「なんでこんな画像持ってるの?」

「………」

「ついこの間のハロウィンのでしょ」

「勝手に送ってこられた」

「うん、勝手に送ってこられたんだね?
    で、勝手にここに保存されたの?違うでしょ」

「………」

「わざわざロックしたアプリに?
    私にバレないようにしたんでしょ?
    意図的にでしょ。誤魔化すのやめてよ」

「じゃあ言うけどな、そもそも終わってた」

「?!」

「そもそも、俺とお前は終わってたんだ

「??!!」


初耳でした。

付き合って5年、結婚して2年。

合計7年の私達の日々


「最初から終わってたんだよ」


だそうですポーン
知らなかったですゲッソリ


「じゃあ何で結婚したの…」

「お前の母親がしろって言うから」

「?!?!?!」


どうやら、彼は私の母親の面子を立てるために
結婚してくれたんだそうです。初耳でした。


「じゃあ何で子ども作ったの…」

「お前が欲しいって言うから」

「????????」


暗闇の中でも確認できる
生まれてほやほやの可愛い我が子お願い

何にも知らずに寝んねしててzzz
途端に涙が溢れてきた。


「よく言えるよね、そんなこと…っ!」

子どもの前で言われたことが
この上なく悔しくて、悲しかった。

私は振り上げようとした握り拳を
思いっきり自分の膝に叩きつけた。


「最初から好きじゃなかったんだ」

「でも子どもは可愛いと思うよ?」

「責任はとるから。お金払うし」

「必要な金はいくらか言ってくれたら
    ちゃんと払い続けるから」

「自由になってやり直したい。
    俺の人生をやり直したい」


元夫は、淡々と語り続けた。
(今考えると全部不倫夫のテンプレートゲロー)
私はただ下を向いて、無言だった。

「…その人生に私とこの子はいないの?」

「…わかんない」

その言葉を聞いた瞬間、発狂した。
狂ったように叫びながら
元夫に土下座しながら声を張り上げた。

「お願いします…!!!
どうか、三人で…家族でいさせてください!!

元夫は無言だった。
見下ろしてる視線が無機質だと思った。

「わかんない。無理かもしれない」

私は泣き崩れた。
と、同時に目覚めた子どもが泣いた。
私が土下座したまま固まっていると

「抱っこしてあげろよ」

元夫は言い放って、自分はコートを着始めた。

「待って!どこか行くの?!」

私は子どもをひったくるみたいに抱いてから
元夫へ駆け寄ったが

「出掛けてくる」

と言われ背中を向けられた。

「行かないで、行かないでよ…!!」

泣きじゃくりながら叫ぶ私に

「帰ってくるから、行かせてくれ」

冷たく言い放って私の手を振りほどくと
元夫は行ってしまった。

真っ暗な部屋に生後2ヶ月の赤ちゃんと2人
私は取り残された。

2人で泣いて、泣いて、泣いて
一時間後の未来も見えないと、私は絶望した