こんにちは、菓子酢ウーロンです。
第3回『カシスウー論』は、渋谷にある『マーブルカフェ』編です。
個人的には、渋谷のなかでもほとんど足を踏み入れたことのないエリアにあるお店だ。
東急プラザ横の、あの大きな歩道橋を左方向へ渡って、いくつも枝分かれしている道を斜めに入っていった辺り。
正確な場所を伝える気がみじんもない説明だが、この程度でも「ああ、あの辺か」と察しのつく人は、相当なシブヤ通である。
渋谷駅周辺は、田舎モノを排除するための徹底した意地悪構造になっているので、 『マーブルカフェ』へ行く際は、ぜひシブヤ通と同行することをおすすめする。
もっとも、「おれって、シブヤ通!」みたいなヤツの話は、8割が自慢話で、残りの2割は自分だけがおもしろいと思っているギャグなので、注意してください。(もちろん、私の独断と偏見に満ちた考察です)
私なりの分類で言うと、『マーブルカフェ』は「ソファな店」に属する。
「どんなお店?」と聞かれたら、
「ソファに座って、ゆったりできる店だよ」と答えたくなる部類だ。
知り合いに、ソファな店がとにかく好きな男がいて、彼が店を決める場合は、たいていがソファなのだ。
ソファな店がゆったりとして、それなりにリラックスできるのは認める。
でも店内を見渡してみると、ソファに沈み込んで、完璧なリラックス状態いる人はほとんどいないのが現実だ。
たいていの人が、背もたれを使わず、少し前のめり状態で会話や食事をしている。
ソファに深く座ったら、自動的にふんぞり返ってしまうし、向かい合う人との距離が離れてしまうからだ。
結局ソファは、食事をするにも、会話をするにも、適しているとは言いがたいのだ。
そんなソファな店にあって、じつにすばらしいバランスで、見事な時間を過ごしている女性がいた。
彼女は一人で本を読んでいたのだが、そのリラックス加減と、本への集中度のバランスが完璧だったのだ。
「仕事で疲れたときに、一人でカフェに行くと落ち着くんだよね」なんていう人の言葉を私は基本的に信用していないが、ベストバランスの彼女を見ていると、「なるほど、そんな時間の過ごし方もあるのか」と妙に納得させられてしまった。
テーブルには、カシスウーロンではないが、それに似たライトな飲み物と、簡単につまめる軽食が置いてある。
チーズとか、ナッツとか、薄く切ったフランスパンに何かしらが乗っかっているような食べ物だ。
そもそも、ソファでの食事は「ノールック・片手完結」が基本である。
片手で簡単に取ることができ、手元をあまり見なくても、問題なく口に運ぶことができる。
この条件を守れば、「ソファ飯」は芸術的に優雅に見える。
間違っても、小分けにしたパスタの皿を口元まで持っていって、ずるずると食べてはいけない。
「ホントは立食パーティなんだけど、疲れたからソファに座っちゃいました」みたいな場違いなムードを、勝手にリラックスと呼ばないで欲しい。
もちろん、彼女のテーブルは条件を見事にクリアしていた。
彼女自身も、テーブルも、画家がモデルに注文をつけたみたいに完成した空間だった。
適度にソファに沈み込み、へりに体重をかけ、軽く足を組む。
片手に持った文庫本と、ときおり口へ運ぶ飲み物と食べ物。
店内にかかる音楽と、他の客たちの発するノイズが頃よく調和して、彼女の読書をまったく邪魔しない。
まさに、「ザ・リラックスタイム」だった。
正直言って、たいして美人ではなかったが、そこに彼女はぴったりとはまっていた。
「そうか、ソファな店は一人で来るべき場所だったのか」と正解を教えられたような気分だった。
といって、私に彼女の真似ができるわけではない。
カフェに一人でやって来て、完璧にくつろげるなんて、本当にうらやましい。
どうしても、妙なコンプレックスがあって、「カシスウーロン飲みが、一人で飲むなんて・・・」と気後れしてしまうし、間が持たなくて、運ばれてきた料理をバクバク食べてしまうだろう。
品性を欠いた、哀しいシーンだ。
そんな場面を、私のような皮肉屋に見つかったら、「下町の定食屋なら、もっと安く食べられますよ」とぶしつけなアドバイスをされてしまうだろう。
そんなことをくどくど考えていたら、絶対に読書になんて集中できない。
夜のバーやカフェに来て、一人で本を読んでいる人がたまにいるが、あれは本当に本を読めているのだろうか。
誰かに、正直に、教えてもらいたい。
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菓子巣ウーロンの『カシスウー論』
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第3回『カシスウー論』は、渋谷にある『マーブルカフェ』編です。
個人的には、渋谷のなかでもほとんど足を踏み入れたことのないエリアにあるお店だ。
東急プラザ横の、あの大きな歩道橋を左方向へ渡って、いくつも枝分かれしている道を斜めに入っていった辺り。
正確な場所を伝える気がみじんもない説明だが、この程度でも「ああ、あの辺か」と察しのつく人は、相当なシブヤ通である。
渋谷駅周辺は、田舎モノを排除するための徹底した意地悪構造になっているので、 『マーブルカフェ』へ行く際は、ぜひシブヤ通と同行することをおすすめする。
もっとも、「おれって、シブヤ通!」みたいなヤツの話は、8割が自慢話で、残りの2割は自分だけがおもしろいと思っているギャグなので、注意してください。(もちろん、私の独断と偏見に満ちた考察です)
私なりの分類で言うと、『マーブルカフェ』は「ソファな店」に属する。
「どんなお店?」と聞かれたら、
「ソファに座って、ゆったりできる店だよ」と答えたくなる部類だ。
知り合いに、ソファな店がとにかく好きな男がいて、彼が店を決める場合は、たいていがソファなのだ。
ソファな店がゆったりとして、それなりにリラックスできるのは認める。
でも店内を見渡してみると、ソファに沈み込んで、完璧なリラックス状態いる人はほとんどいないのが現実だ。
たいていの人が、背もたれを使わず、少し前のめり状態で会話や食事をしている。
ソファに深く座ったら、自動的にふんぞり返ってしまうし、向かい合う人との距離が離れてしまうからだ。
結局ソファは、食事をするにも、会話をするにも、適しているとは言いがたいのだ。
そんなソファな店にあって、じつにすばらしいバランスで、見事な時間を過ごしている女性がいた。
彼女は一人で本を読んでいたのだが、そのリラックス加減と、本への集中度のバランスが完璧だったのだ。
「仕事で疲れたときに、一人でカフェに行くと落ち着くんだよね」なんていう人の言葉を私は基本的に信用していないが、ベストバランスの彼女を見ていると、「なるほど、そんな時間の過ごし方もあるのか」と妙に納得させられてしまった。
テーブルには、カシスウーロンではないが、それに似たライトな飲み物と、簡単につまめる軽食が置いてある。
チーズとか、ナッツとか、薄く切ったフランスパンに何かしらが乗っかっているような食べ物だ。
そもそも、ソファでの食事は「ノールック・片手完結」が基本である。
片手で簡単に取ることができ、手元をあまり見なくても、問題なく口に運ぶことができる。
この条件を守れば、「ソファ飯」は芸術的に優雅に見える。
間違っても、小分けにしたパスタの皿を口元まで持っていって、ずるずると食べてはいけない。
「ホントは立食パーティなんだけど、疲れたからソファに座っちゃいました」みたいな場違いなムードを、勝手にリラックスと呼ばないで欲しい。
もちろん、彼女のテーブルは条件を見事にクリアしていた。
彼女自身も、テーブルも、画家がモデルに注文をつけたみたいに完成した空間だった。
適度にソファに沈み込み、へりに体重をかけ、軽く足を組む。
片手に持った文庫本と、ときおり口へ運ぶ飲み物と食べ物。
店内にかかる音楽と、他の客たちの発するノイズが頃よく調和して、彼女の読書をまったく邪魔しない。
まさに、「ザ・リラックスタイム」だった。
正直言って、たいして美人ではなかったが、そこに彼女はぴったりとはまっていた。
「そうか、ソファな店は一人で来るべき場所だったのか」と正解を教えられたような気分だった。
といって、私に彼女の真似ができるわけではない。
カフェに一人でやって来て、完璧にくつろげるなんて、本当にうらやましい。
どうしても、妙なコンプレックスがあって、「カシスウーロン飲みが、一人で飲むなんて・・・」と気後れしてしまうし、間が持たなくて、運ばれてきた料理をバクバク食べてしまうだろう。
品性を欠いた、哀しいシーンだ。
そんな場面を、私のような皮肉屋に見つかったら、「下町の定食屋なら、もっと安く食べられますよ」とぶしつけなアドバイスをされてしまうだろう。
そんなことをくどくど考えていたら、絶対に読書になんて集中できない。
夜のバーやカフェに来て、一人で本を読んでいる人がたまにいるが、あれは本当に本を読めているのだろうか。
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