こんにちは。
遅くなりましたが先日、うちの鉄道にもKATOのC622東海道形が入線しました。凄くカッコいいですね。
では早速見ていきたいと思います。
模型について
C6216 [KATO] 配属R3.3.26
KATOのHPによると、S30年初頭の宮原機関区時代の姿がプロトタイプになっている様です。この時代の2号機は、宮原装備が施工されているものの原形に近い形状で、北海道時代に比べて装備も少なくとてもスッキリとした印象があります。外観の大まかな特徴は、黒いナンバープレート、デフのつばめマーク及び周囲に銀の縁取り、ボイラーハンドレールがシルバー、ランボード側面及びテンダー上辺の白ライン、ランボードに沿った空気作用管、各所に金色の装飾、テンダーの炭庫仕切りの後ろに設置された重油タンク、等となります。
走りについて
前回の東海道形と同様で、スムースにたいへん良く走ります。音は比較的小さく、FWも良く効きます。ヘッドライトは前進時に点灯、明るさも良い感じと思います。走りに目立ったクセもほとんど見受けられません。なおパワーパックはTOMIXのN-1001-CLを使用、個体差や私の主観・好みもありますので、記載内容はあくまでも参考程度ということでお願いします。
北海道形2号機、東海道形2号機、東海道形をエンジン公式側から比較してみましょう…
【2号機北海道形(2011年ロット)】
「デフにつばめマーク、上部に小穴1ヵ所、点検窓あり、前方に斜めの継ぎ目」、「空気作用管はハンドレールの上、配管止めのモールドは省略」、「逆転機にカバーあり」、「砂撒管は3本とも埋め込み式」、「ドームの前に扇型の手すり」、「煙突に回転式火の粉止めを装備」、「ランボード及びキャブ底辺に白ライン」、「複式コンプレッサーには金帯」、「キャブの屋根角にRなし、側窓にバタフライスクリーン、乗務員扉脇の手摺は左側のみシルバー、乗務員扉の左側にタブレットキャッチャー、右側に雨樋」、「大きい泥溜め」、等・・・
【2号機東海道形】
「デフにつばめマーク、周囲はシルバーで縁取り、上部に小穴2ヵ所、点検窓なし、前方に斜めの継ぎ目」、「砂まき管は3本で埋め込み式」、「ハンドレールはシルバーでコンプレッサー上部まで」、「空気作用管はランボードのすぐ上」、「ランボード及びキャブ底辺には白ライン」、「複式コンプレッサーには金帯」、「コンプレッサー右斜め上に板」、「シリンダーの空気弁とのぞき窓は金色」、「キャブの屋根角にRなし、乗務員扉脇の手摺は2本ともシルバー」、等…。
【東海道形】
「デフ上部に小穴なし、点検窓なし、前方に斜めの継ぎ目」、「砂まき管は3本で埋め込み式」、「ハンドレールは黒色でコンプレッサー上部まで」、「空気作用管はハンドレールの下」、「ランボード及びキャブ底辺には白ライン」、「複式コンプレッサーには金帯」、「コンプレッサー右斜め上に板」、「シリンダーの空気弁とのぞき窓は金色」、「キャブの屋根角にRあり、乗務員扉脇の手摺は黒色」、等…。
エンジン非公式側からも比較してみましょう…
【2号機北海道形(2011年ロット)】
「発電機は2機、排気管がキャブ屋根まで延びていない」、「給水ポンプには金帯」、「逆止弁や給油コックに耐寒カバーあり」、「キャブ下の乗務員ステップに欠け取りあり」、等・・・
【2号機東海道形】
「発電機は1機、排気管がキャブ屋根まで延びていない」、「ハンドレールはシルバー」、「給水ポンプには金帯」、等…。
【東海道形】
「発電機1機、排気管がキャブ屋根まで延びている」、「ハンドレールは黒色」、「給水ポンプには金帯」、等…。
東海道形、東海道形2号機、北海道形の並び
2号機北海道形(左)、2号機東海道形(中央)、東海道形(右)
①2号機北海道形は、「煙室扉の上にあるハンドレールがシルバー」、「ヘッドライトは大型のLP403」、
「LP405シールドビーム予備灯あり」、「東海道形(16号機)とは異なる形状のシンダー除け」、「給水
温め器カバーにヘッドマークステーなし、前部標識灯あり」、「煤けたような塗装」、等…
②2号機東海道形は、「煙室扉の上にあるハンドレールがシルバー」、「ヘッドライトはLP42」、「ナンバ
ープレートの大きさや書体が修正され、より2号機らしい顔つきに」、「煙室ハンドルの形状を作り分
け」、「東海道形(16号機)とは異なる形状のシンダー除け」、「給水温め器カバーにヘッドマークス
テーあり、前部標識灯なし」、等…
③東海道形(16号機)は、「煙室扉の上にあるハンドレールが黒色」、「ヘッドライトはLP42」、「ナンバ
ープレートは好調機を示す赤色、位置は低め」、「2号機とは異なる形状のシンダ除け」、「給水温め
器カバーにヘッドマークステーあり(写真ではヘッドマーク付きのものに交換してあります)、前部標
識灯なし」、等…
テンダー妻面の様子
東海道形(左)、2号機東海道形(中央)、2号機北海道形(右)
①2号機北海道形は、「重油タンクが仕切りの後側」、「ライト及び後部標識灯あり」、「ナンバープレートの
両脇にフック」、「妻面の右上端部分に四角い小穴」、等…。なおテンダーのライトはダミーです。
②2号機東海道形は、「重油タンクが仕切りの後側」、「テンダー上辺に白ライン」、「ナンバープレートは不
調機を示す黒色」、「右下ステップにはホースのモールドあり」、等…。
③東海道形(16号機)は、「重油タンクが炭庫内」、「ナンバープレートは赤色」、等…。
テンダーを斜め上から見た様子
2号機北海道形(手前)、2号機東海道形(真中)、東海道形(奥)
①2号機北海道形は、「重油タンクが仕切りの後側」、「炭庫内にも仕切りあり」、「増炭枠あり」、「山盛りの
石炭」、「キャブ屋根に散水管あり(ステーを介して設置)」、等…。
②2号機東海道形は、「重油タンクが仕切りの後側(宮原型)」、「テンダー上辺に白ライン」、「キャブ屋根
に散水管なし」、等…。
③東海道形(16号機)は、「重油タンクが炭庫内(名古屋型)」、「キャブ屋根に散水管あり(屋根端部に直
接設置)」、等…。
付属品類について
付属品はコレだけです。(画像はナックルカプラー交換後のものです) 特定ナンバー機ですから、ナンバープレートは予め取付け済みです。へッドマークは前回の東海道形と同様に「つばめ」「はと」の2種類で、どちらも給水温め器カバー(シンダー受け)と一体になっています。
実物データ(C622の経歴)
S23.5.29 落成(日立製作所笠戸工場) ボイラーはD52455のもの。
満鉄タイプのストーカー(自動給炭機)を装備。ストーカーエンジンはテンダーに搭載。
S23.6.14 糸崎機関区に配置
S25.8(?) 宮原機関区に転属
宮原のC62は10月より特急「つばめ」「はと」を担当するようになる。
S26頃 つばめマーク取付け
宮原の2号機と29号機には特別整備が実施され、各部をステンレスやクロームメッキで装飾
される。このうち2号機のデフにはステンレス製のつばめマークが取り付けられた。
S28.1 重油併燃装置取付(鷹取工場)
S30.1 ストーカーを標準型に換装(?)
S31.11.25 保留機関車に指定(吹田保管)
S32.1.8 保留機関車指定解除
S32.1.19 ボイラーを新缶に交換(鷹取工場)、軸重軽減改造(?)
S32.2.7 小樽築港機関区に転属
S33.1 重油併燃装置交換
以降~ 段階的に、前照灯のLP403化、ATS機器、デフに点検窓、各部の耐寒装備が段階的に追加
され、スタイルに迫力が増していく。
S43年頃 予備灯にLP405が取り付けられる。
晩年 ランボード側面に白ラインが復活し、模型で馴染みのある姿となる。
S47.10.10 梅小路で動態保存
当初は京都~姫路間で12系客車による「SL白鷺号」を牽引することもあった。
S54.3.28 廃車
S62.4.1 JR西日本で車籍復活(梅小路運転区に配置)、現在に至る。
メーカー別の大まかなバリエーション(参考)
① 日立製(1~21号機)
落成時は砂撒管が片側2本であったが、後に3本に増設されている。1~4号機(1号機は試作機、2~4
号機は先行量産機)にはキャブ屋根角にRが無いという特徴がある。なお1号機のテンダーは、当初
C59戦後型と同等のものであった。
② 川崎製(22~36号機)
当初より砂撒管は3本で、日立製に比べて間隔が開いている。一部はシリンダー側面上方の傾斜が
小さく垂直に近い。
③ 汽車会社製(37~49号機)
給水温め器カバーの側面が平面で覆われている。ドームは前後のRが対称で、砂箱蓋が1個。加減
弁操作ロッド中間のテコが上下方向に大きい。
終わりに…
この様な光景が再現出来ることを待ち望んでおりました…、感無量です。
いつもながらKATOさん、素晴らしい模型をありがとうございます。
参考文献
RM MODELS ARCHIVE 鉄道車輛ガイド Vol.3 C62
鉄道車輛データ・ファイル 001 北海道時代のC62 2・3
本日もご覧いただきまして、ありがとうございました。