『カシスウー論』 ~けっこう休んでしまいましたが・・・編~

 こんにちは イイダテツヤです。 
 第79回『カシスウー論』は、『けっこう休んでしまいましたが・・・』編です。

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 三週間も休んでしまい、じつに久しぶりのカシスウー論です。
 毎週、熱心に読んでくれていた人には、本当に申し訳ない思いでいっぱいです。

 こんなにも休んでしまった理由は、芝居の準備に追われていたからです。

 10年ぶりに芝居をやろうなんて、とんでもないことを思い立ってから約3か月、
 想像を超える忙しさと、たいへんさのなか、とりあえず無事に公演を終えることができた。

 きっと芝居に限らないんだろうけど、10年ぶりに何かをやろうとすると、
 その間に、得たものと、失ったものの大きさや違いにとてもとまどってしまう。

 たとえば、10年前のような体力はないし、若さや勢いはもちろんなくなっている。
 そのぶん、何かを冷静に考える思考力や集団をうまくリードしていくコミュニケーション術などは、
 きっと以前よりは成長していただろう。

 集まってくれるメンバーも、10年前に比べると能力的にも、経験的にも優れた人たちがどんどん集結してくれた。
 どんな人にも、10年という年月が確実に流れていたんだなぁ・・・なんてしみじみ思ってしまった。

 そして、じつに当たり前のことだけど、芝居の準備を進めながら、
 何度となく私は「10年前と同じことはできないんだなぁ」と思った。
 そして同時に「結局、いまできることをするしかないんだなぁ・・・」ともいつも思っていた。

 「いまできることをする」という覚悟というか、諦めというか、そういう決意みたいなものは、
 簡単なようで、意外にむずかしいということも体験的に知ることができた。


 以前、このブログでも松尾スズキと宮藤官九郎の話を取り上げ、
 松尾スズキが「いつまでふざけられるかな」とボソリとつぶやいたという話を紹介したが、
 今回、10年ぶりに芝居をやってみて、その思いがものすごくリアルに感じられた。

 歳を追うごとに「ふざける」ことは困難になっていくし、
 私だって、このタイミングで再びふざけていなかったら、
 もうこの先ふざけるチャンスなんてやってこなかったかもしれない。

 実際公演をやってみると「苦労した割にはものすごく小さな一歩しか踏み出せなかった」
 という思いばかりが残っているんだけど、
 でもこの小さな一歩を出したおかげで、「まあ、しばらくはふざけられるかな」という気持ちにはなった。

 ふざけるのも楽ではないが、それなりに悪くはないものなのだ。

 まあ、そんなわけでしばらくはふざけていくので、
何かの機会があればぜひ私たちの「ふざけ」を観に来てください。
 そして、もっと縁のある人は一緒にふざけていきましょう。


 では、また来週からしっかりカシスウー論、配信していきますので、
 懲りずに、よろしくお願いします。