スマホ脳 | ふーちゃんのブログ

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ご訪問ありがとうございます。
私のブログは、離れて暮らす子どもたちと孫たちに向けて書いています。

こんばんわ雨くもり

 

 

 

 

 

冬とはいえ雨が降ると、

芽を出し始めた植物たちが生き生きしています。

まだまだ寒いですが人間のわたしももうすぐ温かくなると思うと、

もうひと頑張りだと元気になれます。

 

 

 

何か調べものをしようと思うとき、

一番新しい情報は辞書には載っていないので、

ついついパソコンを開くよりもスマホを使ってしまいます。

ついでにメールのチェックをし、

フォローしているブロガーさんのブログを読み、

入力した言葉から次々と出てくるトレンドワードにアクセスしていたら、

いつの間にか全然関係ないことに没頭している。

そんな経験がみなさんにもありませんか?

 

 

iPhonやiPadを世に出したスティーブ・ジョブズは、

スマホの依存性や悪影響を認識し、

子どもの利用時間に制限を課していたといいます。

 

 

 

アンデシュ・ハンセン著、久山葉子(訳)、

『スマホ脳』-2020年11月発行ー。

 

 

 

脳がハッキングされている

スマホは、私たちにとって当たり前にある存在になった。

しかしこうした文明は、人間の歴史からすると、

ごく最近のものにすぎない。

人間は、地球上に現れてから99.9%の時間を、狩猟と採集に費やしてきた。

そのため私たちの脳は、今でも当時の生活様式に最適化されており、

この1万年のあいだ変化していない。

 

 

生物学的にいうと、脳はまだサバンナで暮している。

脳は睡眠や運動、お互いへの強い欲求を備えており、

こうした欲求を無視し続けると、精神状態が悪くなる。

実際に先進諸国のほとんどで、

睡眠障害の治療を受ける若者が爆発的に増えている。

 

 

 

しかし時間のムダだとわかっていても、

スマホを手放すことができず、

無意識のうちにスマホを取り出し、集中力を低下させている。

これは脳の報酬系がハッキングされているからだ。

 

 

人間が新しいテクノロジーに適応するべきではなく、

テクノロジーが私たちに順応すべきである。

テクノロジーには一長一短あると理解し、

金儲けのために人間の特質を利用するのではなく、

人間に寄り添ってくれるような製品を求めていかなければならない。

 

 

 

 

身体は社会の急激な変化に追いつけない

生物の進化には目的も意義も存在しない。

進化は突然変異と環境への適応によって生じる。

たとえば極地に生息するクマの場合、

茶色の毛皮よりも白い毛皮を持っていたほうが生存しやすかった。

それと同様に、10万年前のサバンナに生きた人類は、

甘い果実を食べると大量のドーパミンが分泌されるように進化した。

 

 

食べられるだけお腹に詰め込める遺伝子を持った個体のほうが生存しやすく、

子孫を残す確率が高かったからだ。

こうして強いカロリー欲求を持った子どもが徐々に増えていき、

何千年か経つとカロリーへの欲求は一般的な性質となった。

 

 

現代社会では、食料が限られていたサバンナと違って、

ファストフード店に行けばお腹がはち切れそうになるまで

毎日でも食べ続けることができる。

だがカロリー欲求に従い暴食を続ければ、

肥満や糖尿病で身体が蝕まれてしまうだろう。

 

 

カロリー欲求は、

人類の歴史の99.9%の期間、私たちの生存を維持してきた。

しかしほんの数世代の社会の変化によって、

こうした性質が突如として害を引き起こすようになった。

人間は長年、狩猟採集的な環境に適応すべく進化し続けてきた。

だから急激な社会の変化に対応できていないのだ。

 

 

 

 

ネガティブのほうがポジティブより強い理由

脳は生き延びて遺伝子を残すため、

「今、どうすればいい?」という問いに答えようとし、

感情によって正しい方向に自分で動かそうとする。

感情とは、周りで起きていることに応じて、

身体の中で起きる現象を脳が反応としてまとめたものである。

 

 

 

人間のあらゆる活動は、

自分の精神状態を変えたいという欲求の結果である。

脅かされると、私たちは怯えや怒り、逃げや攻撃という行動をとる。

また、身体にエネルギーが足りなくなると、

お腹が空き、食べ物を探そうとする。

このとき、私たちは感情に支配されている。

 

 

人類の歴史上、ネガティブな感情は、

即座に対応しなければならない脅威と結びつくことが多かったため、

ポジティブな感情よりも優先されてきた。

私たちの祖先は、脅威のほうがはるかに多い環境に生きていたのだ。

だから強いストレスや心配事があると、

それ以外のことを考えられなくなってしまう。

 

 

 

 

うつはもともと防御機能だった

ストレスを感じると、心臓の拍動が早くなり心拍数が上がる。

それは人間も動物も同じだ。

たとえばライオンに遭遇したら、

すばやく反応して攻撃するか逃げるかを判断しなければならなため、

筋肉には大量の血液が必要になる。

 

 

現代では、命に関わるほどの危険にさらされる機会は、ほとんどない。

だが仕事の〆切や高額なローンの支払い期限など、

ストレスを受けると脳内で「闘争か逃走か」というシステムが作動する。

このようなストレスは、

ライオンに出くわしたときほどの集中力は求められない代わりに、

長時間継続することが多い。

ところが人間は、

そのようなストレスに対応すべく進化してきていないため、

脳がうまく機能しなくなる。

その結果、お腹の調子をこわしたり、

不眠や性欲低下に苦しんだりするようになるのだ。

 

 

スウェーデンでは、大人の9人に1人以上が抗うつ薬の処方を受けているほど、

うつが増加している。

強いストレスを感じると、

「危険がそこら中にある」と脳は解釈し、

私たちの気分を落ち込ませ、引きこもらせようとする。

これは脳が現代社会にうまく適応できておらず、

逃げるという解決策をとるために起こる現象だ。

うつとは、人間を助けるために発達した防御機能なのである。

 

 

 

 

スマホにハッキングされる脳

脳は新しく、不確かな情報を求める

多くの人がスマホに依存しているのは、

スマホが脳内の報酬システムをハッキングし、

人間の行動を促すドーパミンの量を増やすからだ。

新しい情報や環境、出来事に接すると、脳はドーパミンを放出する。

食料や資源が常に不足していた世界では、

新たな可能性を求める衝動を備えた人間のほうが、

食べ物を見つけられる可能性が高かったためと思われる。

 

 

 

現代では、パソコンやスマホがもたらす新しい知識や情報によって、

脳はドーパミンを放出する。

そして私たちの祖先が新しい場所や環境を見つけた時と同じように、

報酬システムを作動させる。

 

 

かつては、報酬を得られるかどうか不確かな状況でも、

物事を探し続けられる者のほうが、生存確率を高められた。

その結果として、人間は不確かなものを偏愛するようになった。

着信音が鳴るとスマホを手に取りたくなるのもそのためだ。

たいていの場合、着信音が聞こえたときの方が、

メールやチャットを読んでいるときよりもドーパミン量が増える。

 

 

このメカニズムを巧みに利用しているのが、SNSだ。

彼らは行動科学や脳科学の専門家を雇い、

承認欲求を満たす「いいね」がついていないかどうか、

頻繁に確かめさせるような仕組みを構築している。

 

 

 

 

スマホはそばに置いてあるだけでも影響する

テクノロジーに精通している人ほど、

テクノロジーの使用制限が必要と考えているようだ。

 

フェイスブックの「いいね」を開発したジャスティン・ローゼンスタインは、

自分のフェイスブックの利用時間を制限し、

スナップチャットをやめ、スマホ利用を制限するアプリまでインストールした。

 

 

またスティーブ・ジョブズも、

自分の子どものiPadのスクリーンタイムを厳しく制限していた。

さらにビル・ゲイツは、

子どもが14歳になるまでスマホを持たせなかったという。

 

 

あらゆる危険にすぐ対応できるよう、

集中を分散させる脳の機能は、

祖先の時代には有効だったかもしれないが、

現代では集中力を失わせる原因になっている。

人間はマルチタスクを行うと気が散ってしまい、作業効率を落す。

また、長期記憶を作るためには、

ひとつのことに集中しなければならない。

 

 

スマホはそばに置いてあるだけでも気を散らす。

集中したいのであれば、サイレントモードにするくらいでは効果はなく、

別室に置いておく必要があるほどだ。

 

 

 

 

SNSをすると孤独になる

人間の脳は、悪いうわさが大好きだ。

祖先の時代には、人口の1~2割が他の人間に殺されていた。

そのため誰が信用でき、誰が誰に恨みを抱き、

誰に気をつけたほうがいいかという情報は、

食べ物がどこにあるかと同じくらい重要だった。

 

 

その一方で、社交的な人のほうが長く健康に生きられることも、

複数の研究からわかっている。

人間はお互いに協力し合うことで生き延びてきた。

ゆえに人間には、うわさ話や社交への強い欲求がある。

 

 

 

現代人はパソコンやスマホを使って、うわさ話や社交を行っている。

フェイスブックは代表的なプラットフォーム。

いまの20歳が80歳になる頃には、

人生の3年近くがフェイスブックに充てられることになる。

 

 

 

人間の脳は、他人の話をする時よりも、

自分のことを話している時のほうが活性化する。

人類の歴史上、ほとんどの聴衆は1人から数人程度だった。

しかし現代ではSNSのおかげで、数百人~数千人に自分のことを語れるようになった。

 

 

 

それにもかかわらず、

SNSを熱心に利用している人のほうが孤独を感じることがわかっている。

SNSを通して、みんなの幸せな情報に大量に触れることで、

自分は損をしている、孤独な人間だと思ってしまうからだと考えられる。

 

 

 

 

集中力を高め、心の不調を予防する方法

スマホには、人間の報酬系を活性化させる力がある。

とくの子どもは、「スマホを手に取りたい」という欲求をがまんする自制心が未発達。

だから幼児にスマホやタブレットを用いた教育を行うことは、

自制心の発達に悪影響をもたらす。

 

 

逆に、スマホの利用時間を制限し、

紙の書籍を読んだり手で書いたりする教育を実施すると、

成績は上がる。

スマホは若者の睡眠時間を減らし、

集中力を低下させ、孤独感を強め、さらには依存状態にするため、

利用時間の制限は必須。

 

 

 

また、人類の祖先は身体をよく動かし、

狩りや危険から逃れるときに最大限の集中力を必要とした。

そのため現代に生きる私たちも、

散歩やランニングのような心拍数を上げる運動をすると、

集中力が高まることがわかっている。

 

 

 

人間の平均寿命は、長い間30歳程度だった。

感染症や飢餓、、殺人、事故、猛獣などが原因で、

半数が10歳になる前に亡くなる世界を生きてきた。

そうした環境下で生き延びてきたのは、

心配性で警戒心が強く、常に不安を抱く者たちだった。

生存という観点からすると、

喜びや心の平安よりも、不安や気分の落ち込みのほうが重要だった。

 

 

食料や安全な住まいのある今の環境に、

人間の身体はまだ適応していない。

そのため私たちは今でも不安を感じ、危険を探し続ける。

だが睡眠を優先し、身体をよく動かし、社会的な関係をつくり、

適度なストレスに自分をさらせば、多くの人が心の不調を予防できるだろう。

 

 

 

そしてそのためにも、

スマホの使用は制限されるべきなのである。

 

 

 

 

 

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尾木ママのブログで、

2024年から日本の教育現場がデジタル教科書になるということを知りました。

教育改革はそこじゃないです。

ランドセルの軽量化?

子どものための教育が整っている海外の教科書は、百科事典並みの厚さ。

なので置き勉。

学校に置いておくからいちいち家に持って帰らないのです。

心配だわー。

 

 

 

寝る前にスマホは見ない。

ブログをアップしたらすぐにシャットダウン。

 

 

 

 

では、また明日^^

 

 

 

 

 

 

 

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