ベンチ80キロ10回挙がれば100キロ1回挙がる。こうした計算をRM換算と言います。筋トレしている人なら絶対に知っているはずです。そのRM換算と1RMについて、科学的根拠も何もない個人的な考えを書いていきます。個人の経験談は含みます。


大前提として、1発挙上とレップ練習は質が異なると思っています。上記の例で言うと、ベンチ80キロ×10と100キロ×1は理論上同じでも、人間の体はそんなにうまく出来てないと思うのです。これに関しては実体験があります。


現在スクワットのレップマックスは175キロ×6です。RM換算で言うと1RMが207キロです。しかし実際の1RMは200キロ。完全に個人的な体感ですが、5レップ以上行う場合は根性でどうにかなる節があると思っています。RM換算通りに言うと175キロだと5回が限界なはず。しかし6回こなせたのです。これは根性も関係していると思っています。長距離走のラストスパートに似た感覚です。根性でスピードが出せますよね。


それに対して、1〜4の低レップは根性ではどうにもならない領域だと思います。長距離走との対比で、100m走のラスト30メートルでさらに加速なんて普通無理ですよね。去年の夏の話ですが、当時スクワットの1RMは190キロでした。しかしレップマックスは162.5キロ×7。換算値で言うと1RMは197キロ。そこである日175キロのレップマックスに挑戦しました。するとこなせた回数は3回。換算値で言うと191キロ。実際の1RMとほぼ同じです。この経験から、RM換算の信憑性が高まるのは3〜4レップまでだと個人的に思ったのです。


じゃあRM換算通りにトレーニングしたって意味がないのか?となれば全くそんなことはありません。むしろRM換算を指標にすることでモチベーションを高められますし、何より数値を更新することが大きな楽しみですしね。ただ1発挙上の重量更新を狙うのであれば、考え方は変える必要があると思います。これもまた個人的に思うってだけの話ですが、本当の1発を挙げられるだけの筋量筋力を搭載するためにレップ練習をハードに行うことが重要な気がします。冒頭のベンチの例もそうですが、100キロ挙げたいのに80キロ10回も挙がらないようじゃ話になりません。かと言って80キロ×10をクリアしてすぐ100キロに挑戦するってのもまた早すぎな気もします。


なので段階としてベンチ100キロを目指すのならば


例えば…例えばですよ、


80×10

82.5×9

85×7

87.5×6

90×5

92.5×3

95×2


みたいに、徐々に100キロに近づけていくのが確実かなーと思うのです。


100キロを目指す!という人にとっての100キロは重量で言うと100%です。100%って筋量筋力以外に神経だって使います。しかし80%とかだと筋量筋力でどうにかなってしまいます。100%扱うのに必要な神経は強化されません。だから徐々に慣らしていくのです。そして理論上100キロ挙上が可能な筋量筋力はそのままに神経を強化することで、確実に100キロを挙げましょうよってことです。なので、RM換算では〇〇キロだから次は挑戦する!と言うよりは、使用重量を換算値に近づけていくのがRM換算の有効な使い方なのかなーと勝手に思っています。


結局のところ、1発を挙げるにしてもハードな筋トレが一番大切だってことにようやく気付いたのです。今はパワーリフティングというスポーツをしており、要は1発挙上が本職なわけです。しかし1発の練習だけしていても重量は伸びません。なぜならたった1発では筋肉は発達しないからです。より重たい重量に耐えられるだけの筋量を搭載し、その重さを動かせるだけの筋力を備えていないと簡単に頭打ちがくるなと思いました。だからこそRM換算で指標を作りレップを重ねて筋量を増やし、そして重量を伸ばしていく必要がある気がします。


情報の受け取り方は人それぞれですが、今回の内容は驚くほどに個人の考えなので適当に流してください。個人の考えなので。