ゆりっこ ヒストリー 1 | 赤ちゃんの成長記録
以前、ゆりっこは、幼児教室を営んでいました。

這い這いをさせる手段として、這い這いトラックをつくったり、多機能なうんていで、

這い這い運動ができるようになるための、動きを促したり活動していました。

遊具を何度もつくりかえながら、障害のある子もない子にも、必要な運動があることを

伝えようとしていました。


あれは、平成11年の六月のことです。

ゆりっこの幼児教室を見学しに尋ねてくださった、新潟大学の某教授がありました。

試作続きのゆりっこのうんていを見にこられたのでした。

そこでゆりっこがうんていのハシゴの上に乗せた子どもの足の親指を立てて、蹴り足を

うながしているのを見て、

「あなたをみていると、さくら、さくらんぼ保育の斎藤公子先生を思い出す。」

と言われたのです。

ゆりっこが這い這い運動にこだわり、

それにいたるために、足の親指に刺激を与えている、「その詳しい理論が、この本に

載っていますよ。」

とのことでした。

下の写真がそのとき紹介してくださった本ですが、

私の取り組みを理論づけされた本がある…と聞いて、すぐに読んだものです。



赤ちゃんの成長記録-1




本の内容を見て、心強い助っ人ができた気分で、即、斎藤公子先生を尋ねて電話をしました。

直接、著者ご本人とお話できる感動でワクワクして、本を読んだ感想を一生懸命話しました。

ところが、そこでの初めての斎藤公子先生の受け答えの内容に、わたしは仰天します。

「私の本は、何冊あるか知っていますか?

えっ、その本一冊だけ?

私の本のたった一冊だけで、感動した云々言っても、いくらもわかっていない人と、

対等にお話することはできません。

私の著者をしっかり読んでからでないと話になりません。それからにしてください。」

がー~ん!

そこで当時探して取り寄せられるありったけの斎藤先生の著者をあつめ、

寝食を削って一気に、読みあさりました。

絶版のものもありましたが、できる限りをつくして集めたら、本代だけで10万円近く

かかりました。

しかし、私がありったけの感動を伝えようとして歯がたたなかったので、

私の反骨精神に刺激摩擦が起こり、火がついて、私は一ヶ月あまりで再度、

斎藤先生に電話をかけました。

日が立ちすぎると、忘れられると思ったので、斎藤先生の本を読破する日々は、

爆走するようでした。

しかし、斎藤先生の保育の50年の歴史を一気に知ることとなりました。

短い期間に、著書からたくさんの知識を得たことを認めてくださった、斎藤先生は、

「それならお盆に深谷の研究所に泊まりにいらっしゃい。

そこでわたしのリズムを指導してあげるから。」

とおっしゃってくださいました。

私は子どもたちをつれて、斎藤先生のさくらさくらんぼ保育研究所に四泊五日の合宿を

させてもらいました。

斎藤先生みずからピアノを弾いてくださりリズムの指導です。

這い這い運動は、広いヒノキのホールの端から端までを擦り切れるように、

親子で這い回りました。

マット運動で、背すじを真っ直ぐにでんぐり返しを促す取り組みも教えてくださりながら、

斎藤先生が、「あなたは、私の保育を個人指導した最初で最後の人です。」

と言われました。

斎藤先生の保育歴史の50年余りで、たくさんの保育士を育ててこられたでしょうし、

深谷の研究所は、一時期最盛期には全国から500人もの保育士が集まり研究会が開かれたと

聞きました。その研究所において、贅沢にも個人指導してもらった私は、最後の直弟子だと

自覚した次第です。

最後に独り占めした斎藤先生の教えを次世代に伝えていくものとしての責任も感じて

おりました。

その後、二年近くは、

新潟でさくら、さくらんぼ保育を実践しているたんぽぽ保育園に、末娘を週一回ペースで

参加させたり、合同の保育合宿に参加したりしながら、

ゆりっこ自身が営む幼児教室の運営も、さくら、さくらんぼ保育の影響を受けて、

NPO法人の認可取得する活動に様変わりしていきました。

時間の切り売り的な幼児教室から、

遊ぶ、食べる、寝る、をキーワードに

子どもの生活全般にかかわれる保育、ハンディを持つ子どもと一緒にかかわれる保育、

そんな子育て支援の常設のひろばとして環境づくりをはじめていました。

斎藤先生からは、

斎藤公子の保育、映像全集ができたときは、先生直々にお知らせくださり、

私の保育環境づくりの様子もきいてくださりながら、はげましてくださいました。

その後、私は全焼の火事に見舞われ、活動の拠点を失うのですが、

斎藤先生は、私は保育生活50年で三度の火事に会いましたよ。

淡々と切ない体験を乗り越えたお話をしてくださいました。

人生で滅多にあうことのない火事という体験も踏襲するように、境遇も共感するようで、

斎藤公子先生の独創的な保育や人生観は、私の人生にとても大きな影響を与えたものです。




ゆりっこが幼児教室を営んでいた、いちばんはじめは

幼児の早期教育七田チャイルドアカデミーのフランチャイズ教室を2年ほどしておりました。

障害のある子どもたちが通うようになり

斉藤公子先生との出会いがあり、ゆりっこの活動は変化していきました。

独自の幼児教室、キッズスタディオンをはじめ、NPO法人キッズスタディオンとなり

現在にいたっているわけです。

2009年4月17日に斎藤公子先生の訃報を聞きました。

偶然か

同年、4月16日に七田チャイルドアガデミーの七田眞校長がなくなられたことを

後で知りました。

私の人生に多大な影響を与えたお二人方が同時期に去られたことは

私なりに、

今の社会の子育て環境に与える影響に責任を感じています。

今の時代に即したふさわしい情報提供のあり方を摸索しつつ

未来をつくる子どもたちを健全に育てたい、と

斎藤公子先生の熱意を受け継ぐほどに努めていきたいと思っています。


赤ちゃんの成長記録-2


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