「フランケンシュタイン」大千穐楽感想その3。 | つばめのひとりごと。

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お芝居とか漫画とかドラマとか好きな事や気になる事なんかをつぶやいてみる。

ロスはまだまだ続いてはいますが、あらすじや歌詞を書いていたら少しは昇華されてきた気がします・・・いや、気がするだけかも。

 

このミュージカルは音楽がずっと耳に残ってて、歌詞さえ完璧にわかれば本当に歌えそうな気がします(・・・あくまで気がするだけですけど・・・)

生のオーケストラ演奏が本当に良かった!

生オケの演者さんの感情に寄り添った演奏が本当に心に響いた。

 

では2幕の続き。

 

カトリーヌのソロの後の、怪物とチューバヤ(フェルナンドが所有する戦士)の試合。

「欲と血の世界♪」リプライズ。

カトリーヌに入れられた薬のせいで、身体に力が入らず負けてしまう怪物。

闘いで足とか、腕とか、首も捻られたけど、何とか生きてる怪物。

カトリーヌに必死に手を伸ばしてるのが、やっぱり泣ける・・・。

でもカトリーヌはエヴァの怒りに触れて、お仕置きされちゃいます。

何度見てもここのエヴァ様は怖い・・・(((゜д゜;)))

 

そして怪物一人が取り残されて「俺は怪物♪」のナンバー。

改めて歌詞を思い出すと、本当に怪物の魂の叫びだったんだなぁと思う。

哀しい、ひたすら哀しい。

「冷えた土を抱き、涙が頬濡らす、これが孤独、癒せぬ痛み♪

この世界にたった一人、鉄のベッドで生まれたんだ、全うな人間じゃないこの俺、何と呼ぶのか♪

神よさあ!言ってみろ!何のため俺はいる?ただの趣味、気まぐれで作ったおもちゃか♪

ひとりぼっち、なぜ泣いている、ただ捨てられて、意味ひとつない俺の人生♪

聞け!創造主!何か言ってみろ!なぜ怪物と呼ばれなきゃならない♪

心臓は今も生きろと激しく脈打つのに♪

血は誰かの血!肉は誰かの肉!ツギハギだらけで俺は生まれた♪

俺の神!聞け創造主!この苦しみあんたに帰してやる♪

世界でたった一人、絶望にさいなまれて、あ~~~~~♪(←ここのシャウト鳥肌立ちました)

(激しい曲調から一転、穏やかなメロディに変わり)

昨日初めて見た夢、誰かに抱きしめられていた・・・♪

胸の奥に顔埋め笑っていた、夢の続きを生きてみたい・・・♪」

 

夢の続きを「見たい」ではなく「生きてみたい」に涙腺崩壊です。

でもこの「誰か」に抱きしめられた夢は、生まれてすぐにビクターに抱きしめられた時の記憶だったんじゃないかと思う。

怪物の最初の記憶は本当はこれだったはずなのに・・・と思うと本当に・・・・°・(ノД`)・°・

 

そして再び森の場面に戻り、ステファン市長の殺害の罪で民衆に捕まってしまったエレン。

「殺人者♪」のナンバー。

やっぱりこれ頭にグルグル回るメロディーです。

「あ~、ひとごろし~、ステファン市長、こ~ろ~し~た~や~つ~♪」

まるで我が子同然に育てられたのに、財産目当てで殺人!残忍な女め~♪」

「聞いて違う、私じゃない、叔父を探してるうち、気を失い気付いたら、あったの死体が♪」

「あ~ひとごろし~、邪悪な悪魔、処刑だ~す~ぐ~♪」

 

そして民衆に絞首刑にされてしまうエレンですが・・・ここで疑問、アンリの時はちゃんと裁判があり、判決がでてからの斬首刑だったのに、エレンはなぜすぐに絞首刑だったんだろう?

狂った民衆の暴動だったのか?

だとしてもかなり強引だなぁ・・・と思ったり。

だってステファン市長の娘と結婚したビクターも一応は権力者だったはずなのに、その姉に容赦ないっていうのが納得いかない気もする。

罪に問うかもしれないけど、いきなり処刑はないだろう。

まあ、人間の団体心理が一番怖いって事を強調したかったのかな。

 

そしてビクターの回想。

エレンの「その日に私が♪」初見の時から泣くしかないナンバー。

「留学したら独りぼっちよ、覚悟なさい、寂しくても、それがあなたが選んだ道♪

後悔するかもしれない、毎晩眠れずに泣いても、誰も抱いてくれないし、甘えられる人などいないわ、それがひとりという事♪

でもあなたは特別、魔法のような夢見れる人なの、だから孤独に負けないで♪

今度あなたに会えたなら、私がギュッと抱いてあげるから♪

私がギュッと抱いてあげるから♪」

 

父親が死んだ原因も、呪われた一家だと周りに言われるのも、ビクターが原因なのにエレンはずっとビクターの事を見守ってたんですよね・・・。

それなのにビクターは性懲りもなく神に背こうとした・・・懲りないビクター。

 

「絶望♪」

「来たか創造主よ、絶望に砕かれたか?、俺はこの部屋で生まれた、冷たい鉄のベッドで♪」

「僕はこの部屋で夢見てた、お前と一緒に、だが創ったのは怪物という絶望、夢は崩れ落ち墓石になった、神を超えたかったのに、悪魔になり果てた、人の分際でいい気になってた♪」

「わかっているのに、またしようとした、悲しい命をまた創ろうとした♪

あんたは傲慢でただの欲張り、紳士面はよせ、復讐はこれから♪」

「さあ殺せ、一気に裂いてしまえ♪」

「いや、あんたは最後まで苦しめ、生きて俺の痛みを感じろ♪」

「頼む殺せ!もう生きていたくない♪」

「まだダメだ♪」「頼む早く♪」「見苦しいぞ♪」「頼む殺せ♪」

「哀れな創造主よ、あの月割れたら再び戻って、痛みの続きをくれてやる♪」

コート翻して怪物窓から逃走。

「戻って来い!頼む・・・僕を・・殺してくれぇぇぇ!!!」

 

ここのビクターと怪物の掛け合いの部分も好き。

悲痛な顔になっていくビクターとは反対に、怪物は最後に微笑を浮かべているのが印象的でした。

 

「今夜こそ♪」・・・これはあんまり覚えてない。

「ジュリアの死♪」・・・後悔と似たフレーズは出てきますね。

「後悔♪」・・・最後のフレーズしか思い出せない(PVで流れてるからかな)

「後悔しても時は戻せない、誰が知るのだろうか?僕が、挑み、迷い、足掻き、今はただ泣いてると♪」

 

「傷♪」

個人的にはここのシーンが一番好きかもしれない。

怪物がとても儚く見えるし、この時の彼は怪物なのか、アンリなのか、一瞬考えさせられます。

「一人の男がいた、本当は弱いくせに、空に憧れては神になろうとした♪

ツギハギで創った命、そして気付いたその生き物は♪

どう生きるのか、どう笑うのか、どう恋をして、どう死ねばいい♪

答えも出せずに、自分の物だと、信じているのさ♪」

 

「お兄さんって誰かがつくったの?」

「どうしてそう思うんだ?」

「・・・首の傷」

「ああ、確かに俺には傷がある。お前も大人になったら、他の人間と同じような目で俺を見るだろう、だから・・・」

和樹怪物は少年の首を絞める時、一瞬だけ力込めてますね。

「・・・お話、おしまい・・・」←このセリフの言い方がめっちゃ好きでした。

 

「一人の怪物がいた・・・嘘だと知ってたけど、幸せがあるという、地の果てに行った♪」

 

そして北極。

大阪の千穐楽の時は、ビクターの足を刺した後のナイフが、ちょっと遠くに転がってて最後に和樹怪物がナイフを拾いあげる時に、物凄い跳躍したように見えたなぁ。

名古屋は怪物の足元付近にあったので、普通にしゃがんで拾いあげてたと思います。

 

「その身体では、もう動けまい・・・これでお前も一人になるんだ・・・ビクター・・・これが俺の復讐だ」

「アンリ!!!」

「神よ・・・呪いをかけろ!何も恐れぬ・・・そうだ俺は、フランケンシュタイン~~~~♪」

 

最後に一度だけ怪物の口から「ビクター」と名前を呼ぶ、4回観た和樹怪物も遼生怪物もそこは絶対にアンリだったと思う。

特に大千穐楽の「ビクター」は本当に優しい言い方でした・°・(ノД`)・°・

だからビクターは再びアンリの再生チャレンジしちゃう?と思いましたね(まあ、その前に出血多量で死んじゃうかもしれないけど・・・)

 

結局怪物の「望み」は何だったのかな・・・絶対に「復讐」ではなかったと思う。

ビクターがちゃんと一人の「人間」として怪物を見てくれていたら、叶えられたかもしれない「望み」だったのかな。

 

・・・もう一回、全部の組み合わせを観た上で、じっくりと考えたいよ~!

早く嬉しいお知らせがくる事を切実に願います。

 

おまけの公式Twitterのお写真。

アンリの姿の写真が少ないのよね・・・アンリーズ。

カーテンコールでは他の主要キャストは1幕のメインの姿で登場するけど、アンリーズだけは怪物君の姿のままだもんなぁ・・・。

 

Twitterの写真やPVを眺める日々が続いていて本当にヤバい。

「1789」の時みたいに、カーテンコールの映像もアップしてほしかったなぁ。