ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY -265ページ目

ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY

映画 [新作・旧作・TRAILER] を中心に、ツボにはまり、ボヤキもチラホラの果てしない
日記になるか、カッカッしながらも、とほほの日記になるか・・・
ツボとボヤキで「ツボヤキ」日記。では参ります!


昨日は何度も失敗していたトラックバック再度挑戦!あら~やってみれば、実に簡単だった。で、いろいろな所をトラックバック。顰蹙ものかもしれない、と言う当方のツボヤキにお二人の読者様がおいでになり、平身低頭の気分デス。最近、ボヤキが突撃型の文句いい屋に変貌しつつあったので、ここらでちょいと必見の楽し(?)そーな、ためになるドキュメント映画を!※実は昨日と一昨日に続けて見た「ニュースの天才」「Ray/レイ」をまだ、まとめていまへんのデス。で、「スーパーサイズ・ミー」を参ります!


■Super Size Me / スーパー・サイズ・ミー

●「スーパーサイズ・ミー」は、3300万円という低予算映画で、アメリカのファーストフード業界を震撼させました。映画公開時期前よりアメリカのファーストフード(FF)サイト等では、例えば、マクドナルドのサラダメニューなどを頻繁に目にし、ピザ屋がピザ生地なしのピザを販売したり、パスタの企業が倒産したり・・アメリカのダイエットのメインストリームは、ロウ・カーボ(低炭水化物)がヒット!で、ファーストフード業界はバンズなどを軽減化させたりと大慌てだった。
そこにきて、更なるカウンターパンチ!それが映画「スーパーサイズ・ミー」の登場だった。もう、本当にFF業界のトップ以下、スタッフもは必死の形相だったようだ。
映画は、今年のサンダンス映画祭に出品されたドキュメンタリー部門監督賞受賞作で、5月7日にアメリカ49館で公開されただけだったが、即、197館に拡大、全米ボックスオフィス第10位といった脅威のハイスピード・ランク・インというヒットを飛ばした。
映画の内容は、1日3度の食事をマクドナルドだけで摂り、これを30日間続けたらどうなるかという進行状況を記録したドキュメンタリー映画。監督であり、被験者のモーガン・スプーロックなる人物は、「実験」が進むに連れ、体重がどんどん増え、さまざまな身体の不調を訴え、やがて医師に「このまま続ければ死ぬ」と言われてしまう・・・。
この映画のアメリカでのランクインは久々の大穴!といわれたもの。
ところでマイケル・ムーアの作品と、今年はドキュメントのヒット作が2作続いたが、日本でイメージするドキュメントとはガラリと様子が違い、分かりやすく、いかにもポップで、飽きさせない。(いや、日本のドキュメントが全作退屈なんて言っているのではない)。
しかしな~、これ見てマイケル・ムーアは、ダイエットする気はなかったのか、なんて。
さて、アメリカFF業界の余談はたっぷりあるので次回に。

で、この映画は、家庭に野菜サラダの準備などを仕込んで見に行く方が良いかもしれない。うわ~っ!て仰け反りそうなシーンも2箇所程度ある。それでも普段控えているジャンクフード、つまり当方の場合は、なんと見終わってビッグマックが無性に食べたくなってしまった。いかんな~と思いながら、早々に家路についてアルファルファ・サラダをたんまり食べまスた。

丁度、野菜がバカ高値だった時期なのでレタス、キャベツ、キュウリ、トマトはとんでもない高値。アルファルファで誤魔化すしかない、と決め込んだのでありました。この映画ご用心。年に1回食べればいいような今日日、ビッグ・マックを食べたくなったのは本当デス。

映画は、特にお子様をお持ちのご家庭のママさん必見。ドキュメンタリーですが、飽きさせない身近な話題。学校給食の実態などアチラの事情は凄いもんがある。情報収集としても本当に見ていた方が良いとお薦めするです。
そーいえば、「サブウェイ」の広告塔になった青年の動く姿を初見、「31」アイスクリーム一族の悲惨な話もあるのだが、何より驚いたのは今まで好印象を持っていた「ベン&ジェリー」って、環境問題に挑戦的で優れた企業だと10年以上前にアメリカで特集されていたのが・・・ああ~貴方も身体悪くしたんかい、ってショックだった。心臓病だったそうだが。肥満やね~。で、当方も冬に向ってなんだか冬眠前の蓄えといった体型にならぬように用心用心デス。本当にモーガンは太っていくのですが、身長がベンシオ・デル・トロと1センチ位しか変わんないですが、どんどん太っても、あ~あのお腹より、今のデル・トロの方が・・・などと、妙な方向に思いは飛んだりしたのであります。失礼しました。

■Super Size Me / スーパーサイズ・ミー
Directer & Screenwriter:Morgan Spurlock モーガン・スプーロック
Cast:Morgan Spurlock Dr. Daryl Isaacs ・・・
日本サイト


タイトル: スーパーサイズ・ミー


映画「北の零年」を見た。淡路島からお家騒動の果てに喧嘩両成敗ならぬ片落ちの幕府命令によって北海道へ移住させられる稲田家。先発隊は新たな地でのお家再建に向けて、北の荒涼とした大地で殿様を迎えるべく樹を切り倒し、土を均し、道を作り、屋敷を作る。が、時代は急速に変化し廃藩置県。武士の時代の終末。渡辺謙が髷を切る。ここもラスト・サムライやね。武士の髷を切る心境はまさに切腹と同様なり、と見せてくれる場面もある。

新しい国造りと自らを奮い立たせながら耐えてきた艱難辛苦も哀れを誘うだけとなり果て、何もない荒地に残された淡路島育ちの侍達の行方。食糧不足に耕せど耕せど何も実らず・・・。この地で家老に継ぐ指導者を小松原を演じるのが渡辺謙。その妻に吉永小百合。健気に夫に添いながら、やがては夫不在の地で淡路から連れて来た農夫等と力を合わせて開墾してゆく、という物語。

時代に翻弄される人間模様、北の大地を切り拓いた人々の苦労、生きるための選択、その地を牛耳る者の成り上がりの様、そしてアイヌの存在。そういった出来事などが組み合わされて1本の映画になったものの、ハテ?見終って思うのは、これは誰の為の映画なのか。

描かれるのはラスト・サムライ、ではない。アイヌと共存する和人、でもない。時代の変貌、お上への憤り、それだけでもない。厳しい自然に立ち向かう人々、ある女の数年の記録・・・?
今、生きている日本人のどこの誰に見せたいのか?。いったいどーいう日本人のために文化庁は支援したのか。
誰のために行定監督はこの映画を作ったのか。それがぼやけて、ぼやけた先を見据えようとすれば、その先には、明日を見れない文化庁と、これならOKという企画を作った映画会社と、自らのプロフィールを重ねることで始末した監督等の姿がシンクロする。
ここから何を掴め、何を考えろ、というのか全く解せない。何も考えずに良い、ただただ主役級の俳優達に見惚れていよ、というなら、国の支援など使わぬが良い。
未だに「文部省推薦って感じよね」などという不埒な単語を定着させてしまったお役所仕事を恥とも思わぬ面々。
見る側もいったい「支援」「助成金」などが、どこの懐から出ているのか、怒らないから仕方がないか。
話は飛ぶが、今日日多数存在する自治体のフィルム・コミッションに関してもその実態は怪しいばかりだが。

では、この映画を突き詰めていくなら、吉永小百合さんの映画ですか。
1人の女優さんのための映画か、と当方は受け取りました。
北の大地で生きていく健気な明治女の数年を追った物語を吉永小百合が演じてみせます、新作映画。

吉永小百合という女優さんは、年齢の割りにはすこぶる肌の綺麗な方でした。しかし、そりゃ職業柄当たり前の事ではあります。しかし、どう見えても娘との関係は、孫と祖母の距離感があります。美顔、美肌はメイクさんも努力したのかと思いますが、笑えばシワは深いです。それは吉永さんご自身だからこそ美しいのであって、役柄には不要なシワです。映画の冒頭、さらに娘が幼い頃位はボトックスなど使い、ピンと張った肌を作らねば、と思うのは当方だけか。

これが女優の凄まじさ、だという逸話として田中絹代さんが「楢山節考」で抜歯した事がよく語られますが、田中絹代を演じた吉永さん、田中さんを憧れる吉永さんならば、アメリカでもどこでもいってピンの顔に仕上げて本番に臨んで頂きたかった。そりゃもうアチラの美肌、造作の修復技術は優れもんの出来です。それやってピンのフェイスで今回、役柄のためにヤッチャイました、なんて仰る姿を拝見できれば、エライ!って拍手です。そこを整えて当たり前で、そして本番の演技です。女優がスクリーンでナチュラル、というのは、素のままでいいとはわけが違う、そう当方は思います。

ただただ仏の化身のように、慈悲深く、男に添いながら生きていく。
時代の中にあってそーいう女性が当時は一般的でしょうが、感情を抑えて抑えて生きている姿を演じながらも、場面では人を哀む目線も感じられます。それは実は蔑みの裏返しでしかない、それでは仏にはなれません。
ま、監督の演出が問題ありなのでしょうが、そう、カッと目を見開かないでください。驚きまで、文楽人形の目の開きに似せなくても良い、と当方は感じます。

当方は今回、市川監督作の「細雪」で見せてくれたちょっと小ズルイお姉さんの様子がありかなと、逞しさを垣間見れるかな、強かな一面をほんの少しはと、期待したのですが残念でした。あくまでも装っちゃって終わりましたね。
ここまで年齢を重ねた吉永さんには主役だからこそ、もっと深めていただきたかった。女優、ああ、これが日本の女優、という見る側に感じさせてくれる演技者の深さは求める方が無茶でスた。

良かった点?俳優個人で言えば、泣きの豊川の真骨頂といった場面がワンシーンありました。豊川悦司の泣きには久し振りに少し救われました。いい泣きをします。その泣き、当方落札!です。上半身は華奢振りが否めないのですが、少し腰辺りに巻物したのか、ガタイもそこそこ良く見えました。
ただ、脚本の有り様がいただけなく、終盤の出方などは大口広司と共に馬で去る、というなら格好良かっただろうにと当方は思いました。死に場所見つけるってのは、当時のある種の侍根性でしょうが、この際、人生再生と開き直った新しい脱侍の人間像であれば、豊川悦司らしく光らせることが出来たかもしれない。これで豊川さん、満足してませんよね。満足してたらガックシです。

相方の大口さん起用は、それだけで正解でした。セリフなどはこの際、捨て置きます。アイヌって、たった二人ぼっちかい!って突っ込みたいところですが、そーいう辺りも捨て置きましょう。仕方ないやん、監督の考えなんだから。で、大口広司の面構えの良さに満足でした。長い顎を髭で覆って、似合ってました。ああ、喋り過ぎないで、と祈ってました。
阿部ちゃん、サダちゃん、頑張ってんのわかるから茶髪は染めなきゃ。他にも茶髪いたけど、ある種役柄わきまえてたんたんと演じていた吹越満たんは、黒かったやん。柳葉さん、髪も鬘も黒、と指定してさ、セリフは淡路訛りで行きましょね。渡辺謙さん、御苦労様でした、「バットマン」を期待してます。

しかしね、耕すまえに馬探せよ~って、ある場面で思いました。これ脚本通りに撮ったんでしょうか、監督の言い分を聞きたいやね。「世界の中心で、愛をさけぶ」を撮ったことで随分ガックシきたのに、行定監督、次は何ですか?そろそろどっかで勝負してください。今回は映画の始まりからして御大層な幕開きで、様々な背景に潜むお歴々を意識されたのか、お疲れだとは思いますが、どーか、起死回生の1本をお願いだからさ、撮ってね~。

「北の零年」を観た!(ネタばれなし)
12人の優しい日本人

映画「The Notebook」(邦題:君に読む物語)
Directer:Nick Cassavetes ニック・カサヴェテス
Screenwriter:Jeremy Leven ジェレミー・レヴィン
Cast:James Garner ジェイムス・ガーナー Gena Rowlands ジーナ・ロウランズ Joan Allen ジョアン・アレン Ryan Gosling ライアン・ゴズリング Sam Shepard サム・シェパード Rachel McAdams レイチェル・マクアダムス James Marsden ジェイムス・マースデン Heather Wahlquist ヘイザー・ワールクインスト

●2004年夏、全米で「マディソン郡の橋」を超える興行収入を記録した、といわれる「君に読む物語/The Note Book」。
療養施設に暮らす女性。年齢を重ねながらも凛とした様子を見せる魅力ある女性だが、若き日の夢と情熱に溢れた思いを全て忘れ去ったかのような日々を送っている。そんな彼女の元へ老年の男性が、ある物語を少しずつ読んで聞かせにくる・・・40年代アメリカ南部の小さな町の煌くの夏の物語のページが開く~。

この映画はアメリカのTRAILERを見て、当初アップするのはよそうと思った。TRAILERで見る限り、若手女優が魅力的に見えなかった。TRAILERで見る限りだったが、若き日を演じる俳優達には相当の魅力を振り撒いて頂かなければ、その後の重要さが薄くなると、気分は引いてしまった。
TRAILERでは、どーしてもコチラの視線はジェイムス・ガーナーとジーナ・ローランズで止まる。そこはもう、なんてったって役者やの~という存在感がある。然しながら、映画の核を担うはずの肝心の若き日を演じる女優レイチェル・マクアダムスがイカサない。本編を見たら一生懸命頑張っている。頑張っていてもヤッパ、ホラー映画で叫んでた方が似合うし、光るかなってしか思えない。重箱の隅を突っつきますがね、7年経ってもソコまで変わんないのかい、って、歳取らない女(これは監督がいけないんですがね)。南部の女は、こーいうもんかって、当方は諦められないス。諦めちゃ、晩年の姿に重ならない。但し、濃厚、とまではいかぬがキスシーンはこれでもかって、盛だくさんです。でも、こーいう人が、年老いたらあーなる、それが繋がらない。

若き日、彼女に恋をするライアン・ゴズリング扮する労働者階級の青年のダンスの巧い事!一目惚れする割りには口説き上手な事!で、父がこれまたインテリジェンスを感じさせるんだから、ウソだろーって思いたくなる。
きっと、この父親は、やんごとなき身の上で田舎で隠遁生活をしているのだ、なんて思わせてくれるのだが、それだけで終る。この父親役でサム・シェパードが出てきた時には飛び上がりそーになった、贅沢やん!。
当方の偏見か無智なのか、相当に不思議な父子の暮らし振りです。辻褄合わせは見る側で勝手に想像して、合わせてね、って事なのか。ああ~サム。
ところでライアン君はクリスチャン・ベイルを甘めに味付けして顎を長めにしたマスクですが、この方が若手の期待の星なんですね、アメリカでは。ふう~ん、そうなんだ。ま、役と監督に出会えるかどーかだな。その前に本人の技量か。サムとの出会いは収穫になったか・・・頼むよ。君は『Che』に出演するんだから。でもホワイト・・・もしや、君はフェリス役をやるのか?(加筆:ボリビアの革命家だそーです)


で、これは綺麗な綺麗な物語。見れば、世知辛い現実を忘れ去ることができる方も多いのかもしれない。出てくる人たちは、実はみんな良い人、です。実は当方も涙、出ました。じわーっと、左眼からだけでしたが。
で、役柄を充分に心得て演じているよーな気配がするのはジョアン・アレンか。勘違いで良い人になっているつもりの母親役。若手の主役レイチェルと並べば、一層際立ちます。
愛とは、なんと大事なものか、人を愛することに没頭できる幸せと哀しさに、日本の幻の愛に飢えた女性達は号泣するかもしれない。汚れや駆け引きもなければ、風景も画面も見事に美しい~です。上の写真どころではありません、数十倍綺麗。これは映画館でなければ、見ることの出来ない素晴らしい撮影の映像美(!?)。

忘れられない監督ジョン・カサベテスの息子、ニック・カサベテスが、実母ジーナ・ローランズ、その横にジェイムス・ガーナーを配して、丁寧に、丁寧に、美しく美しく、物語を作りました。それだけでした。中身がなかった・・・デス。
ニック自身、俳優だってやりますから顔立ちも悪くない、もっともっといい作品を期待しても良さそーですが、コメディ辺りがいいのかもしれません(次回作コメディだそーです)。ちょいとエンディングの音楽が仰々しかったかな、でもここで気持ちを再度煽るんだもんね。ニックさんったら、あざとい事はこれ以上しちゃ~亡きパパ怒るよ。

再度です!サム・シェパードが出てる!!ま、一応老けたね、でもアナタ変わらない。頑丈なガタイに頑丈な精神のナイスガイでいてくれています。サム・シェパードの次回作は、ヴィム・ヴェンダース監督作「Don't Come Knockin'」の脚本、出演もしてますが、その後もロブ・コーエン監督作や、ペネロペ&サルマって恐い(!)2大女優主演「Bandidas」も控えてます。
動画も有り  ←ココ見ると「君に読む物語」のまんまやんって感じです。 Website

因みにジーナさん、キャンペーンで来日するそうです。「グロリア」が忘れられない!(2004年/製作国アメリカ/米公開2004年6月25日)加筆:来日しなかったよーですね。そっか、そっか、でした。もう、時効ですね、だから添えておきます。CG使いまくりでしたね。演出をしたのか、と勘ぐりたくなるほどズサンな登場人物。腹立たしい。こーゆー老いた男女、病までも描いくなら真剣さがまるで足らない。これはイカンです。カサベテスは、決してパパを超えられない。そーゆー風に育てたのはパパなのか、ママなのか。ママ来日しなくてほっと安堵したデス。息子の成長・・・無念でした。

ニコラススパークスの一冊
ジーナ・ローランズ/ジーナ・ロウランズ


タイトル: きみに読む物語