2020/12/15放送

マツコの知らない世界


'365日レンコン生活をする呉服店の跡取り'

阪井明子(サカイアキコ)さん(以下、阪井)




マツコ「年齢不詳。おいくつ?」

阪井「46歳です」

マツコ「お肌おきれいよね。レンコン効果かしら?」

阪井「実は元すごいアトピーだったんです。医者は11か所行きまして、入院もしました」

マツコ「そんなにすごかったのが、レンコンで?どれくらいで効果出てきました?」

阪井「ゆっくりですね。数年かかって自然に『あれ、良くなってる、手がいかないな』って感じですね。糸ひくムチンっていう成分が体にいいということで、レンコンは良いところだらけ。私は食べ物の魅力だけでなくて、レンコンの神秘的な形が大好き。そして穴が大好きということなんです」

マツコ「何も間違えたこと言ってない」

阪井「このレンコンの穴というのは、真ん中に1つあいていて、周りに9つあいているんですけれども、それについて不思議に思ったことはありませんか?こんなに穴があかなくてもいいのに」

マツコ「…はい、あります」

阪井「よく考えたらこちらは穴があいてないほうがいっぱい食べられますよね?でもだれ誰も文句を言わない、文句を言っている人を聞いたことがない、クレームの書き込みがない。渡辺謙さんだったら、『穴が大きくて食べるところがない!』と怒りそうですけれども、新潟県の同じ渡辺謙さんとして。誰も怒らないのは穴がかわいいからだと思うんです」

マツコ「あなたね、もしかしたら一番かもしれない、今まで来たなかで。いろいろな方が来ましたけれど。なかなかのことが起き始めているかもしれない」


阪井「レンコンはおせちとかに入れて縁起物と言われます。それだけじゃなくて、身に付けてしまえばもっと運気がアップするんじゃないかと思いまして、私は本物のレンコンを使ってアクセサリーを作ってみました。それがこちらです」

マツコ「有無を言わさず進めるわね」

阪井「レンコンアクセサリーです。見たことは?」

マツコ「無いです。でもね、おしゃれかも」

阪井「うれしい。縁起物ですのでいっぱい付ければ付けるほど運気が回ってくるかなと思いまして」

マツコ「あたし今ショップチャンネル見てる?」

阪井「そういう感じになってきますけれども。レンコンの穴の気持ちになりたいと思ったことはないですか?」

マツコ「レンコンになりたいと思ったことは無いです」

阪井「そんな時はあるんですよ!」

マツコ「この方はテレビに出していい方なんですか?ぎりぎりコンプラオッケーね?」

阪井「マツコ様にも。一度2人でやってみて、合成でギュッと合わせてみる。ちゃんと見えますよね?」

マツコ「ちゃんと見えませんよ」

阪井「目が良くなるメガネと言われています。先が見通せるということで。ちょっとニコッとしてみてください」

マツコ「失礼なんですけど、もうやめていいですか?」

阪井「はい、じゃあ今日はここまで」



《2つの食感が楽しめるレンコン、シャキシャキ編》



阪井「食べる魅力を探っていきたいと思います」

マツコ「やっと本題」

阪井「穴だけでかわいいと思っていたにも関わらず、さらなる魅力を発見してしまいました。かわいい穴を引き立てるダブル食感。シャキシャキとモッチリに分かれる。1つの野菜で2つおいしい。なぜシャキシャキするかというと、レンコンの穴があいているために短時間で調理できるため、水分を中に閉じ込めることができてシャキシャキする」

マツコ「やわらかくなりすぎないのも穴が影響してるんだ?」

阪井「はい。モッチリの理由。レンコンはでんぷん質があるため、モッチリとした食感を味わえるようになっています。その2つが全然違うものですよね。それがダブル食感といいます。これを見てください。これを見るとシャキシャキとモッチリに分かれています」

マツコ「大まかに分けると、東西で違うわね」

阪井「そうですね。形が違います。東日本のほうがずんぐりむっくり丸くなっている。西のほうはちょっと細長め。レンコンの輪切りにしたタイプを見ていただきます。新潟県よ『五泉美人』『大口れんこん』と、西のほうの『加賀れんこん』『門真れんこん』を並べてみました。穴の大きさが違う。このように穴が大きい、小さい、その理由はなんだと思いますか?」

マツコ「ヒントは何かないですか?」

阪井「土壌です」

マツコ「じゃあ土壌です。ヒントじゃなくてそれ答えよ」

阪井「関東付近では水を張った田んぼにレンコンを育てているのが主流です」

マツコ「葉っぱ生えてる状態かわいいね」

阪井「かわいいですよね。癒やされます。水分が多いところのレンコンは水掘りと言いまして、水圧ポンプでレンコンの周りの泥を取り除き浮かび上がらせて収穫しております」

ナレーション「水の中で呼吸ができないレンコンは葉から取り込んだ空気を穴を通じて運ぶため、穴がより大きくなりみずみずしいシャキシャキレンコンに。一方西日本で多いのが水気の少ない畑で育てる手法」

マツコ「こんな違うんだ、育て方」

阪井「赤い粘土質で水分が少ないために、専門の鍬でひとつひとつどこにレンコンがあるかを掘り当てる。穴が小さくて肉厚でモッチリ」

マツコ「あたし勉強不足だったわ。あんな池じゃないところで作ってるって知らなかった。関東の人間だからあれしか知らなかった」

阪井「ここからは穴のかわいさを引き立てるシャキシャキとモッチリ、それぞれの最高峰を紹介していきたいと思います。まずはシャキシャキの最高峰はこちら。大きな穴が生み出すシャキシャキ感、『土浦レンコン』(茨城県、霞ヶ浦周辺)」

マツコ「東京の人間だと、レンコンといえばやっぱり茨城よね」

阪井「なぜこちらがシャキシャキなのかということで、見てください。上からの畑の様子です。こちらは霞ヶ浦周辺ということで、沼地で湿気も多く土壌が水が豊か。雪が降ったりすると最高なんです。折れた茎が二等辺三角形に雪から出てくる。それがかわいい」

マツコ「機会があったら拝見してみます」

阪井「私も自宅でシャキシャキ料理を作るんですけれども、シャキシャキの食感を楽しむ最高峰のものをご紹介したいと思います。レンコンソテーです」

マツコ「あたしてっきりサラダみたいなのだと思ってたわ。ものすごいおいしい」

阪井「いい音出してますね」

マツコ「噛むのが恥ずかしくなるので、やめていただけます?なにで焼かれてるの?」

阪井「そちらのVTRを見ていただきます。東京あきる野市にある『鉄板焼きとんぼ』さんです。どうやってシャキシャキにしているかというと、ポイントが2つあります。油をかけながら高温の鉄板で瞬時に焼いていきます。そうすることで外側がコーティングされ、水分が閉じ込められ、シャキシャキになるんです。シャキシャキ感を生むポイント2、鉄板で熱したアルミホイルをお皿代わりにしているので、レンコンの内側に予熱で火が通り水分が蒸発せずにシャキシャキになっています」

マツコ「直接レンコンを鉄板焼きしてる時間って、本当にわずかなのね。あとはアルミホイルを熱しておいて、予熱で火を通してるんだ?ホクホクはそんなにないかな。シャキシャキ強いわね」


阪井「私流のレンコン料理」

マツコ「レンコンリゾットって何?」

阪井「残った白飯をレンコンの汁でグツグツいわせて」

マツコ「レンコンの煮汁で?」

阪井「煮汁です。煮汁ってすごく体にいいんですよ」

マツコ「レンコンレインボーも想像できないわ。あれ何で埋めてるの?」

阪井「はんぺんで埋めてます」

マツコ「はんぺんに色をつけてるのね?味は想像できました。オススメどれ?」

阪井「ハッセルバックレンコン。ハッセルバックポテトっていう芋を切って、中に肉とチーズをはさんでいって、上にチーズをどろりとかける。お肉はベーコンがいいと思います。穴があいていることによって、チーズが穴から溶け出してくるんです」

マツコ「ご近所からなんて呼ばれてるの?」

阪井「レンコンおばさん」

マツコ「なんだろう。ワイドショーとかで取材される布団とか叩いてるおばさんに近いような感じですね」



《2つの食感が楽しめるレンコン、モッチリ編》



阪井「レンコンの一節見たことありますか?」

マツコ「あります」

阪井「その一節でも味が違うという。レンコンの知られざる意外な真実、レンコンは部位によって3つの食感が楽しめる。このように長男、次男、三男とかわいく分けられております」

マツコ「長男はどっち?上と下」

阪井「生まれてきた順なので」

マツコ「だから一番根っこの部分で、だんだん次男三男って上に太陽のほうに出ようとするのね?」

阪井「長男は先にできているので、でんぷん質がたっぷりあり栄養もあるので、たっぷりとなっております。三男は食物繊維が多くまだまだ若々しいのでシャキシャキという感じになっております。次男はいいとこ取りで両方の食感が楽しめるようになっています。ということで、長男は粘り気ということでハンバーグ」

マツコ「つなぎ的な役目をするわけだ?」

阪井「それもありますし、ざっくり切って食感も楽しめます。次男さんはいいとこ取りなので天ぷらなど」

マツコ「そのものを食べる感じだ」

阪井「三男はかなり繊維質が多いので、サラダに向いてます」

マツコ「売ってるのはわからないよね、どこの部位か。このまま八百屋さんとかで売ってる場合はいいけど、スーパーとかでこの1個分で切られて売っちゃってたらどこかわからない」

阪井「目利きじゃないとどこかわからない」

マツコ「慣れてくれば見ればわかる?」

阪井「長男は背高のっぽです。三男になってくると小さめです。その間が次男です。長男さんの部分を使った、これは本当においしいと思ったレンコン料理をご紹介したいと思います」

マツコ「レンコンの醍醐味よね、長男がね。あら、コロッケ?」

阪井「実はハッシュドレンコンなんです。私も大好きです。この厚みがかなり贅沢」

マツコ「ハッシュドポテトよりは相当厚いわよ。倍くらいあるわよ」

阪井「それが長男のモッチリ感を最大限に出すために厚くしております。刻んだレンコンが入っておりまして、粘りがすごいです」

マツコ「おいしい。ハッシュドポテト並みに冷凍食品で出してもいい。こんなに厚い必要はあるのかっていうね。もうちょっと薄くてもいいと思うけど」

阪井「私が今までレンコンの穴に特化していたのに、なんとレンコンの穴を全部すりつぶして見えなくするという手法で、このモッチリが出ているんです。びっくりしました。『上野れんこん』さんというところで作られたハッシュドレンコンをご紹介したいと思います。こちらフライドレンコン」

マツコ「これもおいしそう」

阪井「こちらはすったレンコンを蒸した、れんこんと帆立の蒸ししんじょ。その他にも20種類のレンコンのお料理がある専門店です。茹でた長男さんを機械とヘラで徹底的に細かくして練っていきます。より粘りが出てモッチリになるまでまだまだ練ります。すごく手間がかかります。片栗粉を使用せず油だけで揚げる。こうすることでレンコンの本来の粘り気とモッチリ感を味わうことができるのです。長男さんのモチモチ感、いかがですか?」

マツコ「モチモチなんだけど、小さなシャキシャキも残ってる。おいしいと思う。これけっこう普通に食卓の一品のルーティンの中に入れられると思う」

阪井「隣にあるのはレンコンの熱燗なんです」

マツコ「お酒?ひれ酒みたいにレンコンが入ってるの?レンコンチップみたいなのが」

阪井「一回乾燥させて炙ったもの入れています」

マツコ「いいかも。やっぱ熱燗はいいね、冬。これちょっとハマッちゃった」

阪井「レンコンの穴だけにハマっちゃうんです」

マツコ「それに限ったことじゃないですけど。全然上手じゃないからね」



《素朴なレンコンがおいしさを倍増!お取り寄せ絶品レンコンスイーツ》



阪井「私が思い描くレンコンの未来。スイーツのネクスト素材は穴がかわいいレンコンです」

マツコ「レンコンのかわいさと言ったら穴でいいのね?レンコンチップスみたいなのはけっこうあるけど。スイーツでしょ?」

阪井「なにか思い当たるものは?」

マツコ「ないです」

阪井「実は私が地元のお菓子屋さんとコラボして作った商品がこちらです。あんこのようかんと、レンコンを組み合わせて作ったもので、『あんこん』といいます」

(新潟県五泉市「寿々長」)

マツコ「シンプルイズベスト」

ナレーション「クセのない素朴な味と強い食感が、スイーツ本来のおいしさを引き立てることから、パティシエたちもレンコンに注目。シャキシャキしたレンコンが生地のフワフワ感を引き立てる『レンコンどら焼き』(茨城県土浦市『久月総本店』)や、レンコンを生地に混ぜて焼き上げることでしっとりモチモチ食感が楽しめる『加賀蓮根マカロン』(石川県金沢市『ラ・パンテュール』)。さらに生地にレンコンパウダーを混ぜることでほのかにレンコンの風味を楽しめる『門真れんこんパイ』(大阪府門真市『パティスリーエルブランシュ』)など、全国にレンコンを活かしたスイーツが続々と登場しているのだ。中でも阪井さん厳選、究極に穴がかわいい、お取り寄せ絶品スイーツをご紹介」

阪井「マツコさんにおみやげとして渡したいものがあります。のどかなレンコン畑の気分が味わえる『れんこんロールケーキ』(佐賀県小城市『テムデサック』)」

マツコ「どういうことなのかしら?切ったらレンコンが丸々?」

阪井「開けてみてください」

マツコ「重いわよ。もしかしたら本当にそうかも。長男が入ってるかもしれないわよ」

阪井「何に見えますか?」

マツコ「なんだろうこれ。何に見える?」

阪井「その色がポイントです。普通ロールケーキっていうと白っぽいんですけども、こちらは黒、茶色。泥をイメージしているんです」

マツコ「絶対出ない」

阪井「おみやげでお持ち帰りいただけると」

マツコ「見せて『おみやげだけです』って、そんなテレビある?」

阪井「実はその生地の中にもすりおろしたレンコンが使われています」

マツコ「どれだけレンコンの味するんだろう?…食べるとそうでもないわね。おいしい。ほわ〜ってレンコンの香りがするくらい」

阪井「なのでレンコン好きな方もそうでない方も食べられるおいしいロールケーキ」

マツコ「たぶん視聴者の方はスイーツよりも辛いほうに興味があるのよ」

阪井「じゃあそれは次回で」

マツコ「あらヤダ〜。けっこう一回でヘトヘトなタイプよ」



〜完〜