
昨日、買ってきた本です。読み終わりました。
■だから演劇は面白い!
「好き」をビジネスに変えたプロデューサーの仕事力
著者:北村 明子
販売元:小学館
発売日:2009-10-01
税込価格: 735円
・・・かなり、衝撃を受けました。
筆者と自分と似すぎて、怖いくらいでした。
本当は、「似ている」なんて、とても書くのは失礼な位の
演劇業界No.1のプロデューサーなのですが
考え方があまりにも似ていて本当に驚きました。
北村さんは、劇団「夢の遊眠社」、野田秀樹と組んだ企画制作会社「NODA・MAP」を経て、段田安則、堤真一などを擁するマネジメントプロダクション「シス・カンパニー」の社長にして、25年にわたり手がけた舞台がすべて黒字という、採算を取ることでさえ難しい演劇業界において、驚異の結果を出し続ける演劇界随一の最も成功した女性プロデューサーです。
最初に北村さんを知ったのは、雑誌のインタービュー記事です。
当時、私は、所属していた劇団にて、いくつか制作を経験していて
北村さんのインタビュー記事内にあった
「どんぶり勘定・人情会計が当たり前の演劇業界を全て会計をクリアにさせた」というくだりを読んだ時に
「あ!ちょっと似た考え方をする人だな」と思いました。
ただ、何しろ雲の上の方なので、同じ演劇業界にいるとしても
上記に書いた北村さんのプロフィールの通り、あまりに天と地ほど違うので、さほど気にとめていなかったのです。
それでも、劇団の万年赤字公演を10年目にして初の黒字決算に導いた私のやり方は、偶然ではなく、あっているんだな~と、ぼんやり思っていました。
しばらくして、劇団を辞めて、独立して舞台の企画制作をスタートしていた時に
ある方から「今日の○○新聞にシスカンのプロデューサーの記事が掲載しているよ。同じ女性プロデューサーとして読んでおいたら?」と
親切なのか皮肉なのか(笑)、そんな事を言われて、すすめられました。
その時の記事の一部「プロデューサーの仕事は雑用」の所を読んで
私も自分の肩書きを「雑用係」にしようかな?と一瞬思っていたので
その時も記事に共感したのです。
ただ、なにしろ新聞にデカデカとインタービュー記事が出るくらいの方です。
やっぱり、遠い人と思っていました。
さて、一昨日の夜、マイミクのうなちゃんさんより
「たまき(仮名)に通じる所が多々あると思います」と、この本をすすめられました。
早速、昨日の夜、仕事帰りに購入し、本日、仕事の合間を利用して一気に読みました。
読み進めているうち、「そうそう!その通り!」「分かる!分かるよ!」と何度も思いました。
「小さい大きいは別にして同じ業界なのだから、共感するのは当たり前なんじゃない?」と思われるかも知れませんが
実は、演劇業界は、とっても不思議な世界なのです。
私のように、一度会社勤めをしてから入った身では、カルチャーショックもしばしばありました。
ただ、私の父親は、破天荒画家と呼ばれ
美輪明宏さんからは「北京原人」と言われた人ですから
幼い頃より、その父の特殊な環境に生まれ育ちながら、なぜか真っ当な道を選んだという
普通の人と芸術の人とのハーフのような人格になりましたが(笑)
さて、話しを戻します。
一般社会の常識が通じない演劇界においては
私が感じる様々なとても常識な事は、かえって異端なのです。
舞台の企画制作の活動を始めた時に
色々な人がアドバイスをしてくれました。
いわく・・・
「プロデューサーの仕事はスポンサーを探すこと」
「プロデューサーの仕事は演出家のやりたい事をいかに現実化させるかだ」
「プロデューサーは、ああであるべき!こうであるべき!」
何しろこちらは、初心者マークばりばりですから
みんなが言うことは、最もな事だろうと思っていました。
ただ・・・妙な居心地の悪さと反発がありました。
結局、途中で全部ひっくり返して、自分のやり方を通しましたけどね(爆)
ある人に「○○さんは、腰が低くて低くて、
一見何でもこちらの言うとおりに聞きそうなのに、
実は頑固で、結局自分の意志を通す人だ」
と言われましたが、そうかも知れません(^^;
そういうわけで、この本は、随所に自分とそっくりの部分があり
「あれ?私って、先に北村さんの事を知っていて、そういう考え方になったのかな?」と一瞬、自分を疑ってしまったほどです。
もちろん、「こだわる所」「性格」など違う部分もたくさんあります。
でも、今まで読んだ他のプロデューサーのインタービュー記事などに比べると本当に本当に似ている所が多いのです。
じゃあ、なんで私は赤字かって?(笑)
それは、自分でも分かりきっている事ですが
短期公演では採算がとれない劇場を選んだからです。
そして、採算分岐点で設定するべきチケット代金を大幅に下げたからです。
全部、意味がある事なので、私はコレで踏み切ってよかったと思っています。
今、大変ですけどね(爆)
又、北村さんは、天才野田秀樹さんとの出会いが大きいと思います。
ただ、天才を引き寄せたのは、北村さん自身の力だと思いますよ。
ともあれ、かなり、この本は、自分の考え方や生き方が間違っていなかったと、大きな光を見るようでした。
すすめてくれてKさん本当にありがとうございます!!!