2019/06/11放送
マツコの知らない世界
'15年間毎日10個卵を食べる男'
小林真作(コバヤシシンサク)さん(以下、〔小林〕)
[小林]「仕事は鶏卵卸業をやっております」
[マツコ]「じゃあ本職なのね」
[小林]「卵屋の3代目です。ただ小さいころは家が養鶏場をしていて、卵はあんまり好きじゃなかった。社名も『小林ゴールドエッグ』という名前でしたので、日本語に直すと金の卵ということで小学生のときからさんざんからかわれました」
[マツコ]「鶏卵卸業は養鶏場をやってるわけじゃない?」
[小林]「14の養鶏家さんに、ああいうものを作ってほしい、こういうものを作ってほしいといういろんな要望を出す」
[マツコ]「いろんな企業とかから、こういう卵を作ってほしいんだけどって言われたのを、養鶏業者さんとかに相談したりして間に入って卸すというわけね」
[小林]「これまで食べた卵の数は合計5万5000個以上」
[マツコ]「昔だったら死んでるって言われた数ですね。あたしよく母親に勝手に2個使って目玉焼き作ると怒られてた。1日1個までじゃないと体に悪いでしょ!って」
[小林]「それが3年ほど前に、厚生労働省がコレステロールの上限を撤廃した。業界的にはかなりセンセーショナルな」
[マツコ]「コレステロールの話って何だったのかしらね?」
《固ゆで派 or 半熟派 それぞれに合う究極の卵》
[小林]「固ゆで派と半熟派の割合って両方それぞれお好きな方がおられて、分かれています。半熟派の人が54.9パーセント。大体半分ちょっと。卵によって固ゆでにした時においしいゆで卵と、半熟でおいしいゆで卵がある」
[マツコ]「考えたこともなかったわ」
[小林]「卵によっていろんな特性がありまして、それぞれ究極の卵がある。今日はそれをご紹介できたらと思います」
固ゆで卵で食べてほしい究極の卵
・三日たまご
(ニワトリさくら)
1パック10個 252円
[小林]「これは愛知県の卵で、日本全体の市場でいうと4パーセントくらいしかない純国産鶏。さくらという種類のニワトリなんです。すごく香りがスッキリしていて、黄身の割合が11パーセントほど多い」
[マツコ]「これ黄身もですけど、白身もちょっとやわらかめのかまぼこ食べてるみたい。すごいブリブリしてるね。おいしい」
[小林]「半熟派の人でも固ゆででもすごくおいしいって言って食べていただける。おしりのほうから食べると、最初の一口にちょうどその丸みで卵の黄身の位置がベストになっています」
[マツコ]「丸ごとで食べたほうが断然おいしい。切ってないほうがおいしい」
半熟ゆで卵で食べてほしい卵界の宝石
・アローカナの卵
(吉実園)
1パック10個 700円
[小林]「南米のチリ産の卵で、少し青っぽい色をしていまして、珍しい卵です。よかったらエッグシェルブレーカーという装置なんですが、上からギュッと軽く当てまして、2、3回すると確実にできます。やわらかすぎてむけないくらいの感じ」
[マツコ]「おいしい。濃厚」
[小林]「ねっとり感があるとすごく味を濃く感じる。それが1つの特徴です。スティック状のクラッカーなどをつけて食べたり。あとキャビアなども」
[マツコ]「やっぱり卵はおいしいね」
《ひと手間でさらにおいしい!絶品ゆで卵料理》
フランス料理の人気前菜
・ウフマヨ
(浅草「ペタンク」)
[小林]「マヨっていうのはマヨネーズのことで、ウフというのはフランス語で卵ということです。フランスでは定番の前菜で、ウフマヨだけでコンテストがあって、毎年ウフマヨオブザイヤーを決めているんです」
[ナレーション]「卵黄、アンチョビ、マスタードを混ぜた自家製のマヨネーズを半熟卵にかけるだけで、劇的においしくなるんです。果たしてそのお味は?」
[マツコ]「あー、おいしいね!」
[小林]「マヨネーズもただのマヨネーズじゃなくてアンチョビやいろんな組み合わせをして、味に深みが出るようにしているんでしょうね」
[マツコ]「もう一個食べたい...」
イギリスの伝統ゆで卵料理
・半熟卵のスコッチエッグ
(「RADCRAFT」)
[ナレーション]「イギリスの伝統料理スコッチエッグ。ゆで卵を牛や豚のひき肉で包み、パン粉をつけて油で揚げただけで、ゆで卵が主食の料理に」
[マツコ]「割って見せてあげたほうがいいわね。うわわわわ。...うん、おいしい。これはもう新しい料理だね。卵がソースの感じ。卵が主役でバーンというよりは」
[小林]「こちらは最後まで飽きずに食べられるように、シンプルなトマトソース。パスタに合いそうなんですよね」
[マツコ]「トマトソースがおいしい。そう考えると卵ってすごいソースなんだよね」
[小林]「そうなんです。本当に万能で、まろやかにしてくれる効果がある」
[マツコ]「これはいい例だと思う。ソース的な卵という意味で」
・塩天丼
(六本木「てんぷら味覚」)
[マツコ]「卵の天ぷらおいしいよね」
[小林]「そうなんです。外側の衣がカリカリで、火があんまり通らないうちに揚げる。中が半熟のまま、食べ方もでシンプルに塩で食べる。卵本来の味を極限まで楽しめる」
・Egg Baby sand with French fries
(東京御徒町「Egg Baby cafe」)
[小林]「サンドイッチでゆで卵使うんですが、こちらは1食で4つ使う」
[マツコ]「卵サンドの卵サラダっておいしいよね。あたしコンビニのパックにはいっているのを、1枚に1個使っちゃう。トーストして食べるのよ。卵に焼き目つけて。銀座の『アメリカン』。すごいよね、あそこの卵サンドも」
[小林]「1斤使いますからね。アメリカンさんも、白身と黄身の割合をサンドイッチに合うように調整しているんです。身の部分を分けて、ベストな割合にしているんです。それがまたうまいこといっています」
・究極の煮卵
(玉ひで)
[小林]「僕が今まで食べた中で一番おいしいと感じた煮卵」
[ナレーション]「1760年創業の鳥料理専門店玉ひで。日本で初めて親子丼を作った店としても有名。連日、その親子丼を求め大行列ができるほどの人気ぶり」
[小林]「コース料理の中に煮卵がありまして、これがもう本当に絶品なんです。烏骨鶏という種類のニワトリなんです」
[マツコ]「なんの味だろう。お醤油以外にカーっとくるものない?おいしい」
[小林]「みりんとかお醤油とかそういうものをきちっと使われている」
[マツコ]「なるほど。改めて、煮卵はこれくらい濃くなくっちゃっていうのを再認識させられるわね」
[小林]「玉ひでさんの煮卵ってこれだけで1つの料理になるんです」
[マツコ]「ラーメン屋さんのとかは、ラーメンとの相性があるから、あんまり濃いめに作ってないもんね」
《誰でも簡単にプロの味!究極のゆで卵の作り方》
[小林]「卵自体はスーパーで買った同じ物です。ゆで方でどれほど味が変わるか、ぜひ食べ比べていただきたい」
[マツコ]「(番組AD作)可もなく不可もなく。(小林さん作)むきやすい。もちろん半熟かどうかの違いはあるんですけど、さっきの臭かった。これはさっきの変なにおいがなんにもない」
[小林]「大事なポイントが3つあるんですね。1つは、産みたての卵っていうのは炭酸ガスがあってphを下げてしまう。それで皮がくっついてむきにくくなるので、おしりに穴をあけてガスを抜いてあげる。2つめは、お湯は少しでいい。沸騰してから時間をキチっと決めることができる。水の量で温度が変わったりしないので。黄身が真ん中になるように最初の90秒ゆっくりかき回してあげる。それからフタをして過熱をする。6分30秒が半熟でベスト。その時間がきたら10秒以内にすぐに氷水で冷やす。お湯がたっぷりだと冷やすのに手間取ってしまうので、きっちりと正確な時間を計るということが大事なんです」
[マツコ]「半熟じゃない場合はどれくらい?」
[小林]「しっとりとした固ゆでは8分30秒。固ゆででは10分弱くらいですね。あと3つめに、卵の選び方でもガラッと違います」
失敗しない卵の選び方
①新鮮な卵を使うのはNG
②冷蔵庫で冷えているの卵はNG
③サイズはMがベスト
[小林]「新鮮な卵は炭酸ガスがたくさんはいっているので、そのままゆでるとむくときにボロボロになってしまう。あと、冷蔵庫で冷えたままのを使ってしまうと、温度差でパキッとなって中身がでてしまう。常温にもどしてから温めてあげる。そして黄金比で言うとMサイズがベストなんです。黄身の大きさは変わらないんですけど、白身の量が変わってくるので、小さめのMサイズが一番おいしい」
[マツコ]「あたしは大きいのを食べたほうが幸福感を感じる」
[ナレーション]「さらにひと手間加えるだけで味と香りが激変する、小林さんお勧めの裏技が」
[小林]「白身の方に香り付けをしてやることで、普通のゆで卵がめちゃくちゃおいしいゆで卵になる方法があります。密閉容器に香りのよい成分を一緒にいれてあげる」
[マツコ]「これは何が入っているの?」
[小林]「紅茶です。いろんな香りが卵には付くんです。ものによってはすごくおいしい香りになるんです」
[マツコ]「へえー、おもしろいね」
[ナレーション]「実は卵の殻には目に見えない小さな穴が無数に空いており、周りのにおいを吸収する性質がある。それを利用してさまざまなフレーバーゆで卵を考案。果たして卵好きのマツコの反応は」
[マツコ]「かつお節はにおいがつくの?ああー、におう」
[小林]「かつお節のタレとか醤油かけたりするのとはまた違う形ですね。白身のほうから後味がフワッときます」
[マツコ]「山椒、これは相当ね。うなぎ食べたあとみたい」
[小林]「しかもこれ卵の風味と合うんですよ」
[マツコ]「キムチ、これはすごい。うん、かつお節が一番おいしかった」
[小林]「そうですね、淡い感じが独特の風味になりますね」
[マツコ]「どれが一番きつく匂いがつきます?」
[小林]「コーヒーはかなりきつくつきますね」
[マツコ]「コーヒーは食べたくないんだよなぁ。絶対おいしくないでしょ?」
[小林]「賛否が真っ二つ。インパクトはすごいですね。たぶん一番つくのはコーヒーだと思います」
[マツコ]「モーニングでゆで卵食べながらコーヒー飲んでると思えば」
[小林]「まぁそうですね笑」
[マツコ]「ご飯ある?やっぱりさ、いろいろ食べたけど、これじゃないの?ご飯の上に半熟卵、それに醤油。おいしいね」
[小林]「ありがとうございます。普通のスーパーの卵でも、こんなにおいしいゆで方がある」
[マツコ]「ね、ゆで方ひとつで。小林ゴールドエッグだっけ、どんな商品があるの?」
[小林]「ゆでたまご専用たまご」
[まつこ]「そのままだな!」
~完~