今日の一曲 港町ブルース | 歌謡曲と叙情歌を語る

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今日は森進一さんの「港町ブルース」です。1969年(昭和44年)に発表された曲で、その年の紅白と、2011年の紅白で歌われました。なぜ、2011年にこの曲が歌われたのでしょう。実はこの曲の歌詞に、宮古、釜石、気仙沼が出てくるのです。いづれも2011年の3月11日の東日本大震災で被災したところです。早いものであれから11年経つのですね。改めて震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

 

この曲は、北は北海道から南は鹿児島まで全国の港町を舞台にした曲で、男に騙され捨てられた女性の愛憎がテーマの曲なのですが、震災以降、この曲で泣いたという人も少なくありません。紅白でも森進一さんが、この曲を歌い、二番の、「宮古、釜石、気仙沼」と歌い上げると、会場で一際大きな拍手がありました。

 

作曲が猪俣公章さん。猪俣さんは森進一さんの曲を多数作られておりますね。この曲を作詞されたのは深津武志さん、補作がなかにし礼さん。なかにしさんによれば、神戸や横浜など大きな波止場を避け、漁港中心に登場させたとか。

 

元々はこの曲は気仙沼ではなく大船渡になる予定だったそうですが、気仙沼出身のプロデューサーの意向で変わったと言われております。地元の市民の中には愛着を抱く1~6番を全て「気仙沼」で締める方もいらっしゃるとか。それだけ地元の人々に愛された曲なのですね。

 

 

また、気仙沼には「港町ブルース」の歌碑があります。この歌碑も津波の被害を受け、傾いてしまったのですが、歌碑復興工事も進んでいるとのこと。

 

 

 

 

(岩手県陸前高田にある奇跡の一本松。2013年に訪れました。一本松の下の所に慰霊碑があったので、手を合わせました)