桜の花に手を合わせて | ふーちゃんのブログ

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こんばんわニコニコ

 

 

 

 

今日は孫の中学校の入学式のはず。

入学式に桜が満開ってなかなかないらしいので、

貴重な写真におさまってるだろうなと想像。

午後から雨になり散りゆく桜をしみじみとl堪能いたしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重松清著『さくら地蔵』は、

名もないお地蔵さまにまつわる物語です。

 

 

3月中旬のこと。

今度、小学校に上がる美奈ちゃんが母親に連れられて

通学路の下見をしていた。

美奈ちゃんは、

少し先の道ばたにたたずむ小さな古びたお地蔵さまを見つけた。

 

 

 

母親は言った。

「今度から学校に行くときと帰るとき、

お地蔵さまにあいさつするのよ。

きちんとあいさつしていると交通事故に遭わないから」

 

 

 

親子はお地蔵さまに近づいて驚いた。

桜の花びらがまるで座布団のように

お地蔵様の足元に敷き詰められていたのだ。

その町の桜の開花は半月以上も先だ。

「なんで桜の花びらがこんなにたくさんあるんだろう」、

母親は不思議に思った。

 

 

 

お地蔵さまは「さくら地蔵」と呼ばれていた。

30年ほど前からその町にあった。

交通事故で子どもを亡くした親が建立したのではないか

といわれているが、

それが誰なのか誰も知らない。

 

 

毎年春になると、お地蔵さまは桜の花びらで飾られた。

いつしか長距離トラックのドライバーの間で、

桜の花びらをお供えしてお参りすると

交通事故に遭わないという噂が流れるようになった。

 

 

 

幼い子どもを持つお父さんドライバーは

みんなゲンを担いで、桜の季節になると仕事先で

開花した桜の花びらを拾い、

持って帰ってきて「さくら地蔵」に供えて祈る。

事故を起こさないように。

子どもたちを悲しませないように。

 

 

 

毎年2月、

沖縄にいったドライバーが拾ってくるヒガンザクラから始まり、

広島、静岡、山梨、千葉、群馬、いったん西に戻って

春の遅い金沢、長野、そして東北、

最後は旭川のヤマザクラで春が終わる。

 

 

桜前線がその町を通り過ぎた後でも、

「さくら地蔵」のところだけは全国各地の桜で華やいでいる。

 

 

 

「さくら地蔵」の物語には長年、

長距離トラックのドライバーをしていたナベさんが登場する。

毎年、お参りを欠かしたことがないナベさん、

もう桜の季節が終わろうとしているのにまだお参りをしていない。

今年は桜ではなく、別のものを供えようとしていた。

 

 

それは一人娘の出産の報告だ。

 

 

30年前、路線バスの運転手だったナベさんは、

この場所で長男の隆太君を交通事故で亡くした。

小学校入学直前だった。

あのお地蔵さまを建立したのはナベさんだったのだ。

 

 

 

 

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『さくら地蔵』は、重松清さんの短編集『ツバメ記念日~季節風 春』

の中の一編。

小説だが、桜には

日本人を元気にしてくれる不思議な力があるように思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

孫の家の前にはお地蔵さまがあります。

90代のおばあちゃまが毎日お世話をして下さってました。

お亡くなりになり今度は娘さんが。

これからも孫たちを見守っていてくださいね。

 

 

 

満開の桜に明日を疑はず

 

 

 

 

では、また明日^^

 

 

 

 

 

 

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