デビッド・レミューvsアルベルト・アイラペティアン 10回戦 | @TUG_man石田順裕応援ブログ

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世界リアルボクシングドキュメント



カナダの高速戦闘機デビッドレミュー。その魅力はアグレッシブなインファイト。27勝26KOというレコードが示す通り破壊力は抜群だ。

ガードを堅め素早くステップインするやいなや強烈なコンビネーションを放つ、一発目をしのいでも後続弾がダースで飛んで来てさばききれない。的確に急所を打ち抜きマットに叩き付けてしまう。

リーチが163cmとミドル級としては極端に短く、それ故に身につけた獰猛なスタイルだ。例えるならタイソンに似ている。

この日の相手はアイラペティアン(20勝10KO3敗)ロシア生まれのテクニシャンだ。スペインを主戦場に連勝を重ね2005年にあのセルヒオマルチネスとラテンタイトル戦で激突している。結果は11RKO負け。まずはこれが指標になるだろう。

レミュー刈り上げに上部を逆立たせるワイルドな髪型で登場だ。そういえばタイソンも一時期こんな髪型をしていた。さあどんなパフォーマンスを魅せてくれるか。

ラウンド1。レミューガードを堅めジャブジャブジャブ。レミューはいかにパンチに自信があろうと決して雑な突進はしない。これがまた高いKO率を生む要因だ。



そしてダイレクトの右へつなげロープに詰めると左フックズドン!アイラペティアン早くもダウン。何とかここは立ち上がったがレミュー左右フックで攻め入るとまた膝をついた。2度目のダウンだ。


効いたと言うより致命傷を避けるためあえて沈んだように見えた。ここでゴング。アイラペティアンなんとか生きながらえた。終演の予感が漂う。


迎えた2ラウンド。立て直しを計りたいアイラペティアン。リーチを活かしアウトボックスを展開する。そして右クロス、左ストレートの相打ちで突進を止めにかかった。これがレミューの闘志に逆に火をつけてしまったか。レミュー猛然とラッシュ!止まらない。


コーナーに詰めると右フックズドン!アイラペティアン3度目のダウン!これでストップ。

フィニッシュのコンビは右フック左フックダブルをボデーから顔面へ。そしてワンツーで仕留めた。上下左右フックストレートと織り交ぜた。


レミュー来年こそ世界へ羽ばたけるか。2月ベテラン33歳のホセ・ミゲル・トーレス(26勝23KO5敗)を迎えてテストマッチを行う。トーレスはKO負けが一度もないタフなメキシカンパンチャーだ。


レミュー思い出されるのは2011年のルビオ戦のトラウマ。序盤から高速コンビネーションで圧倒するも中盤ルビオの強打を浴びダウン。そのまま半殺しにされタオル投入でTKO負けした。

ミドルでベルトを狙うならタフなファイターたちとの対戦を避けて通ることはできない。レミューのパンチを弾き返したルビオ。そのルビオをボロ雑巾のようにしたチャベスjr。そのチャベスjrを子供扱いしたマルチネス。


そのマルチネスが若かりし頃11Rかかったアイラペティアンを2ラウンドで葬り去った。もうあの頃のレミューではない。まだ23歳、これからどこまで伸びしろを見せてくれるだろうか。




2012.12.14 David Lemieux vs Albert Ayrapetyan試合動画リンクよりどうぞ