さて、前回記事入力中の日付が変わった直後に突如勃発した、ボス猫次男と末っ子五男による最大級の大喧嘩
五男はなんというか末っ子気質の、天真爛漫でちょっとKYな性格で。
その点がちょっと神経質な次男にはムカつくのか、今迄にも小競り合いはしょっちゅうあったのですが。。。
7匹全員去勢・避妊手術しているのに、まさか一度の喧嘩で、6歳になったばかりの五男は対称に位置する上下の犬歯2本を同時に失うことになろうとは
実の兄弟姉妹あるいは従兄妹同士なのに、猫様の世界も複雑なものがあるようです
喧嘩勃発時には床一面に五男の抜け毛が散乱していたものの、古いアパートなので直ぐに掃除機をかけることが出来ず。
朝になり先ず掃除機をかけたら、抜け毛の間に約2㎝はある犬歯を見つけて愕然となり。
長男と五男を朝一で掛かりつけ医に強制連行、先生に診て頂きました。
歯が折れた場合は根元から抜けてくれた方が安心とのこと
歯の痛みによる怒り+病院連行で興奮していた五男には、興奮を静める漢方薬を。
鼻詰りな長男は漢方薬を処方されて少しずつ良くなってきたのが救い(苦笑)
多頭飼いは楽しいことも多いけど、大変なことも沢山
全員赤ちゃん返りな一面を持っているので、あやすのは本当に大変です。
暦の上では7月になったけど、例年になく6月は暑い日が多く、寒暖の差も激しかったから猫達の心身にも影響したのかも。
ということで、人間も時には穏やかな香りを楽しみたく紹介するのがコチラ
ジャン-シャルル・ブロッソー「オンブルローズ」 1981年
種別:パルファム、1/2 oz (15ml)
フリマ系サイトにて購入
以前にも練香水記事で紹介したと思いますが、旧盤のパルファムとご縁がありました
それも未開封栓の黒ボトル。
箱付きでした。
オンブルローズは2001年に一度廃盤になっていますが、
数年後に原材料の一部を変更し「オンブルローズ オリジナル」として復活
以前の所有者さんは日本国内で購入されたようで、外箱とボトル其々に
当時の香水輸入商「(株)わかば」の商品シールも貼付されています。
ボトルの裏面には装飾は一切ありません。
香水ボトルの商品シールに印字はありませんが。。。
オンブルローズが1981年にフランスで発売され、更に米国で発売されたのが1983年
(1982年とも)であり、米国女性の間で大いに持て囃されました。
それがきっかけで、日本や他の国々へも輸入されるようになったのだそう。
以前の記事で紹介した5mlパルファムのミニボトルと一緒に。
同一のパルファムに見えますが、実はちょっと異なる
というのも、海外の香水サイトによると。
ジャン-シャルル・ブロッソーが米国進出にあたり、米国の大手店舗で販売契約締結したのはAlfin Inc.であり、アルフィン社はN.Y.の百貨店バーグドルフ・グッドマンをはじめとする米国内の百貨店へオンブルローズの売り込みに成功しました
従って、アルフィン社がライセンス保持していた1982~1993年7月までは、外箱の裏面に「Alfin Inc.」の表示がなされています。
アルフィン社は1993年7月に、オンブルローズとオンブルブルゥのライセンスを米国の化粧品製造業者ジャン・フィリップの仏国子会社であるInter Perfumeへ譲渡しました。
玉響が所有するパルファム黒ボトル外箱はアルフィン社、5mlミニボトル外箱にはインターパルファム社の印字があるので、それぞれの企業のもとで製造された証となります。
ジャン-シャルル・ブロッソー「オンブルローズ」
種別:オードトワレ 2.5 oz (75ml)
フリマ系サイトにて購入
これまた旧盤のオードトワレ、それもスプレー式ではなくガラス栓のボトルと
ご縁が繋がり、昨日10年振りにお迎えできた~
こちらも外箱付き。
撮影してませんが、外箱裏面にはアルフィン社の印字があります。
また、わかば社の商品シールが無いので、海外で購入された品のようです
以前、上記画像と同じ75mlサイズの旧盤オードトワレを母の日のプレゼントして
母へ贈ったことがあります。
その時はオードトワレでも15,000円ほどの価格で、ボトル中央の窓部分には
「OMBRE ROSE」と印字された透明シールが貼付されてました
今回のモノは中央が綺麗なままなので、海外購入品だと判ります
旧盤オードトワレ瓶の、この摺りガラスデザインも大好きなのよね~
ボトルの正面中央はエンボス加工されていないクリアガラスだけれど、
裏面は中央を含め、ボトル全体に花がエンボス加工されていますよ
それがパルファムボトルと大きく違う点
。。。5年前の記事で、2001年に一度廃盤になったと記述しましたが。
原材料が入手出来なくなったのも一つの要因なんでしょうけど。
実は、インターパルファム社がブロッソー側との契約条項をきちんと遵守しなかったために4年に亘る紛争となり、最終的に契約破棄となったらしく
現在はブロッソー側がオンブルローズのライセンスを買い戻し、「オンブルローズ オリジナル」として販売しているのが真相だそう
「オリジナル」の表記がつくようになり、レビューを見たら「香りが変わった」との意見が多かったため、これまでオリジナル表記のオンブルローズは未購入だったのだけど
オリジナルの香りを嗅いでみたいなあ~。
そのオンブルローズですが、1981年の発売にあたり、香水瓶についてはブロッソーの娘が蚤の市で購入してきた古い香水瓶のデザインをたまたま見たブロッソーが気に入り。
懇意にしているガラス工場へ持ち込み、似たようなデザインの香水瓶製造依頼をしたら実はそのガラス工場で製造した香水瓶だったというオチが
で、オンブルローズのデザイン元となった香水瓶がコチラ
(ナルシスブルーの画像は全てお借りしています)
Mury「Narcisse Blue」 1920年
フランスの香水メーカー:ムリー(マリー)社の「ナルシスブルー」という香水。
なるほど、青い水仙をイメージしたんですね。
ギリシャ神話のナルキッソスの話からインスパイアしたのかな???
ナルシスブルーの広告。
いつ頃の広告かは不明だけど、様々なサイズの香水ボトルが発売されていたようです。
後方の、異なるデザイン栓の香水ボトルはオードパルファムか
オードトワレが封入されていたのかもしれませんね
最初の画像では花のエンボス部分に金彩が施されていましたが、
このボトルには金彩がありません。
ブルーのエナメル彩色は施されています。
ボトル栓は摺りガラスで、植物がデザインされています。
蕨のようなツタと、双葉?が描かれてます。
この香水瓶は中央のデザインは上記画像とほぼ変わりないけれど、
ボトル全体は未彩色。
ブロッソーの娘が購入したのは、このタイプの香水瓶だったのかも?
ガラス栓は摺りガラスです。
時代が下ると、香水瓶中央のデザインが文字のみになり。
ガラス栓もクリアガラスに変更されています。
1927年のムリー社の広告。
ナルシスブルーを含む3種類の香水の宣伝広告ですが、
どの香水瓶も素敵ですね~
第一次大戦終了直後の1920年にナルシスブルーを発表したムリー社。
右下の「NOTTURNO」という香水瓶はアールヌーヴォー、ミュシャの影響も多少あるのかな?
他二つもアールヌーヴォーとアールデコ両方のデザインが入り混じっているように思えます。
オンブルローズへ話を戻して(笑)
綺麗に写らなくて申し訳ないのですが、パルファム黒ボトルはナルシスブルーの花を元にして更に抽象化されたようなデザイン。
オードトワレ瓶はねえ、初めて見た時から長年思ってたのだけども。。。
オクラかと思った~
でも、しかし。
パルファム瓶に描かれている花が、種別関係なく外箱にエンボス加工されてるのよね~
今後オリジナルとご縁が繋がったなら、オリジナル瓶とも比べてみなくちゃ(笑)
玉響が長年知っているオンブルローズの香りはあくまで、アルフィン社もしくはインターパルファム社が調香したモノ。
ブロッソーが手掛けているオリジナルのオンブルローズは、果たしてどんな香りなのだろう?
各ブランドの香水や練香水の成り立ち等を調べていると、生臭い話も多いんだけども
多くの日本人が知らない、意外な話を知る事も出来て面白いのよね