2021/03/16放送

マツコの知らない世界

https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/ 

 

 

《王道フライドポテトvsオニオンリング》

 

 

2020/01/03放送分

'ほぼ全てのチェーン店のフライドポテトを食べた男'

岡本智博さん(以下、岡本)

 


岡本「今日は私が申し上げたいことはこちらです。私はフライドポテトの迷子です」

マツコ「...たいへんですね」

岡本「どういうことか、僕のプロフィールを紹介させていただきます」

マツコ「じゃないとちょっとこっちも困る。こっちもどんどん迷子になってくるから。よろしくお願いしますね」

岡本「津山高等専門学校に15歳のときに入学しました。けっこう山の上のほうにある」

マツコ「津山はなかなか岡山でも山深いほうというか、もう県北のほうだもんね。すぐ行ったら山陰に入っちゃうくらいのところ」

岡本「山のほうなので、チェーン店に都会的な魅力を感じるようになりました」

マツコ「まあ言わんとしていることはわかる。チェーン店が無いのよね?だから憧れるのよね?」

岡本「そうです。チェーン店に入るとシティボーイじゃないですけど、なんかこう楽しい気持ちになりますよね」

マツコ「津山にマックはあったでしょうよ」

岡本「マックはありました。でも行くのに遠いので」

マツコ「マック行くのにどれくらいかかる?」

岡本「30分くらいだったかな。学校が山の上だったので、行くのはいいんですけど、行ったら帰るのが」

マツコ「じゃあ休みの日とかはみんな津山の街までチャリでウワアーッて行くのはいいけど、帰りみんな押し上がっていくんだ?」

岡本「そうです。立ちこぎか」

マツコ「久しぶりに聞いたわ『立ちこぎ』」

岡本「都会に憧れていたんですけれども、30歳のころに、一番好きだったチェーン店のフライドポテトが、メニューから突然消失してしまいまして」

マツコ「どこのやつ?」

岡本「TOHOシネマズのフライドポテト」

マツコ「一番好きだったのか?」

岡本「はい。突如なくなってしまったので、ある種の大失恋をしてしまったような気持ちになって。現在は理想のフライドポテトを探し求めて、食べまくっている日々を送っております。さっそくなんですが、マツコさんは好きなチェーン店のフライドポテトはありますでしょうか?」

マツコ「マックのフライドポテトは、白髪染めに行った帰り、必ずマックに寄るって決めてるの。その時にマックのフライドポテトを買うって決めてるの。ただ、マックも好きですけど、意外と好きなのが、サービスエリアのやつ。太いのと細いのの中間くらいで、衣がついてそうな感じのやつあるのわかりません?」

岡本「衣がついてるやつわかります」

マツコ「ちょっと味がするやつ。あれ好き」

岡本「今回もたぶん出てくると」

マツコ「あら!...どこのなんだろう?」

岡本「僕が5年間の間に食べたフライドポテトを、まとめた比較表を作っておりまして。ご覧いただければと思います。お願いします」

マツコ「なんだろう。ちょっともう見る気がうせるんですけれど。...そんなことないですって」

岡本「あちら、ファストフードがございましたり」

マツコ「どこにあるの?...あ、こっちにもあるの?バカみたい。...冗談よ」

岡本「ファストフードとかを見ていただくと、早く調理しなきゃいけないので、けっこう細めのポテトが多くなってるんです。コンビニとかは、調理したあとストックしておく必要があるので、割と太めのカットの仕方が多くなっていたりします」

マツコ「こんなことしてるのねあなた」

岡本「細い派の王道たちを、順番にご紹介していきたいと思います」

マツコ「『ポッポ』?」

岡本「イトーヨーカドーのフードコート内にあるお店で、『ポッポ』というところがございます」

マツコ「ヨーカドーの中に入ってるのってポッポだった?中学生くらいまでかな、ヨーカドーが駅の近くにあったのよ。そこで食べたフライドポテトはめっちゃおいしかった思い出がある」

岡本「ポッポは今店舗数が55店舗」

マツコ「55店舗しかないんだ?このへんだとどこにあるの?」

スタッフ「木場です」

マツコ「木場のあのヨーカドーの中にある?じゃあ今度行こう」

岡本「すごくおいしいポテトが」

マツコ「いつもどこのポッポに行くの?」

岡本「岡山にはないです」

マツコ「え?岡山ってヨーカドーないの?」

岡本「はい。なくなりました」

マツコ「なくなっちゃったの?」

岡本「一番近いのが広島県の福山のポッポ」

マツコ「え?あんた福山までポッポ食いにいくの?」

岡本「はい。こちらがですね『フライドポテトがおいしい店ランキングベスト10』」

マツコ「ちょっと、1位じゃないポッポ」

岡本「これはインターネットのアンケートで、300人が」

マツコ「えー!ちょっと。木場行こう」

岡本「イトーヨーカドーにはマクドナルドとポッポが両方あることが多くって、ハンバーガーはマクドナルドで買って、ポテトはポッポで買うという人がいるくらい、ポテトが人気なんです」

マツコ「みんなこだわってるのね。あ、見覚えがある!この白肌のようなね」

岡本「もし良ければ、ケチャップを使われて」

マツコ「ああ!」

岡本「おいしいですか?これですか?」

マツコ「うん、うまい。ベースは変わってない気がする。和を感じるよね、少しね。好きなんだあたし、こういうの」

 

岡本「続いて、『ジョナサン』のご紹介をしていきたいと思います。ジョナサンは7ミリメートルです」

マツコ「見た感じで、もううまそうね」

岡本「なんといっても、トリュフ塩仕立て」

マツコ「おしゃれね」

岡本「トリュフがイタリア産で、塩がフランス産を使用しています」

マツコ「ジャガイモもヨーロッパ産なの?」

岡本「はい。フライドポテトがやみつきになる理由は、塩による効果もある」

マツコ「大きいですよ。半分塩を食べにいってるようなものですからね。手についたやつもおいしいし。無性に食べたくなるときあるよね。湖池屋スコーン並みに食べたくなるときある」

岡本「湖池屋スコーン並み?」

マツコ「たまに無性に湖池屋スコーンが食べたくなるときがある。そういうのじゃないの?」

岡本「いやいやいや、それで大丈夫です」

マツコ「大丈夫?大丈夫とかダメとかあるの?」

岡本「もうわからないです」

 

マツコ「『クアアイナ』のポテト6ミリメートルしかないのね」

岡本「クアアイナはハワイ発祥のファストフードチェーン店でして、店舗数は日本国内33店舗」

マツコ「えっ、クアアイナって33店舗もあるの?岡山にあるの?クアアイナ」

岡本「ないです。一番近いのは神戸」

マツコ「近くないよ!もはや。神戸まで行くの?」

岡本「はい、行きます」

マツコ「作ってあげてください、クアアイナ、岡山に。良いイオンできたので、入ってあげてください」

岡本「クアアイナはサクサク食感がすごくおいしくて、神戸まで行ってでも食べたい味です」

マツコ「でも確かに、クアアイナのポテトはスナックに近い感覚だよね」

岡本「ジャガイモはアメリカ産で、細いのはサクサクを長く保つためです。ケチャップとマスタードは置いてあるんですけど、店員さんに言いましたらマヨネーズを提供してくれる。隠しディップがございます」

マツコ「タダでくれるんだ、マヨネーズ。マヨネーズとケチャップを食ってると言っても過言ではない」

 

岡本「僕が考える最強の細い系のフライドポテト」

マツコ「え、ポッポじゃないの?」

岡本「はい、別にご用意しました。こちらです。細い系の最強フライドポテト、『カールスジュニア』、5ミリメートルです」

マツコ「えー、ちょっと想像と違う」

岡本「あら、そうですか」

マツコ「急にハイカラなのが出てきたから。ウソでしょ?っていうね。勝手に肥大していった岡本くんに対するイメージ。もう裏切られた」

岡本「そうはおっしゃいますけど」

マツコ「食べてみてくださいってことね」

岡本「こんな感じです。けっこう皮が残ってます」

マツコ「なんか不思議な」

岡本「これ珍しいですよね。網目状にカットされているので、サクサク食感が味わえると同時に、ボリューム感もあります」

マツコ「口のなかに入ってくる量としては、フライドポテトを超えているわね」

岡本「まさにフライドポテトってたくさんつかんで口にいれたくなるんですけど、それがこのままできるという感じです」

マツコ「おいしい」

岡本「皮がついてるのでイモ感がありますし、キャノーラ油で揚げているので、塩は使ってないそうです」

マツコ「えっ?ああでも確かに塩味は薄いかも。このスパイスの」

岡本「そうですね、スパイシーな味がおいしいです」

 

岡本「続いて太い系の王道をご紹介していきたいと思います。まずは『フレッシュネスバーガー』です。フレッシュネスバーガーは、北海道産フライドポテトで、北海こがねという品種を使用」

マツコ「へえ、国産のなんだ」

岡本「北海道は寒暖差が大きいのと、日照時間が長いため、糖度が高くなりやすい。食感はホクホク」

マツコ「ホクホク感えげつないわよね」

岡本「そうですね。ハンバーガーといっしょに食べたとき、非常に合うように作られているそうです」

 

岡本「続いていきます。『モスバーガー』1センチメートルです。モスバーガーは塩にこだわっていらっしゃいまして、パタゴニアソルトという」

マツコ「そんなハイカラなもの使ってるんだ。『生命の塩』よ」

岡本「素材のうまみを引き出すそうです」

 

岡本「続いて太めの王道『シェーキーズ』」

マツコ「太めの王道ってすごいわね。シェーキーズ懐かしいな」

岡本「シェーキーズのポテトはまあおいしいですね」

マツコ「えー、記憶にないわ。シェーキーズけっこう行ったけどな」

岡本「それは確かにシェーキーズはピザを食べるところではあるんですけど」

マツコ「あたしもしかしたら頼んでなかったかも」

岡本「ポテトをどうしても食べてしまいたいくらいおいしいです。シェーキーズはホクホクを超えた、サクトロというような食感。シェーキーズはスライスしてありまして」

マツコ「いただきます。...うまいね」

岡本「おいしいです。シェーキーズのフライドポテトは圧力フライヤーというもので6分加熱をしていまして、サクトロの食感を実現しています」

マツコ「フライドポテトはフライドポテトなんだろうけど、もちろん調理法はそうだから。これはもう料理ですよ。本当にうまいよ。全居酒屋がこれを出すべき。うまい」

 

岡本「続いてご紹介していきたいのが『サブウェイ』」

マツコ「サブウェイのポテトうまいのよ。知ってる知ってる。昔、会社の近くにサブウェイができて、コンビニよりサブウェイが近かったのよ。1日2回くらい食ってた。もうめんどくさくて」

岡本「サブウェイはなんといってもヘルシーなフライドポテトでして、フライしたあとにオーブンで焼き上げることで」

マツコ「あのちょっと焦げてるところがおいしいのよね。焦げてるところだけで塩味を強く感じたりして」

岡本「おいしいです。衣が米粉を使っているのでサクッと」

マツコ「ああ、だからああいう感じなんだ。あれおいしいのよね、衣がギュッと固まっている、ちょっと焦げて塩がビュッとなってるところ」

岡本「あと、フレーバーもいろいろあるじゃないですか」

マツコ「まあでもオーソドックスなのばっかりだったな」

岡本「ああそうですか。ハーブソルトがおいしい」

マツコ「ハイカラね。忘れたの?あんた津山の山の奥に5年間閉じこもってたんだよ」

岡本「はい、そうでした」

マツコ「何がハーブソルトだよ」

 

岡本「僕がもともとフライドポテトにハマるきっかけとなった、かつての映画館のポテトに近いものが見つかりまして」

マツコ「見つかった?良かったな。よく探したなおまえ」

岡本「『快活CLUB』というネットカフェチェーンの、細切りポテトフライ」

マツコ「おまえよく見つけたな!ネットカフェにあったか。良かったな」

岡本「はい。見つけました。快活CLUBはスーツのAOKIの系列会社なんです」

マツコ「えっ?でも確かにこれ元AOKIっぽいわね、造りがね。へー、おまえよく見つけたな。今日あるの?」

岡本「ご用意してます」

マツコ「食べさせてみなさいよ。ちょっと待って、わかるわ。これ系ね。これあたしが言ってたのに近いかも。最初に言ってたサービスエリアにあるっぽいの。ちょっとおまえほんと結婚する?あ、これ!気が合うな、おまえな!」

岡本「これが一番おいしい」

マツコ「これよ!これが一番おいしいのよ。この衣の感じわかる?ちょっとポコポコしてる感じ。これがおいしいのよ。うまいね~。なんでこうなってるの?表面が」

岡本「衣をつけて揚げている」

マツコ「うすく衣がついてるんだ?知らなかったわ」

岡本「快活CLUBは無料モーニングで朝6時から10時30分まで細切りポテト食べ放題」

マツコ「えっ!これ食べ放題なの?」

岡本「味が塩味になっちゃうんですけど」

マツコ「あたし好きなの塩味ですから」

岡本「そうですか。食べ放題になってます」

マツコ「ちょっとまさか、こういうことだったのか」

岡本「はい。良かったです」

マツコ「あたしが最初に言ってたの聞いて、『あ!』って思った?」

岡本「はい」

マツコ「結婚するか?」

 

 

2019/07/09放送分

'オニオンリングに自分を重ね合わせる男'

小椋康浩さん(以下、小椋)

 


小椋「初めまして」

マツコ「細長すぎない?胃入ってる?」

小椋「入ってます」

マツコ「すごいやせてる!オニオンリング食べてる?」

小椋「ちゃんとオニオンリングの体です」

マツコ「いや、すごいよ」

小椋「驚きですね」

マツコ「そちらはそちらで驚きでしょうけど」

 

小椋「市民権がないオニオンリング。『専門店がゼロ』です」

マツコ「いや~、だってこれさ、厳しくない?オニオンリングだけで店舗出すの」

小椋「いやいや、フライドポテトの専門店がありますから」

マツコ「フライドポテトはさ、カットの仕方で見た目を変えるやりかたがいくらでもあるじゃん?オニオンリングって基本的に輪っかにして揚げるだけ」

小椋「形はあの形でいいんです。口の中で広がる世界というのは無限大なんです」

マツコ「そうだけど」

 

小椋「まず一つ目からご紹介したいと思います。お酒が進む本場アメリカ風ガリガリ系。『ベアバーガー』さんのオニオンリング。こちらは、ニューヨーク発のグルメバーガーでして、そのサイドメニューとして主張が強すぎないオニオンリングが、非常にポイントが高いんです」

マツコ「おっ!これタマネギの存在感デカいね。まずは何もつけずに食べたほうがいよね?」

小椋]「まずは何もつけないで味わってください」

マツコ「タマネギがすごいね。存在感が」

小椋「私がいつもやってることがあります。オニオンリングの断面に全ての情報が詰まっている」

マツコ「早くしないと冷めちゃうよ」

小椋「そうですね。まずは衣を見ていただいたらわかるんですけれども、こちらは衣がすごい厚いです。通常、他のお店は基本的にバッター液というものを使っている。バッター液を使うと手間が省けるので他のお店ではよく使われがちなんですけど、こちらのお店では手間ひまかけて衣をつけている。だから厚めでガリガリ食感が味わえる」

マツコ「気持ちはわかるんだけど、前のめりすぎて圧がすごくなってる。じゃっかん引き気味で話したほうが、オニオンリングファンは増えると思うよ。すごいから、さっきから興奮状態で」

小椋「わかりました、もうちょっとリラックスします。続いては、今度はもっと衣のスパイスを味わっていただきたい。衣だけでも楽しめるスパイス系。『DAD'S RIBS』さんのケイジャンオニオンリング」

マツコ「大丈夫?タマネギの味残ってる?」

小椋「大丈夫です。親父さんがこだわりにこだわって作ってるんです。心も体も全てアメリカに染まった」

マツコ「その言い方は。心も体も全てアメリカに染まったのかな?親父さんお会いしたことないけども」

小椋「たぶん親父さん裏で喜んでます」

マツコ「本当?染まったの?」

小椋「お持ちください」

マツコ「あっ、なんかドーナツっぽい。フワフワしてる。あたしこれ初体験かも」

小椋「シャキシャキ感が伝わってきます。衣の内側を見ていただけますか?小さくプツプツと穴があいてるのが見えますよね。これはある工程を踏んでいるからこの穴ができている。普通スパイスを最後にふりかける程度が多いんですけれど、こちらは小麦粉に独自の配合でケイジャンスパイスを混ぜている。さらにビールを使うことによって、炭酸が入るので、揚げたときに気泡がはじけて水分が蒸発してサックリになるんです」

マツコ「うまい、ここの衣。今度オニオンリングあったら注文すると思う」

 

 

小椋「続きまして、さっき出てきたのは一個一個大きなオニオンリングでした。フライドポテトって、一口が小さいので、ハンバーガーの合間合間に食べられるっていう良さがあると思うんです。オニオンリングでも、その良さを実現できる。フライドポテトにできて、オニオンリングにできないことはないです」

マツコ「あたし何も言ってませんけど」

小椋「なので、ぜひこちらを楽しんでいただきたい。スナック感覚でやめられないサクサク系。『ババ ガンプ シュリンプ』さんフライドオニオンリングスです。こちらは先ほどと違って、サクサククリスピー感を楽しめるオニオンリングになっています」

マツコ「衣が薄いわね」

小椋「そうなんです。見ての通りタマネギが透けてみえますよね」

マツコ「さっき言ってた理論からすると、ちょっと違ってるよね」

小椋「ただ、衣がすごいサクサクなので、ぜひ」

マツコ「ああ、ホントだ」

小椋「こちら断面を見ていただくと、衣が本当に薄いんですよ。溶いた衣が非常に粘度がサラッとしてる。ベットリつかずタマネギにうっすらつくので、サクッと仕上がる」

マツコ「天ぷらに近いよね」

小椋「タマネギも、なるべく薄く小さくしてある。だから衣が薄いぶん火の通りも早いわけですけど、結果的にサクサク食感」

マツコ「今のところ全部うまいわ」

 

小椋「最後にお出しするのは、衣でタマネギを蒸す、衣蒸し系。『自由が丘バーガー』さん、厚切りオニオンリングです。自由が丘にある素朴なお店で、素材を大事にしてるんです」

マツコ「やっぱり自由が丘なのね」

小椋「こちらです。こちらまた違うんです」

マツコ「なにこれ。ドーナツじゃん。重いよこれ一個。これはもうメインディッシュだね。スパイスがけっこうガッツリ本格的なやつだね」

小椋「こちらは見た目に色が黄色いのがおわかりだと思うんですが、ウコンを混ぜている」

マツコ「あ、だからか」

小椋「切っていただくと、タマネギが2枚重なっているんです」

マツコ「すごいよ、重たくて」

小椋「タマネギの甘味をぞんぶんに味わえるのが、この自由が丘バーガーさんのすばらしいところなんです。衣蒸し系っていう理由としては、衣がとっても厚い。オニオンリング自体は揚げ物なんですけど、とっても厚い衣に覆われたタマネギはほぼ蒸された状態なんです。それでゆっくり火が通っていって、その旨味が引き出されて甘味がジュワっと口の中で広がっていく」

マツコ「こんなおいしかったっけオニオンリングって思ったわ。止まらなくなってきた。いくらなんでも今日胸焼けすごいな。こんなには食わないだろ、どんな好きでも」

小椋「さすがにそこまでは」

 

 

《絶品!進化系ハムカツの世界》

 

 

2018/07/17放送分

'500軒のハムカツを食べ歩く男性'

ハムカツ太郎さん(以下、太郎)

 


マツコ「ハムカツって一言で言っても、あたしは大きく分けて2つあると思っているんですよ」

太郎「お聞かせください」

マツコ「狙ってないハムカツと狙ってるハムカツ。あたしは狙ってないハムカツが好き。戦後を感じるような」

太郎「いいですね。最高ですね」

マツコ「衣でカサ増ししてますみたいなハムカツがあたし好きなんです。ハムカツっていうのは衣を食べるものなんですよ。でも衣だけじゃ味気ないからハムの出汁が入っていると思って」

太郎「ははははは」

マツコ「そんなにおかしかったですか?」

 

太郎「まずオススメしたい最初の1軒があります。数あるお肉屋さん回ってきましたけれど、その中でもハムカツナンバーワン。板橋区大山」

マツコ「大山の商店街にあるんですか?立派な商店街だもんね」

太郎「そこで1枚70円のハムカツです。『アライ精肉店』さんなんですけど」

マツコ「流行ってるお肉屋さんだね」

太郎「昭和11年創業のお肉屋さん。そこのハムカツです。今試食していただくので」

マツコ「あ、これ好きなやつ。薄いやつ」

太郎「ぜひぜひ一口食べてみてください。いかがですか?」

マツコ「おいしい。すごい全然違う」

太郎「昔ながらのラードを使って揚げている」

マツコ「すごい味がついている感じ」

太郎「ハムもチョップドハムという、昔ながらのハム使ってますので。そういう意味では本当に昔懐かしいお肉屋さんのハムカツ。冷めてもすごくおいしい」

マツコ「ハムも、あまり高級じゃないほうのハムで揚げるといいんですよ」

太郎「そのもですね。本当においしいですね」

マツコ「また四角いのが、家で食パンにそのまま挟んで食べれていいね」

太郎「個人的には四角が好き。えへへへ」

マツコ「今ので本当にハムカツがお好きでいらっしゃるんだなっていうのがわかりました。ちょっとキモい感じ」

 

太郎「カテゴリー的にまとめてみました」

マツコ「『京極スタンド』、なにそれ?」

太郎「これはですね、京都にある京極スタンドっていう」

マツコ「いくらでも食えちゃうあんなの。チーズ挟んであるやつもおいしいよね。『新宿のまっちゃん』おいしそう」

太郎「実はクリームソースが挟んであるんです」

マツコ「えっ。チーズじゃないの?」

太郎「チーズじゃないんです。チーズのように見えますけど」

マツコ「まっちゃんハイカラ」

太郎「こういう自由なことがどんどん生まれてきてるんですね」

マツコ「あと『立呑屋 佐々木』」

太郎「このへんが新しいニューウェーブですね。衣が特殊なんです。インスタントラーメンを衣に使っている」

マツコ「ジャンク!」

太郎「これがけっこうカリッと揚がって、半熟卵とからめて食べる。非常にご主人のハムカツ愛を感じるハムカツです」

 

太郎「京浜工業地帯を支えるガード下の名店、『レストランばーく』という、昔ながらのレストランです。JR鶴見駅からちょっと歩いたところにあるこのレストランばーく。本当に昭和のレストランです。メニューの筆頭にあるのがハムカツの定食なんです。きょうはそのハムカツの定食を。ちょっと肉肉しいハムカツなんですが、この定食でお値段800円」

マツコ「これ何ハム?」

太郎「ロースハムです。レストランなので、上にかかっているのがデミグラスソース」

マツコ「衣もすごく高級な感じよね」

太郎「衣が薄い衣なので、意外とあっさりしているんです。いかがですか?」

マツコ「こんな言い方したらあれですけど、先ほどのお店の雰囲気を見ているとちょっと裏切られた感じの。高級ハムカツ」

太郎「ご主人がこだわりがありまして、ロースハムの原木をまるまる3センチずつにカットして揚げていくんです。切り込みいれながら食べやすくしていく。これをきめ細かいパン粉にしっかりとつけて揚げていく。さっきのピタッとした衣ができていくんです。こういうピシッとした衣って難しいと思います」

マツコ「デミグラスもお店のだから本格的なんだけど、あたしついてないところがおいしい。衣がすごいおいしい」

太郎「この薄い衣、けっこうカリッとしていて。厚いんですけど、その厚さをかんじさせないというか。すごくよくできているハムカツだと思います」

 

太郎「次のお店いきます。ヨコハマ野毛の名物女将の店『居酒屋トモ』のミルフィーユハムカツです。お母さんどうぞ」

(女将 梅田智子さん)

マツコ「お母さんステキ。いいね」

梅田さん「26枚使ってます」

マツコ「26枚?」

梅田さん「だから一度ではパクリは無理かな」

マツコ「いいわね。パクリっていうのがいいわね。すごいなあれ。なにができたんだかわからないわね、見ただけだと」

梅田さん「この上にチーズを乗せるんですけど、トッピングがあるんです。今日はチーズトッピングで。普段このチーズトッピングの上に豚トロを乗せてタワーにしちゃうんです」

マツコ「それでおいくらなの?」

梅田さん「600円です」

マツコ「これすごいよ。これどうやって食べるのが正解なの?かぶりつくしかないよね。あたしら世代だと、一番食べてたハムの味。これが一番懐かしい味」

太郎「これで600円ってすごいですよ。0.5ミリメートルくらいの薄いハムを13枚重ねて、そこにチーズを挟んで、また13枚」

マツコ「なんで13になったの?」

梅田さん「パックが26枚入っているので」

マツコ「すばらしい」

 

 

《専門店に迫る!お惣菜からあげの世界》

 

 

2019/04/09放送分

'からあげを年間1500個たべる男性'

八木宏一郎さん(以下、八木)

 


八木「そもそも薄衣革命のからあげ比率っていうのが大事で。昔の衣って、3:7で3が衣くらい、けっこうふわふわ。今は1:9ほどに減った」

マツコ「そんなに衣ついてたっけ?」

八木「昔は一個のサイズが小さくて、25グラム。今は35グラム。なので、サイズが大きくなって衣率が低くなっていることで、お肉を食べている感が増してベタつかなくて、サクサクカリカリ感が残る。これは実はからあげ専門店がこういったトレンドがあったので、各社が研究して、こういう方向に進んでいると。ということでトレンドのひとつが大きくなってきたっていうのがある。こちら、ピンク岩塩が味の決め手。『サミット』塩にんにくの若鶏もも竜田揚」

マツコ「でかいわね」

八木「一個45グラムと平均サイズの倍ですね。食べごたえがあります。衣をあまり感じない」

マツコ「薄いんだけど、サクサク感は一番あるかな。

八木「時間はだいぶ経っているんですけど」

マツコ「この衣のたぶんお粉のやり方が竜田揚げだからじゃない?」

八木「僕はご飯がほしくなるんですけど、これだとご飯もいらないのでバクバクいけるんです」

マツコ「ここで『あくまでも個人的な』って出てるんでしょうけど。食欲をそそる顔」

 

八木「東西ライバルバイヤーが高め合う2つの味。『ライフ』さん、関東が純和赤鶏むね唐揚げ。関東が大分産豊後どり竜田あげ」

マツコ「東西でわけてるんだ」

八木「同じ会社なんですけど、わざわざ2つに分かれて切磋琢磨されてる」

マツコ「味付けとか鶏の個性が違うんだね」

八木「東西バイヤーが主張、味のポイントですね。東のバイヤーから、『純国産ブランドの鶏を塩麹で仕上げ、2度揚げ。関西より味がしっかりしている』。西のバイヤーから、『丁寧に育てた大分豊後どりをあごだし醤油で仕上げた』。あごだしが流行ってますからね」

マツコ「見た目から全然違うね」

八木「買って帰られたからあげを温め直すというので、一回温かくしてます」

マツコ「オーブントースターで温め直すといいよね」

八木「僕のオススメは最初電子レンジで30~40秒温めて、トースターに移して30秒して表面の水分を飛ばす」

マツコ「あたしは鬼のようにオーブントースターで温めて、バリバリにして食べます。まず関東からね。流行ってる味。塩麹だからね。あたしが子どもの頃とか若い頃にはなかったね。ただの塩辛い塩じゃないよね」

八木「こちらがあごだし。西日本で今ブームになっているあごだしで仕立てた味になっています」

マツコ「あたし関東の人間だからか、関東の方が好きだわ。全然違うね、味。おいしいのよ、関西も。ちょっと濃いな。関西のほうが濃いっておもしろいね」

八木「東のほうが、塩味とバランスを大事にされるケースが多くて、西側はダシの特徴を持たせたほうがウケやすい。どちらも成立しているっていうおもしろさがあります。いかがでしたか、食べ比べて」

マツコ「やっぱりね、温かいのはおいしいです」

八木「温め直しましょう、全部」

 

ナレーション「全国各地のスーパーで味を競っているお惣菜からあげ。そんな中、最近ではからあげ専門店がスーパーのからあげを監修。大分の名店、宇佐からあげで有名な『太閣』や、からあげグランプリを獲得した『しげ盛』などが乗り出し、お惣菜からあげブームに拍車をかけているのだ。名店監修お惣菜からあげで、八木さんナンバーワンのオススメが...」

八木「2大カリスマ専門店の監修ドリームマッチということで、大分県中津市の人気店、醤油の『鳥しん』、塩の『もり山』の対決で売り場で展開されています。今日はぜひこちらの2つをぜひ食べ比べていただきたい。大分県中津市自体がからあげの聖地として人気ですが、特に、この2店はからあげグランプリで最高金賞を受賞している名店。もともとこだわりが強くて、再現するまでになかなかOKくれなかったお店。店主のこだわりが強すぎて。それが今日再現がどれくらいになったかていうのを見ていただきたくて、お持ちしました。これが売り場で対決みたいなを展開されるケースが広がっている。こちらが塩だれの『もり山』の胸肉。これはニンニクが香るっていうのがけっこう特徴的。インパクトがだいぶあります」

マツコ「『どうだ?』って言われたら、塩とニンニク」

八木「まさにそうなんです。すごい再現力で」

マツコ「こちらが本物ね。見た目は本物ゴージャスね」

八木「お肉から全部違いますので」

マツコ「方向性は似てますけど、そりゃ本家のほうがうまいっすわ。ただこれをね、そんな手軽にみなさん日本中の方が手にできないから。方向性は合ってます。『鳥しん』は色が全然違うわね」

八木「醤油らしさを売り場で出すときに色めがつくように考えてます」

マツコ「売り場でやるとこれくらいやらないと、方向性がたどり着かないと。おいしい」

八木「からあげとしてはかなりハイレベル。念のため本家から取り寄せました」

マツコ「あくまでも念のためです。ウマい」

八木「監修商品なので、方向性は。からあげ専門店が広がって、薄衣と大きいサイズがはやって、それが今のスーパーのお惣菜売り場に広がった」

マツコ「きっかけはこういうお店のからあげがブームになったことから始まったもんね。やっぱりからあげは卑怯よね」

八木「最高です。定期的にやりたいですね」

マツコ「別にいいよ」

 

 

~完~