はじめての茶道「椿の会」


「放下着」 (ほうげちゃく)


 
 手放してしまえ、こだわりを捨てよ、という意味。

全てのものは、仮の存在であり、

自分の物という思いなど、起こしてはならない。

一切全て捨ててしまい、捨ててしまったことさえも忘れてしまいなさい。

そんな意味だそうです。




 私たちはこの世に生まれた時には、何も持たずに生まれてきました。

ところが今まで積み上げてきた経験や肩書きや財産に執着し、

そこから生まれるプライドや欲をなかなか捨てるということができないですね。

苦しみ悩みの多くはそこから発生していることがよくあります。

しかしそれらは全てこの世での仮の一時預かりのものばかりです。

遅かれ早かれお返ししなければならないのです。



煩悩執着を捨て去ることで本当の心の平和が訪れるとある書物に

書いてありました。(私はまだまだ煩悩執着に縛られているような・・・汗


経験から頭で生きていると

いろいろなものにあるとき束縛されている自分に気づきます。


今日は、もうすぐ90歳を迎える祖母のところに

従姉妹の子供を抱いて行ってきました。

4世代の集合と

今何にも縛られない生活に祖母は

毎日が極楽のようでありがたいと言っておりました。


時間の流れがとてもゆっくりで

何にも執着なく生きている姿に

この「放下着」のお軸が思い浮かび

私も心のリセットの時間を持てました。

そして、祖母から繋がる自分のルーツを感じられて

幸せでした。


まだ海水浴には少し早い海を眺めて

心が解放されました。





    物持たぬ たもとは軽し 夕涼み
  
        何不足 人は裸で 生まれたに


はじめての茶道「椿の会」