現地時間4月15日夕刻に起きた、パリのノートルダム大聖堂火事のニュースは本当に驚きました
むかし昔、短大の研修旅行で訪れたフランスで、パリに宿泊した時にルーブル美術館・オルセー美術館などと一緒に訪れたのが、シテ島にあるノートルダム大聖堂でした。
訪れた当時も外観の修復工事をしていて。
世界中から訪れた観光客は足場が組まれた正面扉の横にある通用扉より入場し、バラ窓をはじめとする数々の美しいステンドグラスや「ピエタ」などの彫刻を見学しました。
様々な色の大理石で造られた柱や天井画、内陣の美しかったことといったら
「天国の門扉」と云われる、教会の正面扉や壁面に施された彫刻類も見応え十分。
そして、ステンドグラス越しに聖堂内に降り注ぐ柔らかな光が本当に綺麗でしてね~
現在も出来るかは分かりませんが、当時は大聖堂の内陣に入らなければ、観光客もロウソクを献灯し、ミサ用の椅子に座って祈りを捧げることができました。
訪れた時はまだEU(欧州連合)発足前だったので。
玉響と友人はロウソク代として、一人当たり確か2フランス・フラン(当時のフランス通貨です)を納めてロウソクに火を灯し、旅の安全を祈った記憶があります。
その時に訪れたフランス・フラン、ドイツ・マルク、オーストリア・シリングの各硬貨を記念に持っています。
現在は、英国を除いたEU加盟国の通貨はユーロだものね
世界のあちこちには「我が貴婦人」という意味を持つカトリックの、聖母マリア(ノートルダム)の名を冠する聖堂や寺院があります
でも、パリのノートルダム大聖堂は別格。
フランス革命や二度の大戦を持ちこたえたのに、まさか火事で焼失するとは。。。
しかも、間もなく復活祭(イースター)だというのに
ということで、今回ご紹介する練香水はコレ
Max Factor「Robin's Basket」 発売年不明
練香水:ヒプノティク 0.12 oz入り
セカイモン経由ebayにて入手
コマドリの卵を様々な色に染めたバスケット型練香水容器です
赤やピンク、青に紫系のマーブルに染まった陶磁器製の卵たち
反対側より
ebayでマックスファクターの練香水類を検索した時、
このバスケットがまず目に飛び込んできました
練香水容器の底面を。
容器の底面まで手を抜かず、きちんとバスケット編みの
模様が施されています
非常に手の込んだ造りです
ここ数年は日本でも、復活祭=イースターの名を聞くようになりました。
復活祭とは文字通り、イエス・キリストが磔刑に処せられた後、三日目に復活したことを記念・追憶するキリスト教の宗教行事のこと
キリスト教は世界各地に伝播していますが、各地土着の春の祭典と融合し、現在のイースター様式となりました。
復活祭の日は毎年変わり、正確には「春分の日以降の、最初の満月の次の日曜日」がイースターの定義。
2019年の、春分の日以降の最初の満月は4月19日で、明日4月21日(日)がイースター。
ちなみに、イースター島の命名の由来も、発見された日がその年のイースターの夜だったことから名づけられています
クリスマスはキリスト生誕の日ですが、イースターはキリスト復活日なので、教会ではイースターの方が重要視されるとのこと。
復活する生命のシンボルとして、卵・ヒヨコ・ウサギなどをモチーフにしたチョコレートや卵料理などが街に溢れます。
・卵。。。「生命のはじまり」を象徴し、春の訪れとキリストの復活を意味する。
卵の殻にペイントする「エッグペイント」
敷地内に隠された卵を探す「エッグハント」
卵を転がして遊ぶ「エッグロール」
スプーンに載せた卵を落とさないように競争する「エッグレース」などの遊びがある。
・ヒヨコ。。。ひな鳥がこの世に生まれるためには卵の殻を割る必要がある。
イエス・キリストも「死」という殻を破って、この世に再生したという意味。
・ウサギ。。。うさぎは沢山の子供を産むことから「豊穣の象徴」とされる。
エッグハントは、イースター前夜にエッグバニーがイースターエッグを隠すという伝承が元になっているそう。
タマゴが落ちないよう、ちゃんとタマゴケース仕様の蓋になっています
出品者によっては、このバスケットのタマゴも幾つか紛失のまま
出品されている場合もあるので、購入される場合はご注意を
イースターエッグとは、イースター、又は春を祝うために特別に飾り付けられた鶏のタマゴの事
最近ではイースターエッグを作る講習会も全国各地にありますが、ゆで卵もあれば生卵を使う場合もあるようです。
なお、タマゴの色についてですが、
・赤。。。「キリストの血」を表し、キリストの血によって世界が救われるという意味。
太陽・情熱・行動・希望・幸福・精神的な目覚めを象徴する。
・オレンジ。。。強さ・持続・大志
・ピンク。。。成功
・緑・・・豊穣・子孫繁栄・溢れる希望
・青。。。空・健康
・紫。。。忍耐・信頼
・白。。。「清浄と誕生」を表し、復活を意味する。
卵に描かれる柄にも様々な意味がありますので、検索してみてくださいね~
以前、エスティの「カセドラル・スクエア」紹介時に、ロシア正教を布教する函館ハリストス正教会について触れました。
函館ハリストス正教会では数年前より、ウクライナ語で「ピサンキ(Pysanky)」と呼ばれる、ろうけつ染めのイースターエッグ(通称:ウクライナ卵)を作る講習会を年に何度か行っているそうで。
このピサンキ、東欧諸国では「書くもの」という意味だそう。
ピサンキはキリスト教伝播以前より作られてきた古い伝統だそうで、なんとその歴史は太陽信仰時代にまで遡るそうですよ~
図柄がとても緻密で美しくて、機会があれば函館に行って習ってみたい!!!
コマドリの巣と一緒に
コマドリの卵は空であり健康を意味する色であり、
孵化は復活と再生の象徴だったんですね
でもね、玉響が通った中学高校では、復活祭という儀式(ミサ)は行いませんでした。
復活祭の日が毎年変わるし、日本だと学期末試験や卒業式・入学式・春休みの時期にぶつかったからかもしれません。
ちなみに、卒業式・入学式・クリスマスのミサは毎年ありました
シスター達のいた修道院では何がしかのミサを行っていたかもしれませんけどね~。
カトリック校でクリスマス関連の飾りは見たけど、イースターエッグを見た記憶がないもの。
動画は、中学高校当時に同世代で活躍の、英国ウェールズ出身のアレッド・ジョーンズが歌うグノー作の「アヴェ・マリア」。
ボーイ・ソプラノで凄い声量なので、夜中に聞く時には音量絞ってくださいね~
ウィーン少年合唱団とはまた違い、当時のアレッドの歌声は「百年に一人の逸材、天使の歌声」と言われていました。
変声期を迎えた後の現在も歌手やタレントとして活動しているようですが。
学生時はクラスメートからCDを借りてカセットテープにダビングし、この美声に聞きほれていました
こちらは稀代の歌姫マリア・カラスが歌う、シューベルト作「アヴェ・マリア」。
(アレッド・ジョーンズ版が見つからなかった。。。)
アレッドが歌う両方のアヴェ・マリアが好きで、CD入手後はよく何時間も聴き比べていました
中学高校のミサでは、残念ながら両方のアヴェ・マリアを歌う機会はなかったのです。
聖堂にはパイプオルガンもあったのにね~
パリのノートルダム大聖堂でも、イースターの準備を進めていたでしょうに。
火事の際、パリ市民がアヴェ・マリアを歌う映像が流れていました。
焼け残った石造りの部分も、熱波による強度劣化の影響が後々出てくるでしょうし。。。
2024年開催予定のパリオリンピックどころか、もしかしたら今世紀中の再建は難しいかもしれませんが、あの美しい大聖堂が再び復活することを心から祈ります。