(16) END パクボゴム 「Let me fly」あらすじ | おしゃべりなひとりごと ☆気ままにパクボゴム

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パクボゴム経由 西回りしあわせ行き~ 

パクボゴム出演

ミュージカル「Let me fly」



[ブログ15]の続きです




19歳のナムウォンの夢は

最高のファッションデザイナーになる事で

ジョンブンの夢は

NASAの研究員や宇宙飛行士になる事でした


大きな夢に、一歩近付いたあの日

ソウルに行かない選択をした

ナムウォンとジョンブン



「大切なのは

選択が出来るということ…」


自分の人生の大事な選択を

どう選ぶかは それぞれの自由だけれど

せっかくのチャンスに

なぜソウル行きを選ばなかったのか

考えてみました


「どう生きても後悔する

それは、選ばなかった選択には少なからず

後悔や未練が残るんだということ



じゃ 未来のナムウォン(ヨンガン)の後悔は

ソウルに行って

ファッションデザイナーを目指す勉強が

出来なかったこと…?


未来のジョンブン(ソンヒ)の後悔は

ナムウォンと一緒に

ソウルに行かなかったこと…でしょうか?



なんだかストーリーを見てたら

違うみたいでしたね


ヨンガンの後悔は

ファッションデザイナーになって

ジョンブンの翼の服を作り

お金を稼いで

ジョンブンがNASAに行けるように

勉強させてあげられなかったことで



ソンヒの後悔は

せっかく合格したナムウォンを

ソウルに送り出せなかったことみたい



このふたりは、それぞれ自分の為の

選択をしようと言うけれど

その基準は

何よりも相手への愛情が勝るようです

それが自分の幸せに通じると

分かってる



だから後悔にもこんなふうに

相手への愛情が反映してる


一緒に生活をしながらも

長い間、それぞれの心の片隅に

その後悔が存在していたんでしょうね



じゃあ、もしもナムウォンが

反対の選択をしていて

夢のファッションデザイナーになったら

どうだったかしら


1番作りたかった翼の服を着る

ジョンブンはいない

がんばってお金を稼いでも

勉強させてあげるジョンブンがいない

なんとも虚しい夢の成功だわ


何よりも

一緒に喜んでくれるジョンブンがいない
なんて…



もしかしたら その前に

いつもナムウォンを信じてくれて

応援してくれたジョンブンがいないから

苦労や困難に打ち勝てず、挫折して

ファッションデザイナーには

なれなかったかもしれませんね



だから、ソウルへは行かず

ジョンブンと一緒に生きる事を

選択したナムウォンは

苦しみながらも自分にとって

本当に大切な

目に見えない価値を選んだんですね




あの時のナムウォンは



そんな選択が出来た自分を

誇らしく、嬉しく思ったでしょうね

スッキリと納得した顔は

男らしい大人の顔に見えましたから



ジョンブン(ソンヒ)は

どこか心の片隅に眠っていた後悔があって


ヨンガンがいきなり

ファッションデザイナーを夢見る

19歳のナムウォンに戻ったので


ソウルに行かなかったあの日の選択を

きっと心の奥で後悔していたんだ…

自分のせいで

現実に縛ってしまった…

そんな思いが蘇り、とても複雑でしたね



でも、記憶の時間旅行から戻ったヨンガンは

また過去に戻っても同じ選択をすると言い

ソンヒは救われました



ソンヒがこのストーリーの中で

二度、口にしたフレーズがあります



ソンヒの言う

夢と現実の解釈が難しいですね


[ブログ11]では

現実の厳しさに落胆しながらも

たくさんの苦労を注ぎ込み

生き抜いていかなければならない

それが生きるということだと…

(NASAで宇宙計画が中断された

話をしたシーン)



[ブログ15]では

自分の考え方次第で

現実の世界が、自分の居場所が

月にもなり宇宙にもなる

不可能に見える夢も

想像する楽しみや希望を生む

そんな現実に変わると…B



同じフレーズなのに

このB の心情の変化はなんだろう



ストーリーの始め[ブログ1]

ナムウォンが言った

僕達の夢は本当にかっこいい

ただの夢だけど…


その「ただの夢だけど…」って

ファッションデザイナーになりたいとか

NASAに行きたいとか、かっこいいけど

まぁ不可能な夢なんだけどね 

っていう感じで

ナムウォンが思っているのが分かります…



ジョンブンが[ブログ4]で

あの月へ行くような不可能に思えることでも

行きたい、行こうと信じた瞬間から

月がそこに存在する

月が夢や希望になる

大切なのは不可能に思えることでも

それを選択出来ることだって


いつも前向きなジョンブンの言葉が

ナムウォンの気持ちも変化させていました



そんなジョンブンが変わります


50年が経つ頃

自分が育てた野菜の価格の事で揉め

かなり怒っているソンヒになって登場



裕福とは言えない生活の中

必死に生きてきたソンヒの夢と現実の意識が

ジョンブンの頃を忘れ

のような心情に変わっています


望遠鏡、Tシャツ、ラジオ…

嬉しかったはずの大事な物達も

長い月日の中で

段々と部屋の隅に置かれ、そして倉庫へ

そのもっと奥に追いやられて…

思い出すこともなくなり


そして、白いTシャツは黄ばみ

ラジオは鳴らなくなってしまいました

カップケーキが

好きだったことすら忘れてた…



そんな中、ヨンガンの時間旅行が始まり

最初は戸惑い

あの頃の気持ちを拒否するように

必死にヨンガンを現実に戻そうとしますが



夢を忘れ 現実に生き過ぎていた自分に

徐々に気が付くようになってきます


やっと記憶が戻りソンヒの元に

帰ってきたヨンガンに

また現実よ

私とここに縛られてしまった現実

ヨンガンは 縛られたんじゃないよ

僕が選択したんだよ



50年前と立場が逆転します


ヨンガンのこの言葉によって

夢と現実がBのように変化します

そうだった

私達の月にいたんだった

ふたりでそれを選択していたんだ

と思い出すソンヒ




考え方や気持ちの持ちようで

なんでもない現実が自分達の月になる



ナムウォンがソウルに行ったと思い

泣いているジョンブンの隣に

アンニョンと座ったヨンガンの言葉を

思い出します[ブログ13、14]




必死にがんばってるジョンブンを

慰め救いに行ったヨンガンのシーンでした



今回もまた50年の間

必死に現実に生き、がんばってるソンヒを

認めて、慰めたヨンガンでした



ジョンブン(ソンヒ)は

自分が元々現実的な性格なのに

なぜか 現実的な夢が見られないから

自分自身が小さく感じられると

言ってましたね [ブログ7] 

そうでした!貯金もしていた堅実な

ジョンブンでしたもんね


現実的なしっかり者のジョンブンと

不可能な事でも夢が見られるジョンブンの

その良いバランスの片方を諦めた

ジョンブンでしたね

望遠鏡から広い世界を見ると

そんな自分が小さく見えてしまう

ソンヒのそんな思いに

ヨンガンは気が付いていたのかも




ソンヒは

見失いかけていた目には見えない価値を

思い出します

ヨンガンのこの慰めによって

現実に生きてきた50年も失敗ではなく

認められたようでもあります


この夫婦は、良い時も悪い時も

お互いを応援し、慰めて救い合うふたり



長い50年の間

裕福とは言えず、厳しい毎日を

必死に生きてきたふたりですが


きっと仲良く暮らしてきたはず…

ふたりの夫婦漫才みたいな

会話のやり取りも日常の姿みたいだし



なんと言っても70歳になっても

ソンヒに愛を告白するヨンガンですから…

あのキラキラなミラーボールは

ソンヒが付けてくれたそう


あの時のソンヒの合いの手に

シニカルなおばあさんに変わってる感じが

出てましたね



100歳まで 200歳、300歳まで…

ヨンガンはクールなソンヒとは違い

自分達の月の中心で 愛を叫ぶ

永遠にソンヒLOVE



このミュージカルは

セットも小道具もシンプルで 

大掛かりな仕掛けもない

大事件もなく、出演者もたった4人だけ

田舎に住む平凡な老夫婦の話



そんな特別ではない設定が

作品の伝えたかったメッセージを

観る人に共感を与えているのですが

観る側は

それぞれに違う感動があるかもしれません


自分を重ねたり、両親を重ねたり…

自分の未来を重ねたり

あの人も誰かのソンヒで

この人も誰かのヨンガンかもしれないから




笑いと涙を上手く連動させたストーリーは

現実的な認知症と

ファンタジーな時間旅行を掛け合わせ


夢に輝いていた若い過去と

現実に忙しく暮らす老いの今を

織り交ぜて出来ています



相反する要素を上手く並べたり
人生の中の 繰り返しや繋がりを表現し
無駄なアイテムをひとつも作らず
全てのシーンやセリフに
意味を持たせて 観る人の心に訴える



なんと言っても使われている音楽がまた

全て素晴らしい

多彩なジャンルの音楽が

シーンに上手く溶け込んで

それがまた人物の心情を包み込んで

観客に伝えられる


本当に深くよく出来た心に染みる作品

単純なようでいて、計算されている

知れば知るほどよく考えられたストーリー



後から分かった

ジョンブンが1番叶えたかった夢

それは、おじいさん、おばあさんになるまで

死ぬまでナムウォンと一緒に暮らす事



ナムウォンもソンヒに促されて

1番作りたかったジョンブンの 

NASAで働くための服もデザインして

仕上げました



ファッションデザイナーになったり

宇宙飛行士になったり

そんなすごい事は叶わなくても

なんだかふたりの夢が

そこそこ叶っているように見えませんか?


1番の夢は…削ぎ落とすと

意外とシンプルに愛から出来ている



ふたりの幸せな人生はどこにある…


平凡な生活から、ハプニングはありましたが

また平凡な生活に戻っただけの夫婦


人生の終盤に、ロトに当たる事もなく

たぶんこのまま…



でも、このふたりは縁側で笑いながら

今日あった出来事を話したり

大変だった苦労を

 お互いに癒したり励ましたりしてきたはず


 何より心から愛してる相手と過ごす

時間の積み重ね


大きな夢は叶わなかったけれど

平凡な中にある些細な物事や価値に

小さな幸せがあり

その小さな幸せが積もりながら

ふたりの人生が続いている…



何者にもなれなかった自分達も

失敗した人生ではなく

誰かにとっては 自分が大切な人であり

そんな人と一緒に

繰り返し重ねる時間の中で

まだ来ていない明日に

新しい小さな夢や希望を感じたり出来る


それに気付かされた 

ヨンガンの記憶の時間旅行でした



ドタバタしながらも結果的に

ヨンガンには

若い頃の選択を改めて肯定出来て

小さな後悔は癒やされて

唯一の剣で 長年世界を切り抜いてきた

ご褒美のような時間旅行だったし

ソンヒへの愛が

また深くなったみたい



ソンヒには

心配はいらないんだよと

この先何度でも

ヨンガンは同じ この月を選択するだろう

そう教えてくれたみたいで

長く心の奥に抱えていたソンヒの荷物を

下ろしてくれた

ヨンガンの時間旅行となりました



たとえこの先 ヨンガンが

時間旅行に行ったまま

戻ってこれない時が来たとしても


ジョンブンを愛してやまない

ナムウォンがいて

夢を見たままの幸せなナムウォンがいるから

もう、うろたえる必要はないよと…


だから、ソンヒはこれからもずっと…

一生ヨンガンを守っていく

それが自分の選択だったから



自分の価値観で選んだ選択は

一生守るに値するものらしいから…


そんなジョンブンの選択は

ナムウォンの大きな愛に包まれていた



人生を左右するあの大事な選択は

ナムウォンにもジョンブンにも

簡単ではなくて、すごく苦しんでした選択


でも、自分の大事なものを思って

心の芯で決断した選択が

自分のまだ来ていない明日を作り

人生を作る


人生の終盤に

ふたり一緒に過ごした長い旅行を

改めて思い出させ

抱きしめてくれたプレゼントのよう




カップケーキを食べに出かけたふたりも

これからまだ

人生の時間旅行が続く…

この旅行の最後には何があるのだろう…




世界が変わっても 僕の心は変わらない

君は僕の夢 僕の愛




愛してるなら翼をください

世界の果てまで飛んで行きます


愛してるなら、愛してるなら

Let me fly to the moon.




長く続くあらすじブログ

読んで頂き、ありがとうございます

お借りした写真、映像ありがとうございます


これで終わりになります…



…と

いく流れっぽいですが

出来ればボゴム番外編に…続きたいウシシ

えーーーーーーーーーーあせる

永遠に時間旅行中ゲラゲラおいおい



🔗


お付き合い頂いた皆さん
本当にありがとうございました

心から感謝しています