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Tuck MBA留学した後の日記

米国ニューハンプシャー州にあるダートマス大学(Tuck School of Business at Dartmouth)でMBA取得を目指す人の日記を書いていましたが、卒業したので人事のキャリアを目指す日記に変更して続けています。現在米系外資3社目。社会保険労務士(東京都社労士会所属)の資格有。

たまには人事らしい話題を。外資の部門担当人事は年末年始社員の年次評価で忙しい。忙しいといっても、人事が全員の評価を行うのではなく、最終的に昇給やボーナスの支給に至る長いプロセスのサポートをしている。

(私の今までの経験からは)簡単に次の流れで進む
1)部下が自己評価を提出する
2)上司が部下の評価をする。予算に従って、チーム内で昇給やボーナスの配分を決める
3)上司の上司がその評価を確認する、もしくは同僚の評価を加味する場合がある
4)事業部単位でレビューし、評価や予算に偏りがないかチェックする。評価の高い社員をハイライトしたり、重要な役職の後継者の確認をする(不足があれば育成もしくは採用する)
5)4)のレビューを拡大し、国(日本)・地域(アジア)やグローバルの事業部単位で実施する
6)評価が確定したら、昇給や賞与の支給手続きを開始する。お金に係わることなので、給与計算の担当者と密に連携する

この仕事自体重要であることは間違いないのだが、ややもすると人事はプロセスを回すだけの人間と思われてしまう。(実際そう思っている部長クラスの人も過去にいた)

「戦略人事」を目指す私としては何か物足りない。もう少し評価の公平性に踏み込みたい。

今までの人事経験の中で、どう見ても主観、特に好き嫌いを含む評価を見てきた。この季節に飛び交う「○○さんはいいね」という評価はあまりにも抽象的で、上司の目が節穴ではないのか疑ってしまう。

ただ、外資の場合、人事権は人事ではなく現場の上司にあり、日々の状況を事細かに知っているのも上司だから、私も発言を躊躇してしまう傾向があった。

いろいろ考えたどり着いたのは発想の転換。現場の状況がわからなければ、第三者の立場を活かして質問をすること。

1)評価が良かった(悪かった)理由を具体的事例で確認する
2)具体的な事例が出てこなければ、本当に結果が出なかったのか、目標の立て方が悪いかのどちらかだ。(目標の立て方の研修はこの意味でとても大切である)
3)部門の戦略に沿っていることはもちろん、会社の行動指針に沿っていることも確認する

ただ、主観的な評価をする人は発言力も強いので、言葉を選びつつ信頼関係を築くことも忘れてはいけない。
現在夜中の2時。育児は24時間のオペレーションだ。3時間毎にミルクをやり、グズったらあやし、ようやく寝かしつけたら次のミルクの時間。。育児以外の自由な時間を少しでも確保するために、3つのことを試してみた。

1つ目は小さな「改善」活動。粉ミルクを粉末から固形に変えて、計量する時間を減らしたり、電子レンジの哺乳瓶消毒のケースを小さいサイズに変え、加熱時間を5分から3分に短縮した。

2つ目は育児時間の有効活用。ミルクをあげているとき、両手以外はとても暇なので(赤ちゃんに自動でミルクをあげる機械を是非開発してほしい!)、タブレット端末で本を読んだり、ビデオを見たり、ネットで無料講義を見たり、目と耳から情報を入手することにした。

3つ目は食事と掃除のアウトソース。区の組織する団体経由で、近所の主婦の方が産後の母親ケアという目的で時給1,200円で家事を手伝ってくれるサービスがあり、週2回利用した。食材と献立はこちらで準備しないといけないが、育児で疲れたパパママには、出来上がった食事があるのは非常に助かった。

今回パパの立場で育児を体験してみて、共働き家庭でママだけに育児を任せるのは厳しいことがわかった。妻のキャリアが途切れないように、今後も2人で育児・家事の良い「手抜き」をするための知恵を出していきたい。
子供が自宅に来てから、以前のように簡単に外出できなくなった。

育休中は私か妻のどちらかが子供の面倒を見ていれば何とか外出はできるが、物価の高い都心で生活している以上、パパとママの2人が育休を長く取ることは難しい。2人とも職場復帰して、共働きをしながら子育てを成功させるにはどうすればよいか。

私の知人のケースだと、仕事から手が離せない時には、親が保育園の迎えに行ったり、子供の面倒を見たり、食事を作たりしている。しかし、私の両親も妻の両親も都内から遠いところに住んでいるので、このサポートを受けることは難しい。

そこで、私が育休中で時間がある間に、平日は妻一人で生活できるように段取りをしてみた。

まず、生活に重要なのは買い物。都心(千代田区)に住んでいると、これが予想以上に不便。近所で唯一のスーパーやドラッグストアまで歩いて約10分だが、品揃えが良くなく、値段が高い。新潟県に単身赴任したときに新幹線の駅に近い場所に住みたいと考え、千代田区に引越したが、買い物環境を確認しておくべきだった。

こうなったら宅配で外から取り寄せるしかないと思い、生協(パルシステム)とイトーヨーカドーネットスーパー、ローソンフレッシュの3つを試してみた。以下、感想。

生協(パルシステム)
<長所>
生鮮食料品が新鮮。赤ちゃん子育て中の申請をすれば配達料・手数料が1歳まで無料になる。
<短所>
注文してから届くまでに1週間かかること。OCR(マークシート)で注文すると届く頃には何を注文したか忘れてしまう。。(注:インターネットで注文すれば履歴が残るとのこと)

イトーヨーカドーネットスーパー
<長所>
ネット専門の店舗が最近オープンしたこともあり、配達回数が多い。午後4時までに注文すれば夜遅くなるものの、当日中に届くのはありがたい。
<短所>
おおむね満足しているが、強いていえば肉と魚、日用品の種類が少ないこと。

ローソンフレッシュ
<長所>
日々使うものであれば登録しておくと2,500円以上で送料無料になり、自動的に毎週配送してくれる。日用品の品揃えが良い。
<短所>
スーパーではないので、自社の生鮮食料品の鮮度がイマイチ。有機栽培の「らでぃっしゅぼーや」や「大地を守る会」と提携しているが、パルシステムよりも値段は高い。

今のところ、パルシステムとイトーヨーカドーネットスーパーを併用することで、妻が家にいながらにして食材が手に入りそうだ。

目下の課題は、ティッシュペーパーや洗剤など消耗する日用品をどう自動で注文できるか。アマゾンでも定期購入できる日用品はまだ少ないので今後に期待。
第一子が生まれてから2か月が経った。小さく生まれてきて、これからもしばらく手間がかかることも考え、思い切って休暇(育休)を約1か月間取ることにした。

人事は現場に育休を推奨している立場なので、取得することには元々ポジティブだったが、いざ自分が24時間育児をすることになると、本当に大変だ。特に大変な点を3つ挙げたい。

まず、おむつを替えるのに一苦労。毎日10回以上取り換えるだけでなく、大便をしたときはお尻を十分に拭かないと湿疹になってしまうとのこと。最近の紙おむつは吸収力が高く、小便をしてもすぐに乾くが、それでも両サイドのギャザーをしっかり出しておかないと、大便の時に大変なことになる。自分も赤ちゃんの頃はこんなに面倒をかけていたということを知り、育ててくれた両親に改めて感謝。

次に大変なのが、夜の授乳(粉ミルク)。新生児は3時間おきに目を覚ますので、それに合わせて起きてミルクを準備しなくてはいけない。妻と交代で夜の担当をすることにした。今まで夜型の生活には慣れていたものの、朝の3時や4時に起きてミルクを作り、薄暗い部屋で子供に一人ミルクをあげるのは寂しい。

最後は、夜の泣き叫び。昼間外出したり、知らない人に会ってストレスが溜まると、夜になって理由なく泣きわめくことがある。初めて泣き叫んだときは、身体の調子が悪いのかとかなり慌ててしまい、病院に電話してしまった。

当初は4月から保育園に入れる予定だったのだが、「待機児童0」のはずの千代田区で落選してしまった。今は2人で何とか育児をこなしているが、1か月経つと平日は妻に任せきりになる。平日の育児以外の家事を妻だけでも回せるように、インターネットだけでなく、区役所や保健所で情報を仕入れるなど準備をしている。
「部門担当人事」と聞いて、人事でない人は何を思い浮かべるだろうか。内資よりも外資でポピュラーなこの業務こそ私が今担当している業務である。
英語ではHRBP(Human Resources Business Partner)と呼ばれるこの業務は、採用面接から人材育成、人事施策の浸透(今ならワークライフバランス、ダイバーシティがホットなトピック)、日々のトラブル対応、退職まで社員のあらゆる局面をサポートする。
Business Partnerはジレンマの毎日だ。立場上、事業本部長の右腕となり、事業目標を理解した上で、それを達成する人事的な打ち手を提案していく。ただし、Business Partner自身には権力がないので、右腕になりすぎるとplanning(企画)はできるが、組織の現場との関係が希薄となり、execution(実行)の弱い人事となってしまう
一方、社員の相談に乗ったり、人事的な手続きのサポートをしていると、信頼関係は築ける一方、戦略を練っている時間がなくなり、その場しのぎの対応になってしまうことがある。最悪「伝書鳩」や「雑用係」になり全く付加価値が出せないケースもある。
先日人事コンサルタント出身の方から「事業本部長の右腕」の戦略的な部分がさらに加速することを聞いた。現場からも経営陣からも信頼される人事になるにはどうすればいいか日々悩む毎日は続く。

毎年恒例の新年に際しての抱負である。
2014年の抱負を振り返ってみると、このようなことを書いていた。

・「人を動かす」人事になる
コーチングのスキルを更に学び、他人の行動を変える人事となりたい
→(結果)2014年は2013年に比べて10倍の大きさの組織に移り、影響力を発揮して人を動かす難しさに直面した。マネジメントチームの出席する様々な会議体に向けて資料を作ったり、そのための人事内の調整に追われる毎日だった。ヒントを求めて2冊の本を買ってみた。

1冊目は著名な社会心理学者のロバート・チャルディーニの「影響力の武器」。タイトルが若干異なるが、私は下記の和訳のほうが読みやすいと感じた。
影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく/SBクリエイティブ
¥1,944
Amazon.co.jp
組織の中で働いている以上、影響力を行使する以前に上下関係は避けられない。この本も参考になった。
「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)/日本経済新聞出版社

¥918
Amazon.co.jp

・謙虚な姿勢を貫くこと
東大卒でMBAホルダーというだけで色眼鏡で見られることが多い。学歴からは想像できないような腰の低さを見せたい。
・よく聞き、学ぶ
上記とも関連するが、新しい会社に入るにあたり、いろんな人から話を聞き、学ぶことは大切。
コーチングの基礎である「よい質問」を繰り出していきたい。
→(結果)新しい職場では謙虚な姿勢で仕事に臨んだものの、周囲に分け隔てなく接した。これは「近づきやすい(approchable) な人事」としては強みであるが、影響力の行使という観点からは不足だった。

・会社で何かの一番になる
一番になることは大切だ。それが人事の1つの分野かもしれないし、戦略x人事x社労士の掛け算かもしれない。現在模索中。。
→(結果)2014年は人事歴15-20年の同僚との「人事」での戦いを強いられ、苦戦を余儀なくされた。戦略、会計、英語や社労士の知識など、人事パーソンとして自分に相対的な強みのある場に引き込むことが大切だ。

上記を踏まえて、2015年の抱負は以下の3つとしたい
・権力、政治力の複雑さ、ストレスから逃げない。組織の中で人を動かすにはどうすればよいかを徹底的に考える
・組織の中での自分の強みを見つけ、強みを確実に発揮できる場に持っていく
・上記から導き出される10年、20年先のキャリアプランを立てる
年が明けてしまったが、年末に多い学んだことがあった。
現場の管理職から部下について電話で相談があり、私は人事として真摯にアドバイスした。その管理職も理解し、私も付加価値を出せたと満足できたのも束の間、管理職がメールで返答してしまい炎上したことが発覚。余計に話がこじれてしまい、後日上司に大目玉をくらってしまった。。

これはwhat(内容)が良くてもhow(方法)を間違えると0点になる例である。特に自分ではなく他の人や他部門にhowの部分を依頼する場合は要注意だ。共通理解が少ないか、全くないことを前提に話をする必要があることを身に染みて感じた。
しばらくぶりの投稿になる。
部門担当人事として、部下持ちの現場のリーダーと接していると、リーダーが優秀かどうかには一定の法則があることに気づいた。

1)(その会社の基準で)仕事ができる
2)部下になめられないよう叱るときは叱っている。部下の成績が中長期に上がらない場合は人事権を発動している
3)部下が良い仕事をしたら褒め、モチベーションを上げている
4)評価面談を行い、まず部下の自己評価を聞いたうえで、自分の評価を伝えている

自分への反省の念を込めて言うと、衝突を避け、八方美人になったり、部下に気を遣いすぎる上司はその場はしのげるかもしれないが、中長期的には組織に付加価値を生み出さない。

しばらくぶりの更新となった。

新しい会社に入ると、人間関係の構築から始まり、会社の取り扱っている商品や仕事の進め方等学ぶことは多い。

新卒の時には十分な研修やOJTがあるが、中途となると自分で情報を取っていかなければならない。社内のイントラネットや共有フォルダで探しても資料が見つからないことも多く、最初は情報が足りずに判断できないこともあった。(なお、今は自分で探してもわからなければ同僚に質問できる体制を整えた)

一方、学んだことを忘れる(unlearning)することも大切だ。前の会社で当然であったことが今の会社ではそうではないことは前回のブログでも紹介した。例えば「受け取ったメールにすぐに返信すること」、「6割くらい完成したら少々荒くても前に進め、走りながら修正していくこと」は上司や同僚に遅くて怒られた経験から身体の隅々まで染み渡っていた。

しかし、今の会社ではじっくり考えて返信したり、時には返信しないことも必要だったり、走る前にリスクや懸念点は考えられる限りつぶしておかないと後で振り返ったときに関係者から厳しい評価を受けることがわかった。「学ぶ」より「学んだことを忘れるほう」が難しいとは、転職では会社のカルチャーに合うかどうかが重要だということだ。
しばらくぶりの投稿となる。
新しい会社に入って6か月が経った。GW以降にグローバルで仕事のスタイルが「現場に寄り添う人事から「会社の目標達成のために頭を使う人事」に大きく変わった。仕事のペースがうまくつかめず、上司に怒られることもしばしばあった。最初は納得が行かずに憤ったり、落ち込んだこともあったが、ようやく自分の中での理解が進んできた。

振り返ってみると、以前の会社ではとにかくスピードが第一だった。「走りながら考えること」は日常茶飯事で、返信が遅いことは致命傷だった。「今週は忙しいので来週にさせてください」と言ったら、”仕事ができない人間”とレッテルを張られたことがある。

一方、今の会社では質が求められる。後で振り返っても「ベストな対応だった」というものが評価されるという。質が担保できなければメールに返信しない、優先事項に集中していれば電話に出ないということもあって驚いた。

同じ米系の事業会社でもこれだけ会社のカルチャーが違うことに正直驚いた。「郷に入れば郷に従え」という言葉の通り、私は後者のカルチャーに適応していかなければ生き残れないことは明白だ。

転職すると、様々な経験ができたり、人間関係が広がったり、場合によっては給料も上がったりとポジティブな側面もあるが、ネガティブな側面はこのカルチャーギャップだろう。今まで鍛えてきた筋肉と全く違う筋肉を一から鍛えるのは正直しんどいが、ここは正念場、頑張るしかない。