『カシスウー論』 ~新宿三丁目のトルコ料理屋『イスタンブール』編~


 こんにちは イイダテツヤです。 
 第63回『カシスウー論』は新宿三丁目にあるトルコ料理屋『イスタンブール』編です。

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 せっかく南アフリカでワールドカップをやっているのだから、
 この時期に一度くらいはアフリカ料理の店を紹介しよう。

 そう思い立ってあれこれ考えてみたのだが、なんと、これが一つの店も思いつけない。

 だいたい、アフリカ料理がどんなものなのかすら、まったく想像がつかないのだ。
 かろうじて名前を知っているのは「クスクス」くらいだし、
 この「クスクス」にしたって、実際に食べたことも、見たこともない。

 もし、南米あたりの煮込み料理を皿に盛られて、
 「これがクスクスですよ」と笑顔で言われたら、
 「へぇ~、これがクスクスかぁ」なんて言って、素直に食べてしまうだろう。

 さらに、調子に乗って、
 「クスクス、けっこう好みかも!」なんてサービストークまでしてしまうかもしれない。

 そのくらい、私の人生にアフリカ料理は登場しなかったのだ。

 そんな程度の知識と経験なので、
 「アフリカ料理の店を紹介する」なんて試みは、潔くやめてしまえばいいのだが、
 先日、日本代表がカメルーンに歴史的な勝利をしたばかりだし、
 そう簡単にあきらめるわけにはいかない。

 「ここは、やっぱりアフリカがらみでなんとかしよう!」と粘り強く考えた結果、
 トルコ料理の店を取り上げることにしました。

 なんで、そうなんねんっ!
 と吉本新喜劇ばりに、ずっこけたあなた。

 お気持ちは十分わかります。
 私だって、小さくコケはしました。

 でも「アフリカに少しでも近い場所で、食べたことのある料理ってどこかなぁ」
 と考えたところ、トルコに行き着いてしまったのです。

 そんな事情で登場してもらったトルコ料理の店「イスタンブール」は、
 新宿三丁目と二丁目のちょうど間くらい、新宿通りから一本奥に入ったところのビルにある。

 代打で登場してもらっておいて失礼な話だが、
 この店の料理がおいしいのかどうかは、私には判断しがたいところだ。

 実際、料理はおいしいですよ。ケバブなんて、おいしいに決まっている。
 でも、まあ、それに関しては、
 この店がおいしいのか、トルコ料理全般がおいしいのかはわからないでしょ。

 何と言っても、世界三大料理の一つなんだし・・・・

 『イスタンブール』自体は、カジュアルな食堂という感じで居心地はいいので、
 「トルコ料理界のなかで、どのくらいうまいのか」というレベルを気にしない人は、
 ぜひ、一度訪れてみてください。


 今大会に出場していないトルコの話をがっつりしておいてなんだが、
 いよいよワールドカップが開幕した。

 大会前から南アフリカの治安の問題が取りざたされていたが、
 その心配を煽るように、いくつかの強盗、窃盗事件が起きている。

 日本対カメルーンの試合が行われた直後にも、日本人カメラマンが強盗被害に遭うなど、
 けっこう各国のメディア関係者が標的にされている感がある。

 これだけ聞くと、「やっぱり危険なのねぇ」と思ってしまうのだが、
 南アフリカがこれまでの開催国に比べて本当に治安が悪いのか、
 そんな評判がたってしまったために、
 過剰な報道がされているだけなのかは判断のむずかしいところだ。

 そんななか、次に日本がオランダと対戦するダーバンという場所で、ある騒ぎが起こった。

 笑っちゃいけないのかもしれないが、これはけっこう笑える話だ。

 知らない人のために簡単に説明を加えると、
 ダーバンの競技場を警備するために、警備会社に雇われた警備員約150名が、
 「おれたちの賃金は安すぎるぜ!」と抗議行動を起こしたのだ。

 「何も、いまやらなくても・・・」と私なら思うところだが、
 彼らにしてみれば、世界中から注目を集める、いまこそ行動の時なのかもしれない。

 その騒動を鎮圧するために、警官隊が出動し、ガス弾・ゴム弾を放ったり、
 威嚇射撃を行ったらしいのだ。

 けっこうマジな鎮圧行動である。

 聞くところによると、ヨハネスブルクで働く警備員に比べると、
 ダーバンで働く人は日給にして半分以下しかもらえていないらしい。

 そんな事実を知ってしまったら、「そりゃないぜ」って言いたくなる気持ちもわかるけど、
 警備するはずの人間が騒ぎを起こしてしまったら、それこそ、しっちゃかめっちゃかだ。

 ちなみに、騒ぎを起こした翌日の夜も、80人ほどの警備員(騒ぎを起こした警備員たち)が
 競技場周辺に集まってデモ行い、警察は警戒を強めているという。

 こうなってくると、いったい誰が誰を警備しているのか、わけわからない。

 この先、騒ぎを起こす警備員を取り締まるために、
 別の警備員を雇う羽目にでもなったら、話はもっと複雑化する。

 もし、暴動の現場で2人の警備員(警備する方と、される方)が出会ったら、

 警備する警備員    「おい、騒ぎを起こすのはやめろ!」
 騒ぎを起こす警備員  「何言ってんだよ、こんな安い賃金でやってられっか!」
 警備する警備員    「そりゃあ、気持ちはわかるけど・・・・」
 騒ぎを起こす警備員  「ちなみに、おまえ、いくらで雇われてんだ?」
 警備する警備員    「おれか、おれは一日500ランド(約6000円)だけど・・・」
 騒ぎを起こす警備員  「なんだ、けっこう高給じゃねえか。
                いますぐ暴動なんてやめるから、おまえのところで雇ってくれよ」
 警備する警備員    「いやいや、そうはいかねえよ。
                おまえらが暴動を起こすお陰で、おれたちは仕事にありつけるんだから・・・・」

 なんてことになりかねない。
 もはや落語の世界である。

 そんな平和で、のんきなオチがつけばいいのだが、
 実際、日本が次に戦う場所で起きている事件だけに、笑ってはいられないのかもしれない。

 そんな周囲の騒ぎに惑わされることなく、オランダ戦とデンマーク戦をなんとかうまく切り抜けて、
 決勝トーナメントに進んで欲しいものだ。

 カメルーン戦は「生ぬるい」とか「最低のゲームだった」とか、
 世界のメディアにはいろいろ言われているみたいだが、
 初戦だけ見れば、オランダだって、デンマークだって、それこそイングランドだって、アルゼンチンだって、
 言うほどたいしたゲームはしてないじゃないか。

 韓国とドイツは、ガツンとやってたけどさ。