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赤心片片

ありのままの自分で日々を過ごせると良いなあと思いつつ、中々そうも行かないので。
我に帰るための雑感記録。

娘が1歳を少し過ぎた頃だったので、20年ほど前の事です。

 

格闘技の練習がある日なので、仕事を早めに切り上げて家に帰ってきました。

今日はどんなことをテーマにして練習に参加しようかと、楽しみにしながら家の玄関をくぐりました。

 

家に入ったとたん妻から言われたのは、娘が39度の熱を出したので病院へ連れて行ってほしいという事でした。

 

練習に間に合わなくなると思ってイライラしながら娘を抱きかかえ、自転車に取り付けてある幼児用シートに乗せました。

 

玄関の門を閉め、自分も自転車に乗り込もうとしながら娘に目を向けると、娘は熱のせいで顔を真っ赤にしながら、小さな手でシートのハンドルを握りしめ、姿勢を正してじっと前を見つめていました。

 

この子は自分がどのように考えていても、ただ自分に就いていくしかどうしようもないのだと思うと、重い責任感とともに震えるような力が湧きました。

 

寒くないか?大丈夫?と声をかけて、小さく頷く娘を見ながら自転車を動かしたときには、自分の頭の中から格闘技のことは消えていました。

 

私はこの時に本当の意味でおとうさんになったのだと思います。