KATO C571 が入線しました | 趣味のNゲージと鉄道写真

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「趣味のNゲージ鉄道模型」という名称で続けてきましたが、鉄道写真の記事を載せる機会が増えたことからブログ名を変更しました。
内容は自分への備忘記録が中心で、旧型車両の話題に偏る傾向があります。拙い内容ですが、ご覧頂ければ幸いです。

こんにちは。(^0^)/

たいへんご無沙汰しておりますが、今年も宜しくお願い致します。

 

さて久々の入線報告(兼生存報告)です。先日、うちの鉄道にもKATOのC571が入線しました。

今回もたいへん素晴らしい出来栄えで満足しています。では早速見ていきましょう。

 

ケースの蓋を開けると、美しく色差しがなされた貴婦人のサイドビューが目に飛び込んできます。

 

 

まずは実機について…

KATO C571 + スハフ12161

このC571は元々C5563として製造される予定でしたが、設計変更で改良箇所が多かったことから、新形式C57形としてS12年にデビューしました。お召列車を牽引したこともある華やかな機関車ではありますが、その美しさや華やかさとは裏腹に重篤な事故に遭い廃車の危機にさらされるなど、その軌跡は苦難を伴うものでした。しかしそれらをすべて乗り越えて、一度も車籍を抹消されることなく現在も活躍を続けているという強運の持ち主でもあります。誕生から御年80歳を超えた現在に至るまでの主な履歴を次に掲げておきます。

 

【水戸時代】

S12.3.22 川崎車輛にて落成。

S12.4.4 水戸区に配属。

 

【宇都宮時代】

S14.11 宇都宮区に転属。

S16.10 ナンバープレート正面以外の3枚を供出のため撤去。

S20.7 米軍の宇都宮空襲に遭遇、機銃掃射をうけ被弾。

 

【千葉時代】

S24.10 千葉区に転属。普通列車の牽引に使用される。

 

【新津時代】

S29.10 新津区に転属。

キャブ屋根後部の延長、ランボードに白線が入る。

S33 ボイラー載せ替え。

S36.2.9 羽越本線(村上-間島間)にて急行「日本海」を牽引中、土砂崩壊現場に乗り上げ脱線転覆大

      破。2か月以上にわたり事故現場に放置される。

S36.4.27 事故現場より運び出され、長野工場にて5ヶ月にも及ぶ修復作業を受ける。大破した先台車は

       C59戦前形のものに取り換えられる。

S44.5 長野工場にて先台車をC57のものと交換。

S47.3.14 最後の定期列車牽引。(秋田行き821レ)

S47.5.20・22 新潟植樹祭において、羽越本線(新津-村上間)でお召列車を牽引。これに伴い、デフに菊

      紋章の取付け、各ケーシングバンドを真鍮製へ変更、手摺類をステンレス製に変更、煙室扉ハ

      ンドルの新製、ナンバープレート位置の下げ、ドーム前方の手摺の小型化、キャブ窓枠や炭水

      車縁部への化粧板取付けなどの整備が行われた。

S47.9.23 佐倉区へ移動。

S47.9.30・10.1 総武本線・成田線で鉄道100年記念特別列車「なつかしのSL列車」号を牽引。

※なお、S38~S44年までC57180と、S41~S47年までD51498とともに新津区に在籍。特にS41~S44年ま

  での3年間はC571、C57180、D51498の3両が同区に在籍していた。

 

【梅小路時代】

S47.10.3 梅小路区へ転属。

S51.9.4 「SL京阪100年号」を京都-大阪間で牽引。復路(千里丘-茨木間)で人身事故を起こしてしまう。

S54.8.1 山口線(小郡-津和野)で「SLやまぐち号」が運転開始。牽引機として抜擢される。ただし労働組

      合からの要求により、集煙装置と炭水車に重油タンクが搭載されることになる。

      またナンバープレートは番号の下に形式を表示した戦前の様式のものに交換された。

※集煙装置に関しては、鷹取式集煙装置の図面が見つからなかったため、図面が残っていたD51用長

  野式集煙装置を改良して搭載することとした。集煙装置の搭載に際しては、煙突の切り詰めを最小限

  にとどめたため、C571の集煙装置は高い位置に設置された。

H7.1.17 検査のため鷹取工場に入場中に阪神淡路大震災に遭遇。ジャッキから転落し、ボイラーをはじ

      めいたる所を大きく損傷してしまう。この修復には兵庫県姫路市御立交通公園に静態保存され

      ているC575の部品が使われた。

H18 準鉄道記念物に指定される。

H21.1.26 老朽化した炭水車の車体を新製。

H25.6 汽笛にクラックが発生。津和野駅で静態保存されているD51194から一部の部品を流用して応急

     処置を行った。C571は部品の交換や調整により、何度か音色の変化が見受けられる。

H25.9~H26.6 全般検査で集煙装置を撤去。後にこれを作動させるための空気作用管も撤去される。

H28.12~H29.2 中間検査AでATS発電機が大型(タービン発電機と同型)に変更され、補助装置(非常

     用バッテリー?)が追設された。またヘッドライトの交換工事も行われ、LP405形シールドビーム

     を大型のLP403形のライトケースで覆う形となった。

 

 

模型について

KATO C571 公式側より 配属R1.12.26

KATOのHPによると、35系4000番台デビュー以降の現行の形態がプロトタイプになっているとのことで、延長されたキャブ屋根や旋回窓、テンダー搭載の重油タンク、回転式火の粉止め付煙突、大型化されているATS発電機と追設された非常用バッテリー(?)、シールドビーム化された前灯などが再現されています。現行の姿ということで、集煙装置は装着していませんね。

 

 

走りについて

KATO C571 非公式側より 配属R1.12.26

コアレスモーター+FW搭載の動力ユニットに加えてテンダーからも集電しており、スムースにたいへん良く走ります。音は比較的小さめで、過走もします。ヘッドライトは前進時に点灯、明るさも良い感じと思います。また個体差かも知れませんが、走りに目立ったクセはあまり見受けられません。なおパワーパックはTOMIXのN-1001-CLを使用、個体差や私の主観・好みもありますので、記載内容はあくまでも参考程度ということでお願いします。

 

 

エンジン公式側の様子

美しいですね、惚れ惚れします。全体的な塗装は既発売のD51200と同様の落ち着いたつや消し黒に塗られており、煙突、デフと点検窓の縁、各箇所のバンド、シリンダーの空気弁とのぞき窓、キャブ窓の縁に金色の装飾がなされています。旋回窓もきれいに表現されていますね。空気作用管はいつも通り銅色、ランボードとキャブ底辺には白ライン、火室部分にはローズの色差しがなされています。

 

 

エンジン非公式側の様子

ボイラーに対して垂直に切り立ったドーム前面やランボード上の空気放熱管など、1次形の特徴をしっかりととらえています。煙突には回転式火の粉止め、ドーム前には小型の手摺があります。ボイラーのハンドレールと逆止弁は銀色の別パーツで、安全弁とホイッスルは金色の別パーツになっています。また2機の発電機とそこからキャブ屋根に向かって延びる配管も別パーツで表現されています。

 

 

正面の様子

左からC571[KATO]、C5795[KATO]

参考のため既発売のC571次形に並んでもらいました。こうして見ると、細かいところが作り分けられていることが分かります。今回の1号機では、個人的にナンバープレートが気に入っています。煙室ハンドルもいい感じです。前照灯も実物同様に、オリジナルライトケースの中にシールドビームが入っている様に見えます。煙室扉手摺とデフ前の握り棒は銀色の別パーツで表現され、給水温め機の両サイドのバンドには金色の装飾が施されています。標識灯は1次形同様に解放てこと一体パーツになっています。

 

 

テンダー妻面の様子

左からC5795[KATO]、C571[KATO]

両者を比べると、ナンバープレートの高さの違いが目を引きますね。1号機の新製されたテンダーでは左右両側に手摺が設けられています。ひっかけ式の後部標識灯と解放てこはモールド表現になっており、ライトはダミーです。カプラーは付属のナックルカプラーに取り換えてあります。

 

 

     

左写真:キャブ周辺の様子

窓枠は金で、タブレットキャッチャーは銀で色差しがなされています。区名札差しは縁が金色の印刷表現になっており、さらに区名札には「郡」、製造銘板には「川崎車輛」の他、換算・検査・保安装置の各表記が印刷されています。側面の窓はいつも通りの半開放状態で、ひじ掛けも表現されており、キャブ下には配管やホース類の表現がなされています。延長されたキャブ屋根もいい感じです。一方、従台車は既発売の1次形と同じものになっていますが、ここは1号機用のものに作り分けて欲しかったところですね。

右写真:ATS発電機周辺の様子

D51200と同様に、前回の検査で少しイメージが変わってしまった部分です。

 

     

左写真:テンダーの様子

テンダー上辺に白ラインが色差しされています。台車は1次形の特徴でもある鋳鋼製です。ATS車上子のディティールもいい感じです。(この写真では台車の間にある機器に隠れて見えませんね。スミマセン…)

右写真:テンダー台車(非公式側)の様子

D51200のテンダー台車と同様に、新しく取り付けられた車軸発電機(テンダー第1軸)が表現されています。

 

     

付属品の残パーツの様子

ナンバープレートは黒地と赤地から選択できます。うちでは一般的な黒地の方を取り付けました。HMは「やまぐち号」と「SL北びわこ号」が設定されています。なおHMを取り付ける場合は付属品の給水温め機(写真右下のパーツ)を使います。

 

 

終わりに…

D51200と並んで撮影会です。こうなると、35系4000番台も欲しくなってくるのですよね。折角、罐が2両揃ったので、客車の方も店頭に在庫が残っているうちにゲットしたいものです。(但し、うちの財務相の認可が必要…)

 

今回のC571は、自分にとっての最高のクリスマスプレゼントになりました。

いつもながらKATOさん、素晴らしい製品をありがとうございます。

 

 

本日もご覧いただき、ありがとうございました。

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