたのかね?」
田中「初代のカヨさんがご高齢なので引退するってなって、店が閉店した。みんなが残念みたいになってたんだけど、二代目は息子の奥さん、だからお嫁さんです」
マツコ「お嫁さん偶然カヨって名前だったわけじゃないのよね?」
田中「お嫁さんの名前は美知代さん。佐伯市、なかなか行きづらいですよ。湾になっている」
マツコ「佐伯の中でも中心地ではない」
田中「大分市から1時間半かかります。割と山道。これですよ、シチュエーション」
マツコ「すごいな。港ギリギリじゃん」
田中「女性ならではですね、臭みなく仕上げる。仕込みが丁寧。非常にクリーミー。じっくり炊いた豚骨。佐伯市のラーメンってあるんだけど、佐伯市のラーメンってジャンクな感じなんだけど、ここは本当においしい。臭みはないっていっても非常に濃厚」
マツコ「シンプルなんだけど、新しく見える」
田中「仲良くなっちゃって、僕あそこでライブやっています。ラーメン屋で。フェスをやりましょうって言ってくれて、二代目が」
マツコ「なんか、こういうことやってほしくないよね。日の光とか浴びてほしくなくない?意外と人としてちゃんとしていることを」
田中「そうですよ僕」
《都内で食べられる!地方ロックラーメン》
田中「東京に出てきても地方の味を貫き通す、都内で食べられる地方のロックラーメン」
マツコ「地元でやられた時と全然変わらないままで、東京でお店出されて?あたし博多行ってあっさりしてて拍子抜けしたくらいこんなにあっさりしてるんだっていうぐらい。むしろ食べやすかった、東京で食べた豚骨より」
田中「本場の博多ラーメンは脂も少ないし、あれが本当なんだけど、デフォルメしたり食べやすくしたり」
ナレーション「今や都内でもさまざまな地方ラーメンを食べることができますが、田中さんいわく、そのほとんどは東京向けにアレンジされたもの。そんな中、東京に進出しながらもあくまでも地元の味にこだわるロックなラーメン店をご紹介。まずはこちら、酒田ラーメンの『ワンタンメンの満月』」
マツコ「山形の人は一番ラーメンにお金出す。ダントツ。山形も地域によっていろんなラーメンがあるんです。酒田のラーメンはワンタンが入るラーメン。ワンタンって言っちゃってますから。ワンタンが売りです」
店主:齋藤直さん「地元で育って地元の味、地元の満月の味、酒田ラーメンの味を東京の人に知ってもらいたくて東京に来た」
ナレーション「酒田ラーメンの特徴は、魚介を使った王道の醤油味」
マツコ「おいしいですよね、あの山形の。めっちゃ魚っぽいんですよね」
田中「焼きアゴですね。トビウオのだしがきいてて。焼きアゴって高いんですよね」
マツコ「でかいワンタン」
田中「皮がめちゃくちゃ薄いんですよ」
マツコ「中に何が入ってるの?」
田中「挽き肉のあんが入っています。でも皮のうまさです」
マツコ「ほぼ皮よね。でもワンタンって皮だよね」
田中「皮にシルクを練りこんでいる。食用シルク。だからなめらかなんですよね」
マツコ「あたし意外と家でカップ麺食べる時も、ワンタンって売ってるじゃないですか。あれを足すの。ワンタンメン大好きなのよ」
ナレーション「そしてもうひとつ。函館塩ラーメンの『五稜郭』。函館塩ラーメンと言えば、最近では豪華な海鮮を使用するなど独自にアレンジする店も多い中」
田中「荻窪のこのお店は、店主が函館出身。出口製麺。函館の製麺所の麺をわざわざ送って。これが麺が非常にやわらかい。ちょっと言うと、物足りなさを感じる。でもそれをやり続けている。東京に合わさないでやってる感じ」
マツコ「あれなに?」
田中「お麩。函館は割とお麩が入るんです。青森のほうとかもお麩が入ることあるんですけど。染み込んでいく感じがいいですよね。ご用意しております」
マツコ「想像してたのと味違う」
田中「豚骨なんですよ」
マツコ「めっちゃ濃いよ。おいしい」
田中「塩ラーメンは現地に行って初めてウマいな思って。函館ラーメンのお店って、観光客向けのお店が増えている。古いお店が軒並み閉店していってるんです」
マツコ「お麩うまっ」
田中「函館の昔ながらの味をかたくなにやっているので、逆に言うと函館にもこういう古いラーメンは残っていないんです」
マツコ「逆にあそこだけになっちゃう可能性もあるんだ」
田中「店主が古いお店に行って、いろいろお話し聞いて、向こうの麺を使って、変わらぬ製法でやり続けている。このブニュブニュさですよ」
マツコ「最近のすごい固いのに慣れちゃってるからやわらかく感じるけど、そんな別に。これくらいだったよね」
田中「本当の函館ラーメンっていうのは、豚骨スープ。魚介が入らない」
マツコ「のびますよ。食べ終わりましたよ。めっちゃウマかった」
田中「続きまして。地元のスタイルを徹底的にこだわる冷たいラーメン。『広島冷麺からまる』」
マツコ「本当に聞いたことないわ、申し訳ないけど」
田中「広島の冷麺はつけ麺スタイル。つけ麺って麺は冷たくてスープは温かいでしょ。じゃなくて、両方冷たいんです。麺も冷たい、スープも冷たい」
マツコ「じゃあそうめんとかと同じだ。両方冷たいもの同士で」
田中「これが広島市内ではすごくいっぱいあるんですよ。流川とかに夜中のシメで広島冷麺食べられる店がいっぱりある」
マツコ「広島特集とかやった時に、なんであなたたちやらないの?なんで全部お好み焼きをやるのよ?」
田中「冷麺発祥のお店が取材拒否。あとそもそも店内で写真撮るのも禁止なんですよ、一般の人が。それだとラーメンマニアの人って写真を撮りたいっていうのもあって」
マツコ「だからあんまり広まらないんだ。ああ、これ系か。こういうおそばあったよね?」
田中「ラー油が入った。特徴キャベツ。ちょっとボイルしたやつ。これがウマいんですよね」
マツコ「最初キャベツいただこう。シメって言うより、これで酒いきたいね」
田中「僕は上だけもらって、それでつまみで」
マツコ「わかるわ。まずこれでいった後、麺ね」
田中「そんな食べ方ないんですけど、僕が編み出しました」
マツコ「聞く前にあたしも言いました」
田中「やりたくなりますよね」
マツコ「麺いきます。細いんだ」
田中「これが広島の麺のスタイル。お好み焼きに使う麺といっしょだったりする」
マツコ「やっぱり麺いってもお酒がほしくなるね。本当にビールとかと飲んだらめっちゃおいしい味」
田中「かつおだしがきいてて、そこに唐辛子。お店によって違うんですけど、韓国系の唐辛子なのでうまみが強い」
マツコ「あー、おいしい。また食っちゃった」
田中「『青島食堂』、新潟県長岡市。醤油ラーメンです」
マツコ「長岡特有のラーメンってある?」
田中「これが長岡特有のラーメンなんです」
マツコ「醤油ラーメンなんだ」
田中「ここが基本的にはあんまり取材受けない。マツコさんのおかげです」
マツコ「ありがたい話よね」
田中「新潟5大ラーメンと言われる、そのうちのひとつ。いろんなラーメンがある。長岡は生姜醤油ラーメン。生姜がきいてる。これお店。シャッターが下りてます。秋葉原にあるんですけど、なぜかオープンした時からシャッター下りてる。なのにオープン前からこんなに並ぶ」
ナレーション「青島食堂では、あくまでも地元の味で勝負したいと、麺や具材、調理器具に至るまで全て新潟から取り寄せたものを使用」
田中「今回チャーシュー麺です。僕ここのチャーシュー非常に好きなんですよ。チャーシュー麺あんまり頼まないんですけど、ここに来るとチャーシュー。よりウマいので。なんと、あります」
マツコ「これさ、脂浮いてない?寒い所のラーメンってこれがいいのよ。うまっ」
田中「生姜が強めにきいてるんですよ」
マツコ「脂で保温しているのも相まって、生姜もあって、『はい、今胃に行った』。ずっと温かいものが移動している。わかる?これがいいのよ、この脂浮いてるやつ。これ全部飲める」
田中「生姜がおそらくスープのほうに入っているので、生姜の香りだけというよりも、ホクホクした感じとか。麺いってください」
マツコ「麺もいくけどちょっと待って。まだ踏ん切りがつかないのよ」
田中「止まらないですね、スープ」
マツコ「麺いかなきゃね。止まらないのよスープが。ああ、これウマいですよ。この麺が正義な気がする。なんて言ったらいいの、言い方」
田中「僕はここの店の魅力は、麺だと思っている。ウマいんですよね、この麺」
マツコ「この麺も、上げた瞬間に脂がまとうのよ。あたし脂が好きなのかな?なんなんだろう。ラーメンうまっ!」
田中「全部味が違うから、僕が600杯食べても飽きないのはわかるでしょ?」
マツコ「そうね、くやしいけど」
~完~