2019/05/28放送
マツコの知らない世界

'タピオカドリンクにバイト代を全てつぎ込む女子大生たぴりすと'
華恋(カレン)さん(以下、[華恋])
奈緒(ナオ)さん(以下、[奈緒])




[華恋]「他局の番組でマツコさんがタピオカをのどにつまらせてるの見ました」
[マツコ]「そうなのよ。最近のやつはデカすぎじゃない?普通に飲んでるとね最後タピオカだけ残るのよ。それを食べようとするとカーッてなる」
[奈緒]「それが起きない飲み方を今日はお教えしにきました」
[マツコ]「ちょっと甘すぎるよね、最近のタピオカ」
[華恋]「いろんな種類があるんですよ」
[マツコ]「甘くないのあるの?甘くないほうがいい。知らないでしょ?第一次タピオカブーム」
[華恋・奈緒]「知ってますよ。生まれてはいないです」
[マツコ]「そんなに前?」
[奈緒]「1992年頃の第一次ブームが、ココナッツミルクにはいった白くて小さいタピオカ」
[マツコ]「今見るとなにこれ、意味わかんないよね。でもねこれおいしいのよ。もうちょっと今のより柔らかかったのよね」

[華恋]「私たちのプロフィールからご紹介します。バイトは家庭教師とインターンやってます」
[奈緒]「私はバイトでネイリストやってます」
[華恋]「18歳のときに、ゴンチャと出会い、1日1杯飲むようになる」
[マツコ]「ゴンチャって何?」
[奈緒]「人気のチェーン店。台湾ティー専門店、2015年に原宿表参道に1号店ができた。私たちが大学入学するちょっと前にできた。お店ができて、華恋と出会って、いっしょにゴンチャを飲みにいって、そのときにタピオカのおいしさに改めて気づいて、毎日飲む生活に」
[華恋]「ブームっていうか、日常、習慣」
[マツコ]「毎日飲んでるの?味覚障害かしら?」

[華恋]「2017年に、『Chatime』とか『THE ALLEY』とか『CoCo都可』、そういう台湾のお店がババっときたことによってそれが基盤になった。2018年に台湾の人気店『一芳』っていうところが日本にオープンして。これがたぴりすとになったきっかけのお店。いつものように新大久保でご飯食べて、新しいお店できたらしい、新宿行こう、って行ったんですよ。飲んだら、衝撃的に一口目がおいしくて、タピオカってこんなにおいしかったっけってなった。けれど、明日これを飲むかって言われたら、明日は別にいいかなって」
[マツコ]「それについて3時間も語り合ったの?」
[華恋]「そうです。毎日ゴンチャを飲んでたのに、なんでかなって」
[奈緒]「タピオカの未来について新宿ルミネで語り合った。その結果、今では1日平均3杯飲んで研究する生活」
[マツコ]「要はなんで毎日飲めるのと、おいしいけど毎日飲めないのがあるのかと。これはもう研究するしかないぞと」
[奈緒]「最高1日27杯飲んだこともあります。現在『たぴりすと。』として全国1000店舗巡り研究中」
[マツコ]「1000店舗もあるの?」
[奈緒]「今これで悩んでるのが1年半で70~80万円くらいタピオカに費やした。お金がない」
[マツコ]「そりゃないですよ。あれしかバイトしてないなったらすぐなくなっちゃうでしょう」
[華恋]「一番悩んでるのが、就職するか、タピオカを仕事にするか」
[マツコ]「ごめんなさい、『タピオカを仕事にする』の意味がわからないんですけど」
[華恋]「広めたい。伝道師みたいな」
[奈緒]「性別問わず幅広い年代に飲んでほしいし、言うてもお店が東京都ばっかりなんですよ。なので全国にもっと広めたいなっていう思いがあって」
[華恋]「人生かけてきてるんです。助言をお願いします」
[マツコ]「あたし就職かタピオカで生きるか、お前らには言えないよ。そんな大事なこと」


《マツコ初体験!自分好みのタピオカ選び》


[華恋]「第三次ブーム中なんですけど、いったいどれくらいあるかというと、毎週のように新しいオープンしてて原宿~表参道駅までに38店舗」
[マツコ]「原宿あんなにあるの?これはもう今までいろんなブームがあったけど、ちょっとスケールが違うわ」
[奈緒]「1年前と比べると体感的には10倍くらい」
[マツコ]「23区はもう全区にあるのね。すごいわよ。ちょっと待って、『隠れた注目激戦区、葛飾』?ってことは新小岩?なんで??」
[奈緒]「背景にあるのが、進学とか就職とかで若い世代の人口が増えてるらしくて、プラス江戸川区では今子育て支援対策をしている。ファミリー層も増えてる」
[マツコ]「新小岩ってすぐ江戸川なんだよね、駅の南口ね。なるほど」
[華恋]「ルミエール商店街、あそこの付近だけでも6店舗。しかもめちゃくちゃ近くて」
[マツコ]「皆さん全国の方わからないと思いますけど、原宿にあの感覚であるのとはワケが違いますからね。基本そんなに何もないところにタピオカ屋だけ突如あるんだからね」
[華恋]「私たちのおすすめは『東季17』、高級ジャスミンミルクティー。これ茶葉の香りがよい。タピオカもあまり甘くない」
[マツコ]「えっ、これ新小岩!?なにが起きてるんだよ新小岩に!ルミエール商店街の中にあるの?」
[華恋]「こんなに店舗数あったらどこから行っていいかわからないと思うので、まずはここから始めてください」
[奈緒]「タピオカドリンク選びの基本。自分好みの粒の大きさと硬さを見つけてほしい」
[マツコ]「自分では食べ歩き飲み歩きしない。助かるかもしれない」
[奈緒]「タピオカ店によって大きさ)硬さもそうなんですけど、味だったり調理方法とかさまざまなんです。自分の好みにあったタピオカを見つけてほしいと思っています」
[マツコ]「今主流は大きくて甘いやつ?」
[奈緒]「トレンドはそれです」
[華恋]「今日はみなさんに見つけてほしいので、タピオカの粒を属性分けしてるんです」
[マツコ]「小粒・やわやわがたぶん昔のやつだね」
[ナレーション]「自分好みのタピオカを見つけてほてく全国1000店舗以上をめぐり、タピオカの粒の大きさ、硬さ、味、調理方法を研究してきた2人。ここからは違いがわかりやすい5種類のタピオカを、タピオカの味を最も引き出すドリンクで食べ比べ。果たしてマツコは自分好みのタピオカに出会えるのか」

・Gong cha
小粒・もちもち系

[マツコ]「これがスタンダードね。あれっ、あたしこれくらいでいいかな。ていうかこれだけでいい。これにきな粉かけて食べたい」
[華恋]「ブラックミルクティー。これが一番人気で、私たちのおすすめ。すっきりタピオカが飲める」
[奈緒]「正しい飲み方もここでお教えしておきます。私たちのおすすめですけど、注文する時氷少なめって言うのがおすすめです」
[マツコ]「味が濃くなるからってこと?」
[奈緒]「タピオカが氷に引っ掛かっちゃうんですよ。最後残っちゃってすぽんってなる。シーラーになってるんで、よく振ってもらって。そしてストローを底までつけてもらいたい。そしたら飲んでいただいていいんですけれど、粒によって理想の粒数があるんですよ、1吸いにつき。中粒よりの小粒なので、8粒めがけて飲んでほしい。そしたら噛んでほしい。染みでてくるタピオカの味とミルクティーのハーモニーを楽しんでください」

・Golden Ratio
小粒・もちもち系
乳酸ジャスミンティー

[マツコ]「これなんの味?」
[奈緒]「お砂糖なんですけど、着色料とか保存料を使ってないのを売りにしてて、優しい味になってる。もちもち系だとあと10回くらい噛まないと飲み込めない」

・吉龍糖
中粒・やわやわ系
黒糖タピオカミルク

[奈緒]「やわやわ系は歯がタピオカの中心部まで入るんですけど、中心部だけもちっとしてる」
[マツコ]「くず餅みたい。黒糖ミルクおいしい」

・茶カ匠 (※カは口偏に加)
大粒・やわもち系
いちごタピオカラテ

[奈緒]「大粒・やわもち系は、女子高生大好き。これが今トレンドです」

・丸木製茶
大粒・弾力系
沖縄黒糖タピオカミルク

[マツコ]「これはもうね、これがひとつのデザートよ」
[奈緒]「弾力系はハードグミみたいな感じ。噛めば噛むほど味が染みでるっていう良さがあります」
[マツコ]「普通の和菓子屋ででてきてもわからないレベルの。ちゃんと味がついてるよね」
[奈緒]「タピオカの世界はみんな違ってみんないいんですよ」
[マツコ]「おまえは金子みすゞか」


《大人も楽しめる!タピオカドリンク3選》


[華恋]「なぜ私たちがこんな粒について研究しているかというと」
[奈緒]「僭越ながら言わせていただきたい。タピオカをブームではなく文化にしたい。第一次・第二次ブームは、ブームで終わったじゃないですか。第三次ブームこそは文化にしたいっていうのがあるのと、私たちの死活問題。タピオカがなくなったら私たちもなくなる」
[華恋]「ブームきてるんですけど、実は海外に比べると圧倒的に遅れている」
[マツコ]「えっ?海外ではもっとすごいの?台湾ならわかるけど」
[華恋]「台湾では1日3杯飲むのが日常になつてたり、バイク文化なので専用のドリンクホルダーにいれて出勤したり」
[マツコ]「日本人の感覚で言ったら、朝コーヒー飲むようなもの?」
[奈緒]「そうです。台湾、タイ、ベトナム、中国、韓国、そういうアジア圏だけじゃなくて、アメリカでも子どもからお年寄りまで飲むような文化になってきてるんです」
[マツコ]「アメリカではもう何年も前にブームが過ぎて、もう定着したんだ。知らなかった」
[奈緒]「なんで日本では文化にならないかというと、インスタ映えが邪魔している」
[華恋]「インスタ映えのおかげでタピオカがここまでブームになつてきているっていうのはあるんですけど、大人が入りにくい状況になっていて」
[マツコ]「あたしら世代からすると、恥ずかしい」
[華恋]「そうですよね、私この前スーツの男性がタピオカ持ってるの見たんですけど、隠すように持ってて。すごく悲しい」
[マツコ]「でもわかるよ。なんていうのかな、ちょっと女子高生のものっていうイメージがあるから」
[華恋]「なぜ私たちが文化にしたいかというと、タピオカドリンクはスイーツとドリンクの狭間の唯一の食べ物」
[奈緒]「タピオカってもともと何かといいますと、キャッサバっていうおいものデンプンからできてる食べ物。炭水化物なので、よく噛むじゃないですか。腹持ちもいいし、水分補給もできる」
[マツコ]「小腹がすいた時にも対応できる」
[奈緒]「そうなんです。例えばミルクティーだと1杯300kcalくらいあって、ごはんお茶碗1杯ぶんくらいのエネルギーを摂取できる。なので本来飲んでほしいのは、忙しくてご飯食べる時間のないビジネスマンとか主婦のかたとか。そういう大人の人たちこそ飲んでほしい」
[マツコ]「あとさ、ビジネスマンの人にいいなって思うのって、ガムの要素もあるよね。噛むことによってリフレッシュするじゃない?だからタピオカには大いなる可能性がある」

・cafe no.(東京都原宿)
[華恋]「全国に9店舗あって、広島とか大阪にもあります。差し入れにはタピオカは論外ってみなさんおっしゃるんですよ」
[奈緒]「ふざけてるって思われる」
[華恋]「このお店のオススメの理由なんですけど、お店専用ボトルがある。見た目がおしゃれなんですよ」
[マツコ]「なるほど、これをいっぱい持っていくのね、これはおしゃれよ。確かに差し入れにいいかもね」


[奈緒]「抵抗ある理由として、見た目が派手で黒いタピオカが見えるのが恥ずかしい」
[マツコ]「スーツ着てオフィスで働いてるおっちゃんとかは恥ずかしいか」
・KOI The(東京都表参道)
ジャスミン緑茶
[華恋]「オススメの理由が、パールタピオカ。透明で見えない。見えにくい」
[マツコ]「おいしい。タピオカがじゃっかん甘いのよ。それがちょうどいい。夏にぴったりよ。すごい清涼感」
[華恋]「これ何個か飲んだ後だから今1番良さが出てるんです。最初だと物足りないなって感じるんです。シーンごとに変えていただいて」
[奈緒]「おなかすいてるときだと黒糖ミルクがちょうどいい」
[マツコ]「確かにこの流れで飲んだ後だからこれうまいわ」

[奈緒]「実はもう1つ意外なお店が」
・かっぱ寿司
タピオカ台湾ミルクティー
[マツコ]「かっぱ寿司が出したってことはスタンダードになったってことだ」
[奈緒]「家族連れにオススメなんですよ。イートインして食べたいっていう。台湾からタピオカを輸入して、お店で仕込んでるんです。しかも茶葉もオリジナルブレンドしてる。1杯300円。私たちも食べたんですよ。本当においしい」
[華恋]「はま寿司もタピオカ出してる」
[マツコ]「かっぱ寿司とはま寿司がやってたら、もう市民権得たでしょ」


《タピオカ業界に殴り込み!お茶専門店》


[華恋]「ここまでタピオカの話をしてきたんですけれど、ここからは業界のニュースを。タピオカ不足が深刻化」
[マツコ]「そりゃそうでしょ。世界で取り合いよね」
[華恋]「そうです。毎日毎日お店ができるので。タピオカを仕入れている会社が大手2社なんですけど、『Tapioca Express』、『NETT WER』。今ではタピオカ不足が深刻なので、自分のお店で作っている所もある。あともうひとつ、お茶専門店が参入してきた」
[奈緒]「今まではタピオカ自体にこだわるお店が多かったんですけど、最近はお茶専門店がタピオカを入れ始めたので、お茶好きのかたたちがどんどんタピオカに注目してきて。今回そのお茶専門店から、私たちの2強をご紹介します」

・mocha(東京都西新宿)
[奈緒]「オフィス街の中にポツンとある感じ。牛乳と割った時に茶葉の香りを失わずに、濃すぎないっていうのこだわっている。茶葉がオススメのお店。私たちのオススメはほうじ茶ラテ。これ濃い薄いが選べるんですよ」

・Tea Stand...7(東京都北参道)
[奈緒]「元は埼玉県で紅茶王子の愛称で親しまれてた店主が、タピオカを取り込んで」
[マツコ]「埼玉のお店は、お茶専門店なんだね」
[奈緒]「紅茶をオリジナルブレンドしてて、ブレンドした紅茶に女の人の名前をつけて。女の人の性格とかライフスタイルをイメージしたブレンドしている」
[華恋]「今日はマツコさんのために、性格とかを分析して、オリジナルブレンドしたタピオカドリンクを作っていただいた」
(店長 松本久範さん、以下、[松本])
[マツコ]「埼玉県のどちらのほうですか?」
[松本]「埼玉県のさいたま市、中央区与野です」
[マツコ]「与野っていうのはね、不遇な街なのよ。さいたま市になる時に名前を消されたんだから。そこで王子をやってたのよ」
[松本]「今日はマツコさんのブレンドを作ってきました。僕の勝手なイメージで申し訳ないんですけど、食に対して保守的というかスタンダードなものを選ばれる傾向にある。あとは、世の中に対してお怒りになられてるイメージ。そのイメージでリラックスしてほしいなと思って、今日お作りしたのがパイナップルと白桃とマンゴーとストロベリーの紅茶です。召し上がってください」
[マツコ]「このタピオカなぁに?ひとつの味じゃないよね」
[松本]「マンゴー、オレンジ、アップルをブレンドしている」
[マツコ]「タピオカ屋をもし始めるとしたら、ソーダとかに入れてもいいわね」

[華恋]「以上にはなるんですけど、いかがでしたか?」
[マツコ]「このまま定着していく気がする」
[奈緒]「ホントですか?文化になりますか?」
[マツコ]「外国から来たものなんだけど、ちょっと懐かしさがあるんだよね。2人は若いからわらび餅をあんまり食べてなかったでしょ?黒糖のやつなんか、きな粉かけて目つぶって食べたらわかんないよね。これはもう定着するわよ」
[奈緒]「最後に、私たち就職するべきか、タピオカを仕事にして生きても良いか...」
[マツコ]「それはね、就職すべきです」



~完~